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平成25年度1月知事定例記者会見(1月23日)の要旨について
日時:平成26年1月23日(木曜日)
11時09分~11時39分
場所:知事会議室
(テレビ愛媛(幹事社))
松山・上海線についてだが、先ごろ2月から3月の期間運休が決定し、発表された。1月から含め、約3か月間という長期の運休になるが、これを受けての知事の改めての所感と、今後、路線の維持に向けて、具体的にどのように対応していくのか、今のところの考えを伺いたい。
(知事)
この件につきましては、一昨年、上海便週2便から増便ということを想定して、県内の企業にも呼び掛ける中、ビジネス客の増加と、それから観光については西安というパッケージの関係を考えて、弘法大師ゆかりの地でありますから、こうしたところの仕掛けを行って搭乗率も6割、7割近くと、非常に順調に推移をしていたところでございました。
週4便も想定できるような実績が積み上がっていたところに、国と国のいろんな外交問題も出てまいりまして、非常に厳しい状況に立ち至ったところでございます。その状況が、右肩上がりが見えていた矢先だけに、これは本当に残念な思いをしております。
中国への直行便は、県民の利便性や地域交流、経済、観光の点からも大変重要と考えておりまして、モニターツアーや修学旅行時のパスポート取得に対する助成、県内の団体が海外で国際交流活動を行う場合の経費補助等により利用促進に努めてまいりました。
また、安定運航と路線の維持については、昨年度は私が、今年度は、県の担当部長が2回、中国東方航空本社を直接訪問し、同社幹部と面談するとともに、機会あるごとに強く働き掛けてきたところでありまして、少しずつ予約状況は、実はよくなってきている、まだまだですけども、好転の兆しが出てきたという報告が上がってきていただけに、大変残念に思っております。
中国東方航空からは、夏ダイヤになる4月4日以降は、週2便の折り返し運航での再開を国土交通省に申請すると聞いておりますので、まずは、4月4日の円滑な運航再開と、その後の安定運航を目指して、新たなダイヤに合わせ、第三国への乗り継ぎ商品を含めた新規旅行商品の造成支援やモニターツアーへの助成、当該ツアーの広告助成等を通じて、県民の皆さんが利用しやすい旅行商品づくりと販売促進支援に取り組んでいきたいと考えています。
併せて、引き続き、県職員に対するプライベートでの利用の呼び掛けや、官民で組織する松山空港利用促進協議会の会員、県内主要企業、団体、市町の職員にも協力をお願いするとともに、高知県等の県外旅行会社への商品造成の働き掛けを行うほか、中国の旅行会社等に対して、インバウンド商品造成の働き掛けを行うなど、搭乗率向上を目指して、あらゆる対策を講じ、路線の維持と安定運航の確保に努めていきたいと思います。以上です。
(NHK)
上海便については、今までもいろいろ対策をしているが、新年度予算の時期になり、具体的に何か検討しているものは出てきているのか。
(知事)
4月4日からということを想定して、今、検討中で、まだ3カ月先ですから、特に旅行会社とのタイアップというのが重要だと思ってますので、その辺りは今、原課において検討しているところです。
(あいテレビ)
4月以降も路線は存続するということか。
(知事)
今のところですね。
(あいテレビ)
運休もないということを聞いているのか。
(知事)
これは、分かりません。非常に大きな都市と違って、ビジネス客というものが安定的に確保できていないというのが、ちょっと松山便の苦しいところではあるんですけど、そういう意味で、ビジネスの会社関係に、週3便になれば利便性が高くなるということで、提案して、まさにそれでガッといきそうなところに、国の問題が出てきましたので、非常にタイミングが悪かったです。その点は、非常に残念に思ってます。ただ、これはもう一からやり直しだなという気持ちで、搭乗率の確保に向け、あらゆる手立てを積み上げていきたいと思います。
(南海放送)
国同士の問題で、解決には非常に時間もかかって、県レベルではどうしようもない話だと思うが、親日国等をターゲットに路線を切り替えるとか、そういった考えはないのか。
(知事)
台湾の路線については、今、ご案内のとおりチャーター便の増加ということを進めていきますけれど、しかし一方でこの上海便も、上海の人口規模、あるいは魅力からいっても非常に重要な路線と位置付けてますので、並行してやっていきたいと思っています。
(愛媛新聞)
