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新型コロナウイルスの感染の確認(22事例目関係及び23事例目)に係る記者発表の要旨について
日時:令和2年7月28日(火曜日)15時30分~16時00分
場所:知事会議室
- 新型コロナウイルスの感染の確認(22事例目関係及び23事例目)について[PDFファイル/132KB]
- 愛媛県内の状況等(令和2年7月28日13時現在)[PDFファイル/123KB]
- 県内22事例目の状況[PDFファイル/696KB]
- 夏の休暇中の注意[PDFファイル/61KB]
(知事)
本日は県内で88人目、89人目となります、2名の陽性者が確認されましたので、公表させていただきます。1名は22事例目、昨日感染を公表した50代女性の濃厚接触者の感染が確認されたものでございます。もう1名は新たに23例目となります新たな確認者でございます。まずは、感染された方々にお見舞いを申し上げさせていただきたいと思います。不安だと思いますが、一日も早く回復されることをお祈り申し上げたいと思います。
昨日の検査状況でございますが、衛生環境研究所が実施したPCR検査では、医師からの要請のあった新規が24件。そして22事例目の40代男性。これは介護施設に勤務されていた方の仕事の関係ではありますけれども、介護施設以外の相談業務において面談したという4名の方。この方々の4件。そして同じく22事例目の50代女性の濃厚接触者が14件。計42件に加えまして、指定医療機関で前にもお話したとおり、モデル的に抗原検査を実施しておりました、その抗原検査が1件。合計43件を実施いたしまして、その中で2件の陽性が確認されたということでございます。今申し上げました抗原検査につきましては、陽性確認が出た初めての事例となります。
現在の県内の状況について、あらためて事例が多くなってきていますので説明をさせていただきます。まず、この20事例目の宇和島市。昨日申し上げましたとおり、しっかりと囲い込みができていますので、宇和島市の事例では周囲への感染の恐れはございません。残すのは関係者の健康観察。これが残っているだけでございます。
そして21事例目。こちらは今治市の感染事例でございますが、濃厚接触者は全員陰性が確認できました。その後の保健所の調査でも新たな関係者は確認されておりません。ということで、関係者の調査およびPCR検査は赤丸(接触者特定済、検査完了)とさせていただきます。宇和島市の事例と同様に、関係者の健康観察期間が残っているということでございます。ただし、宇和島市の事例は県外から帰って来られた方の感染でありましたけども、21事例目の今治市の場合、関係者は発症前2週間の間、県外へ出ておられませんので、感染経路は特定できていません。ということで、今治市はじめ周辺地域の方々には引き続き特段の注意を個人個人で払っていただきたいと思います。
次に22事例目の松山市のケースは、ちょっと複雑になってまいりましたので、こちらの(「県内22事例目の状況」の)パネルで一括して表させていただきます。なお、こちらの同居家族の方が最初に持ち込んだ(と特定されている)わけではありませんので、まだこれも感染経路不明でありますから、その点は誤解のないように扱っていただきたいというふうに思います。
まず、40代の男性介護職員の方、Aの方が検査で最初に陽性が確認されました。7月25日でございます。今申し上げましたように、この方が感染源と特定されているわけではありませんので、その点だけは十分気を付けていただきたいと思います。そして、26日に同居のご家族3名のうち、BとCの2名の方の陽性が確認されました。もう1名の方は陰性でございました。そして速やかに、まず、(Aの方は)介護職員の方でありましたから、伊予市の勤務先の高齢者施設。このAの方が勤務されていたユニットの職員さんと入所者の方全員の検査を速やかに実施しまして、26日に全員の陰性が確認されたところでございます。そして、もう1つはその他の接触者。同様に仕事で面談した4名の方。こちらの方々も全員陰性が確認されました。Aの方の濃厚接触者が、全員この時点で陰性が確認されたところでございます。Cの方は無職の方ですけれども、大半自宅で過ごされていますので、濃厚接触者はいないということになります。今回感染が確認されたDの方、この方の濃厚接触者は後で説明しますがいらっしゃいません。(Dの方 は)Bの方と同じ職場の方の(うちの)1人でございます。そういう意味でこの職場の方々は全員検査終わっていますので、こちらの22事例目も関係者の調査とPCR検査は、これで全部終了ということになります。関係者の健康観察に入ってまいります。
