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令和8年度7月知事定例記者会見(令和8年7月23日)の要旨について

ページID:0155026 更新日:2026年8月3日 印刷ページ表示

日程:令和8年7月23日(木曜日)

時間:11時00分~11時48分

場所:知事会議室

 

 

(共同通信社(幹事社))

 それでは、時間になりましたので始めます。

 本日は、まず知事から冒頭に熱中症対策・新型コロナについて、ご発言があると聞いております。それではよろしくお願いします。

 

(知事)

 まず、熱中症対策についてお伝えさせていただきたいと思います。県内では連日、最高気温35度以上の猛暑日となっています。こちらの画面ですけれども、本県の熱中症による救急搬送の状況を前年度、今年度で示したものでございまして、オレンジ色が今年度、青い線が昨年度となります。

 7月19日日曜日までの累計は、昨年は599人でしたが、この時点での累計は408人ですので、昨年より少なくはなっていますけれども、ご覧のとおり、ここへ来て先週から急増しています。昨年を大幅に上回る勢いになってまいりました。先週211人と急増しておりまして、恐らく今後も同様の状況が続くのではないかと予想されています。

 県民の皆さんには、こまめな水分補給、エアコンの適切な使用、熱中症警戒アラート発表時には屋外での活動を控えるなどの対策のほか、搬送件数の7割近くが65歳以上の高齢者の皆さんでございます。高齢の方に対しては、周囲の方が声掛けや見守りを積極的に行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 続いて、こちらは新型コロナの感染状況でございます。この画面は、新型コロナが5類感染症に変更された後、本県の定点当たり報告数の推移を示しておりまして、赤色が今年の数値でございます。7月19日までの1週間の速報値で10.74人となっておりまして、注意報レベルでございます。例年、新型コロナは夏にも流行する傾向があるため、場合によっては、このグラフをご覧のとおり傾向が同じようであるならば、これから感染がさらに拡大する可能性がございます。直近の感染者は、こちらは先ほどの熱中症とは真逆でありまして、14歳以下の年齢層が約8割を占めております。学校は夏休み中でありますけれども、イベントなどにより人の移動が活発になることで、年代を問わず、これからは感染リスクが高まってまいりますので、県民の皆さんには今一度、基本的な感染対策を心掛けていただきたいと思います。以上です。

 

(共同通信社(幹事社))

 それでは、会見に移ります。記者クラブからの代表質問は1問です。

 本県の財政運営についてお伺いいたします。兵庫県が、将来的に財政破綻が懸念される早期健全化団体に陥る可能性があることが明らかになりました。不適切な財政処理の発覚がクローズアップされている中、金利上昇による財政悪化も要因の一つになっているとされています。今回の兵庫県の事例に対する知事の受け止めと、同様の事例が愛媛県でも発生する懸念はないのか。また、金利上昇が県財政に及ぼしている影響などについてお伺いいたします。

(知事)

 はい。全国ニュースでも報道されておりましたが、兵庫県が公表した内容について、これは他県の個別の財政運営に関することでありまして、いろいろな事情もあるのかもしれませんので、詳細な評価は差し控えさしていただきたいと思います。ただ、県債については、制度の趣旨や、関係法令に則して適切に管理することが重要であることは、言うまでもないことでございます。

 兵庫県で問題となったのは、公共用地先行取得等事業債、用先債(ようせんさい)と業界用語では言っていますけれども、これについて本県どうなっているのかということなんですが、愛媛県では、国道の整備など国直轄事業に必要な用地を、国が後年度に買い取ることを前提とした契約等、これに基づいて県が先行取得する場合のみ愛媛県では発行することとしております。最大3年で償還する県債を発行しておりますけれども、用地取得後は、先ほどのひもが付いていますから、国から支払われる買い取り費用を償還財源にしっかりと充てて、適正に管理をしております。土地の売却収入を償還財源として充当せず、基金に積み立てて償還を先送りしていたのが兵庫県のケースでありますけれども、こうしたことと同様の事案が生じることはない状況でございます。

