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新型コロナウイルスの感染の確認等(3月30日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年3月30日(水曜日)15時00分~15時28分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事お願いします。
(知事)
昨日確認された県内の陽性者の方は264名でございました。内訳は既存125名、新規または調査中の方々が139名でございます。まず、感染が確認された方に、心からお見舞いを申し上げさせていただきます。
土日の反動が強く出た昨日(公表)は362名でしたけれども、そこからは減少しましたが、今後もこのオミクロン株の感染力の強い特性を鑑みますと、高い水準で増減が繰り返される可能性が高いと思います。ただ一方で、現下の病床使用率等々、こういったことも見なければなりませんので、むしろ日々の数字のみで一喜一憂するのではなくて、基本的な感染回避行動を取りながら進んでいくということ、これが大事になってくると思いますので、マスクの着用、手指消毒、3密回避等々、こうしたことの日常化は引き続きくれぐれもよろしくお願いいたしたいと思います。
昨日は松山市が135名、県全体の半分強。そして今治市、新居浜市、西条市を加えますと全体の8割。地域的にはこの4市が感染の集中する地域となっています。また新たなクラスターが3件確認されています。松山市で「会食クラスター」が1件。「学校クラスター」が1件、こちらは部活動で確認されたものでございます。そして、西条市で「スポーツ活動クラスター」が1件確認されています。
今日は4点説明させていただきます。昨日の検査結果、そしてワクチンの3回目接種の県内の状況、そして県内の感染状況や医療負荷の分析、そして3月末を迎えますので、第4弾「えひめ版応援金」の説明をもう一度させていただきます。
まず昨日の検査結果ですが、30代が50名と最多になっています。40代と合わせて親世代で92名でございます。そして10代以下も90名と多くなっていまして、変わらずに親世代と子ども世代の感染が中心となっています。20代も40名で、40代以下の若い世代で全体の8割を超えておりますが、一方で、昨日に引き続き70代以上は6名と少なくなっています。男性は139名、女性は125名でございました。
居住地は先ほど申し上げましたように松山市が135名、次いで今治市が38名、新居浜市が35名、西条市が17名となっています。その他の市町はゼロから全て1桁での陽性確認となっています。
職業は会社員が92名で最多。児童・生徒も57名で大半が家庭内の感染。未就学児も22名、学生も15名と多くなっています。感染経路は圧倒的に家庭内が94名で大半を占めています。
入退院の状況でございますが、出入りがありまして、医療機関に入院されている方は8名減少して久方ぶりに40名台、47名となっております。ただ一方で、重症者は1名増えまして4名でございます。うち3名はかなり長期にわたる入院となっておりまして、懸命な治療が引き続き医療現場では行われております。また一週間に一遍発表させていただいています、重い中等症の目安とされている酸素投与でございますが、前週は3名でございましたが、現在は8名でございます。宿泊療養施設は出入りありましたけど変わらず79名のまま。自宅療養等、一部入院調整中の方は106名増えて2,097名でございます。一方で166名の方が退院等療養解除、無事回復でございます。
次に、ワクチン3回目接種の進捗状況でございます。これは3月28日時点となります。まず、左側は今までと同様、総人口に占める接種率、右側は高齢者、65歳以上の方々の接種率でございます。まず左側でございます。県全体で4.6ポイント上昇しまして、現在42.1%、全国は39.7%でございますから、それを上回っておりまして、現在は全国の47都道府県で言いますと17番目ぐらいでございます。引き続き、ご覧のように西条市から上の19の市町は全国を上回る、40%を超える全国を全て上回っておりますが、松山市が33.1%、この高齢者の(ワクチン接種の)出遅れの分がここにも出てきておりますので、今後もさらなる加速化に向けて全力で取り組んでいただきたいと思います。県も市から要請がありましたので、4月は延べ300名の医療従事者を松山市に応援派遣することといたします。全力でサポートしていきたいと思います。
