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新型コロナウイルスの感染の確認(12月15日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和2年12月15日(火曜日)15時00分~15時26分
場所:知事会議室
(知事)
昨日は、県内で新たに陽性者3名が確認されております。この方々はいずれも新規3事例、3名の方でございます。感染された方々に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。一日も早いご回復を祈っております。今日は新規3件ということもありますし、国が大きな方針を昨日出しましたので、そういったことも含めて3点、入退院と検査状況、そして新たな陽性確認も含めた昨日の(検査)結果、そして国の「Go Toトラベル」見直しや感染拡大地域の状況、年末年始の注意といった点でございます。
ではまず初めに、入退院の状況等でございますけども、まずは医療機関に入院されている方が入退院両方おいでますけども、合わせてマイナス6名、39名となりました。うち重症者の方は2名で変更はございません。また、宿泊療養施設の方も出入りがございませんので、4名で変更なしでございます。そして先ほど申し上げましたけど、退院が8名ご回復されました方がいらっしゃいますので、退院者が305名となります。
これらを受けまして、国のステージ3の判断目安である7指標も変わってまいりました。まず入院患者数は本県に当てはめた場合、46名以上ですけれども、今ご報告したとおり39名になりましたので、久方ぶりにこれは水準を下回ることになりました。ただ、新規も出ておりますので、ここはまだまだ予断を許さない状況。これでも医療現場は大変でございますし、特に今、高齢者の方が入院されているケースが多いので、医療スタッフの負担が非常に高くなっております。そして、これからの新規も含めますと、予断を許さない状況にあるということは変わっておりません。重症者は2人、変わりませんから下回っております。療養入院者数も207人に対して49人ですから下回っています。陽性率も1月2日パーセント、先週は数値が出てまいりましたので、一時7月8日パーセントまで高くなりましたが、陽性率そのものはこうした状況にあります。新規感染者数も週に207人以上がステージ3の目安ですが、今17人ということで下回っております。こちらも132人だったのが43人になり、17人と新規はありますけども人数的には減っているという状況でございます。そして、直近1週間の感染者数が先週より少ないか多いかは、これも同じように減少と。一点、感染経路不明が50パーセントが目安ですが29.4パーセント。ちょっと高めに出ているように見えるんですが、中身はですね、クラスターがだいたい封じ込めが完了して、検査の数、分母が減ってまいりました。この数字を見る時に、これだけ見るとですね、大丈夫なのかと思ってしまうんですが、もう一点、実際の陽性者の人数ベースですね。先々週が14件、先週が7件で、今回が5件と減っている中で分母そのものが減ってますから、その分、陽性率がちょっと数字的には高くなっているということで、件数でいえばどんどん減っている中での数字の変化ということを捉えていただきたいと思います。ただ、感染経路不明があるということですから、全国どこでも、いつでも、誰でもが感染する可能性はあるというふうな危機感を持っていただく数字として見ていただけたらなと、この段階ではお願い申し上げたいというふうに思います。
以上のように、七つの全ての指標で国が定めるステージ3の数値は下回ってはいるんですが、これは今後のクラスター発生等々がまたあった場合はですね、すぐに変わってまいりますので注意が必要でございます。ただ、複数のクラスター、六つ同時発生しても何とか早期に囲い込み、封じ込めができたのは、やはり、何と言っても医療機関で診察に当たってくださっている方々、そして調査を懸命に行っている保健所のメンバー、そしてそれに基づいて検査を行う衛生環境研究所のメンバー、さらには入院等々で治療に当たっている医療現場の皆さん、宿泊療養施設で健康観察等々を行っている方々、いろんな方々がですね、力を合わせて濃厚接触者等の早期特定に結び付いているからに他ありません。また、新規の感染の増加がまだまだ続きますが、少し落ち着いてきているのもこれは県民の皆さん一人一人が注意深く生活をしていただいているということであろうと思います。本当に感謝申し上げるとともに、ぜひ一層の注意をお願いできたらというふうに思います。退院者が増えたのも治療に頑張っていらっしゃる医療機関の皆さん方の献身的な治療にありますので、併せてお礼を申し上げたいと思います。ただ、散発的ではありますが、感染経路不明のケースも発生しております。ぜひ、まだまだ医療現場の負荷は下げなければならないということで、新規感染者を抑えていかなければなりません。より一層の注意深い感染回避行動を一人一人よろしくお願いいたします。
