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平成31年度4月知事定例記者会見(平成31年4月12日)の要旨について

ページID:0011277 更新日:2019年4月15日 印刷ページ表示

日時:平成31年4月12日(金曜日)

 11時35分~12時05分

場所:知事会議室

 

 

(南海放送(幹事社))

 先日、県の新たなPR戦略として、戦略的情報発信プロジェクトと統一コンセプトの発表を東京で行ったが、あらためて、プロジェクト開始の狙いと、今後のプロモーションの取組について聞きたい。

 

(知事)

 まずPR動画を作成しましたので、ご覧いただきたいと思うのですが、現場からこれをやるときは眼鏡をかけろと言われてまして、すみません。現場から言われたんですからね。

 

 <ドラマ風コンセプト動画「愛媛県まじめ会議」および進撃の巨人×まじめえひめコラボスライドムービーの放映>

 

(知事)

 はい、以上です。これは、魅力的な観光資源や高品質のブランド産品など全国に誇る素晴らしい素材に恵まれているのが本県の特色だと思います。これまでさまざまな手法で情報発信を行ってまいりましたが、こうしたPR戦略というのは全国でも競争でございます。そこで、情報を埋没させることなく効果的に発信する戦略が常に求められていると考えていました。

 昨年、そんなことから4月の組織改編でプロモーション戦略室を設けて、専門人員を配置したところでありますけども、これまで海外向けのPR動画をYoutube上で2,000万回の再生回数を超えたり、和牛さんに協力を依頼して国内向けのPR動画、これも既に100万回を優に突破するという状況になってまいりました。そこからビッグデータも活用できますし、またそこからどう本県の観光サイトにいざなうか、実際の旅行、実需につなげていくかということが求められるわけですけれども、これをしっかりフォローしながら行っているさなかでございます。

 ただ、これまでどうしても統一的なコンセプトというものがなく、これは素人ではなかなか思い浮かばないということもありましたので、専門家の力を借りて、プロデューサーにおちまさとさんを起用させていただきました。かなり入念に愛媛県内をくまなく調査をしてくれまして、そこでたどり着いたのがこの「まじめ」というプロジェクトでございました。非常にアプローチの手法が難しいと思っていたのですけども、その中で今回、一発目が大事ですから、進撃の巨人とのコラボができたことで、非常に良い離陸ができるのではないかなと期待をしているところであります。

 ビデオの中にもありましたけど、「まじめ」っていうとイメージ的には頑固とか、固いとか、融通がきかないっていうふうに捉えられてしまうんですけれども、今回はそうではなくて、真心がある、正直で嘘をつかない、誠実であるという、本当に皆さんも何となくそうかなと思っていただけると思うんですけれども、県民性の特色を大いに生かして、しかも愛媛県でこの言葉が比較的容易に受け入れられるのは、やっぱりポンジュースの存在が大きくて、「愛媛のまじめなジュースです」という、これはもう本当に長い歴史を積み重ねていますので、愛媛県らしいということになるんではないかなと思います。

 これからキャッチコピーやロゴ等を浸透させるため、各種コンテンツやブランドとのコラボレーション企画、それから県民の皆さんが主役となるインタビュー動画の制作、SNSやスマホアプリを活用したキャンペーンという、こうしたものを切れ目なく展開することとしておりまして、この進撃の巨人とのコラボレーション企画、ちょうど第3部のアニメ放送が始まります。良いタイミングだと思いますんで、6月末まで実施をいたします。スタンプラリー等々の展開も考えておりますし、また、プロモーション戦略室にまじめ課を設置しまして、まじめみきゃんが課長、それから係長1人、係員1人、3名体制でこうしたプロジェクトの推進に当たってもらう予定でございます。以上です。

 

(愛媛新聞)

 先ほど各種ブランドとのコラボを想定しているとのことでしたが、今のところどのようなブランドを考えているのか。

 

(知事)

 全体的に今までのいろんなキャッチコピーが無くなるわけではなくて、それを統一コンセプトの中にぶら下げて、コラボさせていくという考え方が基本になると思うんですが、ただ変な形で使われると、きちっとやらないとダメかなと思っているので、当面は行政が中心で行っていきたいと思います。他のように勝手にという訳ではなくて、きっちりとした筋立てをしながら、これはもう走りながら考えていく、まじめ課が考えていく予定でございますんで、乞うご期待ということでよろしくお願いします。

 

(朝日新聞)

 進撃の巨人とコラボした動画があったと思うが、進撃の巨人を選ばれた特別な理由があるのか。

 

(知事)

 進撃の巨人というのは「まじめ」の対局の存在だと思うんですね。まず服を着ていない、感情があるのかどうかよく分からないんだけど、本能の赴くままに行動するというところがありますから、「まじめ」とは正反対のキャラクターで、これコンペでやったんですけれども、提案してくれた会社がこの話を進撃の巨人の関係者に持っていったら、「え、うちの作品こういうアプローチがあるんだ」と、そんな見方って面白いねって、むしろ向こうも乗ってくれたんですね。だから、あの「まじめ」と正反対の進撃の巨人が、「まじめ」な愛媛県に来ると、みきゃんのおもてなしによってスーツを着始めて「まじめ」になってしまうという、そこらあたりがコンセプトの面白さだと思います。

