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平成30年度5月知事定例記者会見(平成30年5月25日)の要旨について

ページID:0011262 更新日:2018年5月28日 印刷ページ表示

日時:平成30年5月25日(金曜日)

 11時12分~11時33分

場所:知事会議室

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 セクシュアル・ハラスメントが世界的に問題視される中、財務省事務次官や狛江市長などのセクハラ問題が話題となってきたが、県におけるセクハラの現状と防止対策はどうか。

 

(知事)

 最近、公職にあられる方のセクハラ事案が報道されていますけれども、これは本当に、個人の尊厳、名誉を傷つける行為でありますから、決して許されることではありません。ましてや公職の立場であればなおさらのことだと思います。職場においては、働く人の能力を十分に発揮することを妨げることにもなります。また職場環境の悪化、モラルの低下、組織のイメージダウン、信頼の失墜、全てにつながっていくものと受け止めなければならないと感じています。

 県では、男女雇用機会均等法の改正を受けまして、平成11年の4月に「職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止等に関する要綱」が制定されました。これはもう、ずいぶん前のことになりますけれども、ここから取り組みが始まっています。セクハラを防止するため、ハンドブックを作成しまして、全職員に配布するとともに、毎年、管理職対象の研修、そしてまた職場研修を実施するなど、職員に対し周知徹底を図り続けています。そしてまたセクハラが発生した場合、このときの処置が大事でありますから、これに備えまして、本庁や地方局等にセクハラ相談員を配置し、いつでも気軽に相談に応じられる体制を整備して、セクハラの把握と防止に努めてきたところでございます。

 しかしながら、こうしたことの取り組みをしているんですけれども、昨年度、例えば、女性職員の意に反する性的な言動や身体的接触、あるいは職務上面識のあった女性に対する身体的接触など、昨年度は合わせて4件のセクハラ事案が発生しています。全体の奉仕者である県職員が、こうした事案を引き起こしたことは、本当に申し訳なく思っておりまして、代表者、責任者として深くお詫びを申し上げます。

 事案の発生を受けまして、加害職員に対しましては、厳正なる処罰、処分を科すとともに、事案の内容等の公表、そして再発防止に向けて、全職員に対し、あらためて意識啓発をその都度行っているところでありますけれども、さらに現在、本庁や各地方局等で開催している、先ほど申し上げました管理職対象の研修におきまして、これはただ単に駄目だよと言うのではなくて、最近の具体的な事例を盛り込んで、より身近なテーマとして問題点を再認識していただき、一人一人への浸透を図ることとしています。

 今後とも、これはもう重大な人権侵害でありますから、絶対に許されるものではないという一番の基本認識、これを職員で共有する。そして加害職員には厳正に対処する。そして起こったときには、速やかに公表する。こういう姿勢、方針を貫いて、セクハラを許さない組織、職場環境づくりを進めていきたいというふうに思っております。

 以上です。

 

(NHK)

 加計学園を巡る問題で、今週、新たな文書を県から参議院の方へ提出したが、あらためて、その文書の内容が明るみになってから、安倍首相、または柳瀬当時の総理大臣秘書官も、内容を否定する発言を繰り返しているが、その辺についての知事の感想はどうか。

 

(知事)

 今回はちょっとですね、今までのものと違ってですね、本当に探り当てた、いろんなところを、個人ファイルや関連部署も含めて探して、あの段階で出てきたものなんですけれども。なぜ提出したかってことは、昨日、問い合わせもありましたので(依頼文書を公表しましたが)、要は参議院の方から与党野党合意の下に、まあ国政調査権ですね。公的な文書や、それに付随する関連した書類、メモも含めてともかく出してくれと。で、黒塗りはできるだけしないようにというふうな公式な文書が、うちの方に届きましたので、参議院、国会というのは、法治国家ですから国権の最高機関であるという、しかも与党野党の合意ということの重みを受け止めて、精いっぱい、今も作業をやっていますけれども、情報、関連文書というものを探して。その文書が届いたのが確か10日だったと思うんですけれども、で17日の段階でまた、これは電話でありましたけれども、督促がまいりました。ともかく今の段階でも、あるものだけ出してくれという強い依頼というものを受けて提出したものであります。

 私どもは、いくら黒塗りはできるだけ(しないように)といってもですね、個人情報の問題もありますから、それは国の要請に従って出すけれども、取り扱いには十分に注意していただきたいという、これも文書で提出させていただきました。

 その上で国会に送って、どうしてああいうふうに、ばっと出たのかは私にはそこは分かりません。国会の要請に従って我々は出したということでありますから、それをどう議論の中で使われるのかというのは、それはもう国の問題になりますので、そこから今発生しているいろんなコメントがあるということで、それはもう「ああ、そうですか」としか申し上げることもないと思っています。

 

(NHK)

 文書に書かれている内容について、否定するようなコメントも出ているが、その内容、書かれていることについて、知事は。

 

