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新型コロナウイルスの感染の確認等(3月3日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年3月3日(木曜日)15時02分~15時27分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事お願いします。
(知事)
昨日、県内で確認された陽性者の方は281名でございました。内訳は既存が165名、新規または調査中が116名でございます。感染が確認された方に、心からお見舞いを申し上げます。また残念ながら、昨日、施設内療養中の方1名がお亡くなりになられました。70代の方でコロナの重症例の方ではございません。心からご冥福をお祈り申し上げます。またご遺族にお悔やみを申し上げさせていただきます。昨日、統計的に公表しましたが、亡くなられた方の個別の情報については、これ以上の公表は控えさせていただきます。
昨日の陽性確認は3日ぶりに300名を下回っておりますが、2日前に360名を超える確認がございました。各保健所ともその追い掛け調査・検査をどんどん行っておりますので、ここしばらくは高い確認が続く状況があるのではなかろうかと推測しております。また、先週の木曜日は休日、祝日でございましたので、そことの比較というのはあまり意味がないと思います。いずれにしましても、この3日間で若干300名を下回ったとはいえ、高い水準が続いているという状況でございます。
松山市が154名、県全体の半数以上を占めております。また今治市が25名、前日の最多よりは減ってはいるのですが、これは一時的かもしれませんので、まだこの1日だけの現象を通じて傾向が変わったというふうなことは言えないと思います。大洲市も24名、引き続き多い状況でございますが、こちらは、新規は少ない状況が変わらず続いております。囲い込み作業が続いております。西条市が23名に増加しております。松山市を含めた今治、大洲、西条で、全体の8割を超えている状況でございます。
また、新たなクラスターが6件確認されています。松山市で4件、急激に増えております。「学校」で2件、「職場内」で1件、「児童施設」で1件でございます。今治市で「仕事関係」が1件、西条市で「高齢者施設」が1件でございます。
また昨日、衛生環境研究所におけるゲノム解析の結果、県内2例目となるBA.2系統のオミクロン株が1検体確認されました。ただ、この検体は2月の上旬に、東予地域のクラスターで確認された感染事例から確認されたものでございます。保健所の調査では陽性者に海外渡航歴はなく、渡航歴のある人との接触も確認されておりません。また、県外往来歴も確認されておらず、県内での市中感染の可能性がございます。なお、ここは冷静に受け止めていただきたいところでございます、このクラスターは既に収束をしております。現在、この事例を起点とした大きな感染の広がりは確認されておりません。また、昨日はこの検体以外に最近急増している今治市や大洲市の感染事例など、これはクラスターごとにとか、事例ごとにというかたちで解析を行っておりますが、14検体の解析結果も判明しましたが、いずれもBA.2ではございませんでした。これまでの株でございます。
現在のところ、全国でBA.2が確認されているのは47都道府県中20都道府県でございます。そして、各県の状況を公表されている中で見てみますと、置き換わりが進んでいる状況は確認されておりません。ただ、海外の情報・報告によりますと、BA.2の感染力は専門家によって分析した結果、BA.1の1.4倍とも指摘されておりまして、警戒が必要であります。細心の注意を払って、感染回避行動の一層の徹底をお願いいたします。
また、ワクチンの3回目接種は専門家によって、BA.2にも有効とされており、特に重症化が懸念される高齢者の接種可能な方は、できる限り早期に3回目接種受けていただけたらというふうに思います。後でも触れますけども、県営の接種会場もご利用いただけたらと思います。
本県の第6波のゲノム解析の状況やBA.2の特性等については、明日にも専門家による説明の機会を、この会見の中で設けたいと思います。くれぐれもよろしくお願いします、これ2月上旬のクラスターの関係からの確認で、既にこのクラスターは囲い込みが完了しております。そして、そこからの広がりも確認されておりませんので、その点だけはくれぐれも受け止めていただきたいと思います。
