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新型コロナウイルス感染症に関する愛媛県知事および松山市長の共同記者会見の要旨について
日時:令和2年3月4日(水曜日)15時00分~15時12分
場所:知事会議室
(知事)
本日、県内で2例目となる新型コロナウイルスの感染者が確認されましたので発表させていただきます。前回お知らせしましたとおり1件については判定ができないということで、国の機関にその判定をお願いしておりましたが、先ほど陽性という連絡が入りましたので発表をさせていただきます。
まずは皆さん、ちょっと冷静にお捉えいただけたらと思うんですが、初例である発生例の南予の案件とは全く別の案件ということでご認識をいただけたらというふうに思っております。そして南予の案件につきましては、繰り返し申し上げてきたとおり、ご本人が入院して、周辺の方々の陰性も確認が取れ、8割に相当する人にうつす可能性の少ない、ない方だというふうなことですから、これはもう皆さん落ち着いて対処していただけたらと思います。それとは別の案件での今回の発生でございます。今回は症状があり、患者、感染者でなく患者ということになります。
3月2日のPCR検査で判定が確定せず昨日、確認検査を実施したが、これでも国の判定基準に照らし合わせたんですが、確定できなかったので、この検査結果は国立感染症研究所に送らせていただきました。本日14時に陽性が確認された旨連絡が入ったということでございます。
感染が確認されたのは、松山市の30代、女性、会社員。(3月)2日に保健所から指定された帰国者・接触者外来を受診しまして、医師の指示により検査を実施したものでございます。容態は安定しております。現在自宅で療養されておりますが、陽性確認を受け、本日中に県内の、まだ場所は決まっておりませんが、感染症指定医療機関の陰圧病床に入院をしていただく予定でございます。現在確認している行動歴と対応につきましては、保健所を管轄している市長から報告していただきます。
(松山市長)
松山市長でございます。それでは詳細な行動歴や接触者の状況、感染原因の調査などについては、既に松山市保健所が着手をしております。現時点の調査ではご家族1名および職場の同僚10名程度を把握しております。これらの方々に特段の症状はありませんが、ご家族については本日中にウイルス検査に着手することにしております。また職場の同僚の方々についても、本日中に患者との接触状況などを確認の上、検査に着手することにしております。以上です。
(知事)
今回、患者発生に係る対応につきましては、感染症法の所管は保健所を管轄する松山市ということになりますが、場合によっては、県下全域での対処が必要になるかもしれません。そして、県は南予のケースで、既にいろいろな経験をしておりますので、そういったことに鑑みまして、調査、把握、拡大の防止に、松山市と連携して、万全の体制を取りたいというふう思います。このため、この後、県と市の合同対策本部会議を開催させていただきます。
患者の発生は本県で初めてでありますので、まず周囲に感染が及んでいないか、これを最優先で確認したいというふうに思います。また、今、話がありましたとおり、現時点で感染原因は不明でありますが、早急に調査を進めて、迅速に情報を公開していきますので、県民の皆さんには、何度も申し上げてきたとおり、それぞれの皆さんが生活の中で対処する咳エチケットや手洗いやうがい等々、こうしたことを徹底的に励行していただきますように、よろしくお願い申し上げたいと思います。以上です。
(愛媛新聞)
職場は松山市内ということでよいのか。
(知事)
はい。そうです。
(愛媛新聞)
どういった職業の方か。
(知事)
まだこの段階では、ちょっとプライバシーやいろんな業種への影響もありますので、私の方からは控えさせていただきます。
(愛媛新聞)
大勢の方、不特定多数の方と接触するような職種なのか。
(知事)
若干可能性があると思いますんで、そのあたりも調査を市の方でしていただきます。
(愛媛新聞)
県外の旅行等はないとあるが、松山市外から出られたというのは。
(知事)
これは松山市さんの方から。
(松山市長)
今ですね、精査をしているところでございます。分かり次第、発表できる段階になりましたら、発表させていただきたいというふうに思います。
(テレビ愛媛)
今のところ、女性の容体に関しては。
(知事)
これは分かりますか。
(松山市長)
把握している情報では、発熱、咳はあるものの病状は安定しているとのことでございます。陽性の確認から間もないところですけども、感染症指定病院への入院は今日中になるというふうに聞いております。ご本人のプライバシーの保護や受け入れ医療機関での混乱を避けるため、病院名の公表は、申し訳ありませんが、差し控えさせていただきたいというように思っています。
