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農業・農村の動き(令和3年4月)
管内の農業・農村の動き、普及指導活動の状況をまとめました。
大野ヶ原にんにくの予約販売開始!
西予農業指導班は、西予市大野ヶ原で寒地系にんにく「ホワイト6片種」の産地化を支援しており、今季より大野ヶ原にんにく組合員や地元生産者12名が本格的な栽培を開始する中(栽培面積:50a)、初の販売に向けた施肥管理や病害虫防除指導を行っている。
今季は天候にも恵まれ順調に生育しており、6月の収穫期を前に、松山市の協力企業が販売元となり、チラシやSNS等による「生にんにく」の予約販売を実施している。
西日本初の生産となる「寒地系にんにく(生にんにく=収穫後1週間に限定される)」とあって、興味を示す消費者や飲食店なども多く、新たな産地として期待が高まっている。
当班は同組合に対し、今後の管理・防除など安定生産に向けた栽培技術指導を行うとともに、栽培技術確立と種子用にんにくの確保に向けた実証試験を行い、加工・販売まで見据えた産地化を支援していく。
農事組合法人「いのべにし」の高収益作物生産拡大
西予農業指導班は、西予市宇和町の「(農)いのべにし」の高収益作物の生産技術指導を行っており、さといもの移植作業や青ねぎの病害対策等について指導している。
当法人は、労働力不足により作業が遅れ気味であったが、2月の外国人技能実習生2人の受け入れと、地元アルバイター1人の雇用により作業性が向上してきた。
高収益作物の栽培面積は、青ねぎ98a(昨年45a)、さといも20a(昨年15a)と計画的に拡大しており、当班では今後、高収益作物の多角化や、周年雇用が可能な作業体系が組めるように支援していく。
令和3年産作物の防除本格化に向けて
西予農業指導班は4月8日、西予無人ヘリ防除組合連絡協議会(宇和町)のオペレーター21人を対象に、麦の生育状況に応じた赤かび病防除と無人ヘリコプターの安全操作に関する講習会を実施。
管内の3年産麦の生育は平年よりややいことから、現在、開花・乳熟期である。出荷に影響を与える麦赤かび病に最も感染しやすい開花期以降の適期防除に努めるよう指導を行った。
また、同協議会は、地域で水田農業を営む担い手で構成される4組織からなり、各組織が所有するヘリコプターのメーカーとともに使用上の留意点と安全操作の確認を行った。
今後、当班では、生育や病害虫の発生状況に応じた防除の実施及びオペレーターの負担軽減のため、同協議会と連携して無人ヘリによる防除体系を検討していく。