そして23事例目については、昨日の検査で感染されました新規の事例でございます。7月19日以降の1週間余りの間で、県内で4事例の感染が確認されたことになりますが、1件ごとにこのように最速のスピードで、迅速に囲い込んで、事例からの感染拡大を食い止めるために全力を挙げておりますので、感染が確認された地域の皆さんには、ぜひ情報をキャッチしていただいて、冷静に受け止めて行動をしていただきたいと思います。
それでは、昨日感染確認された2名の感染者について説明させていただきます。昨日中にそれぞれご本人と連絡を取りまして、今後の治療内容等を説明するとともに、保健所への調査の協力を依頼しています。プライバシーに配慮した上で、現在把握している内容を公表させていただきます。
まず、22事例目関係者、松山市の関係でございます。(「県内22事例目の状況」の)パネルDの方でございます。20代の女性で住所地は松山市。職業はBの方と同じ職場で働く会社員の方でございます。50代の女性と同じ職場でございます。そして症状、経過、行動歴ですが、この方は昨日27日に濃厚接触者として認定させていただきましたので、保健所において検体採取をし、速やかに昨日の18時ごろ検査をした上で陽性が確認されたということでございます。症状としては22日に喉の痛みがあったことから医療機関を受診されています。24日からは嗅覚障害、においが分かりにくい状態が続いていたと聞いております。勤務状況は発症する2日前となります20日以降、自宅待機となる27日までの間に4日間勤務をされています。ただ、昨日公表した方と同様ですね、勤務中はマスクおよび手袋を常時着用しておりまして、Bの方と同じように主に接客以外の業務に従事をされていました。売り場はパーテーションを設置するなど感染防止対策をしっかりと講じておられます。現時点での松山市保健所の調査では、既に濃厚接触者、(パネルの)勤務先店舗の13名、このうちの1名になりますけども、すなわちこのDの方にとっても、(残りの)この12名が濃厚接触者になるということになりますが、この同僚以外に新たな濃厚接触者は確認されておらず、この方も発症前2週間、県外への訪問はないということでございます。
現在、この方は嗅覚障害が続いていますが、発熱はなく軽症でございます。医師の判断の下、本日14時ごろ県内の指定医療機関に入院をしていただきました。
次の2人目の方でございます。23事例目になりますが新たな事例でございます。概要でございますが、20代の男性で、住所地は新居浜市。職業は会社員。そしてこの県の発表の後、事業者から感染者の発生を公表するそうでございますので、そちらの方(の発表情報)を受けていただきたいと思います。症状、経過、行動歴でございますが、この方は23日から喉に違和感と鼻水、26日からは嗅覚障害があったことから、昨日の27日に相談センターに連絡の上、帰国者・接触者外来を受診し検体を採取いたしました。この方が指定医療機関でモデル的に実施していた抗原検査を実施した方でございます。そして、この抗原検査で昨日の18時ごろ陽性が確認され、医師の判断の下、昨日中に県内の指定医療機関に入院済みでございます。抗原検査は短時間で結果が出ますが、国の方針によって陰性が出た場合は、陽性を見逃してしまうこともあり得るということで、陰性が出た場合はPCR検査をするようにということになっています。陽性の場合は、これはPCR検査でも陽性が出るということで、そのまま(陽性という結果を)採用するということでございます。
この方の勤務地は四国中央市の事業所でございます。そして営業エリアなんですが、四国中央市および新居浜市を担当しています。その中で営業活動を行っているとのことでございます。症状が現れた2日前以降の勤務歴でありますが、21日から24日まで該当するのが4日間でございますが、仕事で外部の方と会う場合は常にマスクを着用され、そして会社の方針だと思いますが、長時間の会話等も行わない、あるいは話をするときは距離を置く、そういったことをしっかり守って感染防止には留意されておられたと聞いています。こちらの調査をしているのが西条保健所になりますが、現時点で濃厚接触者として職場の同僚5名の他、生活上で接触のあった2名、計7名を確認しておりまして、全員に既に自宅待機と健康観察を依頼し受け入れていただいております。この職場の同僚の方5名につきましては、先ほど午後2時ぐらいにPCR検査の結果が出ました。同僚5名の検査は、全員陰性が確認をされました。残る生活上で接触のあった2名の方については(ウイルスの)潜伏期間の関係がございますので、それを考慮しPCR検査は31日に実施する予定でございます。お2人とも現段階で症状はないというふうに聞いております。なおこの方の場合は、発症前2週間以内の間に大阪府および兵庫県に滞在していることが確認されています。他県で感染が確認された方との接触は把握していないため断定することはできませんが、大阪府および兵庫県に数日間滞在し、会食等で多数の人と接触していること。症状が現れた時期や行動歴から県外で感染された可能性が大きいと考えられます。なお、関係する県外の自治体にはこの情報を愛媛県の方から提供済みでございます。引き続き詳細な行動歴等を確認し迅速に関係者の特定を進め、囲い込みに注力しますので、関係者の皆さんにはご協力をいただきたいと思います。
