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農林水産省による総理官邸訪問関連文書の公表に係る知事共同取材(4月13日)の要旨について
日時:平成30年4月13日(金曜日)
13時40分~13時57分
場所:知事会議室
(NHK(幹事社))
今朝、農林水産省の方から県が作成したとされる文書が見つかったということで公表されたが、これについて、愛媛県の認識と知事の所感はどうか。
(知事)
国の調査は、どのようにやるかは分かりませんので、自分がどうのこうのという意見はないんですけれども、しっかりと隅々まで国が調査をするということが行われた結果として出てきたんだろうなと思いますけれども、正直言って、私どもは備忘録として扱っていましたから、県には保存していないんですけれども、それぞれ機関によって、どういう文書の扱いにしているのかは異なりますので、それがあったいきさつについて、ルールについては、私は分かりません。
(NHK(幹事社))
農林水産省の方で公開されている文書について、これは県の文書という認識は。
(知事)
実は、農水省の方で今回保管されていた文書については、取り寄せることができまして、前回の新聞、マスコミで出ていた文書と比較をしてみました。若干違いがありまして、日付、それから、大まかな内容を見るとですね、1番と2番に分かれていまして、1番につきましては、会議の中での発言の主旨、2番はそれを受けて担当者がここをどういうふうに考えたいかというふうな方針の項目になっています。
まず、日付につきましては、担当者の方に確認しましたところ、今回出てきた4月3日という日付については、会議の直後にメモした日付だろうということでございます。で、13日については、私への報告の直前に用意した文書という違いがございましたので、会議直後のものと、私への報告直前のものという違いで日付が異なっているということでありました。
中身については、1番については、誤字と文書の中での「てにをは」になりますけれども、1字削減1文字修正だったかな。ですから、記録については文字修正だけですから、中身は全く変わっていない同じものでありました。
2番の担当者の今後の方針の考え方については、4月3日の時点では、協力しながらというふうに書かれていましたけれど、私への報告の直前には、予算面での配慮もしなければいけないだろうということで、そこが付け加わって、私への報告の備忘録になっているということでありました。
(NHK(幹事社))
あらためて、国会の論戦の中では、愛媛県と国で、どちらが正しいんだというような議論もされている中で、こう二つの文書が出てくるということは、県の文書の信ぴょう性をあらためて裏付けるようなことになったのではないかと思うが、そのあたりの受け止めはどうか。
(知事)
いやそれは、本当に、それぞれの機関が正直に話をすればいいだけの話で、どちらが正しいとかいう議論に置かれているとは、自分たちは思っていませんので。愛媛県として一生懸命仕事をした備忘録であるということだけは間違いないというふうに思っています。
(フジテレビ)
再度の確認だが、備忘録と説明された文書は、愛媛県の行政公文書という位置付けで捉えてよいのか。
(知事)
いや違います。あくまでも備忘録です。
(フジテレビ)
その違いは何か。
(知事)
この辺は、一昨日も申し上げたんですけれども、線引きってものすごく難しいんですね。愛媛県の場合は、長年にわたりまして、結論というものが明確な会議等については、しっかりとした文書として残していますけれども、今回の会議というのは何か決まったわけでもない、いろんな会議に出ていますから、そういった時には、全てではないんですが口頭報告で、こんな中身の議論がありましたというような報告がなされることがあります。
そういう時に、担当者は、ほとんど口頭なんですけれど、担当者の方で口頭の報告をするためにメモを書くというふうなことは常にあります。
(フジテレビ)
報告文書という位置付けになるのか。
(知事)
いえ違います。備忘録です。
(南海放送)
4月13日付け文書の方が、最後の部分が、ちょっと詳しく書かれているようだが、このあたりはどういった経緯で詳しく書かれているのか。
(知事)
そうですね、やはり関係者と協力して誘致に向けて頑張ろうというふうな思いが、これは一貫しているんですけれども、ご覧になってお分かりのとおり、最初の4月3日の文書には予算面の記述が無いので、そういったところも、担当者としては、今後予算の問題も出てくるので、私への報告の時には、ちゃんとそこら辺も話した方がいいのではないかという判断で加わったように聞いています。
(南海放送)
先日も少し話があったが、4月3日の文書、4月13日の文書、それぞれどのあたりの省庁にいっているのか。
(知事)