昨日の検査に移ってまいります。昨日はですね、16件の検査がありまして、13件の陰性、そして3件の陽性が確認されました。いずれも新規事例でございます。ただこれもまた誤解されるんですけども、これ以外にかかりつけ医の先生方が、抗原検査、PCR検査、検査センターでも行っておりますので、これは1週間に1回集計させていただきますので、ここには出てきておりません。ここ3週間の平均値でいうと、だいたい1日130件ぐらい、これとは別に検査が実施され、陽性の場合だけはここに載ってきますから、それらも含めて、こういった数字になっているということは、誤解のないようにご理解いただきたいというふうに思います。
それでは、陽性者の方々について、公表させていただきます。まず、105事例目でございます。概要でありますが、40代の男性、住所地は松山市、職業は自営業の方でございます。この方は、接客を伴う仕事をされておりますが、仕事中はマスクを常時着用、消毒換気等の感染防止対策は徹底していたという報告が入っております。現時点で、その上で、濃厚接触者はご家族4名および仕事上の接触のあった方9名、合計13名を濃厚接触者として確認しています。まずは、その方々を今日中に迅速に検査を行って、感染の広がりの有無を確認する段階でございます。今日の時点では以上でございます。
次の106事例目でございます。こちらの方は、20代の女性、住所地は松山市、職業は自営業の方でございます。この方は、ほとんど保健所の調査によりますと、(発症2日前以降)外出はありませんでした。ただその中で、ご家族4名と生活上の接触のあった方が1名確認されまして、計5名を調査、検査する予定にしております。今日の段階ではそこまででございます。その検査結果によって、今後の調査等々につなげていきたいと思います。
次が3例目、107事例目でございます。こちらは60代の男性、住所地は松山市、職業は会社員の方で、この方は接客を伴う仕事ではございません。そういう中で、濃厚接触者はご家族4名および仕事関係者4名の合計8名を確認しておりますので、こちらも速やかに検査を行って、今後の囲い込みへの行動に結び付けてまいります。
なお、現段階では、本当にこれは全部が陰性の可能性もありますし、陽性が出る場合も。これは分かりません、やってみないと。現段階で確認されているのは、この当事者3名の方だけなんで、どの事例かという個別の言及はこの段階では避けさせていただきますが、本日説明した新規事例の濃厚接触者の中には、医療、福祉、学校関係者もおられますことから、本日速やかに検査を実施することといたします。なお、そういった関係者にはもう既に連絡がいって、必要な対応はしていただいております。検査の結果、感染の広がり等が確認されれば、速やかにお知らせをいたします。各事例の詳細については、後ほど事務方の方のレクでご質問いただけたらと思います。
次に、その他のこれまでの事例ですけども、まず封じ込め事例、対処事例のうち、封じ込めの関係ですが、89事例目につきましては、濃厚接触者の健康観察期間、国の規定に基づく観察期間も終了いたしましたので、この事例は封じ込めの方に入れさせていただきます。
次が囲い込みの関係で、まず95事例目でございます。こちらの方はですね、医療機関の入院患者から陽性が確認された事例、松山市40代の方でございますけども、すでに囲い込みが完了していた事例でございます。昨日は、こちらの医療関係者もいらっしゃいますので、念のため、症状が出ているわけではありませんが、濃厚接触者である医療スタッフ7名、全員の職場復帰前再検査を実施し、全員の陰性が確認されましたので、医療機関の広がりという心配はございません。そして新たに、2事例が囲い込み完了でございます。
一つは会社内で2名の陽性が確認された事例でございますが、そのうち、12日に公表した陽性者の濃厚接触者2名について、潜伏期間等を考慮し、昨日検査を行いまして、お二方とも陰性が確認されました。その結果、保健所の調査で接触者は確認されておりませんので、35名の検査やっていますけども、囲い込みが完了するということでございます。今後は、濃厚接触者の自宅待機、健康観察期間に入ってまいります。
