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新型コロナウイルスの感染の確認(4月10日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和3年4月10日(土曜日)15時00分~15時44分
場所:知事会議室
- 新型コロナウイルスの感染の確認等(4月10日公表分)について[PDFファイル/160KB]
- 愛媛県内の状況等(令和3年4月10日9時現在)[PDFファイル/405KB]
- 新規事例の陽性者の推移[PDFファイル/593KB]
- コロナ患者受入医療機関の病床運用状況[PDFファイル/75KB]
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、個別事例などに係る詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事よろしくお願いします。
(知事)
昨日は、34名の陽性者が確認されています。内訳は、既存17事例で19名、新規は14事例で15名でございます。陽性が確認された方にお見舞いを申し上げさせていただきます。
既存事例19名のうち、再検査の方が9名いらっしゃいます。再検査というのは、いったん陰性が確認された濃厚接触者の方で、(自宅)待機中でございます。その後に症状が現れて、再検査で陽性となった方。すなわち、(新たな)濃厚接触者はいらっしゃらない方ばかりでございます。ここから感染が広がっていく懸念はございません。そして、連日30名前後の陽性が確認され、濃厚接触者等が膨大な数に上っていますけれども、保健所、検査機関、感染の連鎖を断ち切るために、日夜、そして深夜まで、懸命に事例ごとの調査、聞き取り調査、追い掛けを行い、既存事例の囲い込みに向けた対処は進んでいます。ただ一方で、新規事例(の陽性者数)が15名と高止まりが続いています。さらに昨日、新たに松山市で職場内クラスターの発生が確認されました。詳細は後ほど説明させていただきます。
本日は、陽性者数の推移、そして第3波と第4波の比較、これが第一点。二つ目はコロナ病床の運用状況。三つ目は昨日の検査結果について、お知らせします。
まず、第3波との比較でございますが、このグラフは年明け以降の第3波と現在の変異株による第4波の新規事例の陽性者数の推移をグラフ化したものでございます。上のグラフ、ここはですね、1月4日から新規事例の陽性者が増加いたしました。10名の陽性確認が続き、1月13日に、ここですね、この時点で、飲食店の時短要請、松山市の飲食店へ時短要請を実施いたしました。要請後の10日後、23日あたりですね、このあたり、10日後の23日ぐらいから減少傾向が明確になってきたことがお分かりいただけると思います。それに比べて、この第4波なんですけども、変異株、こちらは端緒は「繁華街クラスター・松山市」でございました。この発表の2日後、3月27日ぐらいから、新規事例の陽性者がどんと出てきまして、現在も第3波よりも多い15名強の水準で推移をすることとなっています。第3波より陽性者数の水準が高いということでございます。そして、4月1日から、こちらの場合は松山市の繁華街に時短要請を開始しまして、こちらは10日経ってから減少に入ったと。今、実はちょうど10日ぐらい経っています。ここに違いが現れていまして、10日経ったけれども、減少する傾向がまだ出てない。これが従来株と変異株の、ひょっとしたら感染力の違いということにつながっているんではなかろうかと推測できます。
現在、繁華街の飲食店の皆さんをはじめ、多くの県民の方々のご協力のおかげで、会食や飲食店を契機とした感染は抑えられています。その一方で、感染経路不明の新規事例に歯止めがかかっていないということであり、その意味で、第3波とは違って、地域に、変異株が深く広く感染が浸透・拡散しているものと推測されます。そこで、松山市内は既に市中感染まん延の状態であるという前提で考えると申し上げました。陽性者の行動歴を確認する中で、そういう意味では、ちょっとした症状があっても外出を控えず出勤を続けた例。大型ショッピングセンターなどで買い物をする例。こうした人との接触が、症状が出た後に控えられていない事例が数多く確認されています。不要不急の外出を避ける。特に、人ごみなど3密の場を避ける。これが何よりも重要であることをご理解いただきたいと思います。そのため、ちょっとしたものでも、喉が痛い、だるい、発熱以外でも体調の異変を感じたら、もうその時点で外出を避けて、連絡をし、医療機関を受診していただきたいと思います。
