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新型コロナウイルス感染症に関する注意喚起等に関する記者発表の要旨について(令和4年12月23日)
日時:令和4年12月23日(金曜日)15時05分~15時33分
場所:知事会議室
(NHK(幹事社))
それでは臨時記者会見を始めます。本日は新型コロナウイルスに関する注意喚起などについて、記者発表があると伺っています。また、会見終了後、レクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事、お願いします。
(知事)
コロナの前にまず、県内の気象状況等について説明させていただきます。現在、県下全域に大雪と防風雪および高波に関する気象情報が発表されております。そして、南予には、防風雪警報も発表されております。県では災害警戒本部を設置しまして、関係市町や防災関係機関と連携を図りながら、情報収集に細かく努めているところでございます。
これまでのところ、大きな被害報告は無いですが、松山地方気象台によりますと、今夜の遅くにかけて、積雪や路面の凍結による長時間の交通障害などに警戒が必要と発表されておりますので、皆さんくれぐれもご注意願いたいと思います。特に直近の気象情報やお住いの市町からの情報に十分注意をしていただきたいと思います。その中で、不要不急の外出を控えまして、早め早めの対策を心掛けていただくとともに、やむを得ず外出する場合には、公共交通機関の運行停止あるいは道路の通行止めなどの交通情報を十分確認していただきたいと思います。
また、除雪作業中の事故や屋根からの落雪などにも十分ご留意いただきまして、自らの命は自ら守るという意識を常に持っていただき、身の安全を最優先にしていただくようよろしくお願いいたします。また、最低気温が氷点下を大きく下回っておりますので、水道管の凍結あるいは破裂などの恐れもございます。できれば、十分な備えを今からでも行っていただきたいと思います。
それではコロナ関係でございます。先週15日に県内全域に医療ひっ迫警戒宣言を出させていただきました。しかし、全国的にその後も感染拡大傾向が続いておりまして、本県も週明けの19日、月曜日にはご案内のとおり、過去最多の3,535名の陽性確認となったほか、それに伴って医療負荷も増大しているところでございます。県内では第8波の渦中に入りまして、いまだこの段階ではピークは見通せておりません。この厳しい状況のまま医療体制が手薄になる年末年始に入ります。医療逼迫(ひっぱく)に向かう瀬戸際にありまして、県民の皆様一人一人の行動を具体的に変えていただく、あるいは備えを行っていただくことを強く呼び掛けさせていただきます。
医療現場の危機感も極めて強く、本日の夕方、県医師会の村上会長と愛大附属病院の杉山院長が記者会見を開かれる予定でございます。ぜひ、最前線で日夜対応している医療関係者の皆さんの生の声に県民の皆さん、耳を傾けていただけたらと思います。本日は、年末年始に向けた県の対応に加えまして、私の方からも医療現場の切実な声をお伝えさせていただきたいと思います。また、陽性確認された方の体験談を踏まえた備え、そして注意事項も併せて説明させていただきます。
まず、最近の感染状況や医療負荷の状況でございます。ここ最近、中四国の周辺県を含めて感染が急拡大しております。ご覧のように、こちら中四国の各県でありますが、徳島県を除いて本県を含め中四国の全県が(人口10万人当たりの陽性者数の)全国平均を上回ってきております。要は、最初、寒くなってきた北海道、東北がドーンと高く出ていたのですが、どうやらこちらの方はピークを越えて、むしろ今、徐々に南下して寒くなってきた中四国、そして九州も徐々に上がってきているという状況でございます。
本県はそういう中で、ほとんどこちらの方が上位になってきているのですが、愛媛県も47都道府県中、直近1週間の人口10万人あたりの感染確認が6番となっておりまして、全国上位でございます。県内の警戒レベルを切り替えた12月5日と比較しますと、2倍以上の水準まで上昇しております。本格的な冬を迎えまして、各家庭や職場でも暖房器具を使用する機会が増えており、定期的な換気をお願いし続けておりますが、これは感染対策に極めて重要でございます。
また、岩手県に続きまして、青森県、東京都、神奈川県、富山県、熊本県、以上の6都県でこの時点で季節性インフルエンザの流行期に入ったという発表がございます。県内では今のところ直近1週間の確認件数6件で、流行という段階ではございません。ただ、人の流れが活発化し、年末でございますのでインフルエンザが入ってくる可能性が十分にございます。そのためにも、インフルエンザ対策のためには基本的な感染回避行動、そして30分に1回程度、室内の空気の入れ替えを意識して、(換気の)習慣化を年末年始していただきますようお願い申し上げます。