 また、7年度決算に係る健全化判断比率は、現在算定中で9月議会に報告をする予定でありますが、直近の6年度決算では、本県の(実質)公債費比率は、4年度から6年度までの3か年平均で見てみますと11.0パーセントとなっております。順位で言うと全国で24位ぐらい、中間どころというところでございます。早期健全化基準というのは25パーセント、兵庫の場合17(パーセント)で、あと数年で25(パーセント)を超えるというような予想値は出ておりましたが、愛媛県の場合、この時点で11パーセントでございますので、特にこの段階で注意を要する状況にはないというふうに認識をしています。ちなみに、兵庫県の試算では、今現在が17.1(パーセント)で、令和12年に25.0(パーセント)を超えるのではないかという予想でありましたけれども、そもそも(兵庫県の)17パーセントが現在、愛媛は11(パーセント)ですから、全然比較のしようがないという状況でございます。

 また、本県においてはこれまでも、交付税措置のある県債を優先的に発行してまいりました。そのほかにも、財政状況を見ながら借り換え時期が到来する県債の借り換えを中止したり、また、償還の前倒しを行うなどの対策も講じてきました。その結果、4年度末には県債残高、これは、一時は1兆300億円ぐらいにいっていたと思いますけれども、徐々に減らしてきていますので、既に残高は4年度末には1兆円を下回っている状況にあります。将来負担の軽減というものには努めてきたつもりでございます。

 ただ、今の金利上昇基調というのは、お話にもありましたとおり、県債の利払い増加につながることは否定できません。将来的な財政の圧迫要因となることが危惧されますことから、今後とも、市場金利の動向を見極めながら、情勢に応じた適時適切な県債管理を行うとともに、財政運営基本方針というのをしっかりと組み立てていますので、これの下で、同方針に掲げた財源対策用基金残高の400億円規模の安定確保、そして県民一人当たりの公債費・県債残高の全国平均、ただし東京都は除いています、ちょっと異常な数字になっていますので。東京都を除く全国平均を下回る水準にキープさせるということをうたっていますので、これはしっかりと意識しながら、安定的かつ持続可能な財政運営に取り組んでまいりたいと思います。

 ちなみに、令和7年度の財源対策用基金残高の見込みですけれども、先ほど400億円以上と目標にしていましたけれども、見込みで436億円を見込んでおります。それから県民一人当たりの公債費、こちらは令和6年度の数字ですけれども、6万6361円、全国平均が6万7555円、この全国平均を下回っております。それから県民一人当たりの、先ほどは公債費、こちらは県債残高でございますけれども、令和6年度が72万8556円、全国平均は85万3795円でございますので、こちらも全国平均を大きく下回っている状況にございます。以上です。

(共同通信社(幹事社))

 ただいまの答弁に関して、質問のある社はお願いいたします。

 

(共同通信社)

 では幹事社から質問させていただきます。今後の実質公債費比率の見通しについてのご見解を、何かあればお伺いいたします。

 

(知事)

 そうですね。大きく伸びていく状況にはないと思っています。事業の平準化等にも心配りしてきたつもりですし。ただ、先ほど金利のお話がありましたけれども、大体1パーセント上昇しますと、単年度当たりの利子負担が年間7億円ぐらい、1パーセント金利が上昇すると利払いで7億円ぐらいの負担が増加すると、こんな状況にありますので、十分気を付けていきたいというふうに思います。その場合はですね、借り換えの中止を検討するなど、金利動向を見つめながらですね、しっかりとこれまで同様、対応をしていきたいというふうに思っています。

 特にですね、大事なことは、中長期的な財政を考えた場合、やはり街を成長させていくためには、時折、大型の事業も必要になってきますけれども、これは本当に平準化というんですかね、集中的にこれが行われると一気に膨らみますから、しっかりと長期計画というものの中で事業というのを考えていくということを、いつでも行っていかなければならないというふうに思います。以上です。

 

(共同通信社(幹事社))

 各社さん、他によろしいでしょうか。

 それでは代表質問以外で質問のある社はお願いいたします。

 

(毎日新聞社)

