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新型コロナウイルスの感染の確認等(3月1日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年3月1日(火曜日)15時00分~15時25分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事お願いします。
(知事)
昨日、県内で確認された陽性者は361名でございました。内訳は既存が164名、新規または調査中が197名でございます。感染が確認された方に、心からお見舞いを申し上げさせていただきます。また残念ながら、昨日、入院中の方お二人がお亡くなりになられました。70代と80代の方で、お二人ともコロナの重症例の方ではございません。心からご冥福をお祈りし、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げさせていただきます。亡くなられた方の個別の情報については、(公表を)差し控えさせていただきますが、統計的なかたちで近日中に公表させていただきます。
昨日の検査では361名。2月5日に313名の確認がありましたので、24日ぶりに300名を超える陽性確認となりました。先週の同じ曜日も224名でございますから、それと比較しても大幅に増加し、過去最多が1月25日公表の367名でございますので、それに迫る人数となっています。居住地別では松山市がこれまでの過去最多が201名でございますが、それに迫る181名、新規または調査中の事例も多く、松山市、感染の再拡大が非常に懸念されております。また、今治市で30名規模。こちらの方は、その中でも調査中または新規が多くなっています。昨日は松山市長、今治市長にも連絡いたしまして、なお一層、特に松山市は保健所がご自身の所でございますので、より一層の分析を行っていただきたいというふうなことをお願いしております。今治市でも注意喚起をさらに強めるということでございました。また、宇和島市、新居浜市、西条市、大洲市で20名規模、松前町、砥部町でも10名規模の陽性が確認されるなど、何とか踏ん張っていた県内の感染が高止まりから増加に転じる可能性があります。クラスターも連日確認されておりまして、オミクロン株は感染力が強いですから、いったん入り込むとあっという間に広がるケースもございます。昨日は新たに4件確認されました。松山市で「児童施設」、今治市で「スポーツチーム」、大洲市では「職場内」と「高齢者施設」のクラスターが確認されています。後ほど分析内容を説明いたしますが、1月以降、県内のクラスターは半数近くが松山市で発生し、県では保健所の調査に基づき、地域ごとの感染の特徴を踏まえた感染防止の呼び掛けを行っておりますが、先ほど申し上げましたように、松山市は保健所が松山市管轄になりますので、より一層の分析をぜひお願いしたいと思います。
本日の説明は3点でございます。昨日の検査結果、第6波のクラスター発生状況、そして5歳から11歳までのお子さんへのワクチン接種関係でございます。
まず、昨日の検査結果についてでありますが、10歳未満から40代までが全てこれ40名を超えております。子育て世代とその子ども世代で陽性確認が多く、家庭内での感染拡大が色濃く、ここの人数で表れていると思います。男性は170名、女性は191名でございました。
地域別は、松山市が181名で急増。実はこの中で60代以上は1割に過ぎません。特に40代以下は子どもさん、社会人も含め特定の世代でなく、全ての年代で20名から30名規模で確認されているのが特色でございます。そして、次が今治市の35名。既存が非常にこの中で少ない状況でございますので、今治も感染が収まるにはもうしばらく時間を要するんではないかと考えられます。大洲市は20名となっておりますが、こちらは、新規は本当に数件でございまして、場合によっては下降局面に向かう可能性はあると思われます。そして、新居浜市、西条市、宇和島市も20名規模でございます。そして、中予、松山市に隣接する砥部町、松前町などで10名規模となっています。
職業は会社員が82名で最多でございます。そしてまた児童・生徒が61名と多くなっています。この影響で本日は14校が臨時休業しています。このうち休校は3校のみでございます。残りの11校は学級閉鎖あるいは学年閉鎖。保健所の調査、相談の下に臨機応変な対応をそれぞれの学校で行っております。内訳は東予が3校、中予が8校、南予が3校となっています。感染経路は把握できているものの中では、家庭内が96名で最多。調査中を除いた人数の4割を占めております。
