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新型コロナウイルスの感染の確認(19事例目関係)等に関する記者発表の要旨について(令和2年5月19日)
日時:令和2年5月19日(火曜日)15時00分~15時33分
場所:知事会議室
- 新型コロナウイルスの感染の確認(19事例目)等について[PDFファイル/122KB]
- 愛媛県内の状況等(令和2年5月19日13時時点)[PDFファイル/94KB]
- 県内19事例目(医療機関・集団感染)関係者相関図[PDFファイル/191KB]
- 県内学生に対するアルバイト情報の提供(「あのこの愛媛」)[PDFファイル/619KB]
(知事)
本日説明させていただく事項は主に4点でございます。クラスターということでありますから、しっかりと冷静に情報も発信しますので、受け止めていただかないと根拠のない不安も拡大しかねないので、ぜひその点はくれぐれもよろしくお願いいたします。
4点のうち、一つ目は新たに発生した患者・感染者の概要、そして二つ目は19事例目に関する検査の進捗状況等、三つ目は牧病院への支援について、そして四つ目は県内の大学生等に対する求人情報の周知でございます。
まず、新たに発生した感染者の概要でありますが、これはもちろん昨日、19事例目のクラスター。この関係者として58件のPCR検査をいたしました。それ以外に、医師から要請のあったものも15件行っています。合計で73件のPCR検査を実施しまして、新たに1名、これ(関係者相関図のパネル)で言いますと、このZの方の感染が確認されました。これまでに感染が確認されましたWの方の濃厚接触者でございます。そういう意味ではクラスターの中での囲い込んだ中での陰性確認でございますので、ずっと待機もされていた方でございます。
検査結果が判明したのは、昨日18日の20時ごろでございます。まずは感染された方に対しましてお見舞いを申し上げますとともに、一日も早いご回復を祈念いたします。松山市保健所からご本人に連絡をしまして、今後の治療内容等をご説明するとともに、今後の保健所の調査へのご協力やプライバシーに配慮した上で公表をするということにご理解をいただいた上で、現在把握している内容について迅速に公表を行うものでございます。
まず、感染者の概要でございますが、40代の男性で住所地は松山市でございます。5月16日に陽性が確認されました牧病院の職員さんWの方の濃厚接触者であるご家族でございます。職業は自営業で、お一人で働いており従業員はいないそうです。業種も対人サービスを行う業種ではございません。お一人で依頼事項をこなすという業種でございます。ご本人の症状につきましては、11日から発熱や味覚障害があり、現在も若干でありますけど37度ぐらいの熱だそうでございます。なお、本日19日に指定医療機関に入院済みでございます。4月30日以降、仕事は行っておられないそうでございます。また、外出は買い物程度で短時間、これも確認が取れています。現時点でこの方の濃厚接触者は1名把握しております。この方も既に自宅待機をしていただいておりまして、症状はないそうでございます。無症状の状況でございます。前からも申し上げてきたとおり、潜伏期間等も考慮しなければなりませんので、本日、PCR検査を実施する予定でございます。以上が確認した方の概要でございます。
次に19事例目の検査の進捗状況でございますが、昨日お話ししたとおり、職員の方はもう一昨日に全部完了。昨日の検査をもって患者さんも全て検査が完了いたしました。医療機関の職員は138名、陽性が10名で陰性が128名でございます。医療機関の患者さんは全部で162名、陽性者が13名で陰性確認が149名でございます。濃厚接触者等でございますが、合計で80名いらっしゃいます。もちろん、この方々は全員、自宅待機等々をしていただいている方ばかりでございます。陽性者は入院中でございます。陰性であっても待機をされているということでございます。2週間の健康観察を行います。80名のうち、(陰性者)68名と陽性者3名、(合わせて)71名の検査は実施済みでございます。残りの9名については接触時期等を踏まえて、この方々についても、全員これからPCR検査を行う予定でございます。なお、濃厚接触者のうち、感染が確認されましたNさん、昨日も最後お話がありました。自宅等々か施設等々かという方ですけども、この方の施設の濃厚接触者14名、施設関係いらっしゃるということで、こちらも全員PCR検査終了しました。全て陰性が確認されております。このことは施設にもご報告済みでございます。
19事例目の今後の対応方針でありますけども、昨日の会見において、外との接触が考えられる医療機関内の全ての職員の検査を終えまして、一つの節目を迎えたと申し上げました。そして昨日、患者の検査も全て終了いたしましたので、濃厚接触者等についても関係者の把握を完了しております。今回、陽性が確認された方々を起点とする、病院外への感染の連鎖を断ち切るために行ってきた第1段階の囲い込みについては、全て完了いたしましたので、まずこのことをあらためて県民の皆さんにお伝えさせていただきたいと思います。