次に、本日の2点目でございます。コロナ病床の運用でございます。当初から申し上げましたとおり、県としてのコロナ病床、これは全県どこでもそうですけども、マックスの病床数というのを発表しております。このマックスというのは、一般医療や救急医療も大いに犠牲にせざるを得ない状況で確保できる病床数でございます。現段階というのは、一般医療、救急医療を存続・両立しながら病床を活用するという段階でございます。その段階において、かなり危機的な状況になってきているということは数日前から申し上げてきたところでございます。そこで、これまでそのマックスの状態で270床ということを公表しておりますが、病院のベッドというのはこの270床が当然のことながら常に空いている状況ではございません。通常は他の入院患者の治療のために、普段から、これは病院の経営の問題はありますから使用されています。そして、医療資源というのは、コロナが発生したから、そのときに病床が突然増やせるわけでもなく、医療従事者の人数が増えるわけでもなく、病院の総数自体が増えるわけでもありません。そういったことはお分かりいただけると思います。いわば、その中でマックスに至らないように感染を抑え、そして、感染状況を見極めながら病床を増やしていくという対応が必要になってまいります。いわば、医療資源をどのように振り向けるかという問題でございます。
先ほど申し上げましたとおり、現段階では、一般医療、救急医療に大きな支障を生じさせない範囲で、両立させながらコロナ対応病床を運用しております。コロナ患者の受け入れに、そういう中で、一般医療、救急医療も何ら支障なくやって、提供できる病床は、ある意味では今すぐに活用可能な病床は、重症患者は10床程度、中等症患者は東予で30床、中予で60床。約です。全て約をつけていただきます。そして、南予で約20床。県全体でおよそ110床。すなわち、重症と中等症合わせて、県全体では100から120床程度でございます。
本人の症状や、高齢者との同居の有無など、療養環境に応じまして、宿泊療養や自宅療養も含めて療養先を専門医の先生に調整をしていただいているものの、入院期間が長期化する傾向もあります。そして、今回は、特殊な要因であった繁華街クラスターで、短期に、一気に感染者が急増し、そしてまた、そこに変異株が重なって、それも短時間で一気に感染が広がるという、かつて経験したことのない状況に対処をしているところであります。そこで、この状況の中で今、現在のコロナ病床は、県全体ですぐに活用できるものですね、重症患者用が5割程度、そして中等症用が7割程度、病床が使用されている状況にあります。特に、陽性確認者の大半が地域の偏りがあって、中予地域に集中しています。この中予地域だけを見ると、すぐに利用可能な病床運用割合は8割近くに達して、これが本当に中予圏域が、病床が逼迫(ひっぱく)しているということに結び付いているということをお分かりいただけると思います。極めて厳しい局面を迎えています。このまま患者数の増加が続けば、1週間程度で病床が全て埋まる可能性もあり、もはや災害モードで対応する必要が出てきました。昨日、県内のコロナ患者受け入れ医療機関の病院長等に対しまして、県として即時活用可能病床の上積みを要請しています。各病院長からは、最大限の努力をしたいとの意向が示されました。心から感謝を申し上げたいと思います。
県民医療の最後の砦である中予の県立中央病院、既にコロナ医療へのシフトに着手し始めております。中等症病床の増床と重症者対応の拡充を図るため、院内の体制整備を進めています。ただし、こうした対応には、先ほど申し上げました一般医療等への影響を覚悟しなければなりません。病院の持つ医療や人的資源を一般医療からさらにコロナ対応に振り向ける必要がありますため、県立中央病院でしかできないもの、それは例えば三次救急、そして周産期医療等、この機能はなんとか維持するものの、一般病棟の患者制限、不急の手術の延期等、優先度を考慮した病院運営をせざるを得なくなります。その意味で、コロナの病床を増やしていく段階に入っていくことで、一般の診療機能は3割程度、この段階でダウンさせざるを得ないということでございます。さらに、新居浜市、西条市に加え、宇和島市でも陽性者が増加傾向にあり、感染の広がりが懸念されます。
