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新型コロナウイルスの感染の確認等(2月2日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年2月2日(水曜日)15時00分~15時26分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事お願いします。
(知事)
昨日確認された陽性者は281名でございます。内訳は既存が161名、新規または調査中が120名でございます。感染が確認された方に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。残念ながら昨日1名、陽性者の方がお亡くなりになられました。心からご冥福をお祈りし、ご遺族にお悔やみを申し上げさせていただきます。亡くなられたのは70歳代で、若干重めの基礎疾患もあったと聞いております。コロナの重症での入院治療中の方でございました。重症病床で医療機関は懸命な治療を続けてきましたが、残念ながらお亡くなりになりました。なお、これまで死亡例の公表が続き、不安に思われている県民もおられると思います。基礎疾患の悪化が原因であったとしても、全て死亡例として国に報告する仕組みになっております。また、個人の特定につながるような公表の仕方もできませんので、重症例や死亡例については、後日統計的に整理した時に公表いたしますが、その際に、臨床現場の医師からオミクロン株の特徴等々、説明をしてもらう機会を設けたいと思います。この会見のさなか、あるいは私の会見の直後、そういった時に臨床医師の先生に直接お話をする機会を設けたいと思います。
昨日の公表は344名でございましたので、減少したように見えますが、先週の同じ曜日、火曜日は279名でありましたから、281名はほぼ同水準でございます。依然としてまだ増加には至ってないものの、減少に転じる兆しも見えていない段階でございます。
本日説明する内容は主に2点。昨日の検査結果と事前に前からお知らせしていますが、保健所業務が医療現場よりも先にこの感染確認が多くなっていることによって、場所によっては逼迫(ひっぱく)しております。その場合に重点化を行うということをお話ししておりましたので、その点について説明させていただきます。
まず、昨日の検査結果でありますが、20代がやはり53名最多。このうち32名が松山市でございます。このところ他の世代で陽性確認が増加して、相対的に20代は減っていた日が続いていたんですが、今日1日だけですけども、まだ収まっていないということでございます。加えて、全ての世代でご覧のように2桁の陽性が確認されておりますので、幅広い世代への感染が明確、鮮明になっております。男性が127名、女性が154名。
居住地は松山市が145名、全体の半分以上を占めています。そして西条市、新居浜市。新居浜市が32名、西条市が20名。先週あたりは新居浜市と西条市を合わせて80名を超える陽性者が確認される時期がございました。その頃と比べると減少しております。ただ、この水準はまだ高止まりというふうなこと、何とか踏ん張っていただいているのではないかと思います。四国中央市が昨日33名出ておりますが、実はこの33名のうち、昨日お知らせした「高齢者施設クラスター」、この1カ所で24名の陽性確認がありますので、それ以外は9名ということで、市全体としては33名ということになっています。事例としてはこれまでとそう大きく変わっておりません。
職業は会社員が75名で最多でございます。未就学児18名、児童・生徒34名。この影響で本日は8校が臨時休業しております。内訳は東予5校、中予2校、南予1校でございます。医療・福祉で合計41名、クラスターの関係でございます。感染経路が把握できているものの中では、これまでどおり家庭内が80名と最多でございます。医療・福祉はクラスターの関係で、こちらが56名と全体的に感染が広がっているのかってのが明確に出てきております。
一方、入退院の状況でございますが、医療機関に入院される方は昨日もあったんですけども、退院者が昨日はかなり出ておりまして、総トータルで2名減の97名でございます。重症は先ほどご報告したとおり1名お亡くなりになられまして2名でございます。宿泊療養施設に入所されている方は8名増えて69名となりました。自宅療養は一部入院調整中の方を含め20名増えております、2,402名。一方で、無事に療養解除等になられた方、退院等は254名、昨日もいらっしゃいます。高齢者も含めて多くの方が順調に回復はされております。