 毎日新聞です。よろしくお願いします。昨日、弊社が内部公益通報制度に関してですね、47都道府県にアンケート調査をした結果を紙面で報道しました。それによるとですね、公益通報者保護法が2006年に施行されているんですけれども、それ以降の20年間でですね、愛媛県庁の職員の方が内部通報をしたケースがゼロだったと、これは全国でいうと鹿児島と愛媛だけだったという結果になりました。この点の関連で何点か知事に伺いたいと思います。まず中村知事のお考えとして、公益通報制度とはどういうふうに捉えているかというのをまず教えていただけますでしょうか。

 

(知事)

 まず、内部通報制度というものは、これは公益通報者保護法に規定される刑法、個人情報保護法などの法令違反を通報対象としているものでございます。で、他県では職場内ハラスメント等の不適切事案をこの制度の通報対象に含めているケースもありまして、どこまでを内部公益通報制度の対象とするかは各自治体で見解が異なっております。だから県はこの制度に基づいた通報がゼロという数字になりますけれども、一般的な通報というか、内部のいろいろな通報はありますので、この制度に基づいた通報がゼロというふうにご認識いただけたらいいのではないかなと思います。で、当該報道の前提となった報道機関による調査が、そうした自治体ごとの制度の違いを踏まえたものであるかどうかはちょっと判断ができないので、なんとも言いようがないのですが、ということで報道への直接的なコメントはちょっと差し控えさせていただければと思います。いずれにしても、引き続き、職員に対する制度、こういう制度がありますよという周知はこれまでも行ってきておりますので、周知の徹底と適切な運営は努めていきたいというふうに考えております。

 なお、先ほどちょっと触れましたけれども、報道では紹介されておりませんが、本県では、この制度とは別にですね、内部公益通報の窓口として人事課長に加えて、外部の弁護士にも通報できる制度をつくっております。で、外部窓口に通報した場合、通報者の氏名等は秘匿して県に報告され、通報者は県の方にきません、秘匿して報告されて、県が通報者を特定できない仕組みにしております。で、通報者をしっかりと保護する仕組みもつくりあげているところでございます。また、内部公益通報制度によらずとも、職員から法令違反なども含めた不適切事案の申し出はございます。この制度とは別に通常のなかで庁内LANでも随時受け付けておりますので、そういったところがゼロというわけではありません。さらに、職場内ハラスメントは、各部局に配置するハラスメント相談員が窓口となって対応する仕組みとなっております。毎年度、職員が上司を評価する人事制度も創設しておりまして、職員が職場の悩みや不適切行為などを、同僚や直属の上司に知られることなく相談・申告できる仕組みを設けるなど、組織内の不適切事案に対応できる体制は構築しているところでございます。

 このため、内部公益通報制度の、報道されたこの制度による通報実績がないイコール制度が機能していないわけではないので、あるいは組織の自浄作用が働いていないということではないので、その点はぜひご紹介いただけたら幸いでございます。

 

(毎日新聞社)

 あの、続けてなんですけれども、ということはですね、知事の認識としては、制度に合致しているかどうかは別にして、実際にその職員さんから何らかの職場内での不適切なことがあったときに、そういう訴えがあり、それによってその通報者は守られたままその調査が行われて改善が行われるというようなサイクルは愛媛県庁内ではちゃんと回っているという、そういう認識ということでしょうか。

 

(知事)

 はい。ちなみにですね、過去5年ちょっと調べてみますと、令和3年から7年、ハラスメントの、この制度以外の今申し上げたような県庁の中の制度で相談があった実績が12件ございます。で、知事部局では令和8年度はハラスメント相談員33名、男性17名、女性16名、指名しておりまして、各部局に2、3名が配置されている状況にあります。

 

(毎日新聞社)

 なるほど。分かりました。もう一点だけ、そうなるとその現状、なんらかの、今回公益通報者保護法がですね、国の方でも改正されましたけれども、現状その愛媛県庁としてですね、何らか今、制度的に手直しをする必要があるんじゃないかとかですね。そういうところは特段今のところはお考えないということでよろしいでしょうか。

 