われわれが危惧していたのは、多数の感染者の発生により、地域社会との接点を追うことができなくなってしまうことや、感染者が3密の場合、外出したことが判明し、不特定多数への感染の拡大が懸念される事態でありましたが、そうした状況にはないということでございます。今後、濃厚接触者等の検査をさっきの9名ですね、進めてまいりますが、既に陰性が確認された方も含めて、仮に新たな感染が確認されたとしても、濃厚接触者は先ほど申し上げましたように、2週間の自宅待機にご協力をいただいておりますので、その点の囲い込みもできているということでございます。そこで、今申し上げたことを含めて、県民の皆さんは冷静に受け止めていただきまして、不安に打ち勝っていただきたい、正しく恐れていただきたい、そのことをお願い申し上げたいと思います。また仮にですね、仮ですよ。感染したとしても、昨日発表しましたように、医療機関の充実・体力強化ができております。本当に残念ながら3名の方、高齢あるいは基礎疾患をお持ちだということで、尊い命を失われましたけれども、もう既に大半の方はしっかりとした治療の下に、(回復され)退院されています。しかも医療崩壊が起こってない状況でございますから、その点も受け止めて向き合っていただきたいと思います。
県ではこれまでも確認された感染事例から、他所へ広がることを防ぐため、関係者のリンクを追い、囲い込みと封じ込めに最優先で取り組んでまいりました。今後もこの方針には何ら変わりはありません。ただし、今回の事例は、医療機関での大規模クラスターの発生という、本県で初めての事例でもございます。また4月20日以降は、ご案内のとおり、これも記者会見でずっと申し上げてまいりましたが、お医者さんから要請のあった、この事例以外のPCR(検査の)要請も全て行っておりまして、他の新規感染事例も発生しておりません。こういう中で、今回の集団感染の全容を把握することが、今、現在の本県の感染状況の正確な理解のためには重要なことであります。また、個別に国への報告要請を受けておりますので、こうした事例を踏まえまして、今回は陽性が確認された方との接触の有無にかかわらず、医療機関の職員および入院患者全員に対して検査を実施させていただきました。そして、濃厚接触者も全員に対してPCR検査を実施することとしています。さらに、濃厚接触者には当たらないような、過去に退院された患者の方々が数名いらっしゃると思いますので、日にちを今追いかけている最中なんですけども、本来は国の指針からいったら対象外なんですが、(感染源の)特定を進めるには、念のため(検査を)やった方がいいのかなという判断が現場の方でもあるようなので、過去に退院された患者の方々にも調査の幅を広げたいと思います。ご協力いただける場合といただけない場合があると思いますが、指針以外だからいいじゃないかという方もひょっとしたらいるかもしれないので、ご協力いただける範囲でPCR検査を実施したいと考えております。
なお、ここであらためて本県のPCR検査の実施方針について説明させていただきます。4月9日の記者会見においてもお伝えしましたが、濃厚接触者については自宅待機により感染拡大を防ぐことが可能でありますから、症状が出た時点で検査を実施する、これが基本でございます。ただし、症状のない濃厚接触者でも医療・福祉・教育関係者など二次感染が発生すれば多数の感染拡大につながる恐れがある場合には、国の指針では(検査対象には)当たりませんが検査を実施していきます。
また、濃厚接触者でなくても、症状が出る前に感染者と接触し、接触度合いや感染経路の調査のため必要があると判断した場合には、検査を実施するということにしております。今後も一般的な事例に対する検査の方針については何ら変わりはありません。松山市保健所も同様でございます。ただし、今回の事例において、全ての濃厚接触者等および過去の退院患者にさっき最後に申し上げたPCR検査を拡大して実施するということについては、この実施方針の例外として、先ほど申し上げましたように規模が大きいということ、病院のクラスターというのは、初めての経験であるということ、そして国に、経過の報告を要請されていることを鑑みて特別に(検査を)実施することは、知事判断で行わせていただきます。
次に牧病院に対する人的支援でございます。牧病院の事務局より、職員の感染や自宅待機等により、特に病棟における看護師が若干不足しているというふうに聞いております。入院患者への医療継続は、この病院で感染が発生した当初から懸念していた事態であり、県として現在、全国DPAT(災害派遣精神医療チーム)の事務局や県内のDMATチームのほか、県の看護協会を通じまして、本日、看護師等の派遣を要請させていただきました。期間は限定でございますけどもお願いしております。入院患者の看護を含め、牧病院の運営が適切に行われるよう県としても引き続きできる限りの支援を行いたいと思います。