繰り返しになりますが、陽性確認が集中する松山圏域の医療逼迫は極めて厳しい状況にあり、既に他の圏域の病院にお願いして、他圏域への広域搬送等により医療が必要な陽性者への治療を何とか行えている段階でございます。まさに綱渡りの状態。県民の皆さんには、この厳しい状況をご理解いただきまして、新たな感染を出さないための取り組み、これを回避する最善の方法は新規の感染者が出さないということに尽きます。そのことが可能となれば、この病床の、愛媛県のこのコロナ第4波、なんとか乗り切れる道筋が見えてまいります。ぜひここをご理解いただき、ご協力をお願いしたいと思います。
次に3点目、昨日の検査結果を簡潔に説明させていただきます。昨日陽性が確認された34名でございますが、年代は幅広い世代で感染が確認されているということが特色でございます。男性・女性はこの比率でございました。地域は、依然として松山市が中心でございます。集中しています。
また、ここ数日懸念していた西条、新居浜、そして今、次の段階で懸念しているのが宇和島市でございます。宇和島市、東予のみならず南予でも感染の広がりが危惧されている状況でございます。新居浜市、西条市は共同して、行き来も多いですから、圏域として、一緒になって力を合わせていろんなことをやっていくというふうなこと、連絡がありました。そして、宇和島市とも連絡取りまして、西条、新居浜並みの対応をすぐに始めたいということで、話を市長さんとさせていただきました。
感染経路ですけども、やはり家庭内が一番多くなっております。そして、その次に飲食店。そして、学校関係者のうち、職業では学校関係者3名いますけど、このうち1名は今治市内の県立高校の教員でございます。この教員は8日木曜日まで学校に勤務し、職員室等で軽度の接触のあった教職員を複数名検査することにしています。現時点では、陽性確認1人だけでございまして、生徒への影響は、保健所の調査でないことが確認されておりますが、学校では昨日、放課後から念のため学校活動を全て休止し、生徒および教職員には自宅待機を要請しております。この段階、1名でございますので非公表といたしますが、今後の検査で複数名感染の広がりが確認された場合にはあらためて公表の対応を検討します。なお、既に同校の保護者には全員、教員の陽性確認があったこと、その他の必要な情報、既に全員に連絡済みでございます。
次に、入退院の状況について説明させていただきます。医療機関に入院されている方は79名、変わっておりません。重症者お一人回復されました。お一人回復されて6名、1人減って6名でございます。治療に当たられた医療従事者の皆さんに心から感謝を申し上げます。そして、宿泊療養施設に入所している方は4名減って48名。自宅療養、こちらは強制力がありませんので、自宅療養を選択された方、それから専門医の先生の判断で自宅で対応できると判断された方、一部入院調整の方、全部合わせて2人増えて357名。一方で、昨日は36名の方が退院、回復されています。1,180名となりました。昨日お知らせしましたとおり、変異株陽性者の退院基準の取り扱いが見直されました。これは全国一律でございます。昨日から、新基準の運用を開始いたしました。国の専門家の知見が集約されまして、変異株でも対処基準というのは従来株と変わらないというふうな方針が一斉に全国で打ち出されたところでございます。そういう意味で、従来株の陽性者を含めての人数ではありますけれども、36名の方が退院等で日常の生活に戻られたということでございます。
それでは、各事例の進捗を説明いたします。昨日は臨時PCR検査センター、最終日116件、それを含めて行政検査は349件ございました。そのうち13件で陽性が確認されています。さらに21件、昨日集計、1週間分出しましたが、今日はまた1週間の初日になります。ここには入っていませんが、先週ですとだいたい(毎日)250件程度の民間検査が実施されていると思いますので、そこから21件ご報告がございました。ということは、約350プラス250ですから、約600件の検査が行われたと推定されます。その中で、34件の陽性が確認されたということでございます。そして、昨日の臨時PCR検査センター、最終日でございますが、74件の検査が行われまして、1件の陽性が確認されました。これは、本日公表する34名とは別でございます。昨日で、検査センター、繁華街を対象とした飲食店の従業員さん、無症状者の方、その検査は終了いたしました。3月30日から昨日までの平日9日間で1,151名の検査を実施し、合計12名の陽性が確認されました。陽性率で言いますと、約1パーセントということでございます。多くの方々に検査を受けていただき感謝申し上げます。陽性率は約1パーセントであり、松山市繁華街で感染がまん延しているという状況にはないということは確認できましたが、それでも、濃厚接触者などではない方から12名、陽性確認があったことは軽視できるとは思っていません。