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新型コロナウイルスの感染の確認(1月30日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和3年1月30日(土曜日)15時00分~15時22分
場所:知事会議室
(知事)
昨日は、県内で新たに16名の陽性が確認されております。ただ、これ内訳はしっかりと見極めておく必要があろうかと思います。新規は1事例で1名でございます。そして、既存の中で4事例、その検査の中で15名という中身になっております。陽性が確認された方々に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。
そして既存の15名のうち、13名の方々はいったん検査で陰性が確認され、その後、健康観察を続けていく中で、再検査を行い陽性となった方でございます。そういう意味では自宅待機を続けていらっしゃいますので、濃厚接触者がいらっしゃるわけではございません。そして、再検査以外のお二人も同じように、関係者として自主的に自宅待機をされていた方ばかりでございますので、感染拡大防止に努められておられました。そういう中での16名ということでございます。
年末年始の会食や人の動きに伴い感染が広がり、1月上旬から中旬にかけて連日20人から30人規模の陽性確認が続いておりましたが、全体的にはこの1週間減少傾向にあることは間違いないと思います。昨日の15名の陽性確認は、自宅待機中に潜伏期間を経て発症し、検査で陽性が確認された事例が多く、市中に感染が拡大して増加傾向に転じたというふうに判断しているわけではございませんので、その点は冷静に受け止めていただきたいと思います。
ただし一方で、依然として県内の感染の波が収まったわけではございません。会食はいつも顔を合わせている人と少人数、短時間で行うこと。感染回避行動に引き続き注意するとともに、体調に異変が感じられたら仕事を休んで、人との接触を避け、すぐにかかりつけ医の先生に連絡の上、診察を受けていただくこと。そしてまた、感染拡大地域との往来は自粛していただくこと。この点は引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。
また昨日、これも既存の事例から陽性者が増えてという結果でございますが、新たに松前町で「医療機関クラスター3」が確認されました。今申し上げたように既存事例でありますが、再検査で関係者の陽性が確認された結果、合計で5名以上となりましたので、クラスターとして認定をさせていただきます。1月以降15件目となるクラスターの確認であり、医療機関でのクラスターとしては、12月29日に公表した松山市のクラスターに続く発生となります。この事例は後ほど詳細説明させていただきますが、医療機関は既にホームページで公表をされております。
それでは、昨日の検査で確認された陽性者16名の概要でございますが、年代は幅広い層に分布しておりますが、今申し上げましたように既存の事例からの再検査がほとんどでございまして、施設の関係が多く含まれておりますので、70代、80代、90代の方が多く確認されております。そして、性別は半々でございました。地域別でもこれも既存のクラスター関係がほとんどでございます。そういう意味では満遍なくというふうに見えますけども、今申し上げたような説明を受け止めてご判断いただきたいと思います。また、クラスターが発生している四国中央市は、これは1カ所でありますから6名と多くなっております。感染経路は同様に医療機関か社会福祉施設内での再検査等々ですので、ここが12名と大変多くなっております。
次に、入退院の状況でございますが、医療機関に入院されている方は1名増えまして、これは退院された方もいて、新たに入院された方もいらっしゃいます。そのプラスマイナスで、プラス1、55名となっております。重症者は変わらずに3名。宿泊療養施設に入所されている方は7人減って13名でございます。自宅療養を選択された方は2名増えて61名。一方で、退院された方、ご回復が20名で合計846名となりました。
それでは次に、事例ごとの進捗状況でございますが、今日は封じ込めもかなり多くありまして、7事例、松山市保健所の関係でございます。国の定める濃厚接触者の健康観察期間も終了し、この事例から広がることはないということになりますので、封じ込めに入れさせていただきます。特にこの中で156-1事例目、これは松山市で発生した「飲食店クラスター4」、かなり大人数の26名の陽性が確認されたクラスターでありましたが、このたび、封じ込めまで完了をいたしました。
次に、囲い込みの事例でございますが、(パネルの)以下のこの二つ、松山市保健所の2事例と西条保健所の1事例については、今日から必要な調査とPCR検査も終了しましたので、濃厚接触者の健康観察期間のみとなりましたので、今日からこの3事例については囲い込みに入れさせていただきます。注意深くケアしていきます。
それでは、陽性が確認された方々の事例を説明させていただきます。今日はこの新規以外は全部これまでの囲い込み、これ(268事例目)だけちょっと医療機関、新たなクラスターですけども、囲い込みの中での陽性確認でございます。新たな濃厚接触者は全て確認されておりません。
