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愛媛県職員と加計学園関係者との面会に関する知事取材(6月2日)の要旨について

ページID:0011340 更新日:2018年6月4日 印刷ページ表示

日時:平成30年6月2日(土曜日)

 21時10分~21時27分

場所:松山空港

 

(南海放送)

 加計学園の件に関して、先週末に加計学園の事務局長が愛媛県に来て、謝罪、報告を受けた件について、どのように考えているのか。

 

(知事)

 これちょっと慎重に考えなければいけないなと思っているのは、まだ僕、直接、今、帰国したばかりなので、実際に会った担当者から、どんな状況であったのか、また内容についてはどうであったのかということを、直接まだ聞いていない段階です。あくまでも、メールでの報告とネット上での情報キャッチのみなので、やっぱりそのあたりちょっとまだ正確に把握できていない段階でどうだということは、ちょっとまだ申し上げるべきではないのではないかなというふうに思っています。

 

(南海放送)

 一部報道で、平成29年度の2月補正予算で可決された14億円の今治市に対する加計学園への補助に関して、先月末に支出する際、一時、加計学園の文書の件を受けて、凍結を考えたということだったが、これは本当なのか。

 

(知事)

 議論はしました。どうなのかなと。ただ、今、まだ正確にどういう状況かというのが確定していない段階でありますから、この段階では、ルールに基づいて、決められたとおりに支出する。これは法律的な観点から言うと、それが現実的な道のりで、逆に確定していないものを根拠に補助金を止めるというのは違法行為になる可能性もありますから、それはちょっとできないということです。ただし、おかしなことがあったとした場合は、当然、返還を請求する権利というのは担保しています。

 

(愛媛新聞)

 状況が正確に確定していないというのは、どういった意味で確定していないと。

 

(知事)

 というか、あの、私自身もまだ聞いていませんから、分からないということです。

 

(南海放送)

 手続き上は、先月末で支払うような手続きになっていたのか。

 

(知事)

 そうです。29年度の予算じゃなかったかな、うん。

 

(朝日新聞)

 先ほどの、どうなのかなということで議論はしたということだが。

 

(知事)

 いろんなケースをやっぱり想定しますから、例えば、その時点で違法行為が認められたということになるならば、どうなのかなとか、あるいは、国の方でどういうアクションが出てくるか分かりませんから、最悪の場合どうなのかなっていう、これは当然のことながら、あらゆるケースを想定するっていうのはリスク管理の鉄則ではないかなというふうに思っています。

 ですから、一般論としての検討ですね。何も止めることを前提に検討したというわけではないです。法的な問題を、その整理とかですね、一般論としての検討というのは、もちろんリスク管理上やるのは当然のことだと思っています。

 

(朝日新聞)

 何か、加計側のアクションを受けて議論したと、そういうことではないのか。

 

(知事)

 もちろん、偽りの報告ということですから、それを受けての、法律的なリスク管理上の検討という、そういうレベルです。

 

(南海放送)

 法律に基づいてリスク管理上検討、まあ一時凍結も含めて検討した上で、まあ一応支払ったと。

 

(知事)

 いや、今の段階では、そういうふうなものは何も確定していないですから。逆に、そういうことをやるべき時期でもないですから。もし、それをやったら、補助金のルールに基づいたら、逆に訴訟、これは一般論ですよ、このケースというわけではなくて、一般的に、こういう状況で補助金に制限をかけた場合どうなるのかといったら、これは行政の方が訴訟上は負けるということです。

 

(朝日新聞)

 何も確定していないというのは、面会があったかどうかが確定していないのか、それとも虚偽報告だと確定していないのか。

 

(知事)

 いや、これは、これからいろんな真実というか、一つの事実が変わってくると、他との相関関係とかもいろいろ出てくると思うので、これはいろんな角度から検証されていくのではないかなというふうに思います。

 

(朝日新聞)

 まだ残る補助金、本年度、来年度と予定していると思うが、これについても、今後の行方次第では、見直しの検討も、一般的にはあり得ると。

 

(知事)

 一般的にはあり得るということです。このケース特定ということは、まだ考えていないです。

 僕は、もっと大事なことはですね、一番大事なことは、今何かってことを整理させていただきたいんですよ。それは、すでに国が正式な手続きを経て認可をしている学校ですから、これが大前提です。それに基づいて、本当に将来を夢見る学生たちが、しっかり今勉強に励んでいる、これが大事です。で、教育現場では、先生方、職員さんたちも、新しい学園を良い学校にしようと頑張っている、これが大事なことです。