そういう意味では、飲食店の皆さんにおかれては引き続き時短要請にご協力をいただいて踏ん張っていただくとともに、体調管理にそれぞれ十分注意いただき、症状がもし現れた場合には、直ちに医療機関の受診をお願いします。そして、PCR検査というのは、検査を受けたその時点での陰性が確認されただけのことでございます。その日の後に、検査の後に接触で感染する場合もあります。また、その時陰性であっても、数日経って、症状が現れて陽性確認されるというケースも可能性としてはあります。そういう意味では、油断のないように、感染対策、それぞれのお店で、これまでどおり、またさらに取っていただくこと、これをぜひお願い申し上げますとともに、会食の注意事項の順守をお願いいたします。
そして、対処事例でございますが、封じ込め事例でございます。こちらは松山市の保健所、だいぶ多くなってきました。本当に関係者の頑張りに感謝します。松山市保健所の355事例目、そして、中予保健所の351事例目は、濃厚接触者までの健康観察、無事終了しましたので、感染の事例からの広がりはないということが確認されましたので、今日から封じ込めに入れさせていただきます。そして、囲い込みの方も多くなっています。囲い込み事例では、松山市の「職場内クラスター8」を含め、9事例につきまして、389事例から下(356事例目)まで9事例については、現段階で調査・検査が完了し、濃厚接触者の健康観察を残すのみとなりましたので、今日から囲い込み事例に加えさせていただきます。その中で389事例目、「職場内クラスター8」、昨日は接触者1件の検査を行い、陰性が確認されております。4月6日にクラスターであることを公表して以降、4日目で何とか囲い込みまでたどり着けました。このほか、さっきの申し上げたところ、松山市保健所が5事例、そして西条保健所2事例、宇和島保健所が1事例となります。それから、若干触れさせていただきます。360事例目、「松山市の職場内クラスター7」、昨日は、濃厚接触者1名陽性でありますが、囲い込みの中での陽性でございます。ということで、こちらは全て囲い込みの中ですから、こちらから広がる心配はない、濃厚接触者、新たに出ているわけではございません。
次に、調査中事例に移らせていただきます。クラスター中心にお話しします。冒頭申し上げましたけど、昨日、松山市で職場内クラスター、新たに確認されました。既存事例で、これは今日突発的でなくて、ずっと時間の経過の中で5名になったということであります。(クラスターの)要件が5名ということで当てはまったものでございます。新たなクラスター399(事例目)、昨日は2件の検査を行い、1件の陽性が確認され、合計で6名。5名を超えたということであります。職場内での接触が全員確認されましたので、これでクラスター認定となりました。内訳は、職場内の者が1人増えて5名。それ以外の者が1名でございます。職場は松山市内で接客を伴いますが、利用者の把握はできております。保健所の調査の結果、濃厚接触者は確認されておりません。既に職場内の方々全員の検査がご覧のとおり終えておりまして、引き続き、念のため保健所の調査検査を進めてまいります。416事例目、松山市の「学校クラスター3」でありますが、昨日は62名の検査を行い、1名の陽性が確認されました。2日間にわたってお知らせしていますが、今の段階の陽性確認者は学校に影響がある、学校に所属する方ではございません。その方々のところ、学校以外のところでの感染の広がりという中での発生ですので、学校に影響がないということは申し添えさせていただきます。次に441事例目、松山市の高齢者施設クラスターでございます。既に利用者、そして職員さん321名、一気に検査を行っておりまして、昨日は新たに6名検査し、1名の陽性が確認されました。この事例における陽性者は12名でございます。昨日の陽性者は施設関係者ではありますが、自宅待機中の方でございます。新たな濃厚接触者は確認されておりませんので、この陽性から広がる懸念はございません。最後に、その他は全て大体(陽性者が)1(名の事例)、一つだけ3(名の事例)がありますけれども、この段階では、それぞれの事例からバッと広がる兆候はまだ見えていないという事例ばかりでございます。
