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加計学園理事長の記者会見に関する知事取材(6月19日)の要旨について
日時:平成30年6月19日(火曜日)
17時17分~17時30分
場所:鬼北町近永公民館
(NHK(幹事社))
本日、加計学園の理事長が騒動後初めて取材に応じて、処分等の発表を行ったが、まずその所感を。
(知事)
取材に応じたという報告だけを聞いている段階で、具体的に個々の質問、答えというのは、まだ連絡が無いんですよ。今日、ずっと南予の方に出張していますので。
ですから、それが全部分かった上でしか答えようがないので、正式には、明日また、しっかりと、それを受けたコメントは出させていただきたいと思っています。
(NHK(幹事社))
虚偽の説明をしたという報道リリースから3週間余りが経っていて、知事も早く対応された方がいいという話をしていたが、このタイミングでの説明というのは、どのように受け止めるか。
(知事)
そうですね、私も今日の朝、こっち(鬼北町)に向かう途中で聞いただけなので。本当に、こういう時は、民間会社であれば早く対応するというのが、危機管理上の鉄則だと思いますので。そういう観点からみると、もっと早くできなかったのかなというふうには思います。
(NHK(幹事社))
そういった意味では、端的に言うと、遅かったのではないかという認識か。
(知事)
そうですね、もっと早くできたと、やれば良かったのではないかというふうな思いはありますね。
(NHK(幹事社))
今日の説明の中では、首相との面会について、記憶に無いし、記録にも無かったというふうに明言したが、その発言についてはどう思うか。
(知事)
いや、まだそこら辺は聞いていないので、ちょっとうかつなことは言えないですから。それは報告を受けてからのコメントとさせていただきたいと思います。
(NHK(幹事社))
また、その会見の中で、県に直接謝罪に来れるなら、許されるなら伺いたいというふうに言っていたということだが。
(知事)
いや、謝罪というのは、もうこの前受けていますから、もうそれは結構なことなんですが。ただ、前回もですね、やはり謝罪というのは、しっかりと、私に対してではないですから、県民に対する謝罪、虚偽の話をしたということに対する謝罪ですから。やはり、正直言って、前回(5月31日加計学園事務局長の県への謝罪)、後々に画面を見させていただきましたけれども、にこにこするような話ではないのではないかなというふうには思います。
(NHK(幹事社))
そういう意味では、理事長自らが愛媛県に来る場合は、対応したいという考えか。
(知事)
今の段階というのは、繰り返し申してきたようにですね、学生もしっかり勉強して、先生方も頑張って、事務職員さんもやっている最中ですから。大事なことは、その経営のコンプライアンスとマネジメントなので、そこをしっかりフォローする、広く多くの方々に理解をしていただけるような体制なんですよということを示していただくことが一番大事だと思うので、しっかりと対外的な説明に集中していただきたいというふうに思っています。
(NHK(幹事社))
まだ詳細は聞いていないということだが、これまで知事が学園のコンプライアンス、ガバナンスの問題だと指摘してきた中で、今日の理事長の取材対応は、そういった説明責任というのを、どの程度果たしたと思うか。
(知事)
いや、まだちょっと中身を見ていないので、何とも言えないですね。
(NHK(幹事社))
処分については、渡辺事務局長の減給の処分と、理事長の自主返納ということだったが、処分の内容は十分だと思うか。
(知事)
いや、これも聞いていないので、何とも言えないですが。私どもは、ともかく、前回、私が台湾から帰国して報告を受けた後に、四つのことを示させていただきました。
それは、通常の民間だったら当たり前のことなんですけれども、担当者の処分。それから、今後どなたが当事者になられるのか分かりませんけれども、虚偽の話をした人が、今後とも公的な機関である私どもに対して、窓口になることはあり得ないということ。そして、もう一つが、早急な記者会見で、ガバナンス、それからコンプライアンス上の問題に答えていただきたいと。もう一個が、私どもは認可の過程には一切関わっておりませんから、(認可に)問題無いのかということを、国に対して確認をちゃんとしていただきたいという、四つを言ってきたわけですから、それに対して答えられているということではあるのかなというふうには思っています。中身はまだ聞いていませんから分かりません。
(NHK(幹事社))
知事が求めてきた一つに、学園の信頼性向上のためにもという言葉があったが、その道のりとしては、今どの程度だと思うか。
(知事)
いや、何とも言えないですね、分かりません。私よりも多くの方々に対しての説明ということが大事ですから。その観点から判断していただけたらいいのではないかなと思います。
(毎日新聞)
加計学園の事務局長が県に謝罪した以降に、理事長から愛媛県側に謝罪をという申し入れがあったというふうに、今日言っていたと思うが、これは事実なのか。
(知事)
これもずっと言い続けているんですけれど、謝罪はもう受けたので、それ以上に大事なことは、コンプライアンスとガバナンスの話なので、そっちを最優先で考えていただきたいという方針が愛媛県の姿勢でした。
(毎日新聞)
理事長本人から謝罪をしたいという申し入れがあったということは。
(知事)
いや、それは事務レベルからは聞いていないんですけれど。
(愛媛朝日テレビ)
付随して、謝罪うんぬんではなく、学園側から理事長が直接出向きたいといった話はあったのか。