 

(南海放送)

 すでに9日に東京で発表をされていると思うが、その後の反響はどうか。

 

(知事)

 マスコミ各社、全国放送も含めて来てくれまして、速やかに動画等々を中心に出していただいているんで、まずまず上々の、これは、進撃の巨人のおかげだと思いますね。

 

(南海放送)

 眼鏡の印象は。

 

(知事)

 いえいえ、そろそろ何とかルーペもかけないといけないかなと。危ない、名前出すところだった。

 

(テレビ愛媛)

 天皇陛下が退位される日が近づいているが、天皇陛下在位中のご来県を振り返って、あらためて所感は。

(知事)

 まだ早いという気がするので、感想だけ、思い出等々を含めて申し上げますと、やっぱり、ここ1、2年の間に本当に愛媛県へのご来県や愛媛県の特に災害に対するご心配のお気持ちをお届けいただいてきた経緯があります。一昨年は国体でご来県をされまして、3日間ご滞在をいただきました。その時は平成5年の「全国豊かな海づくり大会」以来24年ぶりという久方のご来県でありましたから、県民の皆さんがもう本当に大勢沿道に出ていただきまして、歓迎の意を表してくれました。人数でいえば、本当に先催県を凌駕するような圧倒的な数でしたので、その歓迎の気持ちは陛下にもきっと伝わったのではないかなと思っています。

 何よりもやはり印象深かったのは、西日本豪雨災害のお見舞いでございまして、これほどまでに細やかなお気遣いをされるのかなと思ったんですが、まず、宮内庁を通じて、私に、上京する機会があればぜひどんな状況なのか報告が聴きたいというお気持ちがあること、ただし、そのためだけの上京はしないでほしいとのお言葉をいただきました。要は、たまたま上京した時に時間が空いたら、その空いた時間で報告に来てもらいたい。かつ、そのために資料も作らないでくれと、それは手を煩わせてしまうことになるんで何も持たずにで構いませんと。しかも、暑い盛りでしたから、クールビズでお越しいただいて結構ですという、そこまでのお気遣いをされることに私は驚きました。

 お伺いして、口頭だけでご説明したんですが、一つ一つの事にご心配をいただいて、皆さんにぜひがんばってほしいという気持ちを伝えてほしいというお言葉も頂戴しました。帰ってきてしばらくしてから、(宮内庁から)復興のさなかであるので、もし落ち着いた状況が来たならば、お見舞いに愛媛県を訪問したいというご意向がありますという連絡が入りました。それはもうぜひお越しいただけたらということで準備に入ろうとしたんですが、その際、もう一つ、宮内庁を通じて、陛下から、休憩所等を設けるのであれば、そこでお茶やお菓子の接待準備等々は不要ですと、一切そういうことに気を遣わないでほしいとのお言葉をいただき、本当にそこまでのお気遣いに正直言って感動いたしました。

 また、野村町にお見舞いに来ていただいた時は、私はちょっと一歩下がって、ご案内だけしたのですけども、仮設住宅には、被災者の皆さんが大勢集まっておりました。天皇皇后両陛下が1人1人に丁寧に声を掛けられて、その後ずっと見ていたのですが、天皇陛下、皇后陛下が隣に移られると、お話しされた方々がみんな泣いているんですね。(それらの方々が)何かぼそぼそと言っているので、何を言っているのかなって思っていたら、「がんばらないかんなぁ」と、(今まで)くしゅんとしていたのが、がんばらないかんなぁという気持ちにどんどんどんどん変わっていくという、もうあれは奇跡の光景だなと僕は思いました。日本人で良かったなと思える一瞬でもあったんですけども、その被災地訪問が、これは愛媛県だけではないですけども、多くの方々の励ましにつながっているのだなあということをあらためて知った思いがいたします。特に平成というのは災害が多い時代でしたので、こうしたところでも、天皇皇后両陛下のご存在というのが大きかったのではないかなということをあらためて痛感した次第です。以上です。

 

(あいテレビ)

 先日、文部科学省の事務次官に面会していると思うが、西予の給食センターの財政支援の手ごたえなどはどうか。

 

(知事)