次に、保健所業務についての説明でございます。オミクロン株ではもう皆さんもご承知のとおり感染力が強く、重症化リスクは低いけども重症化しないわけではないという特性のとおり、回復される方も大勢いらっしゃいます。ただ、そうは言っても陽性となる方や濃厚接触者の規模は感染力が強いため大きく、医療への負荷以上に保健所の業務への負荷が先ほど申し上げたように極めて大きくなっております。
1月31日にお知らせしたように、感染拡大が県内で続いているエリアは松山市、新居浜市、西条市が中心でございまして、この3市を管轄する、県の直接の管轄ではない松山市保健所および県の管轄である西条保健所では、保健所業務のさらなる重点化が避けられない状況に近づいてきていると判断しています。陽性が判明した方、特に自宅療養中の方の命を守る業務、これに注力することが重要でございます。既に他の多くの自治体、昨日確認いたしましたところ、既に全国の半数以上の都道府県、実際はおそらくそれ以上と推測されます。既に保健所業務の重点化は実施されておりますので、そうした内容も全て情報を集めて参考にしております。愛媛でもそれをもってさらなる重点化を場合によっては行うことといたします。
まず、濃厚接触者の調査特定でございます。これについては、保健所が行う濃厚接触者の調査特定は同居の家族等に限定をいたします。それ以外の接触者については陽性者が医療機関や高齢者施設の職員・利用者の場合、この場合はこれまで同様、保健所が調査・特定いたします。そして、陽性者が学校や児童施設の関係者の場合、こちらは学校等が接触者を調査し、濃厚接触者を判断してまいります。この際、学校は保健所と協議しながら特定をしていきます。次に、陽性者が事業所の従業員等の場合、勤務先において接触者を調査していただき濃厚接触者を判断するということになります。そして、陽性者が生活上の接触、友人・知人等、こうした場合は陽性者ご本人から接触のあった方にご連絡をいただくことをお願いいたします。
次に、濃厚接触者の検査でございます。一律の検査につきましては医療機関や高齢者施設、障がい者施設の従事者、入院患者、入所者等に限定をいたします。全国的な検査キットの不足もまだ解消されておりません。そういったことも影響が出てきております。ただし、大学、高校や国家資格試験等の受験生など、配慮が必要な方については、保健所で検査を行うことといたします。それ以外の濃厚接触者は保健所が一律の検査は行わないということになります。濃厚接触者となった方はこれまで同様、ご自身で健康観察を行っていただきますが、症状が表れた場合はコールセンターに連絡をしていただき、これまで同様、それぞれ医療圏域ごとにコロナ専用外来31カ所構えられておりますので、医療機関を受診いただくことになります。この対応には変更はございません。これまでどおりでございます。
そして、最後に自宅療養者のフォローアップでございます。医療機関を受診した結果、陽性が確認され自宅療養となった場合は、これまでどおり保健所が毎日健康観察を行います。そしてパルスオキシメーター、これも会見の中で順次積み増しをしていることを報告してまいりましたが、確保しておりますのでこれを配布する。そして、必要な方への要望があった方への配食サービスも実施する。また、症状が悪化した場合のオンライン診療や外来受診、必要に応じた宿泊療養や入院調整・搬送、これはこれまでどおり変わらず行ってまいります。最小限の重点化でございます。(他の)県によってはこうしたこともできなくなっているところもあるようですが、何とか全力で踏みとどまっていきたいというふうに思います。
この重点化の内容は本日、県から市町や経済団体をはじめ関係機関に通知するとともに、県のホームページに掲載いたします。なお、既に各団体等とは直接の協議は行っております。濃厚接触者の調査等、こちらも県の方でマニュアル、こういうとこに気を付けていただきたいというような丁寧なマニュアルを作ってお知らせすることといたします。
先日もお伝えしましたが、全ての保健所で一律に重点化することはいたしません。逼迫の著しい保健所、現時点の状況で見ますと、他の保健所よりも人員配置も増員し、各市町からの保健師さんの派遣も集中的に投入している状況でありますが、それでもという状況でございます。そういったことを考えると、現時点では松山市保健所および西条保健所が想定されます。逼迫度合いの大きさからいってこの二つ、2カ所でございます。こうした保健所から場合によっては行う。また、松山市保健所については松山市が判断いたしますが、こうした先ほどのマニュアルであるとか、そういったところは県の方で用意して調整を図ってまいります。重点化を行うその他の県の保健所については、その都度お知らせいたします。なお、県においては職員の陽性が確認された場合における事業所としての対応マニュアル、いわゆる県庁のBCP、業務継続計画を作成しておりまして、これは市町に参考送付をしております。この中では、所属がどのように接触者の聞き取りを行い、濃厚接触者の特定等を行うのか、その方法も記載してございます。ホームページにも掲載しておりますので、それから経済団体等からも通知があると思いますので、各事業所におかれては参考にしていただきたいと思います。