次に、右側の高齢者の接種状況でございます。こちらも19の市町は全て8割を超えるという状況になりました。全国が80.7%でありますから、全ての19市町でそれを上回っております。希望する高齢者の接種はほぼ終了しているという状況でございます。松山市も心配していましたが7割を超えました、72.1%。これを受けて県全体の接種率も80.3%になりますので、若干全国を下回っておりますけども、ほぼ全国並みということになっております。ただ、7割は超えたとはいえ、まだまだ全国数値に届いていない状況が松山市でございますので、こちらの一般接種にも影響がありますから、特に重症化リスクの高い層への、希望される方々への接種、引き続き取り組んでいただきたいと思います。ただ、これにより前々からお示ししてきたように、感染対策と社会経済活動を一つ進めて行く前提条件はクリアされたということでございます。
次に、県内の感染状況や医療負荷の分析等、これも今後のことを考える時に非常に重要な分析となります。まず、全国と比較した本県の状況、オミクロン株の1月以降ですから、この1月以降の感染、人口10万人当たりの陽性者数の推移でございます。まず、赤い折れ線グラフは本県の状況。そして、灰色の折れ線グラフは全国の平均値でございます。本県では陽性者数の上昇はほぼ全国と同じタイミングで、1月の中旬ぐらいからスタートしました。しかしながら、その後はご覧のように一定程度に抑えられておりまして、これまでは全国の平均と比べるとかなり低い水準で推移をしております。本県のピークは2月の3日となります、ここですね。こちらが、155.3人が愛媛県における人口10万人当たりの陽性者数のピークでございます。このピーク時、県によってピーク時の日にちは違いますけど、各県のピーク時の数値としては全国で一番低い数字となっています。本当に県民の皆さんが要請を受け止めていただきまして、注意深い行動を取っていただいた結果ではないかと思います。
次に、県内の陽性者数の推移でございます。赤いグラフ、こちらは県内の全陽性者数の直近1週間の平均の推移でございます。先ほどの状況の、さっきの状況と同じグラフなんですが、単位が違いますので、細かくなって、これとこれは同じデータなんですけども、単位が違うと折れ線グラフの表れ方というのは随分と変わってきますけど、基本的には同じでございます。こちらを細くより精密に分析するとこういうふうに見えるということでございます。灰色の棒グラフはそのうち70歳以上の陽性者数の直近1週間の平均となります。県内の全陽性者数は、ピーク時には1週間平均で、こちらですね、296.1人でございましたが、その後は200人から280人の間で、この間ですね、推移しております。増減が繰り返されているという状況でございます。一方70歳代だけに絞ってみますと全くグラフが変わってまいりまして、ご覧のようにほぼ一貫して減少傾向にあると。これはワクチン効果ということが考えられます。3月29日の数字が7.6人。2月2日のここがピークですね、70歳代の。45.7人でしたけども、現在は3月29日で45.7人の6分の1程度、7.6人まで減少していることがこれでお分かりいただけると思います。
次に、70歳以上の陽性者の減少は入院患者数にも表れてきております。青い折れ線グラフは70歳以上も含めた全体の病床の使用率、率でございます。病床の使用率になります、病床の使用率。そして、灰色の棒グラフが70歳以上の入院患者数の推移となります。病床は一般診療を大きく制限する最大確保病床323床に至ることなく、第3フェーズ、その前のフェーズの270床の運用を現在も続けております。そこの中での病床使用率、270床に対しての使用率と思っていただきたいと思います。これで見ますと、病床使用率は1月の上旬からずっと上昇しまして、その後40%、ここですね、2月13日、ここでピークを迎えております。その後は増減を繰り返しながら3月以降は減少傾向にあります。これは全体の病床使用でございます。
一方、70歳以上の入院患者数は、ピーク時はこちら、ほぼ同じぐらいの日にちですけども、80人がピークでございました。2月中旬以降は一貫して減少傾向に入っておりまして、3月29日の段階では29名で、ピーク時の80人から見ますと4割弱までに減少しています。29日までなんで、本日はさらにそれを下回って既に26人となっていますので、また下がるということでございます。
このように高齢者の3回目のワクチン接種の進展によりまして、今後、仮に陽性確認が増減を繰り返す状況が続いていった場合でも、重症化リスクの高い70代以上の陽性者や入院患者が急増する状況に陥る可能性は低いと考えられまして、医療負荷の急激な増大につながりにくい状況にはあると判断できます。さらに、高齢者以外の世代への3回目の接種も順次進んでおりますので、今後、その効果が幅広い年代に表れてくる可能性もあるんではなかろうかと思います。