(朝日新聞)
(2月)26日から(3月)2日の間に、三つの病院を行き来されていると思うが、この理由というのはどういったものか。
(松山市長)
こちらについては、保健福祉部長から。松山市の保健福祉部長です。
(松山市保健福祉部長)
26日から発熱等がありまして、3カ所の医療機関を受診しております。週末を挟んでいますので、3回受診したということですが、発熱が4日以上続いているということと、今は倦怠感、咳の症状というふうに聞いておりますので、症状はそんなに重くないということです。3カ所の医療機関をその間に受診しているということです。
(愛媛新聞)
26日の医療機関Aというのは、どんな受診結果だったのか。
(松山市保健福祉部長)
調査中です。
(愛媛新聞)
なぜ、(医療機関)Bに夜行ったのかどうかというのは。
(松山市保健福祉部長)
詳細は調査中でございます。
(テレビ愛媛)
マスク等の有無に関してはどのような状況だったのか。
(松山市保健福祉部長)
今、ご本人に保健所で調査しております。
(愛媛新聞)
職場は現状、開いているのか。
(松山市保健福祉部長)
今、職場の方には連絡を取って、保健所の職員が行っておりますので、現状は開いてない状況と思われます。
(朝日新聞)
確認になるが、職場で業務上、不特定多数の方と接触された可能性というのはあるのか。
(松山市保健福祉部長)
それも今、調査中でございます。
(あいテレビ)
県外に出てない方から(患者が)出たということで、正直、知事どう思うか。
(知事)
そうですね。ともかく、正しい情報のもとに冷静に対処する必要性を南予の時も痛感しましたし、今回も本当にしっかりとやれることは全てやるという意気込みで対応していきますので、都度都度、情報も公開してまいりますから、ぜひ冷静に、先ほど申し上げた基本的なことを励行すれば感染しないというふうなことでもありますので、一人一人が生活の中で、十分に気を配った対処を取っていただきたいということに尽きると思っています。この段階では。
(NHK)
ご家族以外の職場の方や職場を利用していた人に対しての検査というのは、これからするのか。
(知事)
これはちょっと、(松山市)保健所は県の管轄ではないので、分かりませんけれども。(愛南町での発生事例での)県の例でいうと、(検査を)やったという実績がありますので、ぜひ、そこまで追いかける必要があるんじゃないかなというふうに、この段階で県の立場では思っていますので、ぜひお願いしたいと思います。
(松山市長)
繰り返しになりますけども、同居家族は1人ですけど、就業の状況についてはプライバシー保護の関係で公表は差し控えさせていただきたいと思います。また、先ほども申し上げましたけども、職場の同僚などについては、10人程度というふうに聞いております。本日中に接触状況などを確認の上、準備が整い次第、検査を開始する予定です。
(愛媛新聞)
松山市で出たということで、人口も多いところで、不安が広がるかと思うが、そのあたりの点についてはどうか。
(松山市長)
松山市政ということで、私が喋らせていただきます。知事からもありましたように、今から急きょ県と松山市で合同の本部会議を開催します。やはり1+1が3になり、4になりというのが連携だと思います。やはり私の気持ちとしては、このコロナウイルスの広がりを最小限にしていきたい。また、経済への影響を最小限にしていきたい。愛媛県と松山市でしっかりと連携することによって、その力を最大限発揮していきたいという思いです。
(共同通信)
道後温泉や松山城など人が多く集まるような所に行っていたというような状況はあるのか。
(松山市長)
今のところは確認されておりません。
(共同通信)
感染経路も今のところは全く分からないという状態なのか。
(松山市長)
松山市保健所が所管ですので、今、情報収集に当たっているところですけれども、現時点では不明というところであります。感染者の行動歴や濃厚接触者などを精査の上、感染源の究明に当たることにしたいというふうに思っています。また分かりましたら発表させていただきます。
(愛媛新聞)
少なくとも県外へは2月11日以降出ていないという状況だと思うが、県内で感染した可能性があるということでいいのか。
(松山市長)
これは具体の話になりますので、保健福祉部長。
(松山市保健福祉部長)
県外には出ていないということですが、そのところについても調査中ということで。
(知事)
本当に関心の高い、大事な問題ですから、対策本部会議もオープンでやらせていただきますので、そちらの方で取材していただけたらというふうに思います。