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新型コロナウイルスの感染の確認等(8月4日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年8月4日(木曜日)15時00分~15時27分
場所:知事会議室
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
それでは新型コロナウイルスの感染の確認に関する記者発表をお願いします。なお、会見終了後にレクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。
それでは知事お願いします。
(知事)
はい、お願いします。昨日確認されました県内陽性者の方、前日とほぼ同規模で1,820名でございました。感染が確認された方に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。
また、残念ながら昨日入院中の方、1名がお亡くなりになられました。80代の方でコロナの重症例の方ではございません。心からご冥福をお祈りし、ご家族、ご遺族にお悔やみを申し上げさせていただきます。
本県はご案内のとおり、今週月曜日の検査で2,232名、過去最多の陽性確認がございました。その後は大体1,800名前後、高い水準で推移をしております。全国も昨日、大半の県で過去最多を記録しておりまして、傾向は全国と変わりません。そういった中で全国都道府県の比較で見ますと、本県は8月2日時点でございますが、744.1人、47都道府県でいきますと40番目ぐらいでございます。ただそれだけ全国で大変高い水準が続いているということでございます。
7月下旬以降、本県の順位は比較的低位に位置していますが、決して感染状況が改善に向かっているわけではございません。多くの県が過去最多を更新する中で、これから全国的に人の移動、そして接触機会が増えるお盆を迎えることになります。
これまでと違って全国的に国の方針で行動制限もない中でお盆を迎えるということになります。ということで、より一層、感染回避行動の徹底が必要になってまいります。ウィズコロナの前提というものをしっかりと受け止めていただけたらというふうに思います。
感染の急増を抑えて深刻な医療逼迫(ひっぱく)の事態に陥らないためには感染回避行動、県民の皆さんのご協力が不可欠でございます。BA.5の特色で、全国的にもコロナの重症例は少ないのですけれども、だんだんお年寄りにも、高齢者にも広がっていく中で、コロナの入院治療が必要な方が、分母が大きくなったことによって増えてくる、それが医療逼迫にも結び付いていきますので、ここは非常に踏ん張りどころと思っております。
本日は、昨日の検査結果および県内の感染状況に加えまして、国が新たに設けた制度BA.5対策強化宣言に対する現時点での県の考え方、そしてワクチン4回目接種についてお知らせをさせていただきます。
まず、昨日の検査結果ですけれども、40代以下が全体の7割を占めている状況には変わりありません。ただ、60代も143名、そして70代が88名、80代が68名ですね。そして90歳以上が30名と高齢の方の陽性確認が増加しているということで警戒が必要でございます。
居住地については別のパネルで詳しく後ほど説明いたします。こちらのパネルは、県内市町別の感染状況を示したものでございます。左側のこの表は、本日公表の20市町の陽性者の人数と、かっこ内はこれまでの過去最多の人数が記載されております。昨日の検査では、松山市の他、今治市、西予市、内子町をこちらの方で最多に迫る規模の陽性が確認されています。
また、愛南町では25名が過去最多だったのですが31名。過去最多の陽性確認となっています。こちらの右の図、こちらを記した図になるのですが、人口10万人当たりの1週間の累計、この人数によって市町ごとに色分けをしている表になります。紫は今日は今のとこないですけど、紫、赤、オレンジ、そして黄色、緑、こういった順番で多いところによって色分けがなされております。
最近はご覧のとおり、松山市そしてその周辺、そして東予。こちらが赤色になっていますが特にこの同じ赤色でも、この東予、西条市、新居浜市は、一番多かった時期と比べると少し減ってきている状況でありますが、高い水準には変わりはありません。むしろこの松山市そして周辺は右肩上がりの上昇が続いているので、同じ赤い色でもちょっと傾向が異なっているのが特色でございます。
それぞれ皆さんが生活する上で、あるいは経済活動をする上で、警戒の考え方の参考にしていただけたらというふうに思います。