上海線に戻るが、昨年、外交の問題もあり、搭乗率も下がってしまった。低調に推移していたということで、4月以降は、2便で再開する予定だが、外交問題抜きに考えると、そもそも松山・上海というのは、2、3、4便と伸びていくような需要があると考えているのか。
(知事)
この10年間という歴史を考えた場合、要は、何と言うか、魅力はあるんですよね。空気が変わってくれば、当然のことながらベースとしては十分あると思っています。そうでなければ10年の歴史は刻めていないと思いますので。
(あいテレビ)
復活予定の路線がナイトステイではなくて往復で、また少し利便性が下がってしまうようなところがあるが、その辺はどう受け止めているのか。
(知事)
ですから、先ほどから申し上げたように、またゼロからの再スタートという気持ちで、実績を挙げていくということが大事になってきます。
(NHK)
今のところ、航空会社から廃止したいとか、そういった話はあるか。
(知事)
ないです。あちらも結局、状況さえ好転すれば、60%以上が安定的に確保できるということは実績として分かっているわけですから、そこまで、どういう形で持っていくのかということが、4月以降再スタートいうことになると思っています。
(NHK)
とりあえずは、外交問題が出る前並みの60%台を目標に戻していきたいということか。
(知事)
目標ですね。
(テレビ愛媛)
県側としては、県内において、もう一度こちらからどんどん上海に向かって行ってくれるような意識を醸成したいと考えているということだと思うが、逆に中国側の上海とかに対しての働き掛け等はどのように考えているのか。
(知事)
もちろん、中国側の旅行会社への働き掛けは当然のことながら、これまでもやってきましたし、また強化していきたいと思いますけども、できれば、中国の富裕層は拡大していますので、温泉と、やはりしまなみを一つ新たな切り口として持っていきたいとは思っています。
(朝日新聞)
今日、告示された東京都知事選について伺いたい。既に、舛添さんとか、細川さんとかが立候補を届け出ているが、脱原発をめぐって、候補者の間で争点が明確になっているというように思っている。知事選挙、地方選挙である都知事選挙で脱原発が争点になることについて、どのように考えているのか。
(知事)
東京都は前にもお話ししたとおり、都道府県の自治体の中では特別な位置付けになると思っています。それは首都であるということ、大きな人口を抱えているということ、こうしたことで他の自治体と同列に考えるのはちょっと難しいかなと思っていますので、そういうフィールドの大きい舞台で、特に大消費地であり、東京電力の株主でもある東京都が総合エネルギー策の将来像というものについて議論をしていくことは、またそれはそれで意味があるのかなと思っていますけど。
(朝日新聞)
都知事選挙の結果が、国の原発も含めたエネルギー政策に影響を与えることになると考えているか。
(知事)
それは分からないですね。政権を担う方の気持ち次第ですから、それは分かりません。
(朝日新聞)
知事は、今、首都は特別な所だということを発言したが、選挙でそういった有権者の判断が示されることになり、それを踏まえて政権を担う人がそれを見て考えるべきだとは考えないのか。
(知事)
だから、特別な所だというのは僕のあくまでも主観ですから、特別な所ではないと思っている方もいらっしゃるので、一概にそういうことにつながるとは思ってないです。
(朝日新聞)
こうすべきであるとか、こうすべきでないとかはという考えは。
(知事)
分かりません、それは。
(朝日新聞)
もう一つ伺いたい。都知事選挙は、舛添さんとか、細川さんとか主な立候補者の方が何人かいる。知事は日本新党で衆議院議員を務めていたが、今の段階で誰に考えが一番近いか教えてほしい。また、候補者のどなたかを支援する考えはあるか。
(知事)
誰に近いと言っても、まだ公約を見てないですし、他の方はほとんど知らないので比較のしようがないです。今は別にどなたの支援がうんぬんというのはないです。
(朝日新聞)
比較的、原子力発電に関してはコントラストが出ているように思うが。
(知事)
どうなのかな、ただ僕も前々から申し上げているとおり、国民の方はもう本当に長い目で見て原発はやっぱり安全ではないものですから、脱原発を目指していくということが、自分の中でもそうですし、大方の方々の、もし可能であるならば、その道を目指していくべきだという合意事項ではないかなと思います。