まず、200事例目、「会食(クラスター)7・大洲市」でございます。5名が検査されまして、1名の陽性が確認されました。この方は会食参加者以外の方で、自宅待機中の再検査でございます。感染が拡大する可能性はございません。このクラスターは、この結果、会食参加者5名、参加者以外の者7名、合計で12名のクラスターとなっております。
次に258事例目、こちらは西予市の「高齢者施設クラスター6」でございます。昨日は4名が検査され、4名の陽性が確認されました。この内訳は、再検査の職員1名、入所者1名に加えまして、自宅待機中で症状が現れた施設以外の方が2名、合計で4名でございます。濃厚接触者がいらっしゃるわけではないということで、このケースから地域に感染が広がる可能性は極めて低いと思います。この結果、こちらのクラスターは職員が5名、入所者が3名、施設以外の者3名、合計11名のクラスターとなります。
次に、271事例目の「高齢者施設クラスター5・四国中央市」でございます。こちらは昨日8名を検査いたしまして、入所者6名の陽性が確認されました。この方々もいったんは全員陰性が確認されておりまして、注意深くゾーニング等々、専門の先生が入ってケアをしております。全員濃厚接触者として健康観察中に症状が現れて再検査で陽性が確認されたものでございます。入院が必要な患者さんは既に入院しているほか、今申し上げたように、施設内では感染防止対策を取った上で療養されており、この施設、この6名も含めて、施設の外に広がる可能性はない判断しております。また、こちらはこれまで発症が確認された方と同じフロアの方のみでございます。
この結果、こちらのクラスターは職員10名、入所者27名、施設以外の者3名、合計40名で昨日、県内の最大、一番多かったクラスターと同じ人数になったということでしたが、40名になりましたので、県内では一番大きなクラスターとなります。
そして、こちら(パネルの198-1から282事例目まで)の方は、検査全て陰性が確認されておりますので、問題がございません。
次にこちらでございますが、この302事例目、307事例目は陰性確認で問題ありませんが、この268事例目、新たなクラスター、松前町、新規の「医療機関クラスター3」でございます。この医療機関はこれまで散発的に職員2名の陽性が確認されていました。この初発の職員の陽性確認を受けまして、直ちに職員、患者全員の検査を実施しております。そして、その時点では全員の陰性が確認されておりましたが、警戒を続けておりました、医療機関でございますので。そして、昨日、2人目の職員の陽性確認を受けまして、もう1回あらためて職員、患者合わせて60名いらっしゃいます、全員を検査いたしましたところ、職員1名、患者3名、合計4名の陽性が確認されました。これで陽性者は合計6名となりましたので、施設内で5名以上の陽性確認となったことを受けて、クラスターと認定をいたしました。現段階での陽性者は職員3名、患者さん3名、合計6名でございます。既に昨日のうちに感染症対策の専門医師を派遣しまして、ゾーニングの設定など院内の感染対策の指導が行われております。また、医療機関も全面的に協力をいただいておりまして、保健所の調査、関係者の検査が進められております。重症化リスクの高い基礎疾患のある患者が入院する医療機関でございます。注意深く状況を見極めて迅速に対処しておりまして、松前町の皆さんにはこの点は受け止めていただきたいと思います。先ほど申し上げましたように、この医療機関は自ら昨日、ホームページで公表をされております。
他の事例については、昨日は陰性ばかりですけども、引き続き調査が進められております。そして、新規は1事例で1名ということで、現在調査が進められているということでございます。今申し上げたように16名という数字だけを見つめるのではなく、冷静に判断していただくために、今申し上げたような中身についても注意を向けていただけたらというふうに思います。
次にワクチンの詐欺について、注意喚起をさせていただきます。他県において、保健所や自治体職員等を装ってワクチン接種に必要であるという名目で、個人情報を聞き出したり、金銭をだまし取ろうとする電話に関する相談が寄せられているという連絡がありました。国からワクチン接種をかたる不審電話への注意喚起もなされております。県内では現時点で同様の事例はまだ確認はされておりませんが、県警と協議をいたしまして、ホームページの新型コロナウイルス感染症に関する情報にメッセージを記載し、県民に対する注意喚起を促しているところでございます。県警においてもラジオやホームページ等で注意喚起を実施しているところでございます。ワクチン接種のために金銭や個人情報を電話で求めることはありません。ありませんので、このような詐欺にはだまされないように注意をしていただきたいと思います。ぜひ、マスコミの皆さんにもニュース等で取り上げていただけたらというふうに思います。そして、不審な電話等があれば、自治体や警察に相談をしていただきますようにお願いを申し上げます。