(知事)

 今のところないですね。さっき申し上げたように、通常のルートでハラスメント等の申し出を受け付けておりますので、それが回っています。しかも、もう随分、15年前から失敗を隠さない。報告する意識をもってほしいという意識改革にも取り組んでいますので、そういう中でですね、そういうケースが少なくなっていることもあるかもしれませんし、そして12件の実績を見るまでもなく、何かあったら今言った相談員とか外部に通報できる仕組みというのは浸透しているのかなというふうに思っています。その状況というのをしっかりと周知するというのが今一番大事ではないかなというふうに思っています。

 

(毎日新聞社)

 分かりました。ありがとうございます。

 

(愛媛新聞社)

 すみません、愛媛新聞と申します。すみません、ちょっと確認なんですけれども、先ほどの公益通報の関連でですね、外部の弁護士を通じて匿名の通報があったのか、なかったのか、これはいかがなんでしょうか。

 

(知事)

 弁護士さんからきたってケース、こちらは平成18年度から運用しておりまして、公益通報者保護法に基づいて、内部公益通報の窓口については先ほど言ったように人事課長。それから外部窓口は県内の弁護士に委嘱をしております。で、こちらの実績は今のところないです。弁護士さんの方は。人事課長の方もないです。

 

(NHK)

 NHKと申します。冒頭ご発言いただいた熱中症に関してなんですけれども、行政としての対策として、どういったことをやってらっしゃるか伺いたくてですね、例えばクーリングシェルターの指定だとか各市町を通じて行われているかと思うんですけれども、どういった対策をしているか、また、どういうふうに。

 

(知事)

 対応策ですか。

 

(NHK)

 対応策を進めていらっしゃるかお伺いします。

 

(保健福祉部長)

 熱中症対策ですけれども、今年度、熱中症対策ということで、民間企業とも連携をしてセミナーをさせていただいたりですね、それからコンビニエンスストアのデジタルサイネージで、皆さん、来客の方々にも熱中症を周知させていただいております。

 

(NHK)

 クーリングシェルターとかはどうですか。

 

(保健福祉部長)

 クーリングシェルターについてはですね、7月15日時点ですが、公共施設234施設、それから民間施設が173施設、合計で407施設が登録をされております。以上です。

 

(NHK)

 そういったクーリングシェルターなどの活用も、もちろん進めていかれるという認識でいいんでしょうか。

 

(保健福祉部長)

 はい。クーリングシェルターも当然活用させていただきながら、対策を進めているところです。

 

(愛媛新聞社)

 すみません。愛媛新聞です。先般の議会で、県議会の議員定数の削減が決まりまして、今治・越智郡、宇和島・北宇和郡の選挙区から1ずつ議員さんが減ることになると思うんですけれども、まず知事の県議会の定数削減に対する受け止めと、減る中で、どんな議論を議員に期待しているのかというのを教えていただいてもよろしいでしょうか。

 

(知事)

 まず、今回の定数削減は県議会に関することなので、議員の皆さんが主体的に判断されたものと認識しています。この決定に至るまでは、特別調査委員会(県議会議員定数等調査特別委員会)が発足して1年ほど議論が続いていたと記憶しておりますけれども、6月の定例会最終日の本会議で、次回から総定数47人を2人減らして45人にされるというふうになりました。今治市・越智郡選挙区を6人から5人に、宇和島市・北宇和郡選挙区を4人から3人に、1人ずつ削減する内容の条例案が議会の中で賛成多数で可決されたので、実行に移されるということだと思います。

 県議会においては、定数削減にかかわらず、今後とも地域の声を県政に届けていただくことを期待したいと思うんですけれども、ただ、これ国会議員の定数削減と同じことが起こっているかなという感じもなきにしもあらずで、例えば単に人口状況だけで議員定数というのが決められていく過程において、合区の問題が発生したり、いろいろな出来事がありました。これは参議院ですよね。本当にそれでいいのかなという議論は、国会議員の定数問題でも起こっています。ただ、こちらになると憲法の問題とも関わってくるので、なかなか一筋縄にはいかないんですけれども、その中で、例えば各地域ごとにベースになる議員定数を1ずつ置いて、それからプラスで人口状況の要件を加味していくとか、いろいろな議論があるようです。

