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平成29年度8月知事定例記者会見(平成29年8月15日)の要旨について

ページID:0011250 更新日:2017年8月16日 印刷ページ表示

日時:平成29年8月15日(火曜日)

 13時15分~13時32分

場所:知事会議室

 

(南海放送(幹事社))

 明日から知事が韓国のチェジュ航空を訪問してトップセールスを行うということだが、その誘致に向けた現状はどうか。

 

(知事)

 ソウル便については、平成7年の4月に開設されました。韓国と本県との交流を支える重要な交流基盤として、本県の国際化に大きく貢献をしてきました。

 ただ残念ながら、諸般の事情で昨年9月末から運休となっているところでございます。

 このような中、国全体では東京オリンピック等の開催を見据えまして、2020年に訪日外国人旅行者4,000万人という高い目標を掲げて誘致を促進しており、今年上半期の実績は、昨年同期と比べ17.4パーセント増の1,375万7,300人と上半期では過去最高で、中でも韓国人旅行者が42.5パーセント増の339万5,900人と最多となっています。

 県としても、韓国ソウル便については、アシアナ航空に対しての再開、ないしはアシアナ航空の子会社であるエアソウル社の就航等も打診をしてきたところでございますが、なかなか機材がまだ十分に揃っていないという事情と経営環境というのもあって、再開に結びついていない状況が続いていました。

 こうしたようなことを打開するために、昨年、長年にわたって愛媛県の旅行会社の創立から関わり、社長も務められた方が退職をされるという話を聞きましたので、ぜひ、その経験、人脈を県に生かしてほしいということで、スカウトのような形で県の観光物産協会を核とする愛媛版DMOに来ていただきました。

 その磯村氏という観光物産協会のエグゼクティブ・マネージャーにお願いしたのは、まずはソウル便の再開、そこに全力投球していただきたいということでした。

 人脈、経験を生かしていただきまして、行政も助言を受けながら、あるいは交渉の場にも同行していただきながら、さまざまな現実的な方策を探ってきたところでございますが、こうしたことが功を奏しまして、今回、チェジュ航空との詰めの交渉に臨むことができたということが背景にございます。

 まさに、民間人の活力というものを、活用させていただいたわけでございます。

 こうしたようなことから、先ほども申し上げましたけれども、今回、事務レベルでアプローチしてきたLCC会社のチェジュ航空は、韓国最大のLCC会社となっております。今までの航空会社とは違って、こちら側から見れば7割がインバウンド、3割がアウトバウンドというようなところを狙っている会社でもあります。また、インターネット予約システム等をフル活用し、どちらかというと若い人たちが顧客に多いと聞いております。

 ただそうなってくると、どれだけ魅力的な体験型のコンテンツが用意できるかというふうなことが非常に大きなポイントになってくると考えましたので、今回、空港がある松山市はもとより、東予のサイクリングやトレッキング、南予のいやし博で培ってきたさまざまな体験メニュー、こういったものを組み合わせたプロモーションが有効ではないかと考えまして、それぞれの圏域を代表して、松山市長、今治市長、内子町長にもぜひ帯同していただきたいというお願いをしたところ、賛同をいただきました。

 たった2日間の訪問でありますけれども、是が非でも成功に結び付けるべく全力を尽くしていきたいと思います。

 以上です。

 

(NHK)

 今治市で計画が進められる獣医学部の関係について、先週、2015年4月に、県と今治市の担当者が首相官邸を訪問した際に、当時の首相秘書官と面会したという一部報道があったが、県として、その面会相手について公表するのかしないのかという点について、あらためて知事の考えはどうか。

 

(知事)

 これは(情報公開)条例の趣旨からいっても、いろんな面で差し障りがある場合はやらないので、公表する考えはありませんが、愛媛県のことに関しては、こうやってオープンにしていますので、それぞれ国なり、関係者なり、今治市なり、そこに問い合わせれば、当然、明らかにしていただけるものではないかと考えています。

 

(あいテレビ)

 その際に、加計学園の事務局長が同席したのではないかという一部報道もあったが、その点について、コメントは。

 

(知事)

 そうですね、これも、今お話のあった加計学園さんに、問い合わせれば正直に言われるのではないかなというふうに思いますので、県の立場としては、ノーコメントですけれども、記事にも出ていますから、お問い合わせをしたら、正直に話をしてくれるものと、私は信じています。

 

(愛媛新聞)

 同じく加計学園に関連して、文部科学省の大学設置・学校法人審議会が、判断を保留したとの報道があったが、あらためて判断を保留したことについての県の受け止めと、本件についての今後の県の対応はどうか。

 

(知事)

 県としてはですね、今治市の教育関係機関の誘致については、今治市が中心になって行い、愛媛県はそれをバックアップするという立場になりますので、今治市が一生懸命やってきたことを受けて、今後とも、それをサポートしていく姿勢になんら変わりはありません。