最後に県内大学生等へのアルバイト・求人情報の提供でございます。世帯収入やアルバイト収入の減少等により学業継続が困難となる大学生等が増加しておりまして、愛媛大学法文学部自治会所属の学生サークルからも県に対して支援要望がございました。経済的に困窮する学生に対しましては、国における支援策の検討も今ニュースで出ております。その他、県内では愛媛大学や松山大学等において、独自の支援策も実施されているやに聞いております。本県としても、アルバイト先の確保に苦労している大学生や専門学校生等の皆さんが速やかに新たな働き口を見つけられるよう、これまでこういうときにも活用できるというふうなことで作ってきた本県の求人・移住総合情報サイトである「あのこの愛媛」。これは非常に情報が集約されておりますので、この積極的な活用を周知することといたします。「あのこの愛媛」は県と地元金融機関、シンクタンク等のコンソーシアムにより立ち上げた県内最大規模の求人ポータルサイトでございます。全体で21,000件の求人情報の中で、大学生の皆さんも申し込めるものが約3,200件含まれています。松山市内だけでも約1,900件が掲載されています。スマートフォンでサイトにアクセスすれば、勤務場所や賃金等も情報が出ていますので、これに応じた求人の検索がその場でできます。そこからさらに勤務条件の詳細も確認できます。また、アルバイト先への申し込みも一元的にできるようにしてあります。ぜひとも県内の大学生や専門学校生の皆さんにご活用いただきたいと思います。以上です。
(テレビ愛媛)
DPAT、DMAT、看護協会に協力を要請したということなんだが、これは今日とか明日にすぐさま必要だからという。
(知事)
そうですね。早くに越したことはないということです。ご案内のとおりの特殊なケアが必要な病院ですし、中には陽性者もいらっしゃいますので、やはりそれを補う人が必要であるというふうに判断しています。
(愛媛新聞)
「あのこの愛媛」の積極的な活用を周知するということだが、具体的にどんなふうにこう周知していくのか。
(知事)
大学の事務局と連携しながら考えていきたいと思います。大学生は割とこうした行政が持っているサービスの情報とか、意外とキャッチできてない節がありますので、こうしたものをぜひ活用すれば、特にアルバイト先がどこにあるか分からないという声も大きいんで、これは速やかにそれが対応できるというふうに思っています。
(愛媛新聞)
看護師さんの要請についてなんだが、それは、何人ぐらいとかっていうのは具体的には。
(八矢副知事)
まだ調整中です。
(愛媛新聞)
その派遣というのはすぐに受けられそうなものなのか。
(八矢副知事)
それも含めて調整中です。
(知事)
まあ、そういうときのためのチームなんで、ちょっとコロナという特殊なケースですから、これは要請して手を挙げてくれる方がどのくらいかというのは今の段階ではちょっと分かりません。
(愛媛朝日テレビ)
先ほど知事も一言言われてましたが、明日が国への今回のクラスターの報告期限だと思うのだが、現状、今、どこまで調査等が進んでいるのか。
(知事)
段階ごとにずっと記者会見で県民の皆さん、マスコミの皆さんにお知らせしているとおりですね。検査状況は本当にチーム愛媛の総力を挙げて、今の現有勢力で最大限のスピード感でやってきたつもりなんですけども、そういう中で、5日間ぐらいでこの牧病院に関連する方々のPCR検査、もちろん濃厚接触者等についてはあと8名が潜伏期間の関係で残っていますけども、もうほとんど終了できたと。全体像がつかめたというふうな段階になっています。なおかつ、そうした方々も、陰性の方も含めて自宅待機になっていますので、このケースでの囲い込みというのは、今これまでの概念の中での範囲で言えば完了したというふうには思っています。ただ、これだけのものになりますと感染源の特定とかがなかなか難しいんで、念のため、さらに、これは国の指針の外になりますけども、過去の退院した方々にも広げて実施してみたいというのが現場での意見でもありますので、それをやろうと。この先ほどの8名の濃厚接触者にせよ、この院内のこうした患者さんにせよ、職員さんにせよ、国のルールから言えば、これは通常PCR検査の対象外になる可能性があるんですが、今回は大きなケースですので全てやるというふうなことで、これはあくまでも知事判断でやらせていただきたいと思います。
(愛媛朝日テレビ)
併せて、クラスター対策班の方も入っておると思うが、そこの方の調査等は、現状どのように聞かれているか。
(知事)