ただ、そのスケジュール感というのは、それぞれ違いますから、僕の場合は、エネルギーの仕事をしていましたので、出力や安定供給やコストの面で代替エネルギーを見つけられるまではある程度向き合っていかざるを得ないということなんですけども、むしろ、何て言うんですか、一般論で言うと、あいまいにしたままその同じ方向に行くにせよ、あいまいにしたままで行く場合のスピード感と、もうここを目指していくんだということを明確にして歩んでいくスピード感は違いがあると思います。そこの違いが候補者ごとの主張の違いにつながっているんじゃないかなという感じがするんですけど。
(朝日新聞)
その上でいずれかを選ぶかという考えはないのか。
(知事)
そうですね、それは都民が選ぶことですから、僕は僕の主張を愛媛県民の皆さんに言っているだけですから。
(朝日新聞)
原子力発電とは付き合っていかざるを得ないという考えだとすると、舛添さんとかそういう方々に考えが近いように思われるが。
(知事)
僕は、多分、個々に詰めていったら違うと思います。例えば、再稼働の問題にしたって他県とも違いますし、そこで同じだっていう感じは全くないです。自分は自分の思いでやっていますから。それを比較してどうのこうのという気持ちはないです。
(朝日新聞)
比較しようとも思わないのか。
(知事)
思わないです。
(朝日新聞)
伊方原発3号機の再稼働に対する考えというのは、これまでどおり変わりはないか。
(知事)
変わりません。ただ、誤解しないように、一つだけ。原子力規制委員会が、今、いろいろとやってますけども、前々から申し上げているとおり、個々の原発によって、地形の問題や情勢の問題の違いがあると、それを個々に分析していく必要性が、今あるとずっと言い続けてきたんです。確かに委員の何人かは、伊方に来られてやってますけども、一番重要なのは、例えば、全然、俎上(そじょう)に上がってこないのは、原子力本部の移転の問題であるとか、あるいは、四国電力だけが愛媛県が要請してやっている報告連絡体制の状況であるとか、あるいは、国からは指令が下りてないけど独自に行って要請した揺れ対策であるとか、あるいは、電源対策も国が言っているものプラス、アディショナルで四国電力には県の要請によって実施に移しています。あるいは、住民説明会については一軒一軒の個別訪問を要請している、こういうところも俎上(そじょう)に載せるべきだと僕は思っていますけど、そういった議論の上に安全性というものがどうなっているのかというのを判断する必要があると思います。
(朝日新聞)
現状の審査では、不十分だということか。
(知事)
そういうところの議論、見ているのかなというのがよく分からないですけど。だから僕も他の原子力発電所がどういうことをやってるかあまり情報がないですから。例えば、報告連絡体制がうちみたいにやってるのかどうかも知りませんし、どっちがいいのかというのは当然のことながら俎上(そじょう)に載せるべきだと思います。
(朝日新聞)
再稼働に対して、基準を超えているかどうかを審査するというように理解しているが、今、知事の発言のとおり、アディショナルな対応なので、原子力規制委員会は再稼働に対して、それぞれの特性を生かしてやるべきなのはそのとおりと思うが、今の基準では足りないというように考えているということか。
(知事)
既に、個々にうちはうちでこういうアディショナルでやっている、他の原発立地自治体もうちとはまた違ったアディショナルのことをやっている可能性もあるんです。分からないですよ、情報がないから。だから、そういうのがぼんぼん出てくると、うちもそういうのだったらやらなきゃいけないなというのが出てくるかもしれないじゃないですか。そういうところまで含めて、安全性を高めていくというような姿勢というのは見えないです。
(朝日新聞)
それは、規制委員会にか。
(知事)
規制委員会にしろ、政治にしろ。うちも、例えば、他の立地自治体が愛媛でやってないこういうことやっている情報があったら、それは良しとするならば、すぐに要請したいと思っていますし、そうやってお互いの情報の交流があって、安全性がさらに高まっていくんじゃないですか。だから、そういう視点も持つべきではないかなと、そのために個々の原発の立地自治体の状況を個々に見ていくことが大事じゃないでしょうかというのをずっと言い続けてきたんですけども。
(朝日新聞)
そういった審査がなされなければ、再稼働に同意できないということか。
(知事)
いやそうじゃないです。うちは、だからそのときに、前も言ってましたけども、国の姿勢というのがまだ何もないわけですから、そこで今みたいな話を聞いてみたいと思っています。だからそれを引っ張り出さなきゃいけない、そういうステップがない限り再稼働は白紙です。