 はい。これはずっと去年から申し上げているとおり、西予市の大きな問題で、自分が全力でやる案件と位置付けています。省庁毎のテーマでもありますので、そもそも完成した後に被災した場合は、災害復旧工事ということで全額国が出すと。でも、2週間か1か月、完成まで手前の時期で被災しましたので、その場合は通常の補助制度なので、2分の1しか出せないと。そんなばかなと。たかだか1週間2週間で、これほどまでに扱いが変わるなんていうね、それはもうあまりにも冷たい話じゃないですかと。しかも総理大臣も来られて心配ないようにと言ってくれたが、ほごにされるということにもつながるのじゃないかと思いましたので、あらゆる方々に力を貸してほしいということで、例えば、県議会もそうですし、市長さんもそうですし、それから地元選出の国会議員もそうですし、文科省といえば加戸守行前知事さんが文科省出身でありますから加戸さんもそうですし、オール愛媛でそれぞれのチャンネルで西予市の給食センターを、ということでアプローチをかけてきました。

 しかしご案内のとおり、なかなか制度上難しいという回答しか来なくてですね、もうある程度の覚悟を決めて臨む必要があるなということを感じてました。これは文科省だけではもう処理できない案件ではないかなということで、官邸の方に行かしていただきまして、官房長官に直談判をさせていただきました。それぞれのルートでやっていただいたメッセージプラス、調整的な仕事をされる官邸も動いてくださいまして、文科省、財務省それから総務省がスクラムを組んで何か知恵を出そうということになっているところであります。

 まだ最終的なスキームができているわけではないのですが、地元負担が発生しないように、最終的に考えますからもう少し待っていただきたいということで、そのことはもう間違いなくやっていただけるんではないかと、そのめどは立ったのではないかなと思ってます。

 関わっていただいたすべての皆さんに心から感謝を申し上げたいと思いますし、そのことがあったんで、先日、財務省、官邸、文科省、総務省、全部にお礼に行ってきたところであります。

 

(あいテレビ)

 続いてもう1点、来年1月から松山市が中核市なので医療費無償化する方針を示したが、来週(市長が)要望にもいらっしゃるやに聞いているが、知事自身は現状の4分の1からどれくらいまでだったら出せると考えているか。

 

(知事)

 まだ詰めてないですし、要は、去年の段階で松山市議会の有志の方が来られまして、ぜひ松山市議会の有志でそういう声を出していきたいので、県の方も考えてもらいたいというメッセージはいただいていましたので、正式に来た時は対応しなければという準備はしていたのですけども、ただ当事者は行政ですから、そこがどういうスキームでやるのかっていうのを決めて、要請が来てからの話。要は準備はしてたんですけど、それが正式な要請を待って、議会に諮ろうという段取りでいくのが道筋だろうと思ってました。

 まだ正式に来られてないんで、今度来られた時に、心の準備はできてますから、ただそれがきっちりとした感覚でこうだというのはまだ全然決めてないですし、決められるものでもないので、思いを聞いてスキームが、ちゃんとしっかりしているのか確認したいと。ただ、今、西日本豪雨災害の対応に追われていますので、要望に十分お答えできるかどうか分かりませんけれども、愛媛県の今の財政の体力の中で、可能なことについては対応していきたいなとは思ってます。

 

(テレビ愛媛)

 先ほども、愛媛では、平成は災害が多い時代だったとのことだが、あらためて、平成の30年余り、愛媛にとってどんな時代だったか。あと、令和はどんな時代になってほしいか。

 

(知事)

 平成というのは、その直前まで続いていた空前の経済成長という中で入っていったと思うのですが、その後にバブルが崩壊して、その後始末や経済情勢の変更への対応に追われ続けている時代だったと思います。

 かつ社会構造もですね、当初は想定もしてなかった、まあ薄々は想定していたとしても、少子高齢化に伴う人口減少というとてつもない課題を突きつけられる、要は経済構造も大きく変わる、それから社会構造も大きく変わる、いわば要素の面で言うと大きな転換点とも言える時代が平成だったのかなと思っています。

 もう一つは、これはもう天災の問題なんですけども、本当に阪神淡路大震災から始まってですね、大きな災害がこれほど続いた時代というのもそう無かったのかなと思っています。その対応に追われたということは、ふさわしくないかもしれませんけども、労力を割く必要性の高い時代、その代わりに一方で、防災減災というものに対する位置付けや意識が大きく変わった時代でもあったのかなと思っています。それを、経済成長で培ってきた日本の国に残っていた体力を過去の遺産として使いながら、ここまで何とかしのいで来ているという状況ではないかなと思います。

 今後、令和という時代はどうなるかは全く分かりませんけれども、ただ一つ言えることは、5G等の科学技術がおそらく産業革命を起こす可能性を秘めていると。今までの概念とは全く異なる産業構造であるとか、あるいは地方都市のあり方であるとか、それから工場のあり方であるとか、ライフスタイルのあり方であるとか、何かとてつもなく変わりそうな気がしてならないんですね。そこに自分もついていかなきゃいけないけれども、ついていけるのかなという不安感もありますし、それは多くの人がお持ちだと思うんで、そこがスムースにソフトランディングできるようにして行くのも行政の役割かなと思っています。

 いずれにしましても、世界で一斉にその基盤が変わるわけですから、それに伴って、何が起こるのか、ものすごい変化が激しい時代が令和になるのではないかなと思っています。


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