前も申し上げましたように、クラスター対策班が何もかも仕切っているというわけではなくてですね、やっぱり地域地域の現状がありますので、それについて、まだ結論出てませんけども、特に、例えば牧病院さんを指定病院にできるのかどうか、そういったことに対してのアドバイスであるとか、専門家ですからその病院の機構上できるのかどうかとか、そういったことのアドバイスを積極的に行っていただいています。また、これはあくまでも現場の意見なんですが、今の(検査実施を)退院患者に拡大する等々についても、どうだろうかというようなときにアドバイスをいただくとか、そういうふうなかたちで力になってくれていると思います。
(NHK)
26人がこれまでの感染者ということで、多い少ないってのはなかなか評価しづらいところだと思うが、囲い込みが第1段階においてはうまくいったということなんだが、なぜうまくいったのかというところと、感染者の数というのはどう見ているのか。
(知事)
そうですね、うまくいったのは、やっぱり指揮系統が一本化できたということが、非常にチーム力を発揮する上において大きかったと思います。難しかったのは、本来でしたら松山市保健所は松山市の管轄で、でもこの病院の対策とかそれは県の対策と、それぞれ別々になりますので、これがバラバラの状態ですとスムースな指示、対策はおそらくできなかったと思います。やっぱりこういうときは、シンプルに指揮系統を一元化し、情報発信も一元化し、正しく、きめ細かく出していくというこの体制が(できたことが)一つ。それからもう一つは、やはりお医者さん、看護師さん、帰国者・接触者相談センター、それから衛生環境研究所によるPCR検査、それからその後の行動調査等の聞き取りを行う保健師さんたち、ここは非常にうまく連携が取れているということが大きな力になったのと、それから三つ目は、病院の全面的な協力体制、姿勢でございます。これがなかったら、情報のキャッチというのはなかなかできなかったと思いますので、この指揮系統の一本化、それからそれぞれの機関の連携、それから対象となる病院の協力体制、この三つじゃないかなと思いますね。で、人数については、これは何とも言えません。本当に人数がどうだということでやっているわけではありませんから、ともかくここを抑えきるという中で、全部やるという方針だけは決めて、その中から出てきた正確な数字でありますので、それが多いか少ないかという判断は私にはできません。
(南海放送)
もともと感染源の特定はなかなか難しいという話もあったが、病院でそもそもなぜ感染が拡大したのかというところで、もともとの感染者は市中にいるという可能性があるかとは思うのだが、そのあたり知事としてはどのように考えているのか。
(知事)
そうですね。これはですね、全国どこでも同じだと思いますね。だから、ずいぶん前から言い続けているんですが、このコロナウイルスというのは難敵で、感染をゼロにするなんてことはできません。ですから、どうやって向き合いながら歩んでいくかということをわれわれも考えなければいけない。その中でできる手は全て打っていくと。で、ただ、本当に医療崩壊が一番怖いんですね。医療崩壊が起こってしまうと、感染したときに治療ができないと。これが最大の問題になると思っていますので、これ並行して昨日発表したとおりですね。重症者向けの病床、中等症者向けの病床、軽症者、そして無症状者向けの宿泊施設と、全部整えました。さらに、これは300(床)ぐらいありますよね。愛媛県の場合、今までの例で言うと入院のピークが28人ですから、これに対して300(床)を用意できているということも県民の皆さんに受け止めていただきたいということ。それから、これも記者会見で説明したとおり、PCR検査については、国の通達文書がありますから、PCR検査の数は抑えるというのが5月2日までの国の方針だったんですよ。で、連休明け以降に突如変わってきていますんで、ただ、それは準備してないですから、今もまだどういう方向でやるのかというのが分からない状況が続いている段階であります。ただ、それはそれとして、(PCR検査の機械については、)世界中での取り合いみたいになっていますから、愛媛県ではなかなか機械を入手することが難しかったんですが、5月中に2台確保できましたので、これに従って、これまでの検査能力が倍増し、1日最大で約200件できるようになると。ここまではやってきたつもりでございますので、この情報も県民の皆さんに冷静に受け止めていただきたいというふうに思っています。
(南海放送)
では、無症状の感染者が市中にいるかもしれないということも含めて、これまでどおり、県が呼び掛ける三つの対策を守ってほしいと。
(知事)
そうですね。だからこそ、あの三つが必要になってくるということになろうかと思います。
(朝日新聞)
これまで院内の陰性の患者さんについては、専用フロアの方を設けて、なさるというような検討をしているというような話だったが、その後の方向性というのは決まってきたのか。
(知事)