入退院の状況でございます。医療機関に入院されている方は8名増えて189名。重症者は変わらずに2名のままでございます。宿泊療養の方は5名増えて104名。自宅療養は一部入院調整中の方も含めて15,112名となっています。一方で退院等となった方は501名、これ10日前が日曜日になりますので、その検査結果が少ないときから10日たっているというので、ちょっと少なめになっていますが、明日ぐらいからまた大勢の方が療養解除になろうかと思います。病床使用率、1日だけ8月2日に50%を超えましたが、昨日多くの退院者が出まして40%台、本日は若干増えて49%と、50%を下回っておりますが、依然厳しい状況にあります。
また、病床についても、もう本当に1床でも2床でも積み上げをしていただくように働き掛けをお願いしておりますが、多くの医療機関にご協力をいただいております。少しでもまた今後も病床が拡充できるよう、現在、さらに調整も進めておりますが、医療資源には限りがありますので、コロナ病床を構えるとそれだけ医師、そして通常の病床よりも、1床あたり大勢の看護師さんが必要になってまいりますので、そろそろ限界、愛媛県の医療資源を考えると、もう本当にあとわずかぐらいかなという状況でございます。
次に、BA.5対策強化宣言。国の制度でございます。県内の状況は、先ほど説明させていただきましたとおり、高い水準でありますが、他府県と比較しますと相対的に40位ぐらいの状況にはございます。
そして先ほど申し上げましたように感染が急増していた東予地域では、最近、増加幅の減少も見られておりますが、全体としての感染状況は改善しておりません。高い水準が続いております。特に、松山市および中予地域、人口が集中しているところで、増加の方向性になってきているということでございます。高齢者への感染の広がりも見られますので、その結果、基礎疾患をお持ちの高齢の方、もともと入院されている方が多いのですが、そういった方でお亡くなりになるケースが増えてきております。
県内のBA.5の検出状況は、先日お知らせしたとおり、7月下旬、ゲノム解析に時間がかかりますから、あくまでも7月下旬の解析結果ですけれども、その時点で67%、約7割ということでありますから、さらにこれが置き換わりが進むということは、感染力の強いBA.5が増えるということになりますので、拡大の要素というのが残っております。すなわちまだピークと見ることはできないのではないかというふうに考えております。
大変厳しい状況でありますけれども、世界の趨勢、ウィズコロナに向けての社会経済活動との両立、日本政府の方針も含めてウィズコロナを目指すためには、感染回避行動の徹底が大事になってくるということはお分かりいただけると思います。
このため、今後の感染動向を踏まえまして、病床使用率が50%を超えるような状況が続く場合、またそういった場合はBA.5対策強化宣言の発出を行う可能性が出てきておりますので、現在、もしものとき、そのときに備えて関係者と詰めの話し合いを行っております。その中では、県民・事業者の皆さんに求める感染対策の強化に加えまして、保健・医療を重症化リスクの高い方に集中するための協力の要請もさらにさせていただきたいと思っています。これについて関係者の意見を伺いながら国との協議も並行して行っているところであります。今後の状況次第ですけれども、来週には判断したいと考えておりますが、ただ宣言発出にかかわらず、県民の皆さんには、日々、コロナ対応の最前線で激務に追われている医療機関や保健所の関係者に思いをはせて、感染回避行動の日常化の徹底をさらにお願い申し上げたいと思います。
次に、ワクチン接種についてですけれども、昨日、8月1日時点でのワクチン4回目接種の接種状況をお知らせいたしました。県全体では全国を上回っている状況ではございます。一方、60歳以上の多くの方が4回目接種時期を迎えてきますけれども、これから7月が5カ月たった方が多くなってきた。8月も多くなってくる。そういう状況で対象者が増えてまいります。ただ、ワクチンの種類別の接種状況を細かく分析していきますと、ファイザー接種が可能になるまでお待ちになっている方も見られるのではないかと分析しております。3回目までのワクチンと違うワクチンを接種する交互接種は、これは前も説明させていただいたとおり、専門家からも可能で、ワクチンの種類によって副反応に極端な差はないということ。そしてむしろ、交互接種によって抗体が多くなるというような点、これが専門家の方から説明がなされているポイントになります。県内の3回目接種時でも、60歳以上の1回目、2回目ファイザー接種者のうち、約4割の方がモデルナを接種されております。また、この点お伝えしておかなければならないのは、現時点で国からのファイザー製のワクチンの供給量は限られておりまして、9月末まで追加供給はないという状況でございます。これ、そういうふうな情報が入ってきております。重症化リスクの高い高齢者の皆さんには、医療の逼迫を避けるためにも、BA.5の特性としてかかりにくくなるという力は前ほどではないんだけれども、重症化は防げるというような効果はあると、これが専門家の意見でございますので、接種可能な方からワクチンの種類を問わず、速やかに可能な方は4回目接種を受けていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(愛媛朝日テレビ)