先ほど申し上げましたように、23事例目は県内で抗原検査による初めての陽性確認でございます。PCR検査は結果判明までに、大体今5時間程度かかります。抗原検査は30分程度で結果が出ます。この迅速さが最大の特長でありますけれども、PCR検査と比べて検査の精度は劣ります。ウイルス量が少ない場合は、陽性を陰性と判定してしまうケースがあるとされておりまして、先ほど申し上げましたように、抗原検査で陰性が出た場合は、PCR検査で再度検査する必要があります。なお、抗原検査については、国の承認を受けた検査法として、陽性の場合はそのまま確定診断とすることができるとなっています。 陰性の場合でも発症後2日から9日目の検体であれば、陰性として確定診断ができるとされています。こうした特徴を踏まえまして、県では指定医療機関の一部で抗原検査をモデル的に実施しています。これまでに実施した抗原検査はこの方以外で13例ございました。全て陰性であったために、この13名の方々については再度PCR検査を全て実施しています。そういう意味でPCRの検査の数には入ってきているということでございます。今回14例目の事例が初めての陽性確認となります。抗原検査を実施するケースとしては、医師の診察の結果、陽性の疑いが強い場合や感染リスクが高い緊急処置が必要とされる場合など、簡便かつ短時間で検査結果を得ることができるという特長を生かして実施してきておりまして、今回の事例もこうした医師の判断により実施したものでございます。
次に、県民の皆さんへのあらためてのお願いでございます。全国の多くの地域で陽性が確認され、県内においても52日間感染者なしから一転しまして、7月19日以降は4事例7名の方々の陽性が確認されています。県内での連日の陽性確認に不安を感じていらっしゃる方も多いと思いますが、今後とも事例ごとの感染拡大をしっかりと封じ込めるために、一つ一つ丁寧に対処して、速やかな関係者の調査、そして幅広い検査を実施するなど、囲い込みに迅速かつ全力で取り組んでまいります。6月下旬に東京都で1日当たり50人の陽性が確認されてから、ちょっと様子がおかしいということで、複数回にわたって県民の皆さんに注意喚起をさせていただきましたが、これから夏休み、お盆期間をいよいよ迎えることから、あらためて皆さんに(注意事項について)お願いをいたします。
まず第一に「首都圏や関西圏からの帰省に注意」。この4事例でも一部に出ているように、これはもう本当に注意をしていただきたいと思います。特に高齢者、基礎疾患のある家族がいる場合は、とりわけ(家族内で)相談していただきたいというふうに思います。今回帰省するのがいいのかどうか、相談をしていただきたいというふうに思います。
そして事業者の方々は、出張等においても極めてリスクが高いというふうな思いで行動していただきたい。個人個人のこうした首都圏、関西圏の旅行、これについても今行くべきなのかどうか、慎重にそれぞれが判断していただきたいというふうに思います。
それから二つ目は、「県外の旧友たちとの会合注意」でございます。遠方から多くの人が集まる同窓会やカラオケなどは、そのメンバーの中に首都圏等々の方、県外の方、大勢いらっしゃる場合は、ちょっとこれは注意をしていただく必要性が出てきている状況ではないかと思います。開催する場合は、絶対に参加者の症状の有無の確認だけはしていただきたい。このことはよろしくお願い申し上げたいと思います。
それから三つ目でございますけども、経済も慎重に動かしていくという状況でございますが、愛媛県でも県内旅行最優先、そして感染が今のところ散発的には陽性者が確認されてもコントロールできている状況にある近隣のみを県の割引対象にしております。近畿圏や首都圏は対象にしておりませんが、全国的な「Go Toトラベルキャンペーン」の影響で、こうした方々も当然のことながら全国に旅行されるというふうに思います。そこで、こちらから行く場合ですね、「旅先では3密場所への立ち入り注意」。気を付けながら県内や近隣への旅行を中心に楽しんでいただきたいというふうに思います。そして、事業者の方々も同様でございます。特に夜、キャバクラ、ガールズバー、ホストクラブ、こういったところはもうともかく立ち寄らないでいただきたいというふうに思います。そして何よりも重要なのは、この移動に伴って今後とも散発的に感染が発生する可能性はあると思います。それをこれ以上周りに拡大させないことにあります。そして感染者への個人攻撃、中傷誹謗(ひぼう)、こういった事は決して感染防止につながらない。むしろ昨日もしつこく申し上げましたけども、感染(したこと)を言いにくくしてしまう、職場を休みにくくしてしまう、保健所への調査協力をできにくくしてしまう、要はそういったSNSでの無責任な記載というものが(感染の)拡大に一役も二役も買ってしまうというふうなことをぜひ分かっていただきたい。このことをよろしくお願い申し上げたいと思います。そうしたことをやった方々もですね、いつご自身が感染するか分からないのがこのウイルスの特色でございます。みんなが自分たちそれぞれができる感染回避行動をよく考えて、実践をしていただくということが今すごく大事になってきてますので、そちらに注力をしていただきたいと思います。