医療機関の入退院の状況ですが、入院されている方は5名出入りがあって、5名減って83名となっています。重症者は変わらず1名のままでございます。宿泊療養施設も出入りがあって、3名増えて77名。ただ、昨日は感染確認が多かったので、自宅療養の方は一部入院調整中の方も含め、123名増えて1,840名となっています。一方で、退院となった方は238名で療養解除、ご回復でございます。
次に、第6波のクラスターの発生状況を1週間に一遍お知らせするということでございましたので説明いたします。こちらのパネルは1月以降、昨日公表分までのクラスターを種別ごとに、管轄保健所単位で集計したものでございます。第6波の陽性確認は11,396名、このうちクラスターは138件ございまして、関係の陽性者数は1,960名、約2千名となっています。種類別では「高齢者施設」が最も多く32件、次に「職場内」、「仕事関係」が27件、そして「学校」が24件、「児童施設」が22件。この四つのカテゴリーで8割を占めているのが第6波のクラスターの特色になっています。保健所別では、松山市保健所が60件と全体の半数近くを占めておりまして、次に西条保健所が23件、そして今治保健所で16件、八幡浜保健所で13件でございまして、いずれも陽性確認の多い地域でございます。松山市に隣接する中予(保健所)も人口の割に10件と多くなっております。
次に第6波と第5波との比較でございますけれども、このパネルのこの青い方は第5波の時のクラスターの種別でございます。右側のピンクが第6波になっています。第5波の方に合わせています、多い順に。第5波では5カ月間、結構長くかかった株でございました。5カ月の間に陽性者数は2,658名でございました。このうちクラスターは40件で、関係陽性者数は399名でございました。第6波はわずか2カ月なんですが11,396名で、非常に短期間に多く出ております。そして、クラスター1件当たりの陽性者数も第5波の時は10名でございましたが、第6波では感染力が強いということがここにも出てまいります、14名になっております。クラスターの種類別では、「職場内」・「仕事関係」、これは同じように多い状況でございます。ただ、第6波では圧倒的に変わったのが、「学校」・「高齢者施設」・「児童施設」、こちらが顕著に増加しているという傾向が読み取れます。また第5波では発生していなかった「医療機関」、そして「福祉施設」、こちらでも発生しているのが第6波の特色になっております。一方、第5波以前まで感染の起点となっていた「飲食店」のクラスターは、第6波では比較的少ない状況でございます。認証(を受けている)お店(自体)が感染対策をしっかりと実施し、県民の皆さんがルールを守っていらっしゃるという、そういった効果もあろうかと思います。
次に、陽性者の年代構成で最も多いボリュームゾーンは、20代から50代の働き盛り世代となっております。職場から家庭、家庭から学校等に感染が広がり、重症化リスクの高い高齢者施設に連鎖していく、こういう状況でございます。このパネルは保健所が現場を調査する中で確認された実例を踏まえて、ポイントをまとめたものでございます。高齢者施設の職員の皆さんには日々感染対策に懸命に努めていただいておりますが、施設内では職員と利用者との距離がサービスの関係でどうしても近くなって、一度感染が持ち込まれますと、感染拡大を完全に防止することは困難な状況でございます。感染の連鎖を断ち切って高齢者施設への伝播(でんぱ)を防ぐには、やはり何といっても家庭内に感染を持ち込まないことが何よりも重要ということでございます。第6波のクラスターでは「学校」や「児童施設」において、登下校を含めた接触で感染が確認されたほか、「職場内」や「仕事関係」では換気が不十分な室内での感染や、物を介した感染、接触感染の可能性が認められるものもございました。本当に少しの油断に付け込んでくるのがオミクロン株。こういったケースも参考にしていただきながら、県民の皆さん、感染回避行動、そして特に高齢者へのワクチン3回目接種は重症化を防ぐ鍵を握っておりますので、これが進むまで気を緩めることなくよろしくお願いいたします。
次に、子どもさんへのワクチン接種関係でございます。本日から、松山市を皮切りに県内全ての市町で、今月中に小児接種がスタートいたします。ワクチンの小児接種について、国はこういったパンフレットを作りました。市町が送付する接種券に同封されるほか、県のホームページでもご覧いただけますので、各家庭でお子さんへの接種について検討される際の資料としてお読みいただけたらというふうに思います。
