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平成26年度「狂犬病及びパスツレラ症について」
愛媛県動物由来感染症予防体制整備事業の一環として、平成26年度は狂犬病に関するモニタリング調査および、パスツレラ症に関する基礎調査を実施しました。
はじめに
狂犬病
狂犬病に感染した犬、猫、アライグマなどに咬まれるなど、唾液中の狂犬病ウイルスが体内に侵入することにより感染します。
狂犬病を発症すると、神経症状や呼吸麻痺が現れ、ほぼ、100%助かりません。ただし、咬まれた後すぐ狂犬病ワクチンを接種することで、発症を防ぐことができます。
日本では、1957年を最後に、人も動物も国内での感染はありませんが、今でも世界で毎年5万人以上の人が亡くなっており、日本に侵入する危険性が常に存在します。
パスツレラ症
パスツレラ菌に感染している犬、猫などに、咬まれたり、引掻かれたりした傷からの感染のほか、過剰なスキンシップなどで感染します。
パスツレラ症を発症すると、受傷部位の腫れや、痛みや発熱がみられ、蜂窩織炎や骨髄炎をおこすこともあります。また、免疫機能が低下している人では、重症化して死亡することもあります。
調査および結果について
狂犬病に関するモニタリング調査結果について
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調査対象疾病
狂犬病(原因;狂犬病ウイルス)
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調査対象および検体数
愛媛県動物愛護センターに収容された犬18頭
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調査期間
平成26年4月から平成26年12月まで
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結果
18頭すべて、狂犬病ウイルス抗原は検出されませんでした。
パスツレラ症に関する調査結果について
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調査対象疾病
パスツレラ属菌(主な原因;Pasteurella multocida)
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調査対象および検体数
愛媛県動物愛護センターに収容された犬20頭
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調査期間
平成26年7月から平成26年10月まで
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結果
検査した20頭のうち9頭の犬の口腔から、パスツレラ属菌が検出されました。
1頭から複数の菌が検出されたものもあり、結果は次のとおりです。
また、体表からは検出されませんでした。
Pasteurella multocida 検出率 口腔内15%(3頭/20頭)、体表0%(0頭/20頭)
Pasteurella canis 検出率 口腔内25%(5頭/20頭)、体表0%(0頭/20頭)
Pasteurella stomatis 検出率 口腔内15%(3頭/20頭)、体表0%(0頭/20頭)
Pasteurella dagmatis 検出率 口腔内5%(1頭/20頭)、体表0%(0頭/20頭)
予防について
狂犬病の予防について
日本への侵入を防ぐために、次のことを徹底しましょう。
- お住まいの市町の窓口に飼い犬の登録をすること
- 年1回の狂犬病予防注射を飼い犬に受けさせること
- 鑑札と注射済票を飼い犬につけること
パスツレラ症の予防について
免疫機能が低下している人や、小さなお子さんは、動物との過剰な接触は避けましょう。
万が一、犬、猫に咬まれたり、引掻かれたりした場合は、必ず消毒を徹底し、感染の可能性があれば医師に相談しましょう。