今後とも県の方では情報を分かりやすく一元的に管理し、どんどん発信していきますので、県民の皆さんには正しく恐れ、思いやりのある感染回避行動を取っていただきたいと思います。「うつらないよう自己防衛」、「うつさないよう周りに配慮」、「習慣化しよう3密回避」、これを徹底的に実行してコロナに打ち勝っていきましょう。以上です。
(南海放送)
新居浜市の方について、発症前に大阪、兵庫に滞在していたということだが、少し細かいが何日から何日までか、あと目的は旅行なのかお仕事なのかというのは教えていただけないか。
(知事)
知人と会うということが中心で、会食等が複数回あったと聞いてます。それから出身の方に帰られるということもあったと思います。
(南海放送)
帰省か。
(知事)
そうですね。
(南海放送)
いつからいつまでとかは。
(知事)
そこまではプライバシーの関係もありますので。
(愛媛新聞)
関連して、プライベートで訪れていたということでよろしいか。
(知事)
そうです。
(八矢副知事)
プライベートか仕事かというのは、そこまでの厳密な聞き取りはできてはいないです。ただ、プライベートがあったことは聞いています。
(テレビ愛媛)
この男性に対して、抗原検査で初めて陽性が分かったということだが、これを踏まえて、現状モデルケースだが、また拡大するとかそのあたりは何か。
(知事)
抗原検査はですね、結局陰性が出た場合は(陽性かもしれないという)漏れがある可能性があるので、結局PCR検査をやらないといけなくなりますので、その場合はむしろ時間がかかってしまうと。ですから、緊急に必要な場合に実施するということの目的限定型で活用するのが望ましいのかなというふうには思います。そういう意味では、現場の判断、お医者さんの判断というものに応じて、今モデル的に行ってますけども、それを検証して、必要だというような状況であれば広げていったらいいんじゃないかなというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
今回はお医者さんが判断されたということだが、緊急な急を要するようなケースだったと。
(知事)
そうでしょうね。お医者さんの判断ということですね。これまでモデル地区で指定して(抗原検査を)やっていますので、この方が初めて(抗原検査をした)というわけではなくて、さっき言ったように、既に13件実施していますから、それぞれお医者さんが個々に判断されていると思います。
(南海放送)
20代の女性について、この方は昨日、(事業者)自ら公表されているが、いよてつ高島屋さんの取引先企業の従業員ということか。
(知事)
そこはちょっと、逆に会社の方にお聞きいただけたらと。われわれはその職場にいたということで調査をしています。
(南海放送)
知事は連日、誹謗中傷等に対して(やめるように)強く訴えをされているが、今治市の方で感染者とされる方の顔写真、名前付きのビラがまかれるといったような報道が確認されている。それに対して、知事はどう思うか。
(知事)
極めて悪質な行為だと思います。本当に無責任で、場所や人が特定されるような情報がこういうことにつながるということを、逆にそういったことを今まで発信してきた方には考えていただきたいというふうに思いますし、それに基づいてこういったことが発生したと。それをやった方というのはもうこれは本当に許しがたい行為だと思いますね。
(南海放送)
こういった行為自体が何らかの刑事罰に当たるのではないかということで、知事から警察等に要望というか、どういうふうな対応をしてほしいと思うか。
(知事)
これは私どもからどうのという話ではないですから、それは訴えられるか、訴えられないかというのは、被害にあった方の判断もあるでしょうし、私からとやかく言うことはないんですか、十分そういう悪質な行為に該当するんではないかなと一般的には捉えられるんではなかろうかと思います。
(テレビ愛媛)
連日、感染が続く中で、何か県として新たに求めること、例えば自粛要請だとか、そのあたりはまだ考えておられるか。
(知事)
いや、今のところ散発的な発生および早期の囲い込みができていますので、市中で感染が拡大する状況ではないというふうに認識してます。この段階というのは、さっき申し上げました、一番の基本は感染回避行動をそれぞれが実施していただくということが第一で、特にその中から夏季休暇。お盆に入ってきますので、このあたりはさらに注意していただきたいというのを、あえて先ほど申し上げさせていただきました。