 おそらく地方のレベルでも同じことが起こってくるのかなという予感は、議員さんの声を聞いているとしました。例えば、そもそも政令指定都市とか中核市になると、県から市町に権限が大幅に移譲されています。そうすると、同じ市であっても、中核市であるとか政令指定都市というのは同条件なのかどうか、県議会として議員さんの役割が、本当にそうなのかという議論が一部で起こったというのも聞いていますし、全国の国会議員の定数、先ほど言ったようにベースになる議席という議論というのが、地方でもそのうち出てくるのかなという、議員さんの声を聞いているとそんな感じがしました。以上です。

 

(共同通信社)

 すみません。幹事社から質問させていただきます。県庁の裏手の城山の斜面に土砂災害のリスクがあると検討委員の方から報告がありましたが、他の県有施設における危険箇所であったり、危険箇所への対応について教えて頂きたいです。

 

(知事)

 城山以外のことですか。

 

(共同通信社)

 他の県有施設です。

 

(知事)

 県有施設のうち特に重要な防災拠点となるのが、地方局等の施設になりますけれども、その中でですね、把握できているのは宇和島庁舎。ここにおいて庁舎の東側、山側の所になりますけれども、この一部と駐輪場棟が土砂災害警戒区域、いわゆるイエローゾーンおよび土砂災害特別警戒区域、レッドゾーンに指定をされておりまして、また裏側の山全体が地すべり防止区域にも指定されているところでございます。

 このため、この宇和島庁舎においては、気象情報発表時には、警戒レベルに応じまして、当該区域への立入を禁止するなど、人的被害の未然防止と災害時の業務継続性の観点から、万全の措置を講じているところでございます。

 なお、その他の県有施設全般については、昨年度、ハザードマップ上の指定状況を確認しております。その結果、県庁本庁舎と同様にイエローゾーンやレッドゾーンに位置する施設があることは情報として収集しておりまして、今後の県有施設における防災対策、これ数も多いですから一斉には予算上も不可能でありますし、施設の危険状況もそれぞれ違いますし、また、優先すべき事業の振り分け、例えば、まちづくりを優先すべきなのか、庁舎を優先すべきなのか、いろいろな議論もあると思いますから、予算と事業の取捨選択、こういった状況も含めながら対策を今後とも練っていきたいというふうに思っています。以上です。

 

(毎日新聞社)

 たびたびすみません。毎日新聞です。別の件で、豊予海峡ルートの件でお伺いしたいと思います。先日、大洲市で愛媛県中村知事と大分県の佐藤知事とが会談されて、豊予海峡ルートについての研究会を大分県側が作るので、愛媛県も参加するというようなお話があったというふうに聞いています。私は、実は記者を始めた最初が大分県だったのですけれども、当時30年前の時点でもですね、地元では、あるいは夢物語というかですね、当時平松知事の時代だったのですけれども、そんなでかい話したって、実際そんな本当にできるのかなというような状況だったことをよく覚えています。正直、今になってですね、30年後のこの時点になって、あらためてその話が出てくるという、大分県側の事情というか、佐藤知事の強い思いは分かるんですけれども、いったん加戸知事時代に無くなってたと思ってたんですけれども、愛媛県としてあらためてこの話に参画しようと思ったそのことについての中村知事のお考えをお聞きしたい。

 

(知事)

 これは、無くなったわけでは決してなくてですね、ずっと残っている話だと思います。私の知事の前からもですね、完全に消えたわけではなくて、そもそも大胆な国の成長戦略、当時の中で、第2国土軸(太平洋新国土軸)構想であるとか、いろいろな発想が生まれてきました。その中で国土軸を一つ追加するというのが日本の発展のためにも、将来への成長の投資につながるだろうということで、その中のルートに豊予海峡ルートもあったわけですよね。ただ、その後バブルも崩壊して経済情勢が厳しくなってきて、なかなか思い切った大胆な政策が打ちづらい時代がずっと続いていたと思います。そういう中で、今日、非常に国際競争力も低下しつつある中で、やっぱり国の成長戦略を見るまでもなく、やはり大胆な戦略を描かなかったら国際競争力がなくなってしまうのではないかという表れだと思うんですね。そういうタイミングで、すぐにできるという話ではなくて、くすぶっていた、温めていた案も表に出して議論をするということは、いいタイミングなんではないかなというふうに考えています。以上です。