最後に、医療現場の負荷、限界に達しているとお伝えしておりますが、第4波の最前線で戦っている保健所の業務負荷も大幅に増大しています。ぎりぎりの中で関係者、追い掛け調査・検査、そして治療、行っていただいています。また、松山市だけでなく西条市、新居浜市、そして宇和島市あたりも連日陽性確認が続いており危機感を強めています。西条市、新居浜市では、既にクラスターが発生しましたが、宇和島市でも今追い掛けている案件、場合によってはクラスターにつながる可能性もあります。これらの地域では、普段の生活の中でも感染リスク高まっておりまして、夜の飲食店での会食の有無に関わらず、体調に少しでも異変があれば、直ちにかかりつけ医等を受診し検査を受けてください。早期の発見が、そして感染回避行動の徹底が、保健所や医療機関への何よりの応援ということでございます。そしてもう一つお願いでございます。保健所等に対して、感染したのはどこの誰だ、もっと詳しく情報を出せと要求する電話があって、追い掛け作業、調査に支障が出てきております。陽性者を誹謗(ひぼう)中傷から守り、保健所の調査を円滑に進めるため、どこだ誰だ、個人の特定につながるような情報は厳守いたします。私自ら会見を通じて、できる限り、その範囲の中で情報をずっとお知らせし続けてきておりますので、どうかそちらを参考にしていただけたらというふうに思います。以上です。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。
(愛媛朝日テレビ)
愛媛朝日テレビです。病床の運用状況について伺います。いずれも数値的にどこも危機的な状況だというのは、あらためてこれ拝見することで分かったんですけど、中予についてなんですが、8割ということなんですが、中でも松山もかなり大変なんじゃないかなと思うんですけれども、この中予の中の松山で言うと、使用状況というのはどういう状況なんでしょうか。
(知事)
中予圏域ということで捉えているので、医療圏域ごとにそこで調整しますので。今8割という程度です。
(愛媛朝日テレビ)
松山単でということですかね。
(知事)
そうですね。ただ、ご案内のとおり、繁華街クラスターに端を発して、松山市に集中していますので、このですね、8割は、実は先ほど申し上げました、圏域を超えた入院調整を行っていますので、こちらの方(東予・南予の使用率)が上がってきているのもその影響があります。そういう中で、8割ということであります。
(愛媛朝日テレビ)
付随しまして、この病床の関係で、先ほど知事も南予、宇和島でのクラスターも懸念されていました。一方で、南予の使用状況を見ると、病床自体がそもそも少ないですし、5割使ってるっていう状況っていうこと、やはり見かけ上5割ですけどもかなり危機感のある5割ということなんでしょうか。
(知事)
もちろんそうです。危機感というのは何かというと、この段階での危機感は、一般診療に手を入れてコロナ病床にシフトせざるを得ない状況。そして、それがさらに進んでいくと、もう救急医療まで手をつけていかなければならなくなっていくということなんで、今のこの段階というのは、一般診療も救急医療もなんとか両立してできるという段階での病床確保ですから、これから、当然のことながらシフトしていくことによって影響が出てまいります。通常ですと、ここまでのハイペースで陽性者が出ませんから対応できるんですが、今回本当に申し訳ないんですが、繁華街クラスターで一気に出たということ、そして、それが変異株であったので一気に広がったということ、だから、あまりの短時間で広がりましたんで、そういう意味ではどんと数字が上がってきたという現実がございます。
(愛媛朝日テレビ)
重ねてすみません。県立中央病院については、そのシフトのお話ありましたけれども、このような状況ですと、例えば、その他の県立病院でもこういうシフトというのは進む可能性というのは十分あり得ますか。
(知事)
それが先ほど申し上げた病院長クラスの会議で、全ての病院がその方向で、まずぎりぎり、だんだんだんだんということになろうと思うんですけど、その一般診療への影響をどこまでやるかという判断と、それからまたもう一つは、医療スタッフが確保できるかという、それぞれの病院の判断がありますので、それらを見極めて今、本当にそれぞれの病院で検討に入っていただいているということでございます。ですから、今この段階で、どの病院がどれだけ積み増しするかというのは分かりません。
(愛媛新聞)
愛媛新聞です。確保病床については、これまでもすぐに対応できる病床というのはですね、限られているという話もされていたと思います。あらためて、これ精査してみると、もう不足自体が半分以下になっているかと思います。この状況についてはどう受け止めていますか。
(知事)
