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平成24年度3月知事定例記者会見(3月21日)の要旨について

ページID:0011176 更新日:2013年3月22日 印刷ページ表示

日時 平成25年3月21日 11時38分から

場所 知事会議室

 

(愛媛新聞)

 交付税減に伴う給与カットの検討状況について、国の姿勢が変わったように思えないので、ある程度準備しないといけないのかなと思っているが、現状を教えてほしい。

 

 

(知事)

 まだ平行線です。ですから、県という立場というよりは、全地方自治体の思いとして、意見を言い続けると。それを受け止めるか受け止めないかは分からないということで、まだまだ、これから同じ状況が続くと思います。もう本当に繰り返しになるんですけれども、なぜここまでみんなが言うかと言ったら、要は、これまでの5年、10年の行革に対する取り組みは、地方は先ほど申し上げましたように、定数削減も給与カットもずっとやってきているんですね。その間、国はほとんどやってない。そこを言えばいいのに、さも国も地方も同じことをやってきたから、今回は国がしっかりやるから地方も付いて来いと、それはないでしょうと。だから、多くの方々を束ねていく、組織を巻き込んでいくのであれば、やはり今言った過去のこともしっかりと打ち出して、その上で呼び掛けるということをすべきではないかなと私は正直思います。そこの姿勢が見えないというのは大きな問題だと思います。

 それからもう一つは、幾度も問題点を指摘してきたラスパイレス指数だけを前面に出してくる。それはこういう理由で問題があるんだと、具体的な根拠まで示しているわけですから、その声が届いているはずなのに、それにもかかわらず、ラスパイレス、ラスパイレスとくるということ自体に大きな問題があるのではないかなと思いますので、これは、個人的にも市長や知事をやらせていただいて、行革の旗を振ってきた立場からも、また地方のほかの自治体の長の皆さんもみんな同じ思いだと思いますので、これは最後まで言い続けたいと思います。

 

(愛媛新聞)

 愚陀佛庵の復元はどうするのか。

 

(知事)

 昨日、報告を受けましたけれども、今の段階ではまだ分かりません。昨日の結論を反復しますと、これが難しいのは文化財ではないというところなんですね。ですから、きっとこういうものだろうという形で造ったものが、観光面で価値を持ったということなんです。ですから図面も設計図もありません。正確なところも分かりません。ですから、優先順位ということになれば、当然、今の県ということになれば、文化財である萬翠荘ということになります。そしてまた、萬翠荘をどうするかということを調査していった段階で、崩落事故の危険性が分かってきたわけですから、これを徹底的にやると。その上で余裕があれば、愚陀佛庵をどうするかという議論だったんですが、あの場所では愚陀佛庵を追加することによって、さらに工事をものすごいお金を掛けて拡張していかないといけないことが判明したので、そこまで掛けることはできないだろうということで、元の場所については断念せざるを得ないという結論を下しました。

 次の段階というのは、観光振興で、ではどうするのかということになります。文化財ではありませんから。そこは松山市の観光振興というものが、道後も含めて、元の場所も含めて、どういう位置付けになっていくかによって、復元をするかしないかということになってくるんだろうと思います。今回は、道後の方はそこまでの運営管理も含めてですね、段階ではないという決断をされたわけですから、今の段階ではちょっと難しいということで、昨日の時点では分かっています。ただ、会でも報告にもありましたけれども、今後、道後温泉の本館は長期の工事になってくるわけですよね。そのときに道後の観光戦略をどう考えるのかとか、あるいは、元の場所で、例えば、土地は提供しますからぜひという、そんな話が出てくるのかとか、いろいろな何が起こるか分かりませんから、そういう変化が起こったときというのは再検討という道が残されていると思っています。

 

(愛媛新聞)

 ひめぎんホールの南の駐車場の土地について、文化交流施設の構想が残り、そのままになっているが、19日の包括外部監査の報告で、売却も視野に入れて検討したらどうかということだったが、その報告を受けてどうか。

 

(知事)

 まだ受けたばかりなので、これからですね。

 

(愛媛新聞)

 文化交流施設の見直し自体はあり得るのか。

 

(知事)

 当然、もう何でも、見直しというか、常に計画というのは見直しというのが前提だと思いますので、あらゆる点で検討を進めていきたいと思います。

 

(愛媛新聞)

 売却も選択肢か。

 

(知事)

 今の時点でそれを言うと、売却ばかり先行しますので、まだそれも議論する前の段階です。

 

(愛媛新聞)

 文化交流施設の構想については有識者がまとめたと思うが、今回は、今後、庁内で検討するのか、それともまた外部も含めた会議体をつくるのか。

 

(知事)

 まずは庁内で検討だと思います。大きな話になってきた場合、やはり同じような形で検討していただき、意見を聞くということも大事ですから、そういうステップを踏んでいくと思います。

 

(愛媛新聞)

