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平成26年度5月知事定例記者会見(5月22日)の要旨について
日時:平成26年5月22日(木曜日)
(報告)11時00分~11時03分
(定例会見)11時18分~11時32分
場所:知事会議室
(知事)
4月22日火曜日に日本マイクロソフト株式会社品川本社で実施をさせていただきました「愛媛マルゴト自転車道サービスサイト」の披露発表及び「サイクリングしまなみ」首都圏プロモーションイベントについてのご報告ですけれども、当日を含めて、170件近くの媒体で報道していただきました。
マスメディアで多くの露出があったほか、ソーシャルメディアでも、同社で今年に一番多かったのはWindows XPのサポート終了に関するものですけれども、それに次ぐ2番目に多いアクセス数をいただいておりまして、閲覧回数は670万回ということだったそうでございます。日本マイクロソフトからご連絡をいただきました。大変大きな反響をいただいたところでございます。
当日は、日本マイクロソフトのご厚意により、同社のカフェテリア、社員食堂ですけれど、「愛媛県DAY」を開催していただきまして、社員向けの愛媛県メニューの提供のほか、みかんジュース蛇口の設置も行ったところでありますが、これらも行列ができるような非常にインパクトがあったものとなりまして、愛媛県のPRとして大きな効果があったんではなかろうかと思います。
また、愛媛マルゴト自転車道サービスサイトの構築の他に同社との協働事業を実施しておりまして、これはどういうことかといいますと、障害者のICTスキルの訓練・就労支援を行う職業指導員向けの養成に取り組んでおります。目的は同サイトの運用・保守について、できれば障害者就労支援と結び付けていきたいと思っておりまして、これを行うNPOに委託していこうという考えを持っております。
なお、これらの取組みについては、来月、日本マイクロソフトが主催します公共機関のIT担当者等を対象とした東京での講演会におきまして、愛媛県の担当課長に講演させるほか、道後温泉旅館協同組合などの関係機関に、サイトの周知の協力を得るなど、機会を捉えて、愛媛マルゴト自転車道をはじめとした愛媛の魅力を継続して情報発信して、国内外に広くPRをすることとしております。
併せて、10月26日開催の「サイクリングしまなみ」の一般エントリーの募集受付を、いよいよ明日、5月23日午後8時から開始をいたしますので、あらためてお知らせさせていただきますとともに、ぜひ、皆さんのご協力をいただきまして、多くの方に参加をしていただきたいと願っております。どうぞよろしくお願いいたします。
(テレビ愛媛(幹事社))
参議院における1票の格差是正のために、与野党の選挙制度協議会で座長案として、愛媛選挙区が香川選挙区と合区し、定数維持という方針が示された。都道府県を単位としている参議院選挙区の現在の枠組みを変更する案だが、地域の声が届きにくくなるなどの指摘が政党からも上がっている。このことについての知事の見解について伺いたい。
(知事)
まず、最高裁判所の判決で、参議院における1票の格差を是正するための立法措置の必要性が指摘されたわけでありますから、同判決の中では、都道府県を選挙区の単位とする仕組みを改めるなど、抜本的な選挙制度の見直しが求められている内容になっています。
こうしたことを受けて、今回、座長案というものが出てきたと思いますけれども、同案のように、都道府県単位を基本としつつも、人口の少ない県を合区するのも、選択肢の一つではあるというふうには思います。
一方で、都道府県間の合区や、合区の是非、これは合区の対象となった所とならない所では、この受け止め方が全然違いますので、非常に難しいプラン、提案だと思います。また、都道府県単位の選挙区制度の維持の是非、これも議論の一つのポイントになってくると思いますが、各党間でもですね、いろんな意見があるようですよね、ブロック制のほうがいいとか。そういったものも、いろんな提案として出てくるんでしょう。
ただ、ともかく、最高裁判決でこのままではいけないんだというふうなことが出ている以上は、何らかの改革案をできるだけ早く取りまとめる必要があるというふうには思います。やはり、議論とスピード感、これが今求められているのではなかろうかというふうには思います。
それで、国会における抜本的な選挙制度改革、自らの身分にも関わりますから、選挙ごとに衆議院も含めて、定数の問題も含めて、各党、ほぼやるという公約も掲げているわけでありますが、具体案になってくると総論賛成、各論反対で遅々として進んでいないという現状だと思いますので、これは個人的にも、従来からずっと憂慮してきたところでございます。ともかく議論、そしてスピード感で答えを出すということが今、強く求められているんではなかろうかと思いますので、重大な関心を持って議論の動向を見つめてまいりたいと思います。
(テレビ愛媛)
香川と愛媛と一緒の選挙区になっての4人だが、愛媛からの声が届きにくくなるのかとか、その辺りのことは知事として、地元の代表としてはどう考えているのか。
(知事)
これは、やってみないと分からないですよね。確かに、選挙区が広がって両県にまたがるということで、エリアの声というものが本当に今までどおり受け止められるのかどうかというのは、理論的に言えば2分の1になる可能性だってあるわけですけども、一方で、やはり合区になっても、愛媛側に軸足を置いた立場で出る、香川側に軸足を置いた立場で出るということで、そうは変わらないのかもしれません。これは分かりませんね。
ただ、そういう意味ではやはり、もっと根本を議論すれば、地方分権というものが中途半端に終わっているからこそ、そういった声も出てくるのかなと。国がやるべきことは一体何なんだろう、それ以外は地方にという地方分権が進めば、そういった議論も少し薄れてくるのかなという気はします。
(愛媛新聞)
先日、福井地裁の方で、大飯原発の運転を差し止める判決が出たところだが、その中で1260ガルを超えるような地震が起きないということを予測することはできないとか、愛媛県の方で独自対策としてみている安全裕度に関しても、安全裕度があるからといって安全確保されているということは認められないという判断を示しているが、今回の判決についてどのように受け止めているのか。