愛媛朝日テレビです。BA.5対策強化宣言について伺うのですけれども、発出となった場合、保健・医療をリスクの高い人へ集中させるといったようなお話ありましたが具体的に現時点でどういったことを想定されているのでしょうか。
(知事)
昨日、専門学会の方からも発表ありましたとおり、症状が出たときの例えば受診の症状別の対応のお願いであるとか、それから企業に対しての職場復帰等々に関するできるだけ簡素にという依頼であるとか、そういったことについて、きめ細かく依頼を強めていくということに今議論を向けているところでございます。
実際に宣言、国の制度でありますけども、具体的な行動制限があるわけではなく、対象者を絞って要請をするというメニューしかありません。そういう中でやっていくしかないので、できるだけ分かりやすく、きめ細かく県民の皆さん、あるいは関係者の団体等に伝えていくということが大事かなというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
すいませんテレビ愛媛ですが、おとといまではですね、今週後半以降で強化宣言を出される方向性というような話でしたが、その何か変化があったのですか。
(知事)
というか50%の病床使用率が、いったんまた1日で40%台に戻って、これがどうなっていくのかというのはいろんな要素があると思うのですね。現場の意見を聞いても急にここ数日増えたところは、ある意味では院内感染なんかの影響もあったと思います。そもそも入院されている方が、その中でかかるとコロナ病床で埋まっていくと。通常は専門医の先生が入院治療が必要かどうかを判断して入院ということなのですが、そもそも別の病気で入院されていますから、自宅療養ができないわけですよね。だからそういうところの影響もある。
それからもう一点は、比較的そういったケースでも、ご高齢の方は通常よりはちょっと長いかもしれませんがこれまでの株と違って、そんなに長い入院期間に全員がなるわけではなくて、割と退院者も多くなってくるので、このあたりの流れというのも分析する必要があるのではないかというふうに思ってます。
(テレビ愛媛)
そのような中で来週には判断したいということでしたが、これ、お盆を前にできるならということでしょうか。
(知事)
大体この1,800というものが、可能性としては十分あると思っていますので、BA.5の出現率が先ほど申し上げたように、7月下旬で7割だとするとこれが8割9割になったときに、まだピークの前なんじゃないかなという可能性も十分ありますから、先ほどの病床の現状、それから医療現場の声、そして今後の陽性のベクトル、こういったことも全部踏まえて判断する必要があるのじゃないかなというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
もう一点、感染対策の強化という話がありましたが、こちらに関しては何か具体的なものはありますでしょうか。
(知事)
そうですね、強制力があるものは、メニューとしてありませんので、あくまでも細かくこういうところをさらに気を付けてほしいというふうなことを分かりやすく伝えていく。よりきめ細かく具体的に伝えていくということが中心になると思います。
(愛媛新聞)
すいません愛媛新聞です。関連してなのですが、先ほどその症状別での受診の対応の仕方みたいなお話もありましたけれども、日本感染症学会などが重症化リスクが少なく、軽症の方の場合は、急いで検査や受診をする必要ないというお話がありましたけれども、この点に関しては県としての考えはどうなんでしょうか。
(知事)
既にもうこれは全国ニュースでも捉えているとおり、国の方針としてそういう呼び掛けがありますから、さらにそれをより伝えて浸透させていくということはやる必要があると思っています。もっと具体的なことで言えば例えば職場復帰のときの陰性証明をもう企業の経営者の皆さんもこれは必要ないという方針が出てますので、それを求められると保健所業務も逼迫していきますから、そこを簡素化していただきたいとかそういう話を進めていくというのが必要かなというふうに思ってます。
(愛媛新聞)
宣言を出される場合はもうそのあたりをもう少しきめ細かく再度強調するということですか。
(知事)
そうですね。
(愛媛新聞)
感染症法上の分類の話なんですけれども、全数把握の必要性であるとか、そもそも分類の引き下げといった話が出てますが、これに関して知事のお考えはいかがでしょうか。
(知事)
この分類に関しては、私どもは素人ですから、うかつなことを申し上げることはできないと思います。これが良い悪いという、そうではなくて知事会でも意見をいろいろと錯綜しましたけども、要はやはり今の現状の保健所、全体の感染者数把握する、追い掛けるというのは、現実問題、これだけの人数だったらどこの県でもできないんですよね。ですからそういったことも踏まえて保健所の現状を、例えば重症化リスクの高いところに振り向けていくとかいうことを踏まえて、なんらかの手は打っていただけないだろうかと、考えていただけないだろうかと。ただそれはもう専門家がやはりこの分類については判断しなければならないと思いますから、その中の選択肢の一つに、5類への変更というのも出てくると思うんですね。ただ、これはわれわれが選択肢として議論をしていただきたいということを知事会として申し上げているので、作業をともかくしてもらいたいというふうなことを要請し続けていきたいと思います。