(知事)
いや、まだ私は聞いていないですね。
(テレビ愛媛)
今回の会見を受けて、まだ中身は見ていないということだが、県からの補助金の支出に関して、影響することはあるか。
(知事)
補助金は、法的な手続きに基づいて出すということが法治国家である以上、大事な視点だと思いますので。一番こだわったのは、文科省が認可をする責任を担っています。手続き等には、我々は全く関与していないですから、その正式な国の責任での認可というものに支障が無いのであれば、これは法的にクリアしているというふうに判断します。
ただ、今後、それがどうなっていくかというのは、これは経過については、我々は全く分かりませんから、国会の方で議論されることではないかなというふうに思っています。
(朝日新聞)
そういう点では、現状では、法的にはクリアしていると。
(知事)
そうですね。最新の情報では、認可には全く問題はないというのが公式な国の見解ですから、そう思っています。
(朝日新聞)
県の方で見直すというのは。
(知事)
ないです。
(朝日新聞)
加計学園の理事長が県に謝罪をという申し入れを、県が断ったというような話があるが、そのあたりの状況が分かれば。
(知事)
断ったというか、さっきもお話ししたとおり、うちは先般、姿勢は別として、謝罪は受けたというふうに認識していますので、そういった形式論ではなく、今、大事なことは何かということで考えてきた経緯があります。
今、大事なことは、学生たちがしっかりと学んでいけるような状況を作り出す最善策は、経営上の問題、それはマネジメントとコンプライアンスの信頼確立ということに尽きると。だから、世の中に対して、しっかりと説明をしていただくことが、一番それは良いのではないかという立場でしたから、それを最優先にしていただきたいというのが県の方針です。
(朝日新聞)
今回、理事長が、許されるならば伺いたいというふうなことを会見の中で言ったそうだが。
(知事)
それは聞いてないから、なんとも言えないですね。まだ。
(南海放送)
今日の会見で、先ほど知事が言った四つの要求というのは、一応満たされたということで。
(知事)
あの、中身は別として、形式的にはそういうことになりますね。
(南海放送)
そのあたりで、一旦落ち着きを見せると考えているか。
(知事)
これは、前の記者会見でも申し上げたんですが、虚偽ということが正式に認められると、つじつまが合わなくなってくる部分も出てきますので。これはもう認可の経過の問題ですから、これは、国会の議論になってくるのではないかなというふうに思っています。
(朝日新聞)
つじつまが合わないことに対して、県の方で何かしら聞くなり何なりというのは、それはもう考えていないと。
(知事)
考えてないです。それをクリアにするために、国に「認可は問題ないんですね」というのを再確認させていただきました。
(NHK)
知事の中で、そのつじつまが合わなくなってきていると思うところというのは、どういうところか。
(知事)
いや、私はそこまで細かく分からないですね。逆に、皆さんの方が詳しいと思います。
(読売新聞)
今日は記者会見という形だったが、知事が学園側に求める、世間であったり対外的な説明というのは、どういった形式で。
(知事)
それは中身がどの程度の密度か分かりませんから、広く一般に納得できる会見であれば、それでいいのではないかなというふうに思います。
(朝日新聞)
今日は、地元岡山の記者クラブ限定で、しかも立ちで30分弱というような内容だったそうだが、それで十分だと。
(知事)
まず、その中で「これで十分です」という意見が出たのかどうかというのも大事なポイントですね。記者の皆さんが「もうこれでいいです」と言って終わられているのかどうかというのも聞いていないですから。そういう意味で、何とも言いようがないということです。
(朝日新聞)
そのあたり、明日また。
(知事)
そう、報告を聞いてからですね。
(NHK)
今日の取材対応の中で、今治市民、また愛媛県民の皆様にご迷惑をおかけしたというふうな発言もあったそうだが、そういった意味では、愛媛県側に来て対応するようなことも考えてもいいのではないかと思うが、知事はそのあたりどのように考えるか。
(知事)
そうですね、先ほど言ったように、謝罪というのは、もうそこでこだわる必要もないと、実際、謝罪に来られていますから。それ以上に、世間に対して納得し得る説明をすることが、学園のためにもなるというふうな思いが強いですから、そこ(愛媛に来るかどうか)は、こだわってはいないですけれど。むしろ納得のいく説明をしていただけたらいいのではないかなというふうに思っています。
それは、私だけではなくて、当然のことながら立場的に野党はそれを要求していたように思いますし、それから与党自民党の中でも、一部からもそういう声が上がっていましたし、それから連立のパートナーである公明党の責任者からもそういう声が上がっていましたので、そこはきっちりやられたらいいのではないかなと思います。
(NHK)
一方で、この間、国側からは、特にそういったことについては、何もアクションがないと思うが、そのあたりはどう。
(知事)
いや、それは国に聞いていただけたらと思います。
(NHK)
終盤、国会の延長の話もあるが、そのあたり議論をしっかりしていただきたいという考えは、特に変わらないか。
(知事)
そうですね、やはり首相自らが「膿を出す」という方針で言われていますので、そのとおりやられたらいいのではないかなというふうに思います。
(読売新聞)
先日、関連文書などの調査自体は継続するという話だったが、その後、何か新しいことというのは。
(知事)
いや、今のところまだ報告は受けてないです。