本日の説明は3点。昨日の検査結果、新たな宿泊療養施設の確保、西条保健所における業務の一部復元について説明いたします。
まず、昨日の検査結果ですが、10歳未満から40代で、40名規模がその全ての年代で出ております。家庭内での感染が続いております。70代以上の数字は少ないですが、昨日も高齢者施設で、先ほど申し上げたようにクラスターが確認されております。これまでの事例と同様、若年層から家庭内、そしてそこから高齢者が広がっていくということは過去にも経験しておりますので、警戒が必要でございます。男性が125名、女性が156名でございました。
居住地は松山市154名。前日も158名ですから、ほぼ同じ水準で非常に多くなってきております。今治市は25名で、先に申し上げましたけども、前日の52名からは半減しておりますが、この1日だけでは判断できません。大洲市は前日20名で、昨日は24名でございますが、傾向は変わらず、既存事例で追い掛けが順調に進んでおります。新居浜市が前日19名で、昨日は14名でございました。そして、西条市が落ち着いていたのですが、やや高い水準の確認が続き始めています。(1日は)22名、(2日は)15名、そして(今日公表では)23名となっています。昨日は「高齢者施設」のクラスターも確認されているところで、懸念材料がございます。
職業は会社員がやはり多く58名で最多。続いて児童・生徒が54名。この影響もあって、本日は11校が臨時休業しております。このうち休校は3校で、残りの8校は学級および学年閉鎖のいずれか。地域別内訳は東予が3校、中予が6校、南予が2校でございます。昨日の検査では児童・生徒、未就学児合わせて80名規模でございますので、そして、その多くは大人から子どもへという家庭内感染によるものでございます。より一層、職場内、大人の、成人の職場内や日常生活が要注意でございます。感染経路が把握できているもの中では、今申し上げたように圧倒的に家庭内が128名で多くなっております。
次に入退院の状況ですが、医療機関に入院されている方は出入りがあって、1名減って76名。重症者は残念ながら1名増えて2名となりました。そして、宿泊療養施設に入所されている方は、出入りがあって1名増えて83名。昨日は200名を超える207名の方が無事に療養解除、ご回復されています。ただ、感染確認が多かったので、自宅療養等一部入院調整中の方も含めて、73名増えて1,995名、再び2千名に近づいてきております。
次に、新たな宿泊療養施設の確保についてでございます。先日、松山市内で新たな宿泊療養施設を確保した旨、お知らせしましたが、準備、使えるように工事を進めているというところまでのご報告をしておりました。このたび運用に向けた調整が整いました。施設名は「ホテル泰平」の本館になります。新たな部屋数、116室が構えられます。既存の宿泊療養施設と合わせて、今後、愛媛県で用意されている宿泊療養施設は379室となります。ただし、この116室においては、現時点ではまだ既存の宿泊療養施設、今日お入りになっている方は83名ですから、まだ随分余裕がございますので、直ちに人を配置して運用を開始するわけではございません。今後の備えとして、当面の間、確保しておくということでご理解いただきたいと思います。必要となれば人員を配置して開始をするということでございます。当面は確保の状況でございます。
次に、西条保健所における業務の一部復元についてでございます。西条保健所、県の所管する保健所でございますが、2月5日以降、重症化リスクの高い陽性者や症状の悪化した自宅療養者を確実に医療につなぐことを最優先に保健所業務を重点化し、それ以外の調査や検査等の対象を業務として一部縮小してまいりました。現在も西条保健所管内は十分に感染が低下した状況ではなく、ちょっと昨日はさっき申し上げたように、西条市を懸念しております。ただ2月中旬にはピークを脱して、陽性確認の水準そのものは低下傾向、そして自宅療養者数も一時よりは大幅に減少をしております。また、新居浜市や西条市からの保健師の応援派遣等により、保健所体制の強化も図られてまいりました。こうしたことから、可能な範囲で縮小をしていた調査等の業務を徐々に復元させてまいりましたが、他の県保健所と同等の水準に戻すめどが立ちましたことから、明日、3月4日から業務の一部の復元をいたします。まず、濃厚接触者の調査特定についてですけれども、これまで重点化(期間)中は、学校は保健所と協議した上で、学校側が特定を行っておりましたけれども戻します。今後は保健所が特定していく業務に戻してまいります。また、児童施設は施設の判断に委ねておりましたが、今後はこちらも他の保健所と同様に保健所が特定してまいります。