次に、医療現場、保健所の声をそれぞれ聞き取っております。まず、医療現場の方ですけれども、一時期は100人を超える入院患者がありまして、かつ、その7割以上が手厚い介助が必要な70歳以上の方が占められておりました。この段階ではもう本当に看護師さんを中心に医療負荷が非常に高いという声が届いておりました。現状では病床使用率も低下し、その中で高齢の方々の入院患者が、先ほどのグラフで説明したとおり減少しまして、状況は改善しているところでございます。そういった評価が寄せられておりますが、ただ一方で、このコロナ対応が長期化しております。その長期化による看護師とスタッフの負担は継続していると。緊張感は解けませんから、そういった声はぜひ聞いていただきたいということでございました。また、大規模クラスターが発生すると、入院患者が一気に増加する可能性がゼロではございません。この懸念もございます。よって、医療現場からも、今後も県民一人一人が基本的な感染回避行動は続けてもらいたいという声、その重要性は変わらないということ、こうした声がございますので、それをみんなで共有する必要があると思います。
次に、保健所からでございますけれども、こちらは1月以降、感染者数が多いということで、業務負荷の高い状況は継続中でございます。感染サイクルが短い、そして、重症化率が低いなど、オミクロン株の特性等を踏まえた業務の見直しが必要ではないかという声が各現場から寄せられております。これらの分析結果等から、今後、本県において、BA.2系統への置き換わりを含め、引き続き十分な警戒と保健医療体制を維持しながら、オミクロン株の特性を踏まえた対策への切り替えを行う段階に至っていると判断しています。
現在、県外往来や外出、会食等に係る県民や事業者の皆さんへの要請内容をはじめとするこれまでの各種の取り組みや、持続可能な保健所業務への見直しにつきまして、各機関、関係者と意見交換を行っております。最終の詰めを行っておりまして、明日にでも全体像を説明させていただくことができたらと考えております。なお、警戒レベルを変更する場合でも、現在の感染状況や医療関係者の声を踏まえまして、病床確保フェーズは当面、現行の270床は維持することが適当ではないかと考えております。
最後に、第4弾「えひめ版応援金」についてでございます。明日で3月末を迎えます。県内中小事業者の皆さんにおかれましては、3月の売り上げ額の把握が可能となる時期を迎えます。この結果、この3月の売り上げ額が過去3年間の同月比で、国の場合は30%以上減少した場合、事業復活支援金の対象となる、その見極めができることになりますので、国への申請がお済みでない方は速やかに申請をしていただきたいと思います。そこに届かなかった2月、3月の連続2カ月の売り上げ額が過去3年間の同期比で15%以上減少する事業者については、県単独の制度である第4弾「えひめ版応援金」を活用いただけますので、国の事業復活支援金の対象とならない事業者におかれましては、こちらの申し込み期限も5月31日までとしておりますので、郵送でもオンラインでも申請受け付け可能となっておりますから、ぜひ積極的に活用していただけたらと思います。以上です。
(南海放送(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(テレビ愛媛)
テレビ愛媛です。ワクチンの3回目接種について、県全体では8割、松山でも7割を超えました。警戒レベル引き下げの目安となる一つの指標をクリアしたわけですけれども、まずそれについての受け止めをお願いいたします。
(知事)
はい。本当にこれ各市町がそれぞれ事情が異なりますから、地元の医師会や関係者と相談しながらの個別接種、あるいは集団接種、いろんなかたちで取り組まれて頑張って来られたと思います。だいたい8割というのが、1回目の接種、2回目の接種ともに高齢者の方々が9割近くですけども、だいたい8割超えたら希望される方は順調にほとんど接種ができたということだろうと思いますので、その踏ん張りに本当に心から感謝を申し上げたいと思います。また、遅れていた松山市も、県も大規模接種会場を設けてサポートしたりしましたけども、努力を積み重ねて何とか7割を超えていただきました。ただやっぱり、「7割を超えた」というよりは、松山市においては「まだ7割」という前提で、8割、全国数値というものは早くクリアしていただきたいなということで、サポートは徹底的にしていく必要があると考えております。これを受けて、重症化率の高い高齢者の方々への接種が順調に進みましたので、もちろん毎日の感染者確認は、オミクロン株の場合はなかなか下降方向に向かわせることが難しいこともありますけれども、今日もデータでお示ししたとおり、入院が必要な方々の比率は低くなっていて、大事なことは命を救うことでありますから、入院が必要な方へのしっかりサポートができるかどうかということが中心になると思いますので、そのあたりを含めながら、ウィズコロナの体制にみんなで進んで行かなきゃいけない段階を迎えたんではないかなというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