(知事)

 これも繰り返し申し上げていますけれども、県の職員は、本当に真面目にですね、しっかりとした仕事をしていますので、ともかく自分たちがその場で聞いたことを、本当に可能な限り正確に書き留めて報告をするというふうな組織になっていますので、ですから「ありのまま」ということを申し上げているということです。

 

(NHK)

 加戸前知事は、内容の信ぴょう性について、やや疑問も残るという発言をしているが、その点についての考えはどうか。

 

(知事)

 そうですね、別に県の職員を疑っているわけではないと思うので、そこは問題ないと思いますが。

 ただ、よくですね、いろいろな問い合わせの時に、加戸さんが当事者の知事であって、私は当事者じゃない知事と言われるんですけれど、私こそが当事者でございます。加戸前知事は国家戦略特区の時は、もう交代しておりましたので、たぶんそのあたりのいきさつは、ほとんどご存じないのではないかなと思っています。

 

(NHK)

 来週、国会では、首相出席の集中審議など予定されている。国会の議論に任せるとの知事の発言もあったが、どういう議論をしっかりしてほしいか。

 

(知事)

 これはもう2年前からずっと言い続けてきているんですけれども、それぞれの機関が正直に全て言えば、何てことない問題ではないかなと今でも思っていますので、それぞれが正直に言っていただけたらと思っています。

 

(NHK)

 逆に、これだけ議論が長引いてしまっているのは、どういった原因があると思っているか。

 

(知事)

 これは個人的にですけれども、やはり、ちょっと国の答弁、記録がないわけですよね。で、記憶が無いわけですよね。でも、報告しなかったということだけは、明確に覚えているというのは、やはり一般の常識では、それは無理があるんじゃないかなというふうに思いますので、そういったところはですね、やはり誤解を招いていくことになるので、しっかりと正直に言っていただいた方がいいんじゃないかなというふうには思います。

 

(南海放送)

 今のは、柳瀬さんの発言に対してということか。

 

(知事)

 そうですね。はい。

 

(南海放送)

 総理の方については、どう思うか。

 

(知事)

 そこはもう分からないですね。だから、多分秘書官さんも、答弁で打ち合わせしたりしているので、そのあたりどういうやり方をされているか、知る由もないので、なんとも言えないですね。

 

(南海放送)

 加計理事長と総理が面会したというのがポイントになっていて、その時の官邸の入館記録も、もう廃棄して無くなっているということだが、一般的に考えると、そうした記録が廃棄されて無いというのは考え難いこととも思うが。

 

(知事)

 だからそれはもう官邸のことは分かりません。でも、なんかすぐ廃棄するものなのかというのは、国の場合は、やはり国の最重要な場所ですから、全部残っているのかなというふうには思っていましたけれど、無いんですかね。そういう仕組みになっているのだったら仕方がないのではないかと思いますけれど。

 

(毎日新聞)

 5月10日に参議院から要請があった文書については、まだ県としては、全ての文書を出し切ってはいないというような。

 

(知事)

 そうですね、5月17日に督促があったので、もうともかく今の時点で出てきたもの出してくれってことだったので、その時点で出しました。

 

(毎日新聞)

 音声データとかというのは、今のところは見つかっては。

 

(知事)

 今のところ見つかってないです。はい。

 

(南海放送)

 資料を提出して以降、今日までに新たに見つかった文書、資料とかはあるのか。

 

(知事)

 今のところ報告は受けてないです。はい。

 

(南海放送)

 仮に発見された場合は、どういうタイミングで、参議院へ出すのか。まとめて出すのか。

 

(知事)

 ともかく、うちは、国政調査権に基づく国会からの要請に従ってやっているだけなので、それは出てきたら、またお送りするということのみです。

 

(あいテレビ)

 こうやって国会から督促が来たり、長引いたり、というところがずっと続いている状況だが、あらためてそれについてどう思うか。

 

(知事)

 まあ本当に、総理大臣自らが膿を出し切るとおっしゃっているのを受けて、みんながそのとおりやったらいいだけの話じゃないかなと思いますけれどね。

 

(あいテレビ)

 総理自身が膿を出し切ってないような感じもするが。

 

(知事)

 それは私はノーコメントです。

 

(南海放送)

 県職員の方が参考人招致された場合は、知事自身が矢面に立ってと発言していて、野党も知事の参考人招致を求めているが、与党が加戸前知事は当事者だが中村知事は当事者じゃないような言い方で、却下しているようなところもある。先ほど、知事自身が当事者ですという発言もあったが。

 

(知事)

 そうですね。まあそれは事実ですから。事実を私は言っているだけに過ぎないんですけれども、証人喚問は、なんでこの件で、我々正直に真面目にやっているだけで、なんでそんな対象にならなきゃいけないのかというふうに基本は思います。