次に医療負荷の状況でございます。病床使用率。この青い折れ線グラフですけれども、ここ数日は60%を超える状況が続いております。そして、オレンジが入院患者の中で70歳以上の方が占める人数ですけれども、全入院患者の8割が70歳以上の方で占めているのはお分かりいただけると思います。これは第7波のピークを超える水準まで、70歳以上の方々の入院率は高まっているということでございます。
入院患者の増加に対応するため、県では引き続き確保病床の拡充をお願いし続けておりまして、それに応えていただいた医療機関も出てきております。新たに本日から追加も含めて中等症向けの確保病床17床を追加いたします。ただこの17床のうち8床は期間限定ということでございます。その結果、フェーズ3での確保病床(、病床使用率)の分母は450床となります。厳しい状況の中で、一床一床捻出していただいている医療機関の皆さんに感謝申し上げます。
県内の医療機関は通常の医療や救急医療に加えまして、コロナの入院患者の受け入れや発熱外来等にも対応いただいております。特に循環器疾患や呼吸器疾患等の患者が増加するのが冬の特色でございます。その結果、医療全般にわたって負荷が増大しておりまして、この夏の危機的な状況に近づいてきているという段階でございます。
日々、医療関係者と連絡を取り合っておりますが、その医療機関の現場からの声を紹介させていただきます。まず、陽性者の増加に伴いまして、入院患者が急増する一方で、医療機関の職員、そしてまた家族の感染等によって、欠勤者が増えている状況にございます。その結果、マンパワーがこうした病院でも不足し、重点医療機関だけでなく多くの医療機関で対応に苦慮しているというのが現状であるという声が届いております。そして特に、診療する医療機関が限られる休日夜間、これもずっとお願いしておりますお若い方、基礎疾患のない方、(重症化)リスクの低い方は、こちらの時間を避けていただきたいというところがすごく大事になってきております。休日夜間が混雑している状況が続いているところでございます。症状の軽い方がこの時間帯にも多数発熱外来や、救急病院を受診されておりますので、診療の待ち時間が必然的に長くなって逼迫している状況になっております。
そして、三つ目は医療現場からの生の切実な声です。症状の軽い方は、可能な限り、平日の日中に受診をお願いしたい。そして、また自己検査、こちらもキットを活用願いたいというふうなことが、医療現場から県民の皆さんへのお願いの声として届いていますので、現役世代で重症化リスクが低く、症状が軽い圧倒的多数の方はもう順調に回復されております。
次のパネルですね、このパネルは日本感染症学会などの専門家が示している受診の目安を分かりやすくまとめたものでございます。コロナは急に高熱が出る場合があり、例えば、38度とかですね、40度というケースもございます。そうなるとですね。驚くかもしれないのですが、専門家の呼び掛けでございますが、そういった発熱があってもですね、飲んだり、食べたりできる。呼吸が苦しくない。こういう場合は症状が軽いというふうな判断だそうでございます。
そういった場合はすぐに医療機関を受診するのではなく、まずはご自身で準備したキットを使った検査を行っていただき、そして、これもお願いしております。陽性となった場合は、陽性者登録センターに登録をお願いしたい。こちらに登録していただきました場合は、24時間(医療)相談センターを活用できますので、そうした症状の軽い方は、ぜひこの目安に従って、ぜひお願いをしたいと思います。
なお、症状の軽い方が医療機関を受診する場合、先ほど申し上げましたように、可能な限り、休日夜間は避けて、平日の日中に受診するよう、皆さんのご協力をぜひお願いいたします。
ただし、症状が重い。水が飲めない、水分が飲めない。あるいはぐったりして動けないなど、症状が重い場合は、ためらうことなく医療相談センターへの相談や、医療機関の受診を検討いただきたいということが、感染症学会からの受診行動の目安としての呼び掛けでございます。
次にこちらの、件数は少ないのですが、実際に自宅療養を経験された方々から寄せられた声を紹介させていただきます。愛媛県の方に寄せられた声でございます。11名の方、少数の事例ではありますけど、こちらは全員が、陽性者の大半を占める20代から50代の重症化リスクの低い方々からの体験談でございますので参考にしていただけたらというふうに思います。
ほとんどの方は、微熱や咳、喉の痛みなど、軽い症状で済んでおります。ただ、中には38度とか39度の高熱の出た方もいらっしゃいます。そして、この11名の方は医療機関を受診することなく、解熱剤等の市販薬を服用して、だいたい1日から3日で症状が回復をされたということでございました。