 

(毎日新聞社)

 分かりました。大洲の会合の時にですね、PFI事業に関する研究の一端になるというか、そういうところに利点もあるみたいなことをおっしゃってたと思うんですけれども、ちょっとそのあたりもう少し、どういう意味なのかというのを教えていただけますでしょうか。

 

(知事)

 そうですね、当時、昭和40年代ぐらいだと思うんですけれども、実はしまなみ海道自体も、民間の側からPFIという手法もあるのではないかという議論があったやに聞いています。当時はまだ民間のそういった力を借りるという発想がほとんどなくてですね、全く俎上(そじょう)に上がらなかったように聞いていますけれども、その後、官民協力の下にですね、いろいろな運営形態というのが展開されるようになりました。例えば、愛媛県でも県立中央病院はPFIで行われているんですけれども、ただ、全てPFIが完璧なものなのかどうかということになると、決してそうではなくて、事業によってPFIという方式を取った方がより効率的になる場合もあれば、こうしたケースはPFIにはそぐわないという形態もあれば、それはまちまちだと思うんですね。ですから、こういった大きな事業で、果たしてそういったことがどうなのかという議論をすることは決してマイナスではなくて、それをやるという前提で議論するわけではなくて、こういうケースでPFIを導入したらどんなことになるんだろうかという議論をすることは、大いに前向きな発想ではないかなというふうに思っています。

 

(毎日新聞社)

 分かりました、もう一点だけ。四国とですね、本州をつなぐ三つの橋が架かっていますけれども、しまなみの橋もそうなんですけれども、橋を架けてそこの通行料でですね、ペイをさせようとすると、結局料金をつり上げてしまって、そうなると通行量が確保できなくて、結局値下げするというようなケースはこれまでもあったと思います。もし、豊予海峡に何らかの橋なりトンネルができた場合もですね、これまでの例を考えると、やはりそうなると通行料をかなり下げた上で通すと、そのルートとしては非常に多分有用なものになると思うんですけれども、今後、どうやってペイするかというか、どこを誰が負担するのかという話しになってくるとは思うんですが、そのあたりどんなふうにお考えですか。

 

(知事)

 そうですね、やっぱりこれはオールジャパンで考えていく必要があると思うんですね、特に国土軸ですから。そういった中で、例えば、しまなみ海道も、地元の出資金というのを数十年負担して、事業実施に移されてきた。それが終わった後に、通行料金はいかにあるべきなのかということを議論の俎上(そじょう)に乗せていった経緯があります。そのときに、やはり地方も当初約束していた金額の支払いを終えたので、通行料金については全国プール、統一料金、これがふさわしいだろうということで、そういった変更がなされてきた経緯があるので、それはルートによってまちまちの考え方かもしれないんですけれども、最終的には、そういった全国共通料金の高速道路体系の中に組み込むというのがいいのではないかなというふうには思っています。

 

(毎日新聞社)

 分かりました。ありがとうございます。

 

(読売新聞)

 読売新聞です。以前ちょっと話題になった紅プリンセスの流出の件に関連してなんですけど、先日の国会で種苗法の改正案が成立しまして、品種登録前でも第三者による無断輸出を差し止めることができるようになりました。これに対する知事としての受け止めをお聞かせいただきたい。

 

(知事)