(知事)
大飯原発の状況と伊方原発の状況というのは前にもお話したとおり、原発ごとに地理的な要因であるとか、施設の状況とか全く異なってきますので、一概に同じ土俵で比較することはできないのかなというふうには思います。そういうことで、これは司法判断でありますから個別の原発について出た判決の中身についてのコメントは差し控えたいと思います。
(南海放送)
現在、伊方原発でも訴訟が継続して行われているが、この判決が与える影響について、どう考えているか。
(知事)
分かりません。これはもう個々の司法の判断ですから、これはわれわれがどうのこうのという話ではないと思ってます。
(テレビ愛媛)
重ねてになるが、今のところ伊方原発は、国の審査をずっと待っている状況であり、今回の判決が、この後の地元での判断に与える影響があると感じているか。
(知事)
特に今の段階では、やはり安全の技術的な、司法判断ではなくて技術的な専門家からの現実的な安全状況に関する判断は、原子力規制委員会の方で行っていますので、そちらの議論を待つというところが今のわれわれの立場ですから、特にこの訴訟で今、待っている県の立場では何か影響があるかといったらそれは特にないです。
(あいテレビ)
今月から懲戒処分に関する公表基準が強化されて、教育委員会の方で、早速、氏名公表案件があったが、実際に公表して、インパクト等含めてどう感じているのか。
(知事)
そうですね、われわれが自分自身も含めて、地方公務員、国家公務員、すべからく公人であるという意識は持たなければならないと、公人である以上は日々の日常業務への使命感を持つ、持ち続けると同時に、プライベートの時間においても、やはり公人としての意識というのは持たなければいけないというふうに思っています。
そういう中で、人間ですから時折、不祥事というものが発生します。制度でそれが発生しないように知恵を絞りながら抑止力というものを高めてきているわけなんですけども、それでも残念ながら発生を全て抑えるということはできないというのが実態だと思います。
そういう中で公人という立場と、それから懲戒免職、免職や停職ですね、重大な非常に社会にも大きな影響を与えたような案件については、やはり公表というのが普通の妥当な考えではないかなと個人的には思ってます。それがまた、こういうことになったら公表されるものなんだということになれば、一定の抑止効果というものにもつながるのではないかなと思っています。
ぜひその辺りを、なぜこういうふうにしたかということを関係者一同が受け止めていただいて、より一層公人としての意識を高めていただきたいなと思っていますので、むしろ公表することが目的ではなくて、公人としての意識の高まりへの期待と、それから抑止効果というものを念頭に置いて実施に踏み切ったということでございます。
(愛媛新聞)
先日、安倍首相が、集団的自衛権に関し、有識者の懇談会の報告書を受けての会見をしているが、その説明について、何か感じたことがあれば聞かせてほしい。
(知事)
これはいろんな意見があると思います。一方では、国には国民の生命と財産を守るという大きな大きな使命がある。これはもう責務と言ってもいいと思いますけども。またもう一つは、自国の平和と安全を維持するための自衛の措置を取るということは当然の権利だと思います。
ただ一方で、日本国憲法の掲げる平和主義の堅持、これがもう大原則であって、自衛権の行使は必要最小限で行うべきではないかなというふうにも思います。時折この境目がどこにあるのかで、いろんな意見がぶつかり合うわけなんですけども、今回の集団的自衛権もその一つだと思います。
こういう課題は、国政上の極めて重要な問題でありますから、いろんな角度から意見を出し合って議論を積み重ねて結論を導き出せばいいのではないかなと思います。ただ、あまりにも解釈でのフィールドを広くするというのは、それはもう、時の為政者によっていかようにでも解釈の変更ができてしまうので、逆に言えば、そこの境目を明確にするということを議論の中心に置かれた方がいいのではないかなと個人的には思います。
(南海放送)
先日、愛媛FCのサポーターがカマタマーレ讃岐に対して、差別とか侮辱する旗を掲げるような行為があったが、このことについて、どのように受け止めているのか。
(知事)
一部のサポーターの暴走だと思います。全員がそんなことではないわけでして、その点だけは明確にしておく必要があると思いますけれど、ただ一部とはいえですね、本当にスポーツという世界で相手をたたえるというのがスポーツマンシップだと思うんですね。サポーターにもその気持ちを持ってもらいたいし、他県からわざわざ足を運んでサポーターも含めて来ていただいているんだから、試合は勝敗を懸けた戦いですけど、それ以外についてはお互いサッカーが好きな仲間だという意識をなぜ持てないのか非常にその辺は残念でなりません。
事態がどれだけ重いことなのかということを関係者に受け止めていただくためにも速やかな対処というものを行うべきだと思っています。その点、その動きが今スピーディに展開されているようでありますから、その姿勢でもって、逆にそれが表に出れば、こういったことはちょっとしたことだったかもしれません。その当事者からすれば。でも大問題なんだというふうなことで、今後の抑止につながるということになればいいなと思います。
(南海放送)
知事から直接、愛媛FCに何か話したか。
(知事)
直接この件ではないんですけど、たまたま会う機会があったんで本当に速やかに、特に讃岐の皆さんがどんな思いをされてるかというところを考えて謝罪等をですね、それから二度とこういうことが発生しないような対応策、それを行うべきじゃないかなという話はさせていただききました。
(読売新聞)
それは社長に対してか。
(知事)
副社長です。
(南海放送)
謝罪と対応策について何か言っていたか。
(知事)
すでに讃岐の方にその気持ちを伝えて、それからJリーグにもその辺りの対応策等についても事実関係の報告も含めて行っているというふうな話でありました。