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新型コロナウイルスの感染の確認(12月9日公表分)に関する記者発表の要旨について

ページID:0017253 更新日:2020年12月10日 印刷ページ表示

日時:令和2年12月9日(水曜日)15時00分~15時20分

場所:知事会議室

 

(知事)

 ここ数日は陽性確認はありましたけれども、大半が既に囲い込みを完了し、一度陰性が出て、自宅療養をされていた方に症状が出て、検査で陽性が確認されたケースが大半でございますので、感染拡大の懸念がないケースがほとんどでございました。新規案件も1日1件ぐらい出ておりましたけれども、保健所の調査、頑張ってくれていまして、早期に濃厚接触者の確認等々が行われ、(感染が)広がるケース、可能性というのは低いというものばかりでございましたので、現場(事務方)の発表とさせていただきましたけれども、今日は、ちょっと1件なんですが、広範に検査を実施するケースでもありますので、私の方から注意喚起も含めて記者発表させていただきます。

 説明する内容は、主に3点でございます。昨日の検査の状況、そして新たな陽性確認1件、新規事例でございます。そして各事例の進捗状況、そしてこれも注意喚起ということで、愛媛県および近隣県の感染状況について説明させていただきます。

 まずは、大変残念なことなんですが、昨日の夜、入院の方1名がお亡くなりになられました。心からご冥福をお祈りさせていただきますとともに、ご遺族にお悔やみを申し上げさせていただきます。性別、年齢、住所地等の詳細については、ご遺族の強い意向がございまして、非公表とさせていただきます。ただ私の方から、かなりのご高齢の方であるということだけ申し上げます。また、集中治療や人工呼吸が必要となった重症者の方ではございません。

 まず、入退院等の状況から入らせていただきます。医療機関に現在入院されている方は51名で、昨日より1名減でございます。うち重症者の方につきましては、ご回復傾向の方がいらっしゃるということは前にもお話しさせていただきましたけども、医療現場の治療のかいありまして、1人回復基調に入られていますので、重症病棟からは出られました。2名でございます。1名減って2名。本当に医療現場の懸命な治療に心から感謝申し上げます。残りの2名の方も、ぜひ回復されるようお祈りをさせていただきます。そして、宿泊療養施設は1名減りまして、7名現在いらっしゃいます。そして、それらを含めて退院された方、昨日は9名いらっしゃいました。その結果、自宅療養の方もだいぶ減ってまいりまして、7名減少の19名、それぞれがご回復されたということでございます。

 それでは、昨日、県内で新たに1名、353人目の陽性者が確認されましたので、公表させていただきます。まずは何よりも感染された方に、心からお見舞いを申し上げさせていただきます。一日も早いご回復を祈っております。この方は(パネルの)こちらに出てまいります。住所地は松山市。年代、性別、症状、行動歴は、本人および関係者の強い希望がございまして非公表とさせていただきますが、学校関係者でございます。なお、症状が出て以降は、学校関係で人との接触はなかったということを確認しております。現時点での濃厚接触者は、松山市保健所が調査中ですが、同居のご家族3名が確認されております。さらに今、調査を進めており、学校関係者でございますので、軽度の接触者も含め幅広に検査を実施していくことといたします。学校では、念のため本日は既に臨時休業となっていますので、関係者の方々全員には連絡がいっております。昨夜のうちに保護者にも連絡がなされまして、教職員および児童生徒に対し、自宅待機と健康観察を要請し、受け入れていただいております。今後、保健所が必要な調査と検査を行いまして、学校の安全確認をこれまでの事例と同様に行っていきますので、関係する皆さんには落ち着いた対応をぜひお願い申し上げたいと思います。

 学校関係で11月に発生した2件のクラスターは、既に囲い込みが完了しておりまして、学校も通常の活動に戻っておりますが、全国では依然として多数の陽性が確認されていることは、皆さんもご案内のとおりでございます。県内でも散発的な陽性確認はございますので、学校関係者も例外ではございません。これから学校現場では、入学試験など年度末の重要な時期に差し掛かってまいります。各学校においても、今一度、気を引き締めながら感染防止対策の徹底に取り組んでいただくとともに、ご家庭においてもマスク着用や手洗い励行など身の回りでできる感染予防策や、そして3密回避などの対策をあらためて確認していただいて、それぞれが一層の徹底をしていただきますようお願い申し上げたいと思います。

 次に、各事例の進捗状況でございます。まず、全ての関係者の調査、PCR検査、濃厚接触者の自宅待機、健康観察も全部完了した封じ込め事例でございますが、ここは変更がございません。2段目、調査、検査は終了しておりますが、濃厚接触者の自宅待機、健康観察を残すケースがこの欄でございますが、その中で濃厚接触者等に症状が現れた場合は、後になって発症するというケースもありますので、検査を順次行っております。