(朝日新聞)
国の最低限の基準は、また別にということか。
(知事)
はい。
(愛媛新聞)
上海の便の絡みで、しまなみを新たな切り口にということを発言したが、県の方では、しまなみ海道の自転車の料金の無料化について取り組んでいたと思うが、現状がどのようになっているか教えてほしい。
(知事)
これは、愛媛県だけの話ではなくて、国と広島との話し合いも含めて実現可能なテーマなので、まだまだ合意にも至っていないですけども、何とか実現できるように話し合いは進んでいます。
(愛媛新聞)
「しまのわ」も始まるし、自転車イベントも控えているが、スケジュール的な目標はどうか。
(知事)
それの前にできればいいなとは思っていますけど、今この段階で、できるかどうかという見通しは立っていないです。
(愛媛新聞)
それというのは、国際自転車イベントか。
(知事)
そう、「しまのわ」のイベント。
(愛媛新聞)
レッグの負担割合の問題についてだが、この間の月曜日、県庁に松山市長が来て、副知事が対応し、知事のコメントも出してもらったところだが、直接、今の考えを教えてほしい。
(知事)
正直言って、何度も申し上げてきましたが、まず一番押さえておかないといけないのは、度重なる指導に従わず、その結果、汚染水漏れという事故が発生し、しかもそれが無責任に放置されると、これは、そのまま放置することはできないので、公費を投入して対処せざるを得なくなるという案件です。その結果、70億円、80億円という莫大な費用が発生する。当然のことながら、この責任というのは経営している会社、経営者たちにありますので、大前提として刑事責任の追及、それから掛かった費用の請求、これを粘り強くやっていくというのが絶対条件だと思っています。
ただ問題は、会社を調べていくと、容量が拡大する、これは国の委託、委任事務ですから、法律にも条件が整っていた場合、地方自治体は許可しなければならないという文言が入ってる以上、そこまでの条件が整った段階では許可せざるを得ないというのが国の委託、委任事務の実態です。ただ、許可した後の管理・監督権は持てますので、そこでいろんな問題が発生したときに指導等ができるようになりますけど、問題は、その容量が拡大した後に、この会社一体どうなってるんだと、転売、転売、転売、転売が繰り返されて、わけが分からないんです。
ですから、責任を追及するときも、その実態の解明というのが不可欠だと思います。どうしてこのような事態になっていったのかということです。これを知るのが便宜を図るようにという声を上げられていたと思われる市議さんたちは当然会社の方々とお付き合いがあるということだろうと思いますので、公人である以上はこの会社が一体どういう会社だったのか、そしてまた、この人との関係はどういう関係なのか、またこの人たちがどうしてそういう転売に入っていったのか、その経緯等を知っている可能性が十分あると思っていますので、何十億円という損失を出すということ、そしてまた公費が投入されるということ、そして公人であるということを含めた場合に積極的に知っている限りの情報を洗いざらい出していただくということが必要だと思っています。
これはもし、県の負担、県費という応援があるならば、これを市議会の皆さんにやっていただかないと、県民に対して説明がつかないという状況にあるということをぜひ受け止めていただきたいと思っています。以上です。
(あいテレビ)
先日、野志市長が、市内電車と郊外電車の相互乗り入れをやったらどうかという構想、イメージとして立ち上げたが、前市長としてどのように受け止めているか。
(知事)
具体的にはまだ聞いてないですけれど、昔から、JRも含めてそういうことができないかなと考えたことがあるんです。
(あいテレビ)
JRも含めてか。
(知事)
幅が一緒なんでね、もっと大掛かりに。例えば、郊外線との乗り入れというものが技術的に可能なのかどうかというのは、僕も分からないので、ちょっと描いている具体像というのはまだ聞いてないので、なんともコメントしようがないんですけれども、僕が当時、一つやりたいなと思ったのは、JRの松山駅前開発で高架化し、その下を路面電車がクロスする。とりあえず、松山総合公園まで延伸させると。そこまでも結構、時間がかかりますけど、ここさえやっておけば、その先が山沿いに行くと空港なんです。空港まで路面電車がつながるのは一つ夢に描いたことがあります。野志市長が描いている郊外電車と路面電車の相互乗り入れですか。
(あいテレビ)
相互直通乗り入れのようだが。
(知事)