最後に、昨日、一部の報道でちょっと協力金等々について、誤解があるのかなというニュースもございましたので、もう一度整理させていただきたいと思います。感染が拡大して特別警戒に入るときに、打つ手立てというのはいろんな角度から検証を行いました。その中で、松山市のみに飲食店の感染確認があるということ。そして、そこから会食等を通じて家庭に持ち込まれて広がっていくという感染拡大の兆候があったということ。こうしたことを受けまして、全国どこでも時短要請ということで対策を打つということをやっておりますので、愛媛県もステージ2ではありますが、早めに手を打つということで、松山市に限定した飲食店の時短要請を行わせていただきました。この時短要請をするときにいろいろ問題になるのが協力金の金額や期間等々でございます。特に協力金、例えば金額によっては日頃の(お店を)開けているよりは利益が上がるということで休業しようというような選択も出てくる可能性もある。休業のインセンティブというのは、やはりこれは経済を止めるということにもつながるであろうということで、そういったことも考慮した上での時短要請というのを選択させていただきました。この場合、非常に難しいハンドリングだなと思ったのが、経済のことを考えて行っていく必要性もあるということでありましたので、時短要請の場合は時短によって売り上げが減少するけれども経済は動いていくと。休業は全くそれを止めるということでありますから、経済が停滞するということ、特に協力金の対象である飲食店とは別への影響も考えなければなりませんから、(経済を)動かしていくことによって何とかしのいでいただくという選択をするのかどうかということも考えなければなりません。そういったことで打ち出させていただきましたが、ここから先、それぞれの市町が独自で何をするかというのは市町判断になります。松山市の方では上乗せ助成で金額をさらに上げて、そして休業のインセンティブの政策を取られました。その結果、われわれが予想していた以上に休業を選択されるお店は増えているのかなというふうに思っています。その結果、経済が止まるということになりますから、取引先への影響は予想以上に出ているんだろうと思います。こういった中で、休業に伴う取引先のことについては、国には予算措置は何とかならないのかという交渉を13道県と共に行っておりますが、非常に厳しい状況にあるということでございます。その結果、その上乗せ休業のインセンティブを選択された、まず限定した地域である松山市でこの点については、ぜひお考えをいただきたいというのがこれまで申し上げてきた説明でございますので、その点、もう一度お話をさせていただきたいと思います。以上です。
(NHK)
今回の感染確認の16人の方のうち、13人がいったん陰性で、あらためて再検査で陽性だったということで、このあたりからあらためて何か読み解けることとか、こういうことが大事だなというか、呼び掛け的なものはあるか。
(知事)
これまでもいろいろな事例を経験したことによって、やはり特に高齢の方については、多少遅れて症状が現れて、陽性確認に転ずるというケースがあったので、特に施設での対応というのは十分にこの点、気を付けなければいけないというふうにあらためて認識をしています。そのために、昨日発表した高齢者施設等に対する検査の拡充については、極めて有効に機能してくれるんではないかなと期待もしています。もう一つはやはり、このコロナの特性かなと。お年寄りだけではありませんから、職員の方も再検査で陽性ということもあるので、やはり無症状の方の全体検査ということについては、やはり十分に留意をする必要があるんじゃないかなということも感じております。そういったことも踏まえた上で、今後の対策というのに生かしていきたいと思っています。
(愛媛新聞)
松前町の医療機関のクラスターについてだが、今現在、必要な検査というのはもういったん全員終えたということか。
(知事)
そうです。全員の検査は終わっています。
(愛媛新聞)
その中で、今出てきておられる方が取りあえずは感染者としては最大の数と言ったらあれですけど、もうこれ以上の検査はされないと。
(知事)
いやいや、これからまた再症状は出るかもしれませんから、そのために専門医の先生に入っていただいてゾーニング、要は病院でのこれ以上の感染を食い止めるための注意点、これは職員の方々の行動も含めて、それからゾーニングをしっかりすることによって、抑えていくという手立ては打っております。ただその中でも、さらにまた少したってから出る可能性がゼロとは言えませんので、そのあたりは十分に日々日々、気を付けながらですね、必要とあらばまた検査をするという態勢で臨んでいきたいと思っています。
(朝日新聞)
居住地別で松山市以外もかなり東予、南予、いろいろばらけてきている感があるが、松山市がこの県内の感染の中心的な場所だというこれまでのご認識と今の現状というのはどういうふうに考えているか。
(知事)
やはり新規事例は、松山市以外は出ていない状況が続いていますので、その傾向は変わっていないと思います。どうしても人口が多いですから。こちらもですね、松前町も今申し上げたようなクラスターの関係、西予市もクラスターの関係、四国中央市もクラスターの関係、大洲市もクラスターの関係、宇和島もクラスター事例ですね。ですから全部、他は既存事例のクラスター事例なんで、その点を見ていただくと、ちょっと今回のこの全体に広がっているというような分析にはならないというふうに思っています。
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