 昨日は三つございましたが全部陰性が確認されております。49事例目、飲食店ラウンジおおたさんの関係でありますが、4件の検査で4件全員陰性。52-2事例目、雄新中学校、1人症状が出たということで検査し、一人その方も陰性。それから三つ目58事例目、カタリナ学園、こちらも1人検査を実施し陰性が確認されましたので、(パネルの)ここも変更がトータルではないということでございます。現在追い掛けているのが今日の(新規事例の)101事例目含めて2例でございます。まず91事例目はもう既に説明させていただいてきましたが、複数の会食等々で広がっていったケースでございます。一見12名だけ見るとクラスターのように見えますが、1カ所の場所で広がったのではなく、いろんな所で広がってそれも追い掛けが順調に進んでおります。昨日は11件の検査が実施されまして、全員陰性が確認されました。もう既に濃厚接触者から軽い接触の調査に入ってきておりますので、それでもまだ調査は進んでおります。今日、軽度の接触者1名の検査を行う予定でございます。その結果次第では囲い込みが見えてくるという段階に入ってきたことを今日の時点でご報告させていただきます。それが91事例目でございます。

 それでは次にですね、近隣(県)の状況なんですけども、ご案内のとおり愛媛県はですね、(パネルは)直近一週間ですが、11月に六つのクラスターがほぼ同時に発生しました。そのことによって近隣(県)と比べるとこれ以前の段階は、愛媛県が陽性確認、非常に多かった状況でございました。何とか関係者の頑張りによって囲い込みが完了し、その中での陽性確認は少し出ておりますけれども、感染拡大の心配のないケース、あるいはだいたい1日1件ぐらいの新規事例という状況がこの1週間あたりはここ数日ですね、特に続いております。逆に周辺(県)は、愛媛県が11月(に陽性者が)出ていた時は落ち着いていたんですが、この1週間ちょっと心配な状況が出てきております。これは四つとも陸路で結ばれている、あるいは航路、橋で結ばれている、行き来がしやすい場所の状況なんですけれども、香川、高知、広島、大分がだいたい周辺ですよね。香川は非常に落ち着いてちょっとこの2日間(陽性者が)出ている報告はありますが、愛媛県と接している地域はまだ確認されていませんので、そういう状況にございます。高知県がちょっとここ数日心配な状況が続いているんですが、愛南町や宇和島市と隣接する幡多地域で若干陽性確認が見られるということでございますので、注意が必要ではないかなというふうに思います。広島県は広島市が中心なんですが、尾道や福山市、愛媛県と隣接している所でもこのような陽性確認が出ている状況でございますので、ここもちょっと行き来は注意をしていただけたらと思います。お互いですね、お互い注意をするということでございます。大分県もちょっと(陽性確認が)続いておりますので、ここも同様にお互いが注意することが大事ではないかなというふうに思います。このようにですね、全国を見るとほとんどの県で陽性確認が続いています。特に東京、大阪、大都市圏はもう事例の追い掛けができない、市中感染がまん延し始めている状況でございますので特段の注意が必要でありますが、愛媛県内においても、そして周辺の地域においても、まだ同様に追い掛けられている状況であろうと推測されますけれども、お互いが全国どこでも注意が必要ということを、この表からくみ取っていただけたらというふうに思います。こうしたような状況でございますので、いつでも、誰でも、どこでもという可能性があるということで一人一人の感染回避行動が重要であるということはお分かりいただけたと思います。特にちょっとした買い物で大丈夫だろうと、自分は大丈夫だろうというんではなくて、外出時には特にマスク着用というのをぜひお願いしたいと思います。

 この段階でもう一度、三つの懸念事項を申し上げます。一つは医療機関の状況でございます。いまだにクラスター、高齢者の方も多いので治療期間が長くなります。51名の方が入院中でございます。重症者も2名いらっしゃいます。医療機関の負荷を考えると本当に新規の感染を抑えるということが大事であるということ、ここが一番、今、懸念材料でございます。そして二つ目は正しく恐れるというのが、慌てないということが大事でございます。公表、公表を迫る感染者探しとかですね、それがより一層感染者に不安を与える、調査に協力しづらくなる、保健所の負荷が高まる、それができないと追い掛け作業ができませんから、囲い込みもできない、感染拡大に結び付く、これはもう本当に全部がつながっていますのでおやめいただきたい。そして無責任な根拠のない情報拡散で不安をあおるような情報発信、こういうことで慌ててしまう方もいらっしゃいますから、ともかくやめていただきたいというふうに思います。大方の賢明な県民の皆さんはもうしっかり受け止めていただいておりますので、もしそういうふうなことに接しても決して惑わされないようにお願いを申し上げたいと思います。そして先ほど申し上げました感染回避行動、特に年末を迎えますので、人の動きが活発になることも考えられますので、十分に注意をしていただきたいということをぜひお願いいたします。以上です。