そうですね。繰り返しで申し訳ないんですけども、まず何よりも、やはり人の命を守る病院ですから、一般診療と救急診療、ここを両立させるということでコロナに対応するということが、まず一番できれば、可能であれば、そこを追い求めていくのが大事だと思います。で、ただ残念ながらコロナ病床をつくるということは、ベッド数全体が増えるわけではありませんから、医療スタッフも今いらっしゃる中でのやりくりですから、コロナ病床にどんどんシフトしていくということの段階に入ってまいります。となると、一般医療、救急医療に影響を出さざるを得ない。本当は、そこはやらなくて乗り越えたいんですけども、既にそこをやって病床を増やしていく段階に入ったということで、これはもう本当にもっと早くできないのかというのは十分分かるんですが、医療スタッフがすぐに、場合によっては研修もしていただかないとなりませんので、そういったこともありますし、何よりも今回は繁華街クラスターの人数と、そして変異株の感染力、これはもうほんと正直言ってここまでというふうなことは想定していなかったいうことはあります。そういう中で、もうそれは何言っても仕方がありませんから、皆さんの力を借りながら協力して、対応して、全力を尽くしていくしかないというふうに思っています。
(愛媛新聞)
もう一点、この即時病床の数なんですけども、県民の危機意識にもつながるようなもの、数字であると思うんですけど、もう少し早くこういった数字出せたのかなと思うんですけども、なぜ今このタイミングでのこういった精査と公表することになったんですか。
(知事)
正直言って、7割ぐらいからそれぐらいになったところが、まだ1、2週間はありますから、そのあたりで出すのがいいのではないかなというふうに思いましたんで、今日出すことといたしました。
(テレビ愛媛)
テレビ愛媛です。第3波に比べて、この第4波は新規事例で、しかも感染経路不明の感染が見られるということで、その要因を知事はどう見られていますか。
(知事)
そうですね、まず変異株が、非常に感染力が強くてですね、例えば、あるケースでは四次感染、この最初の繁華街クラスターから四次感染、五次感染ぐらいだったかな、そこでたどり着いたという調査結果も出ています。でも、そこまでの四次感染、五次感染を調査の聞き取りの中で、聞き取りでしか情報得られませんから、そこで得られる可能性というのは全てではありません。四次感染の場合、どこを経由したのか聞き取りができない場合もあります。そういったような広がりの仕方、変異株特有の感染力を持って広がっていった三次感染、四次感染のケースが増えているんではないかなということが1点。それからもう一点は、やはり感染された方が個人の特定を恐れて、われわれはこうやって特定されないように細心の注意を払いながら公表していますので、そこはご安心いただきたいのですけども、それでも怖いということで、なかなか調査全部に応じていただけないケースもあるかもしれません。そういったところが不明につながっている可能性はあります。
(南海放送)
南海放送です。よろしくお願いいたします。昨日終了しました臨時PCR検査センターについて2点お聞かせください。1点目がまず、実施されてみて陽性率が1パーセントということでしたけれども、まずお受け止め、手応えを教えてください。
(知事)
まずは最初。繁華街クラスターという特殊要因があったので、急遽臨時のPCR(検査)センターを設置することといたしました。で、規模からいうともう少し来ていただけるかなと正直言って思っていたんですが、それでもかなりの、1,000人を超える方々に受けていただきました。その範囲の中ですけれども、途中段階でも申し上げましたが、もっと高いんじゃないかなって、正直それは予想して覚悟もしていたんですが、1パーセントということで、その一番感染の可能性が確率のある繁華街では、今のところまん延しているという状況ではないということはある程度確認できたのかなというふうに思います。ただ、そうは言っても1パーセント、少ないとはいえ、あったということなので警戒は緩めることができないと、そこで、時短要請も含めてですね、さらに引き続き対応を継続強化していくということになろうかと思います。そういった感想ですね。
(南海放送)
はい。ありがとうございます。もう一点が、他県ではですね、一般の市民の方とか、もうちょっと職種を広げてスクリーニング検査をされてるかと思うんですけれども、今後愛媛県でそういったことを検討はいかかでしょうか。
(知事)
