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平成30年度10月知事定例記者会見(平成30年10月22日)の要旨について

ページID:0011270 更新日:2018年10月23日 印刷ページ表示

日時:平成30年10月22日(月曜日)

 10時56分~11時17分

場所:知事会議室

 

(あいテレビ(幹事社))

 安倍総理が、来年10月からの消費税10パーセントへの引き上げを表明したことに対する所感はどうか。また、増税による県内経済や県民生活への影響について、どう考えているのか。

 

(知事)

 そうですね、これまで引き上げについては、二度にわたって延期をしてきた背景があります。一方で、上げるということを想定して、さまざまな対策を先取りして実施しているものも、国のレベルではたくさん散見されています。その結果として、国の財政事情というのは、依然として立て直しの見通しが立っていないと、こういう状況にありますので、事ここに至っては、どこかのタイミングで上げざるを得ないというふうなことは、多くの方々が感じ取られているのではなかろうかというふうに思っています。

 ただ、これまでもずっと申し上げてきたんですけれども、増税というのは、国民に負担を求める行為でありますから、そのためには、実施者たる国、あるいは行政が、国民に伝わるような形で身を切る改革、徹底した無駄の排除をやってこそ、理解が広まるというふうなことをずっと申し上げてまいりました。

 それは行政改革ということになろうかと思うんですけれども、残念ながら、一点これだけは、多くの人たちが大きな声は出していないけれども、思っていることが一つあります。それは国会議員の定数増。正直言って、これには驚きました。与党、野党両方にも責任があると思いますけれども、国会議員の定数削減は与野党が一致して国民に約束した話ではなかったか、もちろん、合区の問題を解消するためということになっていますけれども、これも弥縫策(びほうさく)の中から生まれてきた話ですから、この辺が非常に国民の理解を得るのに大きな問題になっているのではないかなというふうに思います。そこは、はっきりと申し上げておきたいと思います。

 ただ一方で、幼児教育・保育の無償化、社会保障の充実、特に、この社会保障も抜本的な対策が手を付けられていない中で向き合っているんですけれども、乗り越えるために、もうやらざるを得なくなってきているというのが実態ではなかろうかというふうに思います。

 また、消費動向や経済への影響ですけれども、これは分かりません。国民の側も納得した上での増税だったら、しっかりと受け止めて、そう影響はないとは思うんですけれども、今申し上げたような点は、皆声には出していないけれども、なんとなく感じ取っている。だから、「えー」と言う声、気持ちがどこかにあるかもしれないし、また社会保障の抜本的な改革が着手されていないということで、将来不安というのが払拭(ふっしょく)できていないという状況で、その段階での影響というのが、ちょっとやはり読み切れないところがあるのではないかなと思います。

 そういうことも含めて、軽減税率であるとか、いろんなことが、今毎日のように報道されている状況にありますけれども、ただ、これもやり方を本当に考えないとですね、税というのは公平公正で、かつシンプルであるのが理想でありますから、そこを複雑化することによって、徴税コストも跳ね上がってきますし、また経済活動そのものも複雑化して、現場にいろんな問題を生じさせることにもつながりますので、この辺り、どこに着地させるかというのは非常に大きなテーマになってくると思いますから、十分そのことを念頭において国会で議論をしていただきたいというふうに思います。

 以上です。

 

(愛媛新聞)

 県として、独自に消費税の増税に合わせて何か対策を講じたりというのは。

 

(知事)

 いや、今は全然考えていないです。見えていないですから。一体何をされるのか、軽減税率をどういう形でやるのか。かつ、ポイント制って突然降って出てきたような話ですし、また、昨日になったら商品券が出てきていますし、今の段階では全く見通しが立っていないです。

 

(愛媛新聞)

 KYB株式会社の免震ダンパーのデータ改ざんについて、県庁の第一別館他、県内の公共施設で使われている可能性が出てきており、県庁では、東洋ゴムに続いての問題になってくると思うが、今回の問題をどのように受け止めているのか。

 

(知事)

 まずですね、県では、報道を聞いてですね、すぐ調査をし、こちらでつかんだものについては、ともかく速やかに公表するという姿勢を当初から取っていました。ですから、むしろメーカーから分かっていることを公表しない、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)していたというのは、理解できないことだったと思います。

 それともう一つは、今日、先ほどクレームを入れさせていただきましたが、文書ではですね、私の名前で遺憾の気持ちとですね速やかな交換というの要求していますけれども、もうあれから数日経っているんですが、役員クラスの方が一度たりとて愛媛県に連絡もない。また、東洋ゴムさんだったら早い段階で役員さんが来てですね、しっかりと説明とその対応の話をしに来られたのは皆さんもご記憶にあると思うんですが、一切ありません。一体どういう会社なんだということで、今日、原課の方からクレームを入れさせていただきました。どう対応するかは分かりません。

 県としては、これは規定以下のものについては、たとえその後の検証で問題がないことが分かったとしても、東洋ゴムと同じように契約違反ですから、クリアしたものに交換するということを全部やっていただくと、相手の費用で。かつ、その間に発生する補償も含めて全部やっていただくと。それが大手企業、安全安心をつかさどる大手企業の当然の姿勢だと思いますし、それができなかったら退場というふうなことになると思いますので、必ずやっていただけるというふうに信じています。