 

(愛媛新聞)

 亡くなられた方の情報に関して、遺族のご希望で非公表ということだが、あらためて、この死者の情報に関して非公表にすることへの知事としての考えとしてはどうか。

 

(知事)

 やはりお亡くなりになった方のご遺族の心情を最優先すべきではないかと考えます。特にコロナの場合、先ほど申したようですね、感染者探しをされる方がまだいらっしゃいます。同じように亡くなられた方も同様のことをされるケースが出てくる可能性もあります。そういったことも含めて、ご遺族の意向を最優先していきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 これまで亡くなられた方も、時期を見て全体の概数として公表されたが、この方に関しても時期を見て年代とか。

 

(知事)

 そうですね。特定されないような公表の仕方で考えたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 もう1点ちょっと話変わって、近隣県の感染状況の話をしていたが、互いに行き来を気を付けて、という話だったが、これは移動の自粛を求めるというよりは、感染予防に気を付けて行き来してくださいねということか。

 

(知事)

 そうですね、はい。本当に正しく恐れるというのが大事ですから、十分気を付けて行動すればうつさない、うつらないというふうなことは可能だというふうに思いますので、ぜひ気を付けるということのメッセージとして受け止めていただけたらというふうに思っています。

 

(南海放送)

 亡くなられた方だが、非公表ということで、いわゆる重症者ではなかったということだが、これについてはどのように捉えればよいか。

 

(知事)

 これはいろんなケースが考えられますので、これ以上のことは私の方から申し上げることはできないと思います。

 

(南海放送)

 なお、入院治療中だった方という解釈でよいか。

 

(知事)

 そうです、はい。入院治療中です。

 

(南海放送)

 あと、新規の学校関係者について、広範に調査を幅広く行うということだが、症状が出てから学校関係者と接触はなかったということだが、この方の感染経路は推測できるような状況であるとかそのあたりは。

 

(知事)

 まだ分からないですね、はい。これからいろんな方々、関係者の検査が始まってまいりますので、その中からひょっとしたらルートというのが見えてくるかもしれませんし、今の段階では分かりません。

 

(テレビ愛媛)

 その幅広く検査するというのは、例えば学校単位だとかそういったところで検査するということか。

 

(知事)

 そうですね、この検査をどこまで広げるかというのは、基本的にはまず保健所、専門家が調査を綿密に行う中で決まっていきます。で、それ以上にやる場合は、可能性というのも考えて、議論をして広げることもありますけども、一番大事な点はやはり専門家の調査をベースに、まず判断していくということが大事だと思っています。

 

(愛媛新聞)

 どのくらいの検査の規模感になるかというのは、今のところはまだ。

 

(知事)

 いや、まだ分からないですね。さっき申し上げたように、発症する前後の状況ということによってもですね、全く変わってきますし、症状の状況によっても変わってきますし、関係者の感染状況がゼロなのかあるのかということにも(よって)変わってくると思っています。

 

(愛媛新聞)

 あと、発症後は学校関係者との接触はないということだったが、発症前2日に関しては今のところ何か分かっているか。

 

(知事)

 その辺りも調査中です。

 

(読売新聞)

 これまでどおり学校の中で、感染拡大の可能性が今後の調査で出てくれば、もう少し学校についての情報を出されるという考えは。

 

(知事)

 そうですね、はい。もちろんそうです。例えば非公表でもですね、あくまでも感染のコントロールが、囲い込みができないケース、例えば飲食店のケースありましたよね。こういう時は、そうは言っても拡大を止めるために、公表をということは当然交渉してまいります。で、学校の場合も複数、こういうことなんですよ。例えば、学校で1人、感染の方が出た場合ですね、その人だけで留まるということであれば、何も感染拡大の心配はありませんから、学校名まで出す必要も僕はないと思うんですね。ところが、これが2人、3人となってくれば、やはりこれは出した方がいいだろうということだろうというふうに思います。ですから、そのあたりの非公表というのは調査への協力が大事ですから、あくまでもそこの調査を行うために、感染された方の意向を最優先に考えているということが一点。そして、必要な場合はさらにお話しして公表、ここはもう感染を食い止める、拡大を阻止するために必要だというふうなことで説得してお願いするケースもあるというふうに思っていただけたらいいんではないかと思います。もう1点はあえて言うならば、そこに人が、感染された方が近くにいようがいまいが、さっきの周辺の県の状況もあえて申し上げたのは、どこにいてもやるべきことは一人一人が感染回避行動すると、変わらないということ、そこを申し上げたいというふうに思います。

 

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