 で、問題になっているのが何かと言うと、その経営のコンプライアンスの問題だと思います。ですから、そこはちょっと分けて、ぜひお考えいただきたいですね。で、今あの、コンプライアンス上の問題があるとするならば、学生のためにも、それから大学の関係者のためにも、そしてまた、学校全体の信頼のためにも、まさに経営する側の方々が、しっかりとした対応をするっていうのが、今一番大事だと思うんですね。そこにこだわった対応を願いたいと心から思っています。

 

(朝日新聞)

 それは、台湾でも最高責任者がという話があったが、具体的には、加計理事長の方から直接説明をしてほしいと。

 

(知事)

 というか、この場合ですね、僕よく分からないんですけれども、マスコミの皆さんの報道を見ると、ナンバー2という方だと書いてあるんですが、これが事実かどうかも分かりません。もし、それが正しいとするならば、ナンバー2の方が虚偽の話をしたということになるならば、これは僕、民間企業出身なんですけれども、民間企業、今日マスコミの皆さんも民間企業の方ですから、これストレートに消化していただけると思うんですが、例えば、私がいた会社では、もしこういうことが起こったらどうなるのかなって、個人的に考えてみたんですね。

 例えば、官庁に虚偽の話をしたということを、ある社員が認めた場合、おそらくその会社は処分すると思います。まあ、どういう処分かは別としてですね、何らかの処分をすると思います。で、かつ、虚偽の話をしたということですから、交渉の当事者にはもうなり得ないということになろうかと思います。で、その場合、その上の方が、責任者、まあ通常でしたら、これはもう最高責任者になると思いますけれども、どういう経緯であったのかということを責任者として公に説明するというのは、これは一般の会社、法人では当然のことなのかなと僕は思ったんですけれどね。

 

(テレビ愛媛)

 こういう場合、処分が必要なのではないかということか。

 

(知事)

 いや、それは会社のコンプライアンスの問題なんですね。ですから、会社によってそのコンプライアンスのとらえ方って違うと思うんですが、ただ、今さっき言ったように学生のこと、それから現場で頑張ってる先生や職員のこと、それから学校の信頼のことを考えたら、まさに経営に携わっている方がそこを考えて、どう対応するかってことを決めるべきなのかなというふうには思います。

 

(南海放送)

 あらためて、平成29年度の14億円の補助についての返還請求の検討という、こちらについてはどう。

 

(知事)

 今は、全然何も考えていないです。あくまでも先ほど申し上げましたように、商社にいたときに学んだことなんですが、想定されるあらゆるリスクを考えて、それに備えるというのは鉄則であると。これは官の世界でも同じだと思いますから、何もそういうことになるって言っているわけではなくて、何もなければそれでよしと、でも、こういう場合はどうなるんだろうか、最悪の場合どうなるんだろうか、ということを検討しておくということは大事なことではないかなというふうに思います。だから、今、何だということではないです。全くないです。

 

(朝日新聞)

 約14億円については、検討していたということだが、補助金全体については、今現在も検討しているということか。

 

(知事)

 いや、その14億円というわけではなくて、一般的な考え方として、いろいろなケースを想定して、法的にどういうことが起こり得るのかなっていう中で、当然、いろんなケースを検討するということはお分かりいただけるかなあというふうに思いますけれど。

 

(朝日新聞)

 繰り返しになるが、その14億円のいろいろなケースでの検討というのは、その加計学園側が報道各社にFaxを送ってから検討したという理解でよいか。

 

(知事)

 あ、それはそうですね。はい、もちろん。

 

(朝日新聞)

 それを受けて、その補助金のあり方について、ひとまずその14億円のあり方について。

 

(知事)

 というか、補助金全体のあり方ですね。補助金の一般論として、何かが起こった時に、このケースだけの問題でははなくて、それがきっかけでちょっと考えておこうねっていうことで、何もなかったらそのままで、例えば、これぐらい重要な問題が起こった時には、どういうふうに対処すべきなのか、補助金というのは、どう扱うことになるのかということを、一般論として整理しただけです。

 だから、この14億円に限定して、あのきっかけはそうだったかもしれないですけれど、議論の、その制度の中身、法律的な検証ですから、この14億円を対象にとか、今回、加計学園の問題はどうだというふうなことではないです。あの、考えるきっかけはそうですけれども。一般論としての制度のあり方、リスク管理上の問題です。

 

(南海放送)

 たちまち17億円が残り2カ年度で支払われることになると、その今年度分について、早めに検討しないといけないと思うが。

 

(知事)

 早めにというかですね、さっき申し上げたように、コンプライアンス上の問題ですから、どういうふうな説明をされるのかというのは、今の段階では見えていないですから、それはちょっとしばらく待つしかないと思っています。

 

(南海放送)

 説明がない限りは、ちょっとそのあたりも見えてこないと。

 

(知事)