例えば、この1月にオミクロン株が出たときに申し上げたまん延防止等重点措置ですね。これもオミクロン株対応に変えてほしいというふうなことを申し上げ続けていますけども、これも実は今だにそのままなんですよ。変わっていないんですね。だからともかく現場で対応していると、去年までのデルタ株と今年以降拡大したオミクロン株では明らかに性質が違うことは専門家も言われていますから、対応もやはり変わっていくものだと思います。そういう中でそのまま残っているっていうことがどうなのかという思いは個人的にあります。
(朝日新聞)
強化宣言について確認なんですが、今週末という話だったですけど、もう今週は出ないということですか。
(知事)
今週は出ないです。先ほど申し上げましたように(病床使用率が)50%超えましたので、その時点でも協議というか、検討に入ると。ただその翌日にいったん40まで下がったので、かえってさっき言ったようないろいろな要素が入ってきていますから、より一層分析をする必要があるというふうに思います。
(朝日新聞)
出るとすれば、来週の月曜以降ということですか。
(知事)
いやなんとも言えません。先ほど言ったような要素をしっかり見極めた上で考えます。
(朝日新聞)
それで総合的にということですけども、その中でもやっぱりその病床使用率の50%を超える状況が続くというのは大きなところか。
(知事)
そうですね大きな要素。この宣言のメニューを作った国の条件がそれになっていますのでそこが一番大きなポイントになることは間違いないです。
(朝日新聞)
一番大きなですね。
(知事)
はい。
(読売新聞)
読売新聞です。強化宣言に関連して病床50%超えが続く場合というのは大体数日間続く、2、3日とかどれぐらい続くというのは目安としてどうか。
(知事)
なんとも言えないですね。そこ見極めるために毎日医療関係者との協議・連絡を続けているということです。専門家の意見を聞きながら判断していきます。
(読売新聞)
知事の捉え方として、強化宣言を出すか出さないかは、かなり悩ましいところなのかそれとも機を見て積極的に出すべきなのかというお考えはいかがですか。
(知事)
状況次第ですね。必要とあれば、本当にもう皆さんもご存知のとおり、行動制限をしないという、可能な限りしないという中での宣言になっておりますので、多分に啓発の色彩の強い制度でありますけども、それをやるということについて、何ら条件が整って、現場からの声も聞いた上でだったら、必要とあれば出すことにためらいはないです。
(南海放送)
南海放送です。対策強化宣言に注目が集まっていますけれども、基本的な県民の感染回避行動が、これが一番重要だということは理解しています。今週末、松山や今治等では大規模なイベント等も開かれますけれども、あらためて知事、県民に向けてですね、宣言うんぬんの前に対策、これが大事だという呼び掛けの方よろしくお願いします。
(知事)
そうですね、これ前から記者会見で申し上げましたけれども、先ほどのデータのとおり地域によって感染状況が全く異なっています。それから、イベントについても地域ごとに中身、規模が全く異なっています。その状況を一番把握しているのは市、町でありますから、これは市長会・町村会を通じて県内の20の市長さん町長さんに全ての町内市内のイベントをもう一度総チェックをしていただきたいと。そして感染対策をしっかり行うことの確認をしていただきたい、強化をしていただきたい。それができない場合は、主催者に対して縮小あるいは中止も考えていただきたいというふうな投げ掛けをさせていただきました。それを受けて、市長さん町長さんそれぞれがいろいろな作業をされたと思います。その結果、地域によっては、縮小したり中止にしたりというところも出てきておりますけども、それは違いがあると思います。感染状況が異なりますから。その中で市長さん町長さんから、それぞれ昨日も今治市長さん会見されてましたけども、呼び掛けがあると思いますので、イベントについては、居住地の市町からの呼び掛けにぜひ耳を傾けていただいて、主催する方も参加される方もそれを守っていただけたらというふうに思ってます。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
各社さん他に質問等よろしいでしょうか。ではこれで終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。
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