 どこまでその効果があるかというのは、まだまだ分かりません、やっていませんから。ただ、これまでに、許される法律の下で考えられる管理体制はやってきたつもりなんですけど、この前説明したように、ただ、それが人間のやることですから、完璧なわけではない。あれだけやっても、例えば研究所の視察は受け入れない、外国人の方は受け入れないとか、あるいは苗を渡すところも管理できるようなところに限定するとか、量販店には使わせないとか、もうありとあらゆることをやって今日に至っても、こういう状況ですから、法律でそこを止められるのかどうかというのは、ちょっと分かりません。ただ、やっぱり大きな問題は、国と国との議論の中で、国際的なルールの中でみんなでやるべきではないかという議論を、外交交渉の中で進めてもらうというのが、一番大きなポイントになると思うので、ここはもう国の力を借りるしかないですから、しっかりと行っていただきたいというふうに思っています。

 

(読売新聞)

 国からはですね、調査に関する予算措置ができたということを報道されているが。

 

(知事)

 何かある、聞いている。

 

(農業振興局長)

 国から調査に関する費用の補助は採択されておりまして、今、事業の実施に向けて手続きを進めているところでございます。

 

(読売新聞)

 今後のスケジュールとか、具体的にどういった調査をしていくかということをお聞かせいただきたいのですが。

 

(農業振興局長)

 事業自体は来月にはスタートさせるべく、今、進めているところですけれども、具体的な調査の内容は、調査の実施に支障が生じる可能性もありますので、そこはちょっとお答えは差し控えさせていただきます。

 

(時事通信社)

 時事通信と申します。防災庁設置法案についてお伺いしたいんですけど、政府の災害対応の司令塔となる防災庁設置法が7月13日に成立しました。加えて、南海トラフの被害想定地域に、地方拠点の防災局を2カ所設置することも検討されているとされてます。愛媛県は南海トラフで被害が出ると予想されていますが、まず防災庁設置法案成立の受け止めと、防災局の県内誘致に向けた意欲などがありましたら教えていただけたら。

 

(知事)

 特にはまだ動いてはいないですけれども、南海トラフ地震の対策というのは、もうこれまでもずっと想定しながらやってきていますので、こうした中で防災庁が設置されて、さらに突っ込んだ対応をするというのは、別にその拠点があるなきにかかわらず、好ましいことだというふうには考えています。

 

(共同通信社)

 松山市長選についてお尋ねいたします。8年ぶりにですね、選挙戦となる見通しがたっていることについての受け止めと。あと、市長選と同日でですね、知事選の日程も先日決まったところでありますが、知事の今のお考えについてお願いいたします。

 

(知事)

 まず、自分の知事選については、いろいろなところから、足らざるところもたくさんあるんですけれども、挑戦を考えるようにとご要請をいただいているところなんですけれども、前にも申し上げたように、首長の選挙って本当に、その一人が政策プランを練って、公約を作って、そして実行していく責任を負っていく立場になるので、そう簡単に決断はできないと思っています。その声をありがたく受け止めるとともに、やはり明確なビジョンと具体的な、抽象的では駄目だと思います、具体的な政策がなかったら出る資格はないというふうにずっと思ってきたので、まだそういったところに思いをはせられていない以上は、まず有資格者ではないという、今の段階での位置付けにしています。これからじっくりと、本当に4年、5年、現在の変動要因を考えてプランが出せるかどうかというのは、自分に問い掛けていきたいと思っています。

 本当に、例えばよく言われるような、豊かな地域社会をつくりましょうとか、そんな抽象的な政策では組織を動かすこともできないと思います。明確なビジョンと具体的な政策があれば、もし選んでいただいた場合に、県庁の職員も一緒になって目標に向かって、前向きな姿勢で物事を進められる環境が、その時点で整うと思いますので、そこにはこれからも大いにこだわっていきたいと思っています。

 市長選挙については、もう、それぞれ立候補を表明された方々の信念で、どういう考え方かはそれぞれですから分かりません。もう自由ですので、その決断をどうだということもないし、また選ぶのは有権者の皆さんなので、そこに対してコメントすることもないと考えています。

 ただ、松山市の場合は、今回のニュースでもいろいろ取り上げられているように、まちづくりがちょっと袋小路の状態になってるかなという感がありますので、この市長選挙でまちづくりの議論が活発になるということは、選挙というのはそういうものだと思いますので、どういう形になるにしても、まちづくりが袋小路から脱出する、動き出す一つのきっかけになればいいのではないかなと思っています。以上です。