最後に、1月以降感染力の極めて強いオミクロン株が広がり、かつてない規模の陽性確認が続いています。一方でほとんどの陽性者は症状が軽く、そして順調に回復されておりまして、現在のところ陽性確認の増加ペースほど入院治療が必要な患者は増加しておらず、直ちに病床が不足する状況には陥ってないということは、昨日の会見で内容、その理由についても併せて説明させていただきました。高齢者の重症化リスクなど、いまだ明らかになっていない部分もあり油断はできませんけれども、単に日々の陽性者の規模に県民の皆さんも左右されることなく、全くこれまでのアルファ株・デルタ株とは違う株の性質を持っているのがオミクロン株でありますので、その点を含めて正しく恐れていただけたらと思います。第6波は全国で感染の急拡大をもたらしています。多くの都道府県がまん延防止等重点措置の適用を申請する事態となっておりますが、本県は県民、事業者の皆さんのご協力や医療機関関係者の全面的なご支援、そしてまた学校、福祉施設等、関係者のご尽力によりまして、全国の中では急激な感染拡大を抑えて踏みとどまっている状況にございます。ただ、入院患者数は100名に迫り、昨日の会見では医療状況をまず説明させていただきました。明日の会見では県内の感染状況や医療負荷など、多角的な視点で本県の感染状況やその推移、現状をあらためて分析し説明させていただきたいと思います。オミクロン株はいたずらに感染者数で慌てるんではなく、行政の対応もデータをしっかり集めて分析を行い、的確な対応をする必要を痛感しております。そして、それを具現化すると同時に、何よりも今、本当に県民の大半の皆さんがもう十分受け止めていただいて、一人一人が感染回避行動をしながら、日常生活や経済活動を行っていただいているという、これが何とか踏みとどまっているという結果に結び付いていることは間違いないと思っています。その点については県民全ての皆さんに、知事として心からお礼、感謝を申し上げたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(南海放送(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(あいテレビ)
あいテレビです。保健所業務のさらなる重点化のところで、濃厚接触者の調査と特定、陽性者の生活上の接触者、友人や知人等については、陽性者の本人から連絡するということでしたけれども、オミクロン株の特性として感染のスピードが速いというところを考えたら、ここの連絡というのは非常に重要になるのかなと思うんですけれども、そのあたりで呼び掛けたいこととかは。
(知事)
そうですね、保健所の体制、もうほとんどはできているんですけども、できればそれに越したことはないんですけども、どうしても、もうこれ全国的な傾向の中で感染が多くなってくると、順次そういった重点化を図らざるを得ないということは皆さんにもお分かりいただきたいというふうに思います。もちろん丁寧にその方に説明をして、振り返ってぜひ連絡してくださいということの依頼、お願いはしっかりと丁寧に行っていくということが基本になります。
(NHK)
NHKです。病床について、油断はできないけど直ちに足りなくなる状況ではないというご発言もありましたが、重症患者についてもそのような認識でいらっしゃいますでしょうか。
(知事)
そうですね、ご覧のとおりですね、重症になられた方は、しっかりと治療体制は整ってますが、場合によっては他の基礎疾患の状況であるとか、年齢であるとか、なかなか治療してもというケースは、懸命な治療であるにもかかわらず出てくる可能性はあると思います。で、ただ重要なのはやはり治療が必要な方にしっかりと対応する、そして自宅療養者がオミクロン株の場合、どこでも多くなりますので、そのフォローをしっかり行うということ、これが重要だと思っています。やはり愛媛県でも3名の方、かなりのご高齢の方とこの前発表させていただきましたけれども、基礎疾患をお持ちの方、それぞれ特色・特徴がございますので、それから以降はまだ重症化の方が増えているわけではありません。