知人や友人も同様でございます。事業者も同様ではあるんですが、ただ、濃厚接触者の候補者リストだけは事業者に作成をいただき、保健所がその中で協議しながら濃厚接触者を特定していくというかたちになります。濃厚接触者への検査については、これまで症状が表れたら医療機関を受診して検査を受けていただいておりましたが、陽性者の同居家族、そして学校や児童施設につきましては、他の保健所と同様、保健所が検査を実施する体制に戻します。なお、濃厚接触者の健康観察はこれまで同様、ご自身でセルフチェックを行っていただき、症状が表れた場合はコールセンターに連絡の上、医療機関を受診していただきますように、ここはお願い申し上げたいと思います。
2月5日以降の約1カ月、西条保健所における業務の重点化を受けまして、新居浜市、西条市、両市の商工会議所においては、市民や事業者の皆さん向けの相談窓口を設置していただいたと聞いております。これらの窓口では大きな混乱はなかったと聞いておりまして、新居浜市および西条市の皆さん、学校や事業者の皆さんに落ち着いて受け止めて対応いただけたものと考えております。皆さんのご理解とご協力にあらためて感謝を申し上げます。
なお、今週に入り感染が増加傾向にある今治保健所において、業務負荷が急速に高まってきております。現時点では連日多くの陽性が確認される中でも、懸命な対処を通常どおりに進めております。しかしながら、今後、感染状況が改善に向かわなければ、やがて限界が来ると思います。今治保健所において、西条保健所と同様に重点化を行わざるを得ない状況になり得る可能性だけはあるということは事前にお伝えさせていただきたいと思います。なお、松山市保健所の状況は管轄が松山市になりますので、重点化を行っている状況、どうなっていくのかというのは直接お問い合わせいただけたらと思います。
次に、松山県営接種会場の集団接種についてでございますが、昨日お知らせしたように、松山市の6カ月を超えた高齢者の方々への接種券の配布がまだ全員に行われてはいない状況で、3月の中旬以降になるというふうなことでございますので、接種券が届いていない、これはもう年齢関係なく、松山市民を含めて予約を受け付けることといたしました。今週の土曜日5日、昨日申し上げましたが予約が埋まりましたので受け付けは終了させていただきます。日曜日はまだ予約枠に空きがありますので、BA.2の確認もございましたので、ご希望の方はお早めにご予約をいただきたいと思います。特に、重症化対策としての高齢者の3回目のワクチン、そのことをお考えいただいて、必要な方はぜひ予約をいただきたいと思います。
なお、県では、ここは大変申し訳ないんですけれども、本人の確認、6カ月の確認、ここはきちっとやらないといけないので、こちらの(接種券がない方の)県営接種会場はウェブ申請ではなく電話の受け付けにさせていただいております。予約専用のコールセンターは現在30回線用意して対応しておりますけれども、既に1千件を超すお問い合わせをいただいておりまして、一時的に電話がつながりにくい状況もあるかもしれません。ただ、時間を置いて落ち着いて、その場合は連絡をいただけたらというふうに思いますので、30回線という、増やしてはいるんですけども、その限界もあるということでご理解いただきたいと思います。
最後に、コロナ関係ではありませんけれども、昨日、県民の代表である県議会において決議がございました。それを受けまして、ロシアによるウクライナ侵攻の関係についてお話をさせていただきたいと思います。主権国家に対して武力をもって侵略を行い、多くの命が失われていく現実は決して許されるものではございません。一連の軍事侵攻を強く非難し、国境や人種を越えて連携して、平和への道筋を歩んでいくことの重要性を痛感しています。県として何ができるか検討しておりまして、方向性についてだけお話しさせていただきます。
まずは、一般の方々からの寄付金を募ることといたしました。日本赤十字社が行うウクライナ救援金について、県の本庁と地方局で、昨日速やかに募金箱を設置させていただきました。これにとどまらず、災害時の義援金のようなかたちで、県でも広く寄付金を募りたいと思います。ふるさと納税等の税制優遇の対象となる、県外の方にも呼び掛けて、愛媛県出身者もいらっしゃると思いますので、そういった方々の善意の気持ちも受け付けさせていただきたいというふうに思います。寄付先については、国際機関とするのか、ウクライナ政府とするのかは検討中でございまして、近日中に決めたいと思います。またこれに合わせて、県庁本館をウクライナ国旗の青と黄色でライトアップすることも考えたいと思います。たくさんの県民の方々が国際社会と連携し、今回の侵略で生活を、そして命を脅かされているウクライナの人々に心を寄せてもらう機会になればと思います。