 素直に出せるものは出しているわけですから、それ以上でも以下でもないんですよね。そういう状況、立場だという認識を我々はしていますから、ましてや、一地方公務員である担当者が、どうのこうのという話ではないような気がするんですよね。

 この前の日大のアメフトの件を見て、皆さんも感じられたでしょうけれども、本当に一選手ですよ二十歳くらいの、彼がああいう場所に出るってことが、どれほどのことかっていうのは、これはもう多くの皆さんがお分かりいただけると思うんですけれど、同じなんですよ。一地方公務員の真面目にやっている職員が、何も悪いことしていないのに、何であの国会の場に連れ出されなきゃいけないのかというのを、ぜひ考えていただきたいということが1点。

 それで、それは私だって行く必要はないと思っていますけれども、それは国が、与党野党合意の下に来いって言ったら、それはもう法治国家である以上は、行かなければいけないけれども、職員は、今言ったようなことをぜひ考えていただいて、それはもう組織の代表責任者である私が代わりに行くということでご容赦いただきたいということは、もし本当にそういう話が来たら言わないといけないと思っています。

 

(南海放送)

 中村知事は当事者ではないというふうに理解されてるという報じ方もあると思うが。

 

(知事)

 まあ、現場にいた当事者ではないっていうことなんでしょうけれども、そこら辺は、よく分からないですね。ただ、この問題の、やりとりのある当事者としての知事は、私であるということは、これはもう事実ですよね。それだけのことです。

 

(愛媛新聞)

 参議院に提出された文書の中に、これまで愛媛県の方には存在していないと言われていた復命書が含まれていたと思うが、一方で、市民団体の方からは、我々も情報公開請求をしていたのに、国には出して自分たちには出さないのはどうかという、そういうご意見もあるが、その点についての考えはどうか。

 

(知事)

 復命書は、もうないです、原本はないです。廃棄していますから。だから、あれはたまたま探して、個人の段ボールかファイルにあった、関連部署のところにコピーがあったということです。

 

(愛媛新聞)

 原本はないので、情報公開請求の対象にはならないと。

 

(知事)

 そうです。普通は、そういう場合、担当部署をしっかりと探して出すようなものは出すと、その条例の範囲の、ルールに基づいて。そういうルールになっています。

 

(NHK)

 来週30日で知事の2期目の任期、残すところ半年となるが、この間、今年に入ってから、いろんな団体から3期目の出馬要請を受けていると思うが、知事選の出馬に向けた現在の検討状況というのは。

 

(知事)

 いや、今この問題等で巻き込まれてですね、処理することも増えてて、ちょっとまだそこまで考える時間が全く取れていないというのが実情でございます。

 

(NHK)

 いろんな団体から出馬要請を受けているという、そのことに関しては。

 

(知事)

 本当に正直に言ってですね、その(出馬要請を)受けているときにも申し上げているんですけれども、100人の内の100人を満足させることは不可能です。財政的にも施策的にも限られた条件の中で、地域をより良くしようという目標に向かって、そして約束した公約の実現に向かって、まい進するのみなんですけれども、その中で、自分がやったわけではなくて、方針は決めましたけれども、現場でやってくれるのは職員であり、また地域の市長さんや町長さん、各種団体、県民の皆さんが協力していただいてやっていますから、皆さんと一緒にやっているという思いが非常に強いです。

 ただ、(出馬要請をいただいている)各団体において、その成果を見て評価いただいているというのは、みんなの力の評価をいただいたということで、それは個人的にはうれしいというふうな気持ちはあります。

 ただ、次の期というのは、前回(2期目の出馬を決める時)も相当考えたんですけれども、じゃあ次の4年間で自分がどんなビジョンが描けるのかな、公約が出せるのかなっていうことが固まらないと、土俵に上る資格が自分の中には生まれてこないと思っていますので、その時間が今取れていないっていう、こういう状況でございます。

 

 あ、それから私の方から一つ、なんかよく問い合わせがあるんですけれども、加計学園に戻るんですけれども、提出書類の中に字体が違うとかなんかあるんですか。この前テレビでもやっていたので。なんでそんなことを言うのかなってびっくりしてるんですけど、字体が違うからねつ造だとかいうね、なんでそんな、まあ本当に悪いけど、いちゃもんだと、いちゃもんのレベルだと思います。

 当初から言っていますように、これは口頭報告用の備忘録なんですね。ですから、職員からすれば、口頭報告するために、間違っちゃいけないっていう気持ちが強いわけですよ。だから、強調すべきところの字体を変えるっていうのは当たり前のことなんですね。

 だから、あれを聞いているとなんか、よほどこれが事実だと困る人がいるのかなって。で、なんかネットですぐ拡散するわけですよね。もうそういうね。あの、なんか、正々堂々としたことをやりましょうよと呼びかけたいですね。いくらそういう、いちゃもんとかつけてもですね、さっきのアメフトの話で恐縮ですけれども、何事も「正直、真実」というものを覆すことはできないと僕は信じています。


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