皆さんからの経験からも、市販薬や飲食物、検査キット等の事前準備、これが重要というふうな声が多く聞かれました。特に市販薬は普段から準備しているが、検査キットは準備がなく、必要になったら、いつでもどこでも手に入るのじゃないかと考えていた方が多かったのですが、国の承認を受けた検査キット、本当にそういうのではないものもネット上では見られるようなのですが、これは性能面でいろいろ問題もある可能性がありますので、承認を受けた検査キットの活用をお願いしたい。これはですね、薬剤師による対面販売になりますので、ご注意をいただきたいと思います。多くの方々にこうした備えをしていただけたら、それだけ個人の対応能力が上がってまいります。そして、その結果、医療逼迫の軽減にもつながります。県内の取り扱い店舗は、県のホームページにも掲載しておりますので、早めの準備にご協力をいただきたいというふうに思います。
また、自宅で療養する上で、同居家族への感染防止に苦労したという方も多かったということでございます。頻繁に換気をして、食事は使い捨ての紙皿を使用、入浴は家庭内で最後に行って、その後、浴室を消毒するなど、皆さん、家庭内での感染対策を工夫されておられました。自己検査の上、陽性者登録センターをご利用いただいた方からは、体調が悪化した場合、24時間相談できるバックアップ体制が整えられているので、安心して療養できたとの声もいただいております。
こうした体験談は、県ホームページに掲載しておりますので、ぜひ参考にしていただき、年末年始に向けた備えをお願いしたいと思います。オミクロン株を乗り越えていくには、こうしたことのご協力が必要になってまいります。そうした社会全体のご協力のもとに、ウィズコロナっていうふうなことも可能になってくると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
続いて、年末年始の医療提供体制に関する説明でございます。先週の会見でもお伝えいたしましたが、県医師会と県薬剤師会のご協力をいただきまして、多くの医療機関が、通常であるならば休診となります年末年始の発熱外来体制を今年は拡充をいたします。
現時点で、もちろん日によっては異なるのですが、だいたい昨年の年末年始と比べますと2倍程度、通常の日曜日と比較して8割強ぐらいの体制は確保できる見込みとなりました。年末年始に受診できる医療機関は、こちらも県ホームページへ掲載をいたしますので、ご確認をいただきたいと思います。
ただし、この拡充は、先ほどと重複しますが、あくまで症状が悪化しやすい小さな子どもさん、重症化リスクの高い高齢者の医療アクセスを確保するために(医療機関等に)お願いしているものでございます。県では、陽性者登録センターの活用をお願いしております。重症化リスク等、リスクの低い方は、ぜひ陽性者登録センターに登録して、24時間の相談体制を活用していただくということをお考えいただきたいと思いますが、そのために、明日以降、これまで1日当たり申請受付上限300人でありましたが、500人に拡充をいたします。登録センターも徐々に活用する人も増えてきておりますので、ぜひぜひご協力をいただきたいと思います。
最後に、繰り返しのお願いになります。年末年始でございます。特に、年代や症状、重症化リスクの有無に応じた受診行動をぜひご協力いただきたいと思います。そして、またこれはですね、事前の準備、国が承認したキットや解熱剤等の市販薬、そして、また3日分ぐらいの水や食料、事前準備をしておいていただけたらと思います。そして、もし陽性になった場合は陽性者登録センターに登録していただけたら、先ほど申し上げましたように、24時間で相談体制が確立されておりますので、ここには常時お医者さんがいらっしゃいますので、本当に悪化した場合は、すぐに相談できる体制ができております。
そして二つ目は、暖房使用時の定期的な換気の習慣化、そして会食ルールの徹底、特に帰省等で久しぶりに会う方々との会食、体調の確認や密になっていないかどうか、換気ができているか等、そして長時間は避けるという、こうしたような最低限のルールはお守りいただきたいと思います。
また、年末年始も空港、JR松山駅、松山観光港といった交通結節点をはじめ、県内各所で無料検査が実施されております。年末年始に開設する無料検査所は、県ホームページに掲載しておりますので、無症状の方、帰省等で帰県される方も使えるようにしてありますので、利用を呼び掛けていただけたらというふうに思います。医療逼迫を防ぐことがコロナ以外の方々の治療、そして救急医療体制の維持、ここに直接結び付いてまいりますので、ぜひ皆さんのご協力をお願いいたします。医療資源には限りがございます。その中で、今日お話ししたように医療機関の関係者の皆さん、年末年始も精一杯開けていただけるようにしてありますので、そこにも思いはせていただきまして、今日お話ししたそれぞれがどうなんだろうかというふうなことを考えた上で、もしもの時には受診をどうするかを考えいただけたらと思います。以上です。
