本文
広島高等裁判所の伊方原発3号機運転差止仮処分決定に係る知事共同取材(12月13日)の要旨について
日時:平成29年12月13日(水曜日) 15時50分~15時55分
場所:知事室前廊下
(南海放送(幹事社))
広島高裁の仮処分決定で伊方原発3号機が運転差止となったが、所感はどうか。
(知事)
司法の判断ですから、それについて、当事者ではない立場の県としては、とやかくコメントというのは、特にございません。ただ、情報も全部入ってきているわけではないですけれども、広島地裁では、本訴の方でも係争中ですから、それとの両にらみで、そのような判断が出たのかなというような感じがしています。
県としてはですね、(原発が)稼働していようが稼働していまいが、安全対策に何ら変わることはありませんから、電力事業者に対しては、原発が動いていようが動いていまいが、これまでと同様に徹底した安全対策を求め続けていきたいというふうに思っています。
ただ、一つ懸念するのは、これまでもこうしたような状況の中でですね、老朽化した火力発電所をフルに活用して電力供給をしのいできていますので、今回もそれと同様の手を、電力会社は打ってくるだろうと思いますけれども、四国全体の電力供給に支障のないように、しっかりと向き合っていただきたいというふうに思っています。
(あいテレビ)
率直に言って、今回の高裁判断には、驚いたか。
(知事)
いやこれは、司法の判断ですから。当時のやりとりも分かりませんので、何とも言えないですけれども、たぶん阿蘇山の関係で、本訴との絡みもあってですね、珍しいケースだと思うんですけれども、9月30日までですか、こうした期間限定の判断というのは、ちょっと他に例がないのかなという感じはしますけれども。
(朝日新聞)
阿蘇山の噴火による事故ということになると、大分県への海路避難も難しくなる可能性があると思うが。
(知事)
そのときは別のルートを使いますから。
(朝日新聞)
住民の避難には、特に影響はないということか。
(知事)
これまでの訓練もですね、こちらが駄目だったらこちらの港にというようなことを複合的に対応していますので、そこが特にということはないです。
今回想定されているのは9万年前の規模(の噴火)が起こったときに、若干リスクが想定されるのではないかというようなことが議論されていると聞いていますので、そのあたりを見極めていきたいなと思っています。
(愛媛新聞)
同様の仮処分では、各地の司法判断がいろいろ揺れていると思うが、その点に関しての所感はあるか。
(知事)
これはコメントのしようがないですね。それぞれの立場の方が、双方の意見を聞く中でですね、資料を読み込み判断をされているので、これはもう何とも言いようがないですね。
(愛媛新聞)
伊方3号機は、今回の決定で当面再稼働ができなくなったわけだが、電気料金など県民生活や経済への影響については、どう考えているか。
(知事)
はい、当然それは考えられますので、火力発電所が既に老朽化しているのは、ご案内のとおりですから、それを動かすに当たっては、費用もかかるでしょうし、また今、燃料代も高騰していますので、当然そのあたりの電気料金への影響というのは、出てくる可能性は十分にあると思っています。
それ以上に、生活あるいは企業活動に支障が出ないように、もう(火力発電所が)老朽化していようが、使わざるを得ないと思いますので、故障のないようにしっかりと対応していただきたい。それを最優先していただきたいと思います。