そしてまた、もう一つ、昨日、岸田総理がウクライナからの避難民の受け入れを表明されました。この方針、大いに賛同させていただきたいと思います。仮に、愛媛県にそうした方々が滞在する場合、市町と連携して住まいや生活などに関し、必要な支援等行いたいと思います。
なお、今回の軍事侵攻に対する非難の一環として、ロシア製品の不買、ロシア文化等の排斥、こういった流れが一部で発生しているやにニュースでも聞くことがございます。こうした動きが日本で暮らすロシア人への差別や、日本人でロシア語を学ぶ学生、あるいはロシア文学や美術を愛する方々などロシア文化に接する人たちが生きづらさを感じることにつながってはなりません。そうした人々への差別的な言動や排斥、こうしたことは絶対に行わないよう、くれぐれも冷静な行動をお願いしたいと思います。またSNS等での無責任な情報発信についても、コロナも含めておやめいただきたいというふうに思います。以上です。
(南海放送(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(テレビ愛媛)
すいません、テレビ愛媛ですが、県内でもBA.2の2例目ということで、これ東予の他のクラスター等では、特には確認されてはないということでしょうか。
(知事)
今のところないです。ただ、順次ずっとやっていますので、今日もかなりの件数をやることになっていると。何せ3日ぐらいかかります。数が多く、検査能力の限界もありますので、後繰り後繰りになっていますけども順次行っております。
(テレビ愛媛)
この見つかった事例が県内で市中感染した事例ということですが、今のところ広がりというのは見られては。
(知事)
今のところ、他のクラスターでは全然全く確認されていませんので、その1事例のみでございます。その1事例の、その中の1人の確認ということでございます。今後、またその事例も、それが広がったのかどうかの確認を行ってまいります。
(愛媛朝日テレビ)
すみません、愛媛朝日テレビです。関連してBA.2のお話を伺いたいんですけれども、まだ調査中の部分が多いかと思うんですけれども、2月上旬に判明、確認された事例のところというお話なんですけども、その時期というと、東予でもすごく感染の状況が拡大していたかと思うんですが、そことの関連の見立てとかってあるんでしょうか。
(知事)
これ以上のことは特定につながりますので控えさせていただきますが、私の責任で(申し上げますが)、保健所の報告を受けまして、一つの事例でかなり規模もありました。その事例については、全て囲い込みがしっかりと保健所ができている中で行っております。で、既に収束に入っていまして、そこからの広がりというのは確認はされておりません。そこだけはお伝えさせていただきたいと思います。
(テレビ愛媛)
ウクライナ問題に関してはライトアップや義援金なども検討されているようですが、日々刻々と状況が変わる中で、(実施は)なるべく早いタイミングが望ましいかと思いますが、どのあたりのタイミングでお考えでしょうか。
(知事)
これはちょっとどれだけの気持ちが寄せられるか分かりませんので、まだこの段階では何とも言えません。
(あいテレビ)
あいテレビです。ワクチン接種の件でお伺いしたいんですけれども、昨日、県が接種券が届いていない方への接種を受け付けるということで、1日ですぐに受け付けが終わったということですけれども。
(知事)
(3月5日の)土曜日分だけ。
(あいテレビ)
土曜日分が、1日分の受け付けが終わったということですけれども、あらためて1日でこれだけで埋まるということは市民の関心も高いと思うんですけれども、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
そうですね、やはり特にご高齢の方で重症化を避けるために早くという思いを、全員ではないとは思いますけれども、お持ちの方はかなりいらっしゃるんではないかなと、潜在的にいらっしゃるんではないかなというふうには思います。
(南海放送(幹事社))
その他質問等よろしいでしょうか。では終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。
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