また、子どもへのワクチン接種につきましては、医療機関では接種するか否かの相談対応に加えまして、接種に当たり接種介助者の確保、保護者やお子さんへの十分な説明、母子健康手帳へのワクチン接種の記入など、ちょっとこれ、今までの大人への接種と違って人手や時間を要することになります。非常に、成人の接種にも増して、丁寧な対応や事務が求められることになります。このため、昨日考え方を説明したとおり、県では小児接種を実施していただく医療機関に対して、独自の財政支援を行うことといたしました。具体的には、国から支払われる接種費用とは別に、小児への個別接種、個別接種でございます、個別接種1回当たり1千円を上乗せいたします。加えて、入所施設や通所事業所の障がい児に巡回接種を行う場合には、さらに1回当たり1千円を上乗せいたします。なお、在宅療養中の重度の障がい児等に巡回接種を行う場合は、訪問1回当たり1万円を上乗せして支給することといたします。本日から、この上乗せ措置について適用することといたします。小児接種をめぐってはさまざまなご意見もあり、迷われている保護者の方も多いと思います。医療機関の皆さんには、説明等々のご負担をお掛けいたすことになりますが、相談には丁寧に対応していただけたらと思います。県としても、そうした対応を後押しする意図で、今回、独自の支援を行うことといたします。相談の結果、希望された保護者やお子さんに対しては安心して接種が受けられるよう、市町とともに必要な接種体制を構築していきたいと思います。以上です。
(南海放送(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(読売新聞)
すいません、読売新聞です。よろしくお願いいたします。今回、先ほど高止まりから増加へというご発言がありましたけれども、これまでも2月の上旬から順調に少しずつ微減していたと思うんですけども、これが何か急にこういうふうに多少増加はギザギザあると思うのですけども、急に増加になりそうなのはどういったお考えでしょうか。
(知事)
いや、これは分かりませんね。ただ、本当に県民の皆さん、注意深く過ごされているので、皆さんもご案内のとおり、全国比で見ると愛媛県はかなり踏ん張っている状況でございます。で、これはもう2月中の約1カ月間、300人を超えるということはありませんでしたので、それは数字が証明していると思うんですけども。ただ、繰り返し申し上げてきたように、非常に感染力が強いので、ちょっとした隙、しかもそれが大勢いらっしゃる施設等々に入り込むとあっという間に感染が広がってしまうという、これがオミクロン株の手強さだと思います。で、先週末あたりからちょっと大きめな施設で感染が確認され、クラスターの報告も記者会見で逐一報告させていただいていますけども、そこに勤められている方が家庭内ということもあるでしょうし、そこから学校に行き、子どもさんに伝播して、学校でまたクラスターというようなケースもありますので、本当に100パーセント抑えるということは難しいんですけども、ともかく気を付けるということがオミクロン株の場合は、他のこれまでの株以上に重要になってきているというふうに思います。ただ、潜伏期間も短いですから、端緒を早めにつかんで呼び掛けていくということが非常に大事で、そこでまたぎゅっと締まれば、割と短期間で抑えられることも可能かなというふうにも、過去のデータを見ると明らかになっていますので、昨日、おとといの日曜日あたりからバーっと上がってきていますので、この2日間、しっかりと対応したいと思っています。昨日は市長会長、町村会長にもそのあたりをお話ししまして、県内の全市長さん、町長さんにその連絡もいっております。
(読売新聞)
すいません、もう一点は感染者が一番多いのが松山市になると思うんですけど、けさのツイッターとかでは、今治市とあと大洲市を挙げていらっしゃいましたけれども、今治と大洲と松山の様相はちょっと違うということになりますか。
(知事)
そうですね、松山は一貫してちょっとまだ中心的に半分を占めて、若干下がって、そこからずっと100人から120人、一時は約200人までいったのが何とか踏ん張っている、しかしそこから下がらないという傾向の中で、下がり切る傾向が見えない中で今回上昇したというのが松山市です。今治市は、最初はずっと踏ん張っていて、2月の中旬以降になってから急激に増加して、で、いまだに過去最大値の高いところで高止まっていると。で、特色的にはですね、新規が毎日半分以上出てきておりますので、しかも満遍なくというよりは子どもさんや若い世代が特に多いと。高齢者にはあまり(陽性)確認がないというのも特色になっていますので、今本当に一番注意深くする必要があるという状況ではないかなと思っています。