まさに先ほどちょっと触れたんですが、まだ検討中でございます。そこはもう本当に専門家の方々に判断していただくということが大事なポイントになると思いますので、そのために国のクラスター班をお招きしているということでありますので、今しっかりとそこの議論をしているさなかではないかなと思います。
(朝日新聞)
万が一、そこが難しいということになった場合は、やっぱり転院とか、そういう対応を取っていくということにならざるを得ないという。
(知事)
そうです。もちろんそうです。
(朝日新聞)
今まだもうしばらくじゃあ時間はかかりそうか。
(知事)
これは私、当事者じゃないので、専門家の議論になっていますから、どれぐらいですかね。何とも言えないか。
(公営企業管理者)
ある程度、設備面等の整備も必要ですので、いつまでにということは、今は難しいところです。
(テレビ愛媛)
検査の結果、現状、患者さんや職員の方の残りの方、皆さん陰性が分かっているということで、これ院内感染は今の段階でちょっと収まったという。
(知事)
そうですね、このコロナは本当に難敵なんで、100%と言われれば、そこまで言い切れる自信はありませんが、少なくとも国の示している指針に基づいて判断すれば収まっているということになろうかと思います。
(あいテレビ)
あらためて、牧病院の患者や職員全ての検査が終わったということだが、あらためてこういう結果を見ると、2階の病棟の職員や患者が集中的に多いかなと思うのだが、そこからフロアをこうやって3階、5階と広がったということについては、あらためて今、全部終わったというところから見るとどのように。
(知事)
そうですね、最初の段階に聞き取りで入ってきた情報のとおり、特別な病院でもある。それから、県の方も、特に病院や施設を十分に注意して管理をしていただきたいというのは早い段階から申し上げてきました。それに従って、もう3月の時から取り組みはしていたという報告でした。で、検査をやってみて、(感染者は)2階に集中して、もちろん3階、5階に少数でありますが陽性確認がありますけども、概ねそういう対応はしっかりできていたんだなということは感じます。ただやっぱり人間の行動というのは、これも完璧というのはありませんから、例えば、前の県病院でもあれだけの防護服を着て、防護体制をしっかりしていても(感染してしまう)というのがコロナですから、そこらあたりは100%というのは難しいのかな。ただ、ちゃんとした取り組みは一生懸命やられていたなということは感じます。
(南海放送)
ちょっと違った場面の話にはなるが、県政与党の(愛媛)維新の会の石井議員がSNSを使って、県の調査が不十分だとか、正しく情報を発表されていないといったような指摘を展開をされているのだが、そのことに関して、知事はどのように。
(知事)
そうですね、まさに議員さんも含めて、県民の皆さんも含めてこれ(「正しく恐れる」)です。これ例えばの話でですね、よく出るのが、陽性者が出ますと、その方はどこにいて、どういうところに行ったのか、誰と会ったのか、もっともっと詳しく情報を出すようにって、こういう声はあるんですよ。で、その情報は聞き取りの中で精いっぱいつかんでいますけども、これも幾度となく申し上げて来たように、じゃあそれを全部出したときに、何が起こるかというのが想像力の世界です。偏見、誹謗(ひぼう)中傷、このリスクが出てくるということ。そして、もし、そのリスクが起こった場合には、あんなふうになるんだったら調査にはとてもじゃないけど協力できませんと、これが一番怖いんですよね。そうしたらもう、追っかけることもできなくなってしまう。最悪のケースは、ああいうふうに情報どんどん出されるんだったら、その後が怖いから、ちょっと具合悪いけど病院行くのもやめようと、自宅で治そうと、こういう人も出てくるわけですよね。だから、これを出さないからといって情報を隠してるって言われたら、もうわれわれも何も言い返すことはできません。ただわれわれは、その範囲の中で精いっぱいの情報を出していく。で、しっかりと調査をして隔離の囲い込みは行っているという確信はあるからこそ報告しているということで、そこは県民の皆さん、冷静に向き合っていただきたいなというふうに思います。まあ、コロナに対して過剰に根拠なく、危ない危ないとか、あそこはどうだとかいう情報がボンボン飛び交いますから、そうした情報に振り回されないということも大事ですし、また、特にわれわれは公の立場ですから、われわれこそ慌ててはいけないと、しっかりとした情報に基づいて総合的に考えた上での発信をしないと社会に与える影響が大きいかなと、これは例えば医療機関に対しても一生懸命やっていますよね。でもその誤った情報であの医療機関がなってないとか、保健所の体制が悪いとか、そんなことないですよ。一生懸命やっています。だから公のわれわれというのは本当にしっかりとした考えの下に情報発信したいなと、あらためて私自身も思っています。
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