 南海トラフの巨大地震による新しい被害想定が出された。だんだん数値が大きくなり心配になってくるが、どう受け止めているか。

 

(知事)

 この前、国の方から出された数字は、その大きさに自分自身も、これは大変な数字が出ているという率直な思いでありました。ただ、数字で無用に踊らされてはいけないとも思いますが、数字は大事です。大事ですけれども、不必要に踊ってもいけないので、やはり、今何ができるのかというのをきちんと順番立てて取り組んでいく地道な作業が何よりも大事だと思っています。ですから、今一番大事なことは、いかに大きな災害が襲ってきても、壊れたものというのはお金と時間をかければ修復ができます。でも人の命は取り戻せないので、何よりも大事なのは人の命を守るということが最重点課題であるということを追求する、今の時点はその時期だと思っています。それをしながら並行して、数字の変化なども考えながら、防災計画の見直しやハード面での、これは大きなハード事業になりますから、当然、国マターになってきますけれども、法律の制定も含めて、見直しを常にしながらステップアップを図っていくという、その2段構えになっていくと思います。

 

(日本経済新聞)

 TPPについて、安倍首相が参加を意思表明して、今後、貿易自由化が進めば県内農業への影響も避けられないと思う。農産物が輸入されても県内の農業が維持存続できるような生産体制に徐々に変えていくべきと思うが、県として、自由化に負けないような農業政策について、今後どのように進めていくべきだと思うか。

 

(知事)

 一つには、経営形態というものも、当然、今、高齢化が進んでいますから、若い人たちが就農するためにはどういう形が必要なのかというのは農業界全体で考えないといけない課題だと思いますし、若い人たちが就農する前提というのは、利益が出るということですから、その利益が出る体制をつくるためにどうすればいいかというのを、本当に聖域なき議論をするべきだと思っています。それともう一つは、人口が減少する日本社会ですから、市場が縮小するのは必至、そこを考えた場合、やはり常に言っているように、全国の市場だけではなく、東アジアを中心とした海外市場にも積極的に種をまいていく、打って出る、最後に花を咲かせるゴールを目指して、そういった姿勢も絶対必要になってくると思います。

 それともう一つは、これはあくまでも個人的な思いで検討を指示しているんですけれども、IT化の活用なんですね。特に農業分野というのは、販売の面では、例えばPOSシステムを導入したり、IT化を進めているんですけれども、実は生産管理のところではIT化が全く遅れているんですよ。まさに今、もし、これをやると莫大なコストがかかるということもあって、市場として成り立つのかどうかということもあったので、コンピューター会社もそう積極的ではなかったんです。でも今、クラウドコンピューティングというのが出てきました。これは低コストでいろいろなソフトを開発していく可能性を生むわけですよね。ですから、ここをぜひ検討して、例えば、生産の分野でIT化が進めば何が起こるのかというと、気象条件とか、あるいはこれは気温とか降雨とか湿度とか、いろいろあると思います。今は、その気象条件の変化に対して何をやっているのかというと、経験則でやっているわけですよ。でもこれをITを使って、この気象条件のときには肥料のやり方はこうだよ、水の与え方はこうだよとか、IT化をやっていく余地がものすごく残っているんですよね。これをやることによって、無駄というのを相当省ける世界が待っていると思いますので、ぜひこのクラウドコンピューティングを活用した農業の生産部門の研究というのを一刻も早くやりたいなと個人的に思っています。できるかどうか分かりません。それこそ、生き残っていくために必要な一つの道筋ではないかなと思います。

 

(日本経済新聞)

 具体的に担当部局に指示を出しているか。

 

(知事)

 はい。検討中です。

 

(日本農業新聞)

 TPPに関連し、各県で影響額の試算などを出したり、徳島県では対策本部を立てたりしているが、今後の対応を聞かせてほしい。

 

(知事)

 試算については、難しいのは、どこの試算を前提においてはじき出すか、みんなバラバラなんですね。国自体も今まででは、農林水産省は農林水産省、経済産業省は経済産業省、ですから数字もバラバラ、どこの全国データのベースを使うかによって、もう数字はぶれまくるんですよ。ですから、ぶれまくる段階で、どこまで正しい見極めができる数字が算出できるかというのは、個人的には慎重に検討すべきだなと考えていました。ですから、県によって考え方が違うので、この数字で出すのがいいんだという思いで出されるところもあれば、同じような考え方のところもあれば、それはやはり県内の農業構造も違いますから、事情によって異なると思っています。ただ、これから情報提供というのをなぜ求めるかというのは、まさにそういった細かい情報が見えてくると算出もしやすくなりますから、当然、算出ができるのかできないのか、どの時点でできるようになるのか、そういったことは常に検討課題として、これからもウオッチしていきたいと思っています。