これは分かりません。特に4月3日付けの文書というのは、直後の文書ですから、私自身も見ていないと思います。報告の時ですから、私がもし見ていたとするならば13日の方の文書ですから。3年間の間に異動もあったり退職された方もいらっしゃるので、これ別に悪いことでも何でもないですから、どういう形で渡ったのかっていうのは、やれる限り調査はしますけれども、今の段階ではちょっと分からないですね。はい。
(南海放送)
一応、両方とも、2種類とも国に渡ってるわけだが。
(知事)
ひょっとしたらですね。分からないですよ、でも可能性としてあるならば、直後の文書ということになると、担当者かなという感じがしますね。で、13日以降になると担当者ないし私が、説明の時に使った可能性があるということになろうかと思います。
(読売新聞)
確認になるが、では知事が報告を受けたのは、4月13日以降なので、14日とか15日とか、その辺、日付は。
(知事)
えっと、じゃあ後で調べて正確な、間違ってはいけないので。今、担当いないかな。分かんない秘書課、何日の報告か。
(担当者)
ちょっと確認します。
(知事)
確認して、それはマスコミの皆さんに周知してください。
※本日午後、確認の結果、「4月13日に報告したと思われる」ことを報道機関に公表済。
(読売新聞)
今回の4月3日付けの文書が使われたというのは、その報告をする前に配られたという認識で。
(知事)
そうですね。そこは誰が見たか、誰が誰に渡したかというのは、ちょっと今の段階では分からないんですけれど、そういうことですね。
(読売新聞)
じゃあ、3日から13日の間に配られたと。
(知事)
そこは分からないですね。そのまま持って、例えば県庁だけでなくて東京にも人がいますから。そういったことを考えると、いつというのはちょっと分かりにくいですね。
(読売新聞)
13日以降の可能性もあると。
(知事)
あります。
(読売新聞)
職員がおそらく渡しに行ったと。
(知事)
そういう可能性があるのではないかということです。
(南海放送)
今回、農水省、国側から文書が出たことを受けて、柳瀬さんが、あらためて面会したことを否定しているが、そのことについての所感は。
(知事)
それは相手先が正直に言えばいいことだとしか言えないですね。
(朝日新聞)
安倍首相は、柳瀬さんのことを信頼していると答弁しているが、この点については。
(知事)
それは、それぞれの立場だと思います。
(読売新聞)
確認だが、4月3日付けの文書も13日付けの文書も、県の同じ職員が作成をしたと。
(知事)
そうです。
(読売新聞)
で、4月3日付けのものは、備忘録として作っていて、それを知事への報告用に更新をしたと。
(知事)
そうです、備忘録を更新したものです。
(読売新聞)
更新して、13日付けの文書ができているという理解でよいか。
(知事)
そうです。ただし1番については誤字の修正だけですから。
(読売新聞)
もちろん。だから更新というのは、2番の部分については、知事への報告用に更新されたと。
(知事)
そうですね。もうちょっと予算の面も触れておいた方がいいなと、予算折衝もありますから。そういう気持ちでそこを足したということです。
(読売新聞)
いずれにしても県の文書であると。
(知事)
県の備忘録です。
(南海放送)
あらためて、こういう文書は、陳情とか説明の際に、中央官庁と共有することもあり得るということか。
(知事)
今回は、特に熱意を伝えることが大事ということもありましたので、それぞれの省庁にもまたがる案件ですから、こんな状況に国の方でもなっているようなので、よろしくお願いしますということで使ったということになろうかと思います。
(フジテレビ)
備忘録は、行政公文書に当たらないという説明だが、それはそうすると情報開示請求で、請求はできない文書に当たると。
(知事)
無いんです。愛媛県には無いんです。ですから開示請求されても無いものは出せないですから、そうとしか言いようがない。なぜならば、メモというのは、記者会見でも申し上げましたけれど、個人個人でいつ廃棄するかは分からないんですよね。私もいっぱいメモ持ってます。すぐ捨てちゃうときもあれば、1カ月くらい自分の机の上に置きっ放しのときもあれば、それぞれですから。保管義務というのは無いので、担当者それぞれの裁量に委ねています。
(フジテレビ)
じゃあ、報道を受けて確認したらあったので、まあ。
(知事)
いや、無いんですよ。
(フジテレビ)
文書そのものは、あったわけだが。
(知事)
文書そのものが、愛媛県の中には無いんですよ。
(南海放送)
あらためて、表現は悪いかも知れないが、国と知事と、どちらかが嘘をついているのではないかみたいな論調になってしまっていることについての受け止めは。
(知事)
そういう論調になるのは、ちょっと心外なんですけれども。ずっと言い続けてきたように、愛媛県は愛媛県の職員の行動、言動、発言等については、全部オープンにしてきていますから、それはそれぞれの機関が同じようにやれば良いというふうに考えていますから、ただそれだけのことなので。
