ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 企画振興部 政策企画局 > 広報広聴課 > 高レベル放射性廃棄物最終処分に関する「科学的特性マップ」公表に係る知事共同取材について

本文

高レベル放射性廃棄物最終処分に関する「科学的特性マップ」公表に係る知事共同取材について

ページID:0011321 更新日:2017年7月31日 印刷ページ表示

日時:平成29年7月28日(金曜日)16時02分~16時09分

場所:愛媛県美術館本館

 

(南海放送(幹事社))

 今日、国から高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する特性マップが示され、県内では全ての市町に好ましい可能性が高い地域が所在しているが、まずそのことについて知事の所感はどうか。

 

(知事)

 今回のマップは、ほとんどの地域において、第一段階でそういった扱いになっていると思うんですね。それは恐らく、周辺に海があって、陸続きじゃないっていうところを中心に、全国あまねく同じような条件を持っている場所を示したにすぎない、第一段階ではないかと思っています。

 ですから、これが発表されたからといって、何らかのアクションがすぐに起こるという話ではなく、もう本当に初歩の初歩の初歩。ですから、ただ単に地形ということだけを考えたものだと思っていますので、まだ何とも言えない段階だと思っています。

 

(南海放送(幹事社))

 今後、国から自治体向けに説明会が行われた後、自治体に地質調査の申し入れという流れになり、実質、この地質調査を知事もしくは各市町の長が受け入れるということになると、ほとんど最終処分場の設置に向けて決定される流れになるが、そのことについて、現段階の知事の考えはどうか。

 

(知事)

 まだ、そんな段階ではないと思いますね。恐らく、この作業は、結論が出るのに20年、30年という月日かかるんじゃないかという話も聞いていますので、この段階で示されたものも、単にさっき申し上げたように、適地というものではなくて、こういう条件に見合った土地、例えば輸送の問題とか周辺が海であるとかがどこなのかなということだけですから、ちょっと最終処分の地域決定に向けて、一歩まで行っていない、ほんのちょっとだけ踏み出したくらいの段階ではないかなとは思っています。

 ただ、いずれにしましても、この問題というのは、最終的にはどこかに決めなければならないし、そうでなければ原発依存の低下、脱原発に向かっての道筋はできないわけですから、そういう意味では、少しずつ国も動き始めているという、そういう段階だと思っています。

 

(NHK)

 住民にとっては、受け止めが難しいものだと思うが、県民にはどういうふうに受け止めてほしいか。

 

(知事)

 別にこれが示されたからといって、ここに決まりそうだという段階ではないので、今申し上げたような一定の条件に沿った地域、条件に当てはまる地域はどこなのか、地形の問題ですね、それが示されただけなので、全国各県が入っていますから、そんな段階であると冷静に受け止めていただきたいと思っています。

 

(NHK)

 一方で、国の方は、これをきっかけに進めたいという思いがあると思うが、これまでの国の取り組みを見た上で、今後さらにどういった取り組みが必要になってくると思うか。

 

(知事)

 いろんな条件があると思うんですね。どこかでは決めなければいけないけれども、その条件の整理が必要なんじゃないかなと。今は地形だけですから。こういう項目、こういう項目、こういう項目、そういったものをどんどん国民が納得するような条件というのが提示されてくれば、それこそ絞り込んでいくということになるんじゃないかなと思います。

 

(NHK)

 やはり、まだ本当に初めの段階ということか。

 

(知事)

 初めの初めの初めの段階でしかないというふうに思っています。

 

(朝日新聞)

 マップが示されたのは、初歩の初歩ではあるが、知事としては、今回のマップ公表をどのように評価しているか。

 

(知事)

 伊方の問題に当たった時に、最終処分場というものは、いつまでも逃げるわけにはいかないので、国の責任でもって、どうするのか議論を尽くしていただきたいというふうなことは申し入れさせていただきました。

 今まではそれすらも、問題であるということは認識しつつも、動きすら見えなかったわけですよね。だから、そういう意味では、いろんな意見がこれからも出てくると思いますけれども、逃げずに進むという本当の初歩の初歩の段階の動きが、ようやく出てきたというふうに思っています。

 

(朝日新聞)

 まだこの段階では何も言えないと思うが、愛媛県として、最終処分場の受け入れに向けて、何か動くといったことは。

 

(知事)

 全くありません。

 

(NHK)

 全国的に見ると四国の地域はわりと適性があるというふうに示された、緑色に塗られた部分が比較的多い地域のように見えるが、これについては。

 

(知事)

 だからさっき言ったように、初歩的な条件という中では緑が多くても、こういう要素、こういう要素、こういう要素というものが示されてきたら、全部だめだということにもなり得ますので、今の段階では何とも言えません。

 

(NHK)

 国として、やはり全国で議論を喚起したいという狙いがあっての公表だと思うが、その知事としては、そのあたりどう受け止めているか。

 

(知事)

 これまでは、やらなければいけないことは分かっていた、国が前面に立って責任を持って進めなきゃいけないのも分かっていた、それにもかかわらず、なんら動きがなかったということが異常だったと思いますので、そういう意味では、ちょっとだけ動きが始まったというふうに思っています。

 

(NHK)

 県民だけではないと思うが、今回のマップ公表をきっかけに考えてほしいというところはあるか。

 

(知事)

 今、原発という問題がこれからどう扱われていくのか、いろんな意見があります。ない方が理想であるというのも、多くの人が認識していると思います。でもそれを現実のものにするには、最終処分場の問題は避けて通れない。むしろ、このことが見えない限りですね、原発依存低下も脱原発もできないというふうな前提で、この問題に国は向き合っていただきたいと思っています。


AIが質問にお答えします<外部リンク>