(NHK(幹事社))
ただいまの発表事項に質問ある人はお願いします。
(NHK)
今週、過去最多もありまして、まだピークも迎えてないっていう見方が先ほど示されました。年末年始人もまた増えてきますし、県の対応としては重症者の数だったり、病床数でどういったことを見ながら対応を検討していきたいと思いますか。
(知事)
そうですね、オミクロン株と戦うためには、感染力が強いというふうな特色もありますので、限られた医療資源をどう生かし、活用するかということを医療関係者の皆さんと組み立てていかなければなりません。そういう意味では、皆さんのご協力が鍵を握っておりますので、今日お話ししたような体制だけは整えてありますので、呼び掛けに基づいて、ちょっと具合が悪くなった場合、自分は基礎疾患があるのかないのか、重症化リスクが高いのかどうか、そこをそれぞれお考えいただいて、高くない場合は、今申し上げたようなご自身でキットを使うとか、あるいは(陽性者)登録センターに登録して自宅療養に入っていただく、そして、いざとなったら24時間の相談体制、(医療)相談センターを活用していただく、こういうふうなことが全部できていますので、そこをぜひ皆さんそれぞれでご判断いただけたらというふうに思っています。
コロナの病床を450床まで増やしていますけれども、もちろん増やせればそれに越したことないのですが、医療機関のベッド以上に人的な限りがあるということ。そしてまた、増やせば増やすだけその病院においては他の診療に制限が加わってまいりますから、その他の診療に支障が出てくるということ、ある一定規模を超えたら、救急医療にも影響が出てくるということもぜひ皆さんお考えいただいて、適切な受診をお願いできたらというふうに思っています。もう一つはその前の防御態勢、インフルエンザの流行もありますから、やはり何といっても基本的な感染回避行動の徹底と、そして今日またお願いした年末年始に向けての注意事項を呼び掛け続けるということで、これ県が呼び掛けても限界がありますから、マスコミの皆さんやそれから市、町にもぜひ協力をしていただいて、きめ細かくそれぞれの市民、町民に呼び掛けをしていただきたいというふうに思います。
(読売新聞)
今回17床、東予の方で増床されたのですかね。これに伴う一般診療の方への影響というのは可能だから増床されるというわけでしょうか。
(知事)
はい。もう、何とか捻出していただいているという状況で、今のところまだ重大な、救急医療への影響等は出ていないのですけど、ただ、すぐに、例えば1カ所目でちょっと入れなかったっていうようなところがちらほらと、夏ほどではないんですけども、少しずつ出てきていますので、この状態、先ほどの受診へのご協力等々がないと、かなり逼迫の度合いがさらに増してくる可能性があるという段階だと思います。おそらく、ちょっとこればっかりは予想がつきません。予想がつきませんけれども、今先ほどのグラフで示させていただいたとおり、当初ダーと増えた東北地域が、どうやらピークは越え始めています。一番多い、1日の感染確認数からすると、東北各県も下がってはきているのですが、その一方で季節の移行に従って、気温が下がってきた、先ほどグラフで示したとおり、中四国が逆に上位にドーンと来ているというのが現在で、まだピークは見えていない、今週、来週とさらに感染が拡大する可能性は十分あるというふうに思っています。
(読売新聞)
もう一点。先ほど学会の声明等を目安に重症者は軽い重いという事例がありましたけれども、一方で、今週亡くなった20歳代で、自宅療養中に亡くなられた例があったと思うのですけど、詳細は発表されないということでしたけれども、そういうことを事例があると、やはり若い人でも自分自身の症状は軽いというのは判断していいのかなと悩む方もいらっしゃると思うのですが、そのあたりは。
(知事)
そこをやっぱり電話で相談するとかですね、そういったことを活用していただきたいというふうに思っています。ですから、登録をすれば、速やかにお医者さんが常駐している(医療)相談センターが活用できますので、そこで直接専門家にお話をしていただくというのが一番いいと思います。
(読売新聞)
直接の受診はできるだけ控えてほしいけれども、電話とかオンラインでの相談はどんどんしても大丈夫ということでしょうか。
(知事)
そうです。そのときにお医者さんが判断した場合は受診をしてくださいっていうことを適切に指示していただけると思います。
(読売新聞)
分かりました。ありがとうございます。
(NHK(幹事社))
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