 そういう中で、県と今治市につきましては、10年近くにわたってですね、その必要性を訴え続けて誘致活動を行ってきた背景があります。それを受けて、国が、この10年間、なかなかその道が突破できなかったわけですけれども、国家戦略特区というやり方もあるよという助言を受けて出したところ、道が開けたという経緯があります。

 ただし、県の立場は、その中で、どういう意思決定のもとに、決められていったかというのは、当事者でないと分からないんですね。

 8月には(判断が出される)というようなことが報道もされていましたから、当然のことながら、そういったことを前提に考えてきましたが、ここへきて延期というニュース、その中身についても、情報が全くありませんので分かりません。ただ、延ばすのであれば、どういう理由でというのを、ちゃんと言っていただく必要があるのではないかなというふうには感じています。

 いずれにいたしましても、ちゃんとした議論を通じて、早く結論を出していただきたいというふうに思っています。

 基本的には、コメントのしようがないです。

 

(毎日新聞)

 判断が保留されるということで、開学への影響など懸念することはあるか。

 

(知事)

 そうですね、保留期間がどのくらいになるかというのもさっぱり分かりませんし、来年4月(の開学)ということになるのであれば、学生の募集も始めていかなければいけない時期でもありますし、影響がないと言えば嘘になると思います。

 それ以上に、風評被害等のことも懸念されますので、その点は、どこでも構わなかったのですけれども、獣医学部を誘致したという、立地県、立地市の立場からすれば、心配な点ではあります。

 

(NHK)

 報道ベースでは、延長した理由としては、実習計画などにまだ課題が残っているという話も出ているが、そういう意味で、加計学園に対して今後求めることというのは。

 

(知事)

 そうですね、審議会で議論されていく話なので、そこの要請があれば、しっかりと対応するということが開学への道ですから、その審議に耐え得るような対応を、学園にはしっかりとやっていただきたいというふうにしか言いようはないですね。

 

(愛媛新聞)

 9月県議会では、野党を中心に加計学園の問題について、また質問が出ることが予想されるが、今後の県民に対する情報開示とか説明のあり方について、議会対応を含めて、あらためて県の情報開示の考え方はどうか。

 

(知事)

 そうですね、うちは基本的にオープンなんですけれども、最近では、個人情報の保護などが非常にデリケートなテーマとして出てきていますし、だからこそ、各自治体が作っている条例には、そのことをしっかりと踏まえた上で、これは訴訟リスクもありますから、自分のことは言えても、それ以外のことについて、差し障りがある場合は、なかなか言えないという、そういう網がかかっているのは、ご存じのとおりだと思います。

 ですから、愛媛県としては、愛媛県のことについては、常にオープンにするという姿勢は、今後とも貫き通していきたいと思っています。

 

(南海放送)

 昨日の北朝鮮のミサイルに関する緊急要請では、安倍総理以外にも外務省の副大臣等と面会したと思うが、具体的にどういう話をしたのか。

 

(知事)

 そうですね、要点の4点が全てなんですけれども、要は一番大事なことは撃たせないということですから、防衛の対応であるとかそういったものではなくて、国際社会を巻き込んだ外交交渉というのが、やはり一番大事だと思っています。

 それには、当然のことながら、日米韓の連携も必要ですし、それだけではなく、中国やロシアを含めた国際協調の中での対応によって、そういった暴挙ができない国際環境をつくり出すというのが一番理想的な、一番力を入れなければならないところだということは、一つ強調した点でございます。

 それと、もしものときに備えての連絡体制というのが、国が情報を把握していても現場に情報がなかったら何の対応もできませんから、速やかな連絡体制が、地域を預かる立場としては重視するところでございましたので、これを2点目に申し添えさせていただきました。

 難しいのは、例えば、グアムまで飛ぶとなると、当然、成層圏を突破して宇宙空間に行くわけですから、軌道上の計算では日本の国土を、もしですよ、もし仮にルート通りに飛ぶとすれば、日本の国土に到達する前に宇宙空間に行き、さらに上昇して日本の国土を通過したあたりが一番高いところ、それから落ちてくるという形の軌道が予想されるのですが、そういう場合は、日本には、落下もしないし、法律上、何もできないですね。

 問題は、その軌道が計算どおりにいかずに、例えば、宇宙空間に行かないで軌道がそれてしまった場合に何かが起こる可能性があるということですが、そこは、日本海側にイージス艦が第一の防波堤として配備され、それをもし突破されたときにPAC-3というふうな二段構えになっているということですから、今あるシステム上の防御体制は、技術的なレベルは別として、かなり改良が加えられていているので精度が上がっているとは思いますけれども、打つ手は打たれているという印象は持ちました。

 ただ、一番大事なのは、撃たせないということに尽きるのではないかと思っています。

 そんな話を、やりとりをいたしました。


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