 

(愛媛新聞社)

 すみません、愛媛新聞です。先般、県議を辞職された中野さんが、市長選関連なんですけれども、市長に出馬表明をされていますが、知事の勉強会にも参加されていたと思います。その方が、そういった形で首長選に出るということ、これに対して知事、どのように受け止めていらっしゃいますか。

 

(知事)

 あの勉強会は、党派を超えて、本当に前向きに勉強したいと純粋に考えている方の集いなので、その方々がそれぞれの道筋で、どのような道を選択するのか、判断をするのかというのは、私が介することでもありません。現に既に、新居浜の市長さんも、そこから自分で挑戦するんだと言って、今、市長さんになっていますし、それはどういう選択をするかというのは、それぞれの自由なので、私が干渉することではないと思っています。

 

(愛媛新聞社)

 そういった新居浜の古川さんもそうですけれども、そういった志を持って立つ方が増えるというのは知事の狙っていたところなのでしょうか。

 

(知事)

 別に首長というだけではなくて、地方政治の、自分も含めてレベルをどんどん上げていこうというところが、勉強会のそもそもの趣旨なので、それはそれで、みんなが前向きに勉強するということはいいことなのではないかなと思っています。いわば当初からずっと言っていた、地方は、単に政党の下部組織ではないと、一人一人が選択されているので、地域第一、政策中心で、国政はそれぞれ議院内閣制の下にありますから、国政課題についてはニュートラルと、これがこれからの地方議員の立ち位置ではないかなということを、そもそもずっと言い続けて、勉強会というのは立ち上がっていますので、あの会には、ご案内のとおり、いろいろな政党の方がいらっしゃいます。その趣旨を受け止めて勉強会が積み重なっているので、何か、選挙を目的とした集団ではないということでございます。

 

(共同通信社(幹事社))

 その他、ございませんでしょうか。

 

(愛媛新聞社)

 すみません。ちょっと話題が変わるんですけど、先般、市町と県の連携推進本部会議があったと思うんですけれども、知事の掲げられている中で、20市町との連携というのはかなり重視してらっしゃったと思うんですけれども、現状でですね、4期目でですね、特に印象的な、市町連携で実現した成果というのはどんなものがあると思われますでしょうか。

 

(知事)

 ここで一つ一つ挙げるということ以上にですね、本当に細かい現場の議論の中で、実現した303の事業が、あの市町連携会議の中の議論から沸き起こって、実施に移されました。それは二重行政の解消であったり、業務の効率化であったり、実はこれは、市町と知事がああいう形で会議を正式に発足しますと、骨太のところはわれわれが議論しますけれども、その下に分科会のようなものがどんどんどんどん設置されていきます。ここには各自治体の職員が、自分たちのところではこんなテーマがあるんだと、現場ではこんな課題があるんだというのを言い合って、じゃあこれだったらこういうふうに制度を一緒にすればクリアできるね、という合致点が見出されて、それがわれわれのところに上がってきて実施に移していくと、これを繰り返しています。だから、その結晶が303という事業につながっているのではないかと思いますので、非常に大きな、現場の視点に基づいた事業が現実化しているというのは、非常に意味のあることではないかなというふうに思っています。

 もちろん、大きなテーマで、例えば県が主催するVelo-cityもそうですけれども、そういったところを全地域で協力して、愛媛県全体の魅力を輝かせて、それぞれの基礎自治体のプラスにもなるような仕掛けをやるときには、あの会は非常に合意ができればすぐに全県で動けますから、非常に大きいと思いますし、それから日頃からのこうした付き合いの中で、首長さん同士の何でも言える関係ができていきますから、これが一番力を発揮したのは、コロナ対応の時ではないかなというふうに思っています。

 

(共同通信社(幹事社))

 その他、ございませんでしょうか。それでは、会見を終わります。ありがとうございました。

 

(知事)

 どうもありがとうございました。

 

 

※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。

 

 


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