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全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部(第10回)等の後の知事共同取材の要旨について
日時:令和2年7月19日(日曜日)10時29分~10時39分
場所:知事会議室
(知事)
まずは、先ほどのウェブ会議の中でも若干触れさせていただきましたけれども、県内宿泊旅行代金割引の対象範囲の変更、拡大について発表させていただきます。
県では、県内旅行の促進策につきまして、当初から全国の新型コロナウイルスの感染状況を踏まえながら、段階的に進めていくという方針を明確に打ち出してきたところでございます。そして、第1段階、まずは6月16日からは愛媛県民の皆さんを対象にした県内旅行割引から始めると。7月に入りましてからは、四国3県プラス広島県と大分県(から来られる皆さん)を対象に加える。そして、国の「Go Toトラベルキャンペーン」というのは8月当初にスタートするということでありましたから、それに合わせて全国へと拡大していくというのを当初の方針として打ち立てておりましたけれども、「Go Toトラベルキャンペーン」が前倒しに実施されることになる。そしてまた、16日にはその後の状況変化で東京発着は除外する。そしてまたその翌日には、ここがよく分からないですけど、高齢者や若者の団体旅行は除外するといったようにどんどん複雑化していて非常に分かりにくい状況になっております。
一方で、首都圏の感染者数、それからちょっと気になっているのが関西。大阪を中心とする関西の感染者数の増加も見られますことから、一度に広範にわたって観光交流を促進するということはどうなのかなという視点に立って、これはもうウイルスの持ち込み、呼び込みをある程度抑制する必要ありというふうに判断をいたしました。そこで、県では、県独自の県内旅行割引について、6月補正予算で予算は構えて、これは全国展開の対象範囲を見込んだ予算でありましたが、まず、この近隣県の状況、感染状況も踏まえて8月3日から対象は5県を加えます。鳥取県、島根県、岡山県、山口県、宮崎県の5県を加えまして、これまでの四国3県、広島、大分と含めて、簡単に言うと四国3県と中国5県、プラス、船で行き来ができる大分県と(そことつながっている)宮崎県、ここを対象とすることといたします。さらに、県内での県民の県内旅行を後押しするため、県民向けの割引クーポンも残すところあと3千人泊分ぐらいになってまいりましたので、このクーポンも追加したいと思います。OTA旅行会社(オンライン上だけで取引を行う旅行会社)を通じて合わせて1万人泊分の割引クーポンを発行することといたします。このうち県民分が半分と想定しています。既に先日、対象を拡大する5県の中国地方そして宮崎県の知事さんには、直接私の方から電話をさせていただきまして、愛媛県の割引対象として実施することを伝えさせていただきました。そしてまた、相互に送客PRをやりませんかという呼び掛けもさせていただいております。いずれにしましても、非常に難しいハンドリングでありますが、感染状況等々も見極めながら感染拡大抑止と経済の活性化、6対4の法則に従ってですね、両方を戦略的に展開していきたいというふうに思います。
最後に、本県を訪れる観光客の皆さんには、もう本当に来ていただいて堪能していただけたらと思うんですけども、感染回避行動の徹底、それから、県外から来られるということは、かかりつけ医がいない状態になってしまいますので、体調不良の場合の県内の(帰国者・接触者)相談センターへの連絡先等々について周知する必要ありと。もし必要があればPCR検査を受けていただきますけど、その場合は宿泊療養施設が活用できるということも併せて呼び掛けを行っていきたいと思いますが、そのためには旅行業等々の業界の皆さんの全面協力が必要でございますので、併せてお願いしたいと思います。以上です。
(あいテレビ)
対象を5県まで広げていくという話があったが、この基準としては、感染がそのあたりでは広がっていないということか。
(知事)
そうですね。これだけの移動の状況ですから、散発的に陽性確認が発生するのは愛媛県内においても今後避けられないかもしれません。ただ重要なのは、例えば愛媛県ではそうでありましたように、初期段階でしっかりとした囲い込み、封じ込めができていれば広がっていく懸念はないですから、(今回加えた各県については、)散発的に陽性確認が発生している地域もありますけれども、市中感染拡大に至ってはいないというふうに判断ができると思っていますので、追加の対象にさせていただきました。
(あいテレビ)
今後だが、関西も広がっているし、感染が広がっていくという可能性が捨てきれない。それを踏まえて、その状況に応じて、例えば中止とかというのも選択肢としてはあるか。
(知事)
そうですね。ただ、旅行会社とのやりとりもありますから、スタートして今日やめますと発表して、翌日やめるというのは難しいと思いますので、当然システムの変更とかその対応とかもあります。例えば今、東京で混乱しているのは、急にやめると言われてもキャンセルがどうなんだとかが全然対応が見えてない状況の中で混乱していると思うんですね。だから、ある程度の期間(を経て)というはやむを得ないですけれども、方向転換ということに関しては、臨機応変にしていきたいなというふうには思っています。
(愛媛新聞)
5県広げるということだが、8月3日からの宿泊分からということでよいか。
(知事)
そうですね。
(愛媛新聞)
泊数だが、1万泊のうち、5千泊分が県民向けで、うち5千泊分がこの(今回追加となった)5県向けという認識でよいか。それとも、他県全体。
(八矢副知事)
5県も含めて県外。
(知事)
県外。
(愛媛新聞)
県外が5千で、県内が5千。
(知事)
県外、県内の区分を設けず、合わせて1万。
(愛媛新聞)
8月3日以降。
(知事)
はい。
(あいテレビ)
あと「Go Toキャンペーン」が東京除外になっている。先ほど少しおっしゃられていたが、混乱している様子も見られるかと思う。東京も含めて「Go Toキャンペーン」自体の適用(除外されるの)が、若者なのか年寄りなのかというようなこともはっきり見えないというところもあろうかと思うが、今回、東京が除外されたということについての受け止めはどうか。
(知事)
この辺はですね、ちょっと(最近)東京に全然行っていないので分かりませんし、正直言って、この「Go Toトラベルキャンペーン」の手続きもまだよく分からないんですね。例えば、宿泊費のみの場合、交通費、運送手段がセットの場合とか、いろんな細やかな仕分けがあって、その辺の手続きが複雑であればあるほど混乱してしまうので、本当はこういう制度はシンプルにやった方がよいのではないかなと思います。けれどもそこが見えてない中でスタートが切られるということになります。東京に関してはさっき申し上げたように、ただ単に陽性確認(の数だけ)で判断はできないと思うんですが、その辺の中身がよく分からないですね。その結果、数字だけが突出して伝わってきますので、先日、私は(東京都の感染者が)50人になった瞬間に何かちょっとした違和感を感じたので、あのような(首都圏への出張や旅行の必要性の検討等について)呼び掛けをさせていただいたんですが、本当に正直言って、まさかここまで早く300人近くになるまでには思ってはいなかったんですけれども、ここまで来ると、もう市中感染が拡大しつつあるというふうにつまびらかな情報がないので確証的には言えませんけれども、想像せざるを得ないのかなというふうに思っています。そういう意味では、除外というのがいいかどうかは別として、やむを得ざる対応だったのかなというふうに思います。そこはもう、つまびらかな情報を持っている国の判断ということになるので、それ以上のコメントはしようがないですね。