もう一点、最後の方で明日にも新たな対応策を示されるという発言がございましたが、現在、「オミクロン株特別警戒期間」ということでありますが、その警戒レベルを引き下げないという。
(知事)
それも含めて考えます。それも含めて検討していきます。
(テレビ愛媛)
あともう一点、医療現場については、少しずつ医療負荷は改善されつつあるということですけれども、保健所の業務は少し逼迫(ひっぱく)しているかもしれないというような声も上がっているということですが、それについて受け止めいかがでしょう。
(知事)
オミクロン株の場合、重症化率が低くても感染力が強いですから、おそらくBA.2も可能性として考えますと、今後とも、これは愛媛だけではなくて、全国的に感染確認がある程度の水準で継続していくことは避けられないんではないかなというふうに思っておいた方がいいと思うんですね。その中で、これ全世界のデータを見ても、やっぱり緩めすぎると、例えば韓国は凄まじい勢いで感染が拡大した経緯もありますので、本当に気を付けながらという前提に進んでいくということが大事だと思っております。そういう中で、人数が多い状況がこれまで3カ月、保健所の各現場も踏ん張っていますけども、人間がやることですから、本当に疲れもたまってきて、限界というのもマンパワーが限られていますから出てくる、しかも長期にわたってさらにやっていかなきゃいけない可能性もあるということを考えると、例えば既に行っている重点化ですね、こういったことを標準化するというのも一つの選択肢になるかもしれないなということで、ここらあたりは現場の声をしっかりと聞きながら、最終的にどうするかというのは決めていきたいというふうに思っています。
(愛媛朝日テレビ)
愛媛朝日テレビです。先ほどのお話の中で、BA.2の置き換わりを含めた、オミクロン株の特性を含めた対策を行う必要があるというふうにおっしゃられてましたけど、これはいわゆる社会経済活動に関して。
(知事)
まさに保健所業務ということになろうかと思います。もちろん社会経済活動もそうなんですけども、感染をゼロにするというのはこの感染力では不可能でありますから、それを前提に、いろんな面で気を付けていただいていると思います。それでもこれだけの感染は続いてしまうというのがこのオミクロン株の手強さでありますから、そこを踏まえた対応というのをあらゆる面で考えていく必要があると思います。例えば初期の段階から申し上げてきたように、昨年までの流行していたデルタ株とは、同じコロナとはいえ性質が全く異なりますから、いまだにちょっとまだ改訂されていませんけども、まん延防止等(重点措置)もこれ完全にデルタ仕様でありますから、同じようにですね、これも変えていただく必要があると思いますけども、あらゆる面でオミクロン株仕様というものを考えた対策というのが必要なんだろうなというふうに思っています。
(愛媛朝日テレビ)
引き続きまして、あらゆる面でオミクロン株に対応したというお話を今おっしゃられましたけど、これは知事としては、国が対応が難しいので県として独自でやっていかないといけないというお考えなんでしょうか。
(知事)
ていうか、国がある程度方向出していますけども、国の場合、どちらかと言うと東京都を中心とする大都市を基準に作るケースが非常に多いので、場合によっては地方と若干現場感覚が違うことがありますから、その範囲の中で、県で独自にやるということは必要だと、常に必要だと思っています。だからこそ、国の動向というのを見極めた上で、現場としてどうなのかというのを分析し、そして、専門家、関係者の皆さんの意見も聞きながら、独自というよりはその中で現場に合った方法を模索していくというのは当然のことだと思っております。
(読売新聞)
すいません、読売新聞です。人口10万人当たりの感染者数のピークが全国で最低値だったという話がありましたけれども、これについての評価といいますか、どういう努力とか取り組み結果だというふうにお考えでしょうか。
(知事)
これはもう本当に、いろんな要請を出させていただきましたけれども、それを真摯に受け止めていただいて、県民の多くの皆さんが注意深く行動していただいた結果ではなかろうかと思います。それと、こういう時というのはいろんな不安をあおるような情報が出回るんですけども、ほとんどの皆さん、冷静に決してそういうことに振り回されることなく、落ち着いて行動していただいたことによって、結果としてこういうかたちになったのではないかなというふうに思っています。
(南海放送(幹事社))
他によろしいでしょうか。それではこれで終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。
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