そして、もう一つが104事例目。これは昨日、新規として公表した事例でありますが、ほとんど人との接触が確認できなかったケースでもございます。ただ、濃厚接触者である職場の同僚の方だけは、これはもう全員の検査を行いまして、全て4名とも陰性が確認されました。そこでの広がりはないということでございます。この方々も、もちろん濃厚接触者ですから自宅待機に入ってまいりますので、今後、この健康観察が始まってまいります。以上が、今日追加の囲い込み事例になったケースですけども、調査中事例は今日発表したこの新規の3件のみということでございます。
次に、昨日、国は「Go Toトラベルキャンペーン」を今月28日から来月11日まで全国で一斉に停止する方針を夕方に発表いたしました。理由をお聞きしますと全国の感染者数は高止まりの傾向が続き、感染拡大地域も広がりつつあるということ。とりわけ、医療機関をはじめとして最前線で対処する方々の負担が増加していること。この二つから最大限の対策を講じることとしたとの説明がございました。国の分科会では、年末年始を静かに過ごすことが大事であり、特に感染拡大が進む地域では、帰省の延期も含めて検討すべきという指摘を受けた措置とのことでございます。年末年始には全国どこでも相当の人の動きが予想されるほか、さまざまなイベントで人が集中したり、混雑することも予想されます。これ以上の感染拡大を抑えなければという強い危機感の下、政府としてはギリギリの判断をされたものではなかろうかと思います。転じて県内では感染は散発的なものにとどまってはおりますが、人の移動の活発化により、ウイルスの持ち込み、持ち帰りは、常に、常に警戒しなければなりません。そういう意味ではやむを得ない措置ではないかと思います。
ただし、旅行業者や宿泊業者の方々をはじめ、大きな混乱が予想されます。手続き上の面ですね、あるいはキャンセル料の関係ですね。こうした中、キャンセル料の取り扱いをはじめとして、50パーセント(補償する)というニュース報道もありますが、正式にはわれわれはまだ連絡を受けていませんので、一刻も早く詳細を明らかにして、影響を最小限にする措置を国に強く求めさせていただきたいと思います。
そして、この国の方針決定に先立ち、特に感染者が急増している地域では、各都道府県知事が、大都市が中心ですが、国に対してキャンペーンの対象地域からの除外を要請し、既に一部の地域では適用されています。これはそういった地域の感染状況なんですが、北海道、特に札幌市ですね。東京都は全体的に、愛知県は名古屋市中心、大阪府は大阪市中心、広島県は広島市中心、このあたりがこうして見ると、100、300、400(件)という毎日、非常に高止まりの陽性確認が続いています。特に広島市や愛知、北海道では連日にわたり1日100名から200名、大阪は400名程度、東京では600名程度と感染確認が続いています。特に月曜日はですね、愛媛も一緒ですけど、医療機関の休診の関係で数字が低くなる傾向がありますけれども、それでも高い数字が出ております。その大規模感染が続いているということは、これでお分かりいただけるのではなかろうかと思います。ここはあくまでも月曜日なんでということがありますので、同じように月曜日だけは低めに出るということでございます。
「Go Toトラベル」の中止は、他県との往来による自県への感染の持ち込みや持ち帰り、他県への感染の持ち出しなどに対する各知事の強い警戒感の表れでございまして、県民の皆さんは、どうかこうした都市部を中心とした地域は、経済に与える影響を考慮しても、「Go Toトラベル」の対象地域から除外をしてほしいと要請しなければならないほどの感染拡大状況にあるということだけはぜひ受け止めていただきたいと思います。
また、昨日まで、12日間連続で2桁の感染確認が続いている高知県では、飲食店等を対象に営業時間の短縮要請を行うことを決めたそうであります。高知では愛媛以上に医療機関の負担も大幅に増加していると聞いております。県境を接するなど、生活圏が一体の愛媛県内の地域、くれぐれも気を付けていただけたらというふうに思います。
こちらのパネルに記載させていただきました。年末年始の注意事項でございます。帰省など、先ほど申し上げました感染拡大地域との往来に注意をしていただきたいと思います。そして二つ目に県外の旧友たちとの会合に注意をしていただきたいと思います。そして三つ目に季節行事の人混みに注意をしていただきたいと思います。これらの感染拡大地域は例えばですね、首都圏、東京(周辺)ですと実は神奈川、千葉、埼玉もかなりの確認が続いています。大阪(周辺)ですと兵庫あたりが非常に高い感染者数が続いています。周辺も含めてですね、十分情報を取って必要な往来なのかどうかを確認の上で、お考えいただけたらというふうに思います。