どちらが嘘をっていう次元での話ではなくて、我々は、本当に誤解していただきたくないんですけれども、本当に長年にわたっての要請というものを、今治市の悲願というものを実現するために、本当に岩盤規制が崩れて実現したということで、歓迎しているということは、ぜひ忘れていただきたくないと思っています。
(愛媛新聞)
農水省から入手した文書を、備忘録を、作成した職員に見せて確認したということか。
(知事)
はい、そうです。
(愛媛新聞)
国家戦略特区は公募が前提だと思うが、文書の最後に、県としては国家戦略特区の申請のために、提案書について今治市の意向を踏まえて加計学園とも協議しながらとあって、加計学園の名前も出ているわけだが、そのあたりはどのように。
(知事)
愛媛県の立場は、加戸前知事の時代から、加計学園と相談しながら、18年以降、そもそも加計学園から獣医学部設置の思いがあるということで始まったと聞いていますので、加戸前知事の言葉を借りるならば、愛媛県の場合、今治の場合ですね、加計学園で応募するというふうなところから、一貫して、スタートしてやっていますので、我々の側からすれば違和感はないんですけれども。
(読売新聞)
今回、県側の方で、この4月頃に農林水産省の方に職員が説明しに行ったという記録であったり、職員が覚えていたりというのは。
(知事)
これは、まだ分からないです。今、どうだろうかということは可能な限り聞いてはいるんですけれど、さっき申し上げたとおり、退職された方もいらっしゃるし、あるいは他の団体との人事交流なんかもありますので、どこまで聞けるかはちょっと分からないですね。
(読売新聞)
県職員の誰が、農水省のどの部署の誰にいつ頃渡したというのは、今の段階では。
(知事)
今のところは分からないです。
(読売新聞)
今朝、農水省の方が、県の内部資料のようなものを、そのまま持って来るのはどうなのかというふうな発言をしたそうだが、そのことについての所感は。
(知事)
そうですね。それはこちらの熱意というものを伝えるためにというふうなこで、逆に言えば熱意によって決まるというふうなこともありましたのでね。そういう中で、説明の時に置いてきてしまったのかなと思いますけれども、それはそれだったら(受け取った方で)廃棄されるということも選択肢として先方さんにもあるのではないかなと思いますけれど。それは機関によって扱いが違いますので、ちょっと分からないですね。
(読売新聞)
そうした文書を持っていくこと自体は、通常よくあることか。
(知事)
そうですね、私なんかも、説明に行くときは、こういうふうなことなんでといって自分が書いたメモを見せる時もありますよ。
(読売新聞)
今回、農水省で見つかった文書を取り寄せたとのことだが、愛媛県に元々パソコンで作って、今は消えていると思うが、データとして消えてしまった分を、あらためて復元するという考えは。
(知事)
今はまだ各ファイルとかを調べている段階ですから、でも何か悪いことしているのならば別ですけれど、出てきたものを、これは間違いないと言っていて、今の段階では、そこまで考えていないですけれど。それをこちらが否定しているとかだったら別ですけど。
(共同通信)
公文書の線引きの話になるが、今回、あらためて正式に省庁の方から備忘録が出てきたということで、省庁の方にも渡るような文書というのが、公文書に当たらなくていいのかという疑念の声もあると思うが。
(知事)
そうですね、これは一昨日の記者会見でも申し上げたんですけれども、そういったことも含めて、文書の保護、保全、保管に関する条例というのをきちんと考えておく必要があるかなと思います。いい機会なので。はっきり言って、いくら議論しても、ここまでがという100パーセント正しい答えは無いと思うんですが、可能な限り知恵を絞ってみたいなと思います。
(南海放送)
繰り返しになるが、安倍総理が、愛媛県の職員と会ってないと言っている柳瀬さんを信じるということで、一方で新しい文書も出てきたわけだが、愛媛県としてはどういう受け止めを。
(知事)
それは国で調査された上で、しっかりと対応していただけたらと思っています。
(フジテレビ)
水掛け論がこのまま続くような状態になって、県の職員に国会への招致を求めるような事態になった場合、どのように対応するのか。
(知事)
何でそこまでいくのかはよく分からないですけれど、私は職員に精神的なプレッシャーをかけるのはどうかなと思いますから、私がちゃんと職員に話を聞いて、全て矢面に立つというふうに申し上げているので、職員が証人喚問というのは、何か疑惑でもあるのであれば別ですけれども、本当に一生懸命仕事をしているだけですから、それはちょっと行き過ぎではないかなと思いますけれど。
(フジテレビ)
仮に招致がかかるようになった場合には、知事が表に立つと。
(知事)
そうですね、いつでも。ただし、これは野党の政治的なパフォーマンスに付き合うつもりは全くないですから。それはもう国全体でということになったら、当然。今は、記者会見の中身しか言うことは無いですけれども、いつでも説明というのは、できると思います。