今、言ったように僕の場合は、空港までの延伸という絵を描いていたので、どこに夢を描くのかということを今度、聞いてみたいと思っていますけど。
(あいテレビ)
もし、市がそういう構想の実現に向けて取り組む場合、県として支援をすることはあるのか。
(知事)
まちづくりのなかで、それが面白いプランだということで盛り上がりがあった場合は、そういう形になってくるだろうと思いますけど。
(あいテレビ)
応援をするということか。
(知事)
はい。
(南海放送)
先般、知事は、ベトナム、シンガポール、マレーシアと訪問したが、その成果等について聞かせてほしい。
(知事)
まずベトナムは、大きく2つの目的がございました。一つはものづくり産業の技能実習生の確保でございます。今、なかなか技能実習生は、中国も少子高齢化の波もありましてかつてほど集まりにくい状況になってます。他方、ベトナムは9,000万人の人口で、なんせ年齢が28歳の国でありますから、非常に若い方々が、まだまだ経済力からすれば、一人当たりのGDPがインドネシアの半分くらいですけども、ともかく希望に燃えていると言っても過言ではない熱気があるんです。ですから日本の技術の吸収に関しての関心が非常に高まっています。
そういう状況を受けて、今回、受け入れ組織とベトナムの労働省との間で、この技能実習生の受け入れ拡大についての協定を結ぶことの立ち会いをしてきたこと。かつ、その実習生がさらの状態で来るというのは、非常に大変苦労されると思いますので、やはり事前に日本語、日本文化、こういったことの勉強を積み重ねたうえで来た方が、限られた期間の中で実のある研修につながるだろうということで、その役割を担うのが日本語学校なんです。この学校のキーマンの方と出会うことができまして、学校も行ってまいりました。800人くらいの生徒がいると思いますが、驚くようなしっかりした授業をやってましたので、そことこれからどんどんタイアップしていけると思います。この建物は、日本のJICA(ジャイカ)の補助金も入っているしっかりした会社でありますから、ここと連携して、こうしたベトナムの若い、将来性のある方々の技能実習生の拡大というのを道筋をつけるというのが一つ。
もう一つは、ホーチミンに飛びまして、ホーチミン市長とも面談しましたけども、ホーチミン市の協力もいただいて、県内10社のものづくり企業との商談会を実施したんですが、当初50社、ベトナムの参加企業を見込んでいたんですけども、こちらの姿勢が非常に熱心だということで、実際、ふたを開けてみたら140社集まってくれまして、具体的な商談会はもう始まってます。日本から行った会社の方々も現地の会社訪問も始めてますので、これはまた新しい展開が生まれてくる可能性があるんではないかと思いました。
二つ目はシンガポールですが、シンガポールは既にこれまで2回、水産関係のセールスを行ってきましたので、当初、初年度は年間40万円くらいの売り上げでスタートしたんですが、今はやっと見込みですけど2,000万円くらいまでいけるかなと思っています。これからさらに知名度が上がると一気に上がってきますので、特に今回は、みかんブリ、みかん鯛という焦点を絞ったセールスを行ってきましたが、非常に関心が高い魚種となりました。その場で既に取引を始めたいという方々も誕生しましたし、またマレーシアの方に店舗持っている方もいらっしゃったので、そちらでの展開も考えたいといううれしい声もいただきましたので、水産、それから水産加工品を中心にシンガポールはこれからもサポートしていきたいと思っています。
それから、マレーシアというのは初めて行った所なんですが、たまたま、私のかつていた商社の同期生が三菱商事マレーシアの社長をやっていましたので、そこからもいろいろな人脈を紹介してもらいまして、いろいろな話を聞かしていただきました。それから初めて、かんきつを持ち込んでセールスをやってみたんですが、持っていったものは全部売り切れました。特に旧正月の前だったので、あちらは人口は3,000万人くらいなんですけども、旧正月の前にオレンジを贈る習慣がありますので、日本で最高級の品種という、うそじゃないですから、紹介したら、まとめ買いでドーン、ドーンと買ってくれるんです。持っていった品種は紅まどんな、はれひめ、温州みかんですけども、これらも全て完売したという報告も入っていますので、農協関係の方もそれを見て、非常に可能性というのを感じ取っていただけたんではなかろうかなと思います。
どこの県もシンガポールは結構行きますけど、マレーシアは結構穴場かなという感じもしましたので、その辺りは魚も含めて、売り込みの体制をシンガポール駐在員に指示をして帰ってきました。以上です。