 

(愛媛新聞)

 県が独自に発表して以降、会社の方から連絡というのは。

 

(知事)

 ないです。

 

(愛媛新聞)

 担当者レベルでも連絡は。

 

(知事)

 ないです。

 

(愛媛新聞)

 全く。

 

(知事)

 ないです。

 

(愛媛新聞)

 クレームというのは、知事の名前で。

 

(知事)

 文書でクレームを出しています。

 

(愛媛新聞)

 どういったことを。

 

(知事)

 前に私がメッセージを出したようなことを出しています。コメントを出しましたよね。あれと同様です。

 

(共同通信)

 確認だが、文書の提出先は、KYBと子会社。

 

(知事)

 両方です。

 

(共同通信)

 今日付けで。

 

(知事)

 文書は、もう少し前ですね、今日は電話で、原課から電話で、普通は来るものではないのということを伝えてほしいと原課に指示しました。

 

(共同通信)

 文書はいつ。

 

(総務部長)

 18日付けです。

 

(愛媛新聞)

 18日付でFaxで。

 

(総務部長)

 18日の日付で、速達で送っています。

 

(愛媛新聞)

 電話で、普通来るものではないのというのは、役員クラスの人が説明に来てほしいということを伝えたのか。

 

(知事)

 来てほしいというか、来るべきではないでしょうかということを申し上げました。

 

(愛媛新聞)

 文書の方でも。

 

(総務部長)

 文書の方でも説明がないので早急に説明をしていただくように強く求めますという表現をしています。今、電話をしてもつながらない状態ですので。

 

(愛媛新聞)

 基本、県庁第一別館に関してということで。

 

(知事)

 県立中央病院も全部オープンにしていますから。少なくとも、その都道府県に役員が手分けしてでもですね、来るというのが普通の行為ではないかなと。自分も民間企業にいましたから。やはりクレーム処理にどう対応するかというのが、会社の体質が如実に表れるので、その点はしっかり対応してほしいと思っています。

 

(南海放送)

 先ほど、電話でクレーム、要望を伝えたということだったが、相手方は電話に出ないということか。

 

(知事)

 出ないです。

 

(総務部長)

 向こうに窓口はあるんです。広報部門が、ただし偉い方、役職の方に代わったりすることはありません。

 

(南海放送)

 取り次いでもらえない。

 

(総務部長)

 一応、伝言は伝えております。

 

(知事)

 ぜひね。例えば、東洋ゴムさんは、その点をしっかりと対応して、自分の責任でもって工事もやり遂げられましたので。やはり社会的な信用は、クレーム処理の対応を見て、それは許しがたい行為だったけれども、その後の対応をしっかりやったから、会社として存続の道を歩み始められているんだろうと思いますので。この会社、私は直接知りませんけれども、会社の存亡を考えるならば、本当にこの対応が大事だということを深く認識してほしいと思いますね。

 

(共同通信)

 関連で、国交省の方は、当面は安全性は担保されているということだが、県として再調査というのは。

 

(知事)

 そうですね。さっき申し上げたようにですね、安全性の担保と契約違反は別の問題だと思います。特に、私どもは公の立場での事業を発注したわけですから、それに対して契約上で、ちゃんとしたクリア基準のものを納品するということになっていますので、それが満たされていない以上は、満たされたものに交換していただくというのは、当然のことだと思います。

 

(朝日新聞)

 障害者雇用率の問題に関して、今日、厚労省の方で、地方自治体の調査結果が発表されて、愛媛県については、知事部局が全国的に見てちょっと悪い状況だったと思うが、そのことに関しての所見と、あと今後の対策など考えていることがあれば。

 

(知事)

 こうしたような現実があるわけですから、これはもう現実の状況については、もう本当に心からお詫びを申し上げたいと思います。障がい者の皆さんに関係団体の皆さん、本当に憤りを感じられていると思いますので、信頼回復のためにですね、できるだけ早く、雇用がしっかりできるように準備を進めていきたいというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

 加計学園問題について、以前、知事は、県への説明責任は果たされた、残りは国の認可の手続きの問題で、国会での議論を期待したいというふうな発言をしていたと思うが、あらためて24日から臨時国会が始まる中、どのような議論を期待しているのか。

 

(知事)

 それはもう、疑義があるのであれば、国会で議論していただきたい、というのは、県の立場は、県の文書の真偽が問われたわけですよね。で、県庁職員の仕事に対しての、いろんな疑問というものが提示されたわけですね。それに対して、冗談じゃない、というふうなことを申し上げたんです。それに対して、説明責任を当事者である加計学園に求めた結果、県の文書は間違いありませんということは、この前ではっきり言われたわけですね。自分たちがうそをついたと、県の文書については間違いない。しかも、県庁職員はしっかりと仕事をしていたと、これは証明されたと思っていますので。

 後は、我々は認可に基づいてどうするかということなので、認可に至る決定というのは、我々はタッチする立場ではありませんから。そこに至るのは、国の話なので、国で議論すべきことではないかなというふうに思っています。


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