このような状況に鑑みまして、現在、本県が独自に行う宿泊割引の取り扱いを変更いたします。1泊5千円の宿泊割引は、当初、愛媛県民の県内旅行から開始をいたしまして、現在は中四国各県と大分県、宮崎県を対象にしておりました。ただ、今回「Go Toトラベル」の全国一斉停止という国の方針を受けまして、本県が独自に行う宿泊割引につきましても、「Go Toトラベル」の全国一斉停止期間である12月28日から1月11日までの間、愛媛県以外にお住まいの方は割引の対象外とさせていただきます。愛媛県民の皆さんにはそのまま適用をさせていただきます。国の全国一斉停止は、人の移動を避け、基本的には地元で静かに過ごしてもらいたいとの趣旨と理解しています。このため、県外の方の利用は対象外といたしますが、これらの期間でも、愛媛県民の皆さんが県内の宿泊施設にお泊まりになる場合は、5千円の割引を継続いたします。
ご家族で年末年始ゆっくりお過ごしいただく場所は、ご家庭であっても、宿泊施設であっても変わりはございません。構いません。ただ一方でですね、ご家族が感染拡大地域におられる場合、帰省時期を今回は見送る、あるいは感染が落ち着いた時期にあらためて行うなど、ぜひご家庭内で相談をいただきたいと思います。県内のご家族で静かに、のんびりと宿泊施設にお泊まりいただくことも、この制度を利用してご検討いただくのは良いのではないかなというふうに思います。
いずれにしましても「うつらないよう自己防衛」、「うつさないよう周りに配慮」、「習慣化しよう3密回避」の徹底をより一層年末に向けて取っていただきますようお願い申し上げます。以上です。
(読売新聞)
ただ今の「Go To」の一時中止について、昨日、政府の方で発表されましたが、この判断時期について、遅い、早い、どういった評価をしているか。
(知事)
われわれが全国あまねくデータを持っているわけではありませんから、そのデータに基づいて、あるいは専門家の意見を聞きながらの総合的な判断で下されていくと思いますので、その詳細が分からない以上は何とも言いようがないと思います。
(あいテレビ)
隣県では今回5千円の割引停止するということも背景にあるかと思うが、広島、高知などの隣県の感染拡大というのは非常にまだ続いている。接する所というのがやはりかなり少し警戒が必要だと言われたが、あらためて人の移動等々について注意喚起等があれば。
(知事)
もうご案内のとおり、全県、ほとんど全国の都道府県、おそらく愛媛県はここ数日1件ぐらいが続いてるんですけども、(感染者が)0件というのはどうですかね、47都道府県で4県ぐらいしか毎日ないんではないかと。それぐらいの感染が広まっているというのは皆さんもお分かりになられていると思います。ですから、県内も含めてですね、全国どこでも感染のリスクがあるということを前提にお考えいただきたいと思いますので、近場であっても、例えば、広島県全体がというわけではないわけですよね。データを見るとやっぱり広島市に集中してますから、そういったところのデータもよくよく見極めながら行動をされることが大事かなというふうに思っています。
(朝日新聞)
知事も先ほど言われたように、年末年始は人の動きがいろいろ出てくるであろうというようなことも懸念の中で、そういう感染拡大が懸念されるということで、県内的にはちょっとその数値的に落ち着いてきているのは間違いないと思うのだが、お店の営業時間に関しての、特に年末年始、今の県独自の関係ではちょっと一時停止されるということは公表したが、営業時間の時短の要請というようなことは、今の段階で何か考えの向きはあるか。
(知事)
今の段階ではまだ考えていません。仮にですね、準備というのは必要だと思います。例えば、ある地域で繁華街で感染がバッと拡大した時にあわてるんではなくて、そうなった場合に何が必要なのか、そうなった場合にどういう要請が必要なのか、そうなった場合にどういうバックアップができるのか。これは今の段階で考えて検討はしています。ただ、今は何をするかという段階ではないです。
(南海放送)
「Go To」中止で、宿泊施設が混乱していると思うが、県として何かサポート等を考えたりしているか。
(知事)
私どもはですね、(「Go Toトラベル」の)手続きの問題に関しては国のシステムですから、本当に一刻も早くですね、キャンセル料がどうなるのか、そのシステム上そういうのがどういうふうなかたちで宿泊施設経営者に支払われていくのか、そこの道筋を早く示してあげるということは国の方でやっていただきたいなと思っています。私どもができることは、「Go To」によってキャンセルが出た、お客さんが来なくなる、その代わりに県民の皆さんに県独自の宿泊割引を継続して、もしよければ(この割引を利用して)行かれたらという呼び掛けをするということが最大のバックアップではないかなというふうに思っています。
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