ただ、重い中等症の酸素投与の方が若干増えていますので、そのあたりは医療現場で、これは重症病床が必要だと判断した場合は速やかに転院ができるようになっています。それは全国どこでも同じだと思いますが、この状況の中で、例えば(第6波の)感染が一番最初に大きく広がったのは沖縄でありますけども、沖縄でも重症病床が埋まっているわけではない。ある意味では今、全国47都道府県で重症病床が埋まり始めている兆候が出ているところは一県もないですね。ですから、これがオミクロン株の特色の一つでもあろうかと思います。ただそうは言っても、いざという時のためにマックスの病床を構えるということが必要だと判断した場合は、速やかに依頼をしたいというふうに思っています。
(南海放送)
南海放送です。保健所業務のさらなる重点化について伺います。場合によってさらなる重点化に踏み切るということでしたけれども、松山市保健所、西条保健所、日々の保健所業務の混雑具合を見ながら判断されるということなんでしょうか。
(知事)
県の管轄の保健所については、最終的に私の方で判断するということになりますが、松山市(保健所)は松山市で判断することになろうかと思います。
(あいテレビ)
あいテレビです。連日、高齢者施設でのクラスターが発生したりとか、感染経路で見ても医療施設や福祉施設での感染というのが増えていますけれども、県としても独自で特別養護老人ホームとかで検査も始めていますけれども、もっと幅広いスクリーニング検査ですとか、検査キットの数の問題もあるかと思うんですけれども、本当はもっと広げてやりたいけどできないような状況というか、今の現状というのはどうなんでしょうか。
(知事)
本当にキットが豊富にあれば広げるということをしたいです。ただ、今のキットの生産はもう全国的に不足している状況でございますから、実際に無料検査所は制限とか、国も対応を始めています。ただ心配なのは国内メーカーの増産だけで果たして足りるのかどうか、しかも民民の商売がありますから、国内メーカーが増産したとしても行政検査の方にどれだけ確保できるのか、そこの見通しは全く不明であります。となるならば、今ある在庫をにらみながら運用していくというのがこの段階。かつてのマスクと同じですよね、見通しが立たないと気を付けながらということをやっていくしかありませんから、やっぱり必要なところに、とにかく症状がある方の検査だけは最重点でございますから、そこをまず固めて、それから今起こっている高齢者施設のクラスターが、全国どこでも同じ現象が起こっていますので、ここでできるだけやるというふうなことを在庫をにらみながら、毎日毎日考えている状況です。
(南海放送)
南海放送です。感染者数について、増加ではないが減少には転じていない、横ばいというふうにも取れるんですけど、ピークアウトについての見立ては、知事はどうでしょうか。
(知事)
そうですね、前から申し上げたように、ちょうど先行して感染拡大が続いているところがだいたい数日前ぐらいから、沖縄は下がってきた、広島も若干下がってきた。で、山口が上がって、上昇が収まってきたんですけど、昨日あたりからちょっと、ちょっと下がるという数字も出てきていますので、それから数日、1週間から10日遅れて感染の起点が愛媛県の場合は始まっていますから、どっちになっていくのかという段階を迎えているのは間違いないと思います。ただ昨日、今日で、あらかた見えてくるかなと思ったんですけども、まだこの段階で読み切れないところがあります。ただ、この本当にオミクロン株の場合、難しいなと思うのは、皆さんに感染者数だけで一喜一憂しないでいただきたいんですということを申し上げたんですけども、分析の時もそうでして、やっぱりその中身をしっかり分析しないと、例えば先ほどの四国中央市の例が一番分かりやすいと思いますが、今日30数名の確認がありましたけれども、これは施設のクラスターで一斉検査をやって、20数名出てくる、こういうケースもありますよね。だから、そういった要因を分析しながら傾向をつかんでいくということをしっかりやらないと的確な対応が打てないので、ある意味では今回、分析というもの、データの収集と分析、それに基づく重点的な対応、これはオミクロン株と向き合っていくにはものすごい大事になってきているかなと。だから、人数がここになったからこうだという短絡的な対応では太刀打ちできないというふうに思っています。
(南海放送(幹事社))
その他質問よろしいでしょうか。ではこれで終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。
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