 そうですね。当然のことながら、ちょっと報告をまだ本当につまびらかに聞いていないので、じゃあ謝罪を受けて、どういう何かの提案を、こういうことを考えていきたいとかいう提案があったのかどうか、それから、それで足りないところは、うちとしてはこれくらいのことをやっていただかないと困るのではないかと、コンプライアンスをクリアしていくためにはですね。そういうのをこれからやっていくということです。

 

(共同通信)

 何もなかったら、その補助金についても、そのままだと思うが。

 

(知事)

 それはそうです。

 

(共同通信)

 でも、違法行為があった場合には、返還を考えるということか。

 

(知事)

 というか、それはどんなことでも、違法行為があったり、例えば。今の段階ではないですよ。国が認可をして、法的にクリアされていると国が言われていますから。だからそういうところ、国の対応を注視していく必要があると思いますね。

 

(朝日新聞)

 昨日の台湾での取材の問答を県のホームページで見て、県民や県議会に納得いただけるかは、今の段階での加計学園の説明では分からないというふうな発言があったと思うが。

 

(知事)

 だから、それも前提があって。さっき言ったように全部聞いてないですから、メールでの報告とネット上で流れているいろいろな皆さんの報道での範疇で、どうかと問われると、これで、この段階で県民あるいは県議会の皆さんが納得したと言ってくれるかどうかというのは、まだじゃないかというふうに申し上げました。

 

(朝日新聞)

 例えば、こういうことについて説明がなかったからとか。

 

(知事)

 だから繰り返しになりますけれども、今、まだ説明を聞いていないんですよ。具体的に聞いてからじゃないと僕もミスリードしてしまう恐れがあるので。加計学園さんの今の段階での対応については、ノーコメントです。

 さっきまで申し上げたのは、全部一般論です。だから加計学園さんの対応については、今、報告を受けていませんから、全く白紙です。ここは、強調して欲しいですよ。みなさん聞いといてくださいよ。今の段階では、加計学園さんの対応については、全く白紙です。ここはもうはっきり申し上げます。

 

(朝日新聞)

 職員の方から報告を受ける予定は、いつになるのか。

 

(知事)

 あの、明後日になると思います。

 

(朝日新聞)

 月曜日。

 

(知事)

 はい。

 

(朝日新聞)

 午前、午後とかは。

 

(知事)

 分からないです、まだ。僕も日程、帰ってきたばかりなので、全く分からないです。

 

(時事通信)

 今の段階では、学園側の説明の内容については、全く白紙の状態であると。

 

(知事)

 というか聞いていないんですよ。まだ細かく。

 

(時事通信)

 知事の真意としては、今後、学園側に対して、知事が直接説明を受けたいということは。

 

(知事)

 あの、もうすでに提案があるのかもしれないし、もし提案があって、受けたいって言ったら、またこれはかわいそうじゃないですか。だから慎重になっています。ちゃんとした報告を受けてからでないと申し上げられないかなというふうに思っています。

 

(朝日新聞)

 あと、月曜日に報告を受けた後の県としての今後の動きというか、加計側に何か連絡を取ってとか、その辺はどういうふうに考えているのか。

 

(知事)

 もちろん提案があったら、それを検証して、それでちゃんとやってくださいよと言うかもしれないし、ちょっとこれ足らないんじゃないですかと言うかもしれませんし、そういうのは当然やっていきます。

 

(朝日新聞)

 担当者から報告を受けて、知事の方で何か説明が不足している部分とかを感じれば、加計の方に。

 

(知事)

 もちろんそうです。今はそんなこと考えていないですよ。受けていないんですから。細かい話を聞いていないので。

 何度言われても、今、補助金の問題で加計さんのことについては全く考えていないし、白紙。一般論では検討しましたけれども、この問題についてどうのっていうのはないです。この段階では、あちらに対して、どういうふうなアクションを起こすかというのは全くないです。それは、報告を受けてからの話になります。

 

(共同通信)

 先ほどの処分の件について、一般論としては、こういう場合は処分を受けるのが普通だと。

 

(知事)

 いや例えば、僕は、自分がいた会社の物差しで考えてみたんですけれど、どうですか。御社の場合、どうかっていうことを考えていただければ、一般論というのは見えてくるのではないかなと思うんですけれど。

 そういうことをきちっきちっとやることが。さっき言ったように、これだけは本当にお願いします。何も、もめたいとかそういうのは全くなくて、早くクリアにして、学生たちが安心して頑張ってほしい。先生方や職員さんも頑張ってほしい。で、今、問題になっているのは経営陣のコンプライアンスの問題ですから、ここをクリアにすれば、それはきれいになる話だと信じていますので、そこをきちっとやってほしいなというふうに思っています。


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