 それから、体制につきましては、すでに企画振興部の方に一元的に情報を集めて対策を練る体制をとっています。でも実際に、この段階で対策本部というところもあれば、すでにその任を担っているところがあるわけですから、ただ、これは実際に、本当に交渉参加表明のあと、交渉に参加していくということになった場合、刻一刻と状況は変化していきますから、当然それに対応する体制というのは必要になってくると思っていますので、これも先ほどの試算と同じように、時期を見て検討する課題になってくると思います。今、対策本部が組織上あるというから、こっちはないのかと言ったら、そうではないんですよ。そこはぜひ分かっていただきたい。

 

(日本農業新聞)

 影響額の試算については、まだどういった方向になるか見極め切れていないから、とりあえず今は出さないということか。

 

(知事)

 前も農林水産省のベースデータを使って出したことはあるんですよ、愛媛県も。

 

(日本農業新聞)

 参加表明のときに、一応、政府試算が出ていると思うが、それを基にして試算するつもりも今のところは。

 

(知事)

 この政府試算というのが、また難しいんですよ。個別事情というか、産地事情というのを全く考慮せずに、例えば輸出入の統計であるとか、全国ベースの数字だけで機械的に判断して出している数字なんですね。例えば、北海道の農業構造と愛媛の農業構造は全く異なるわけですよね。それをどう入れ込むかというのがリンクできないデータなんです。あくまでも全国統計の中で算出していますから、個別データが全くないんですね。ですから、これが使えないんですよ。唯一使えるとすれば、前に出していた農林水産省、専門部隊ですから都道府県で出していたんですが、それについては愛媛県も算出して発表したんです。これはあくまでも参考までにですね。460億円という数字が出ています。

 

(日本農業新聞)

 県内の農家では、自分のところにはどういった影響があるのかなど、かなり不安に思っているが、以前試算したものを参考にして考えてよいか。

 

(知事)

 例えば、ベースデータがないんですよね。交渉の状況も分からないし。それをあやふやなままに数字を出して、それが独り歩きして、全然実は違っていたんだということになったら責任が取れないんですよ。だからその辺り数字というのはすごく大事ですよね。それは災害でも同じだと思うんですけれども、問題になったのは、去年突如、津波20メートルというのを国がボコーンと発表したら、みんなどう思うかと言ったら、現実が分からないですから、その数字だけが独り歩きして、不安感だけが社会に広がってしまうという、そういうことも考えておく必要があるのではないかなと思います。

 

(日本農業新聞)

 県議会では、国に対して意見書を採択したが、知事からも、国に対して、今後の対応など情報提供などを求めたりするのか。

 

(知事)

 今日、早速、知事会で各県知事の意見を集約して、知事会の方で動いてくれていると思いますので、常にそういう行動は起こしています。

 

(共同通信)

 オスプレイについて、19日に県内2回目の訓練飛行が確認された。前回は、直前に変更はあったが、事前に通告があった。今回は当日いきなり、通告なしでという状況だったが、今後この辺りの情報提供についてはどうか。

 

(知事)

 これは前も申し上げましたように、日米安保や国の防衛政策で、その存在そのものは否定はしていません。でも実際にまだ信頼性に対する不安感というものがある以上は、やはりしっかりとした信頼関係の下に約束に応じて運営するという姿勢を見せ続けることが大事だと思うんですよ。だからこそ、日米の間で合意された事項については、しっかり守りながらやってますよという姿勢を示せば、安心感というものも広がっていくだろうし、だからすごく大事なポイントだと思います。だからこそ、守られているのかどうかというのを情報発信していくことが、また、それが合意が守られることにつながるということで、職員を派遣したり、今回ももう派遣しています、岩国に来たということで。そういう形、姿勢を取っていくことが大事だと申し上げてきました。そういう観点からいくと、今回連絡もなしに通過したというのは、まさにその大事なところが、信頼関係が失われてしまうことになりかねないので、それはおかしいでしょということは、当然のことながら、国に対して申し上げました。

 

(愛媛新聞)

 夏の参議院議員選挙に向けた個人的な対応は固まっているか。

 

(知事)

 全く白紙です。全然そこまで考える余裕もないです。

 

(共同通信)

 4月に2件、14日に伊予市長選、21日に八幡浜市長選とあるが、知事のところに支援の要請など、市長選候補者に対して何かということはあるか。

 

(知事)

 いや、特にはないですけど。ただ、この前エールは送らせてもらいました。やはり知事選挙のときに、市長会の皆さんに大変お世話になったので、前にも申し上げていますように、「政治は人なり」というのと、やはり自分のときに恩義がありますので、それをお返しするという人の道だけは外したくないので、そのできる許される範囲でのエールは送らせていただいています。

 

(愛媛新聞)

 そのエールは、八幡浜の方か。

 

(知事)

 そうです。

 

(愛媛新聞)

 伊予市長選の候補者も、県政与党だった方だがどうか。

 

(知事)

 当然、県政の与党で支えをしていただいたので、例えば為書きであるとか、そういうエールは送らせていただいています。

 (選挙は)三つあります。鬼北町、伊予市、八幡浜市の三つです。


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