スクリーニング検査というのは、残念ながら、その時点での陰性を保障するものでしかありません。毎週毎週定期的にやらなければ最大の効果というのは生むことはできない。ということは、戦術的に活用するというのがスクリーニング検査ではないかなというふうに思います。で、今回で、この臨時PCR検査センター、今日で終わりますけど、次のスクリーニングはもう既に始まっていきます。今度は高齢者施設の職員、これは松山市、それからクラスターの発生した西条市、新居浜市、これは全部、職員のスクリーニング検査にその人的資源を投入してまいります。こうやって感染のリスクの高いところを絞り込んで一気にやるというのはスクリーニング検査として有効なので、こうした手法というのはその状況状況に応じて今後も活用していきたいと思います。
(愛媛新聞)
愛媛新聞です。昨日、新居浜、西条に関しては、感染の拡大の兆候が見られたら対策強化する可能性にも言及してましたけども、今日の受け止めとしてはどうでしょうか。
(知事)
西条に関して言うと、二つのクラスターが発生しています。で、状況からすると二つ枝分かれする前の本体、本体という言い方じゃないですけど、飲食店の方ですね、こちらはだいたい囲い込みが最終段階に入ってきているかなという状況にあります。で、もう一つの事例についても、今日4名で全員陰性なので、こちらも、そこから先、調査で正直に言っていただいてて追い掛けられる範囲しかないんですけども、その範囲の中ではだいたい見えてくるかなという位置よりは、ちょっとまだ警戒が必要な段階だと思います。問題は、変異株ですから、ここから派生した潜り込んだやつがあるかもしれないというところで警戒が必要というふうに思っています。で、新居浜もクラスターは、こちらで一つありますけども、ここは場所が特定されていますので、同じように西条の二つではないですけども、同じように今から警戒しておくことが感染の拡大を食い止めることにつながるんじゃないかなという段階ではないかと思っています。それは宇和島にも言えることですね。はい。
(愛媛新聞)
あともう一点すみません。昨日も発表ありましたけれども、県職員の方の大人数の送別会の件で、昨日の発表以降新たな何か報告等は上がってきてますでしょうか。
(知事)
今ですね、昨日ちょっと当日に指示をしましたけれども、時間が翌日だったので、知事部局のみの発表にしていますけれども、現在、公営企業管理局、教育委員会、地方局、全て調査に入っています。分かり次第全部、全部オープンにします。
(愛媛朝日テレビ)
愛媛朝日テレビです。感染対策期に入って今日が初めての週末かと思うんですけれども、肌感覚としてですね、人出とかどのように知事は見られますでしょうか。
(知事)
すみません、私ちょっと外へ全く出てないので肌感覚というのは持ち合わせてません。ニュースを通じて、皆さんの報道で知る限りなんですけども、やっぱり本当に少なくなっているかなと。ただ、これは多くの方々がこの2週間頑張るというふうなことを受け止めていただいている、もちろんいろんな問題があったので、ご不満もあると思いますけど。それでも、その中で感染抑えようという気持ちを多くの皆さんが持っていただいてるんじゃないかなと。本当にありがとうございますということを申し上げたいと思います。
(毎日新聞)
毎日新聞です。先ほど、スクリーニング検査のときにですね、松山と西条と新居浜の高齢者施設の職員をされるということ、もうこれは決定事項になるんですか。
(知事)
宇和島は、まだ決めてないです。
(毎日新聞)
松山、西条、新居浜。
(知事)
はい、そうです。決定事項です。
(毎日新聞)
決定事項で、どれぐらいの人数で、どれぐらいの規模。
(知事)
今、集計しているんですが、実はこのスクリーニング検査、人的なキャパもありますので、松山のこのPCR(検査)は(総合)保健協会の協力もいただいていますので、このスキームをそのまま活用しながらですね、一気にできるだけ早くやりたいと思っていますが、どうですかね。
(八矢副知事)
それは、それぞれとの施設との調整もありますので。
(毎日新聞)
分かりました。この後、じゃあ教えていただける。
(知事)
今の時点ではまだ集計上がってないと思いますね。
(八矢副知事)
順次やっていきますので。それぞれ間に合い次第。
(毎日新聞)
1週間ごととかそのスキームをまだ今後詰めるという。
(知事)
いやいや、月曜日か火曜日ぐらいから開始して順次スタートしていくという感じですね。
(毎日新聞)
週明けに開始ですね、分かりました。ありがとうございます。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
各社さん他に質問よろしいでしょうか。ではこれで終わります。
(知事)
はい。どうもありがとうございました。
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