大洲の場合は同じようにじっと踏ん張っていただいていたんですけども、施設のクラスターを端緒に、あちらこちらでクラスターが発生するようになって拡大しています。で、陽性確認の水準は非常に高いんですが、ここ数日の動向を見ますと、新規は数件にとどまっています。人数は確かに20名とか30名出るんですが、その大半はクラスターの追い掛けの中での確認になっていますので、ここさえしっかり囲い込みができれば、落ち着いてくる可能性は十分にあるという状況なので、やはり分析というのがすごく大事ではないかなと。ただ単に人数、数字だけで受け止めてしまうと、慌てたり過剰になったりということにもなりかねないので、そこで丁寧にお知らせしていくということが大事ではないかなというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
テレビ愛媛ですが、まもなく進学等で人が移動する時期になってくると思います。その段階に入る前までに抑えておくことが大事かと思いますが、そのあたりの観点はいかがでしょうか。
(知事)
そうですね、実は今日(県立学校の)卒業式が行われています。これから入学試験等もあるんですが、試験に関係ない学年は春休みに入っていきますので、そのあたりの注意喚起は県教委、教育長とも話していまして、もちろん県の方では(県立)高校、それから私立(学校)にも案内をし、それから市町の教育委員会、小中学校にも春休みの注意事項、注意喚起ですね、そういったことはするように手配は整えております。もう一つは移動に伴うことといったら、経済団体への対応が重要ですから、昨日も大きな経済団体とは直接お話しさせていただきまして、そのあたりも含めて注意喚起をお願いしていますので、ご連絡(したの)が昨日の夜ですから、今日、明日中にはそうした連絡もいくんではないかなと。もちろん、県の方からも書面で発送する予定にはしています。
(あいテレビ)
あいテレビです。子どものワクチン接種について財政支援をするということでしたけれども、これは医療機関にこういった独自の支援をすることによって、医療機関、負担が高い中でも頑張ってもらいたいというか、どういった狙いから今回の独自の支援ということに。
(知事)
実はこれも医師会長と毎日のように連絡を取り合っているんですけども、そういった話し合いの中で、やっぱり今回の小児接種については努力義務になっていませんから、本当に(各々の)家庭家庭で相談してどうするかということを決めていくことになると、かかりつけ医の先生に、特にですね、相談されるケースは格段にこれまでと違って多くなると思います。で、当然その都度都度ですね、お子さんの基礎疾患をお持ちかどうかとか、いろんな体調管理であるとか細かく聞いて、丁寧に丁寧にどうされるかという判断をしていただくための説明がかなり必要になってくるだろうなということを想定しました。で、市町はもう今、ワクチン接種の事務に徹してもらいたいので、そこの後押しについては、もう今回は県でやるというふうなことにいたしましたので、どう考えても1回接種当たりの労力がこれまでの成人とは全く違うというふうなことで、多少なりともエールを送るという意味合いでございます。
(あいテレビ)
今日から3月ということで、外国人の入国規制の緩和など水際措置の対策も緩和されましたけれども、愛媛県で言うと過去2番目というように全国的にも下がり切らない中で、こういった緩和というのはどのように受け止めていらっしゃいますか。
(知事)
いや、これはどういう判断で国がしたのか分かりません、政策判断ですから。愛媛県の場合はそうは言ってもまだ下がってはいないですが、全国的に見れば45番目ぐらいなんで、それ以上の所も含めて、多数の県が感染拡大中、まだ下がっていないという中での判断というのは何らかの根拠があったのかなというふうに思いますけど。
(あいテレビ)
松山空港でも上海ですとか台湾ですとか、国際線もずっと長らく運休ですけれども、そういった警戒も続く中で今後の期待とか、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
いや、これはまだまだでしょうね。日本だけの問題ではありませんから、世界中でまだ感染が収まっていない状況の中で、ローカル(空港での国際線)の再開というのはまだまだ先になるんじゃないかなというふうには思っています。
(南海放送(幹事社))
他によろしいでしょうか。それでは終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。
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