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平成24年度1月知事定例記者会見(1月9日)の要旨
日時 平成25年1月9日 11時5分
場所 知事会議室
(南海放送(幹事社))
知事は、3年目の今年を「上昇」の年と位置付けたが、何を重点に取り組むのか。
(知事)
就任以来、公約である「愛顔(えがお)あふれる愛媛県」の実現を県政の目標に掲げましたけれども、初年度に、その骨子を受け止めた形で各部局の知恵を総結集し、また県民のお声もいただきながら、長期計画を策定いたしました。これを柱に、基本政策の浸透、そしてまた個別政策の種まきなどに力を注いできた2 年でありましたけれども、だいたい概ね2年間の工程は順調に達成できているのではないかなと感じております。
今年の干支である「巳」の年は、草木が成長して実を結ぶ時期とも言われております。県政運営においても、3年目の今年を、助走・離陸に続く「上昇」の年と位置付けて、まいた種が花を咲かせ、実を結び始めるその成果を、さらに次のステップへつなげていけるよう、積極的な取り組みを進めてまいりたいと思います。
依然、厳しい財政状況にありますが、社会や経済の変化に対応しながら、重点戦略方針による集中と選択、知恵と工夫で、効果的かつ効率的に施策を展開してまいりたいと思います。
そのため、政策面では、まず、本県の魅力や産業の底力を最大限に発揮し、地域経済を活性化させるため、引き続き、実需の創出に徹底的にこだわりまして、対外的に打って出る営業戦略を実践していきたいと思います。具体的には、東アジアにターゲットを絞ったトップセールス、「すご技」企業の販路開拓支援、紅まどんなや甘平をはじめとするかんきつや「愛育フィッシュ」・「媛すぎ・媛ひのき」等の愛媛ブランド、昨年、このブランドを業界の皆さんとともに共有しましたので、いよいよ本格的な売り込みなど、県内企業等の営業活動を後押しする補助エンジンとしての役割をしっかり果たすとともに、新たな「愛媛ブランド牛」の開発も継続して進めていくこととしています。
併せて、こうした優れた技術力や産品を市場に送り出していくため、引き続き、県内企業の経営基盤の強化や産学官連携の推進、農林水産業の6次産業化や担い手の確保・育成等の取り組みにも力を入れて、愛媛県の産業の底力を一層引き上げてまいりたいと考えております。
次に、観光戦略としては、台湾との交流で培ってきた強いつながりを生かしまして、台北・松山、そして愛媛・松山間のチャーター便の運航を、是が非でも今年中に実現させたいと考えているほか、平成26年度の「瀬戸内しま博覧会(仮称)」と、それに合わせて開催を目指す「しまなみ海道・国際サイクリング大会(仮称)」に向けて、広島県や関係市町とも連携し、準備を本格的に加速させるなど、世界を視野に入れた「自転車新文化」の発信に果敢に挑戦してまいりたいと思います。
また、平成29年の「えひめ国体」の成功に向けても、競技力の強化や施設整備、受け入れ体制の準備等を含め、県民総参加を目指しながら前進していきたいと思います。
さらに、県民の安全・安心確保に最優先で取り組むため、愛媛県地域防災計画の見直しをはじめ、県民の命を守る基盤づくりとして、県立学校の耐震化、特に、これは非常に全国的にも低い数字でありますから、加速的に、今、集中的な予算投下をしているところでありますが、来年度ぐらいからは、一気に毎年10 ポイントずつぐらい上昇していくんじゃないかなと思っております。それから、海岸保全施設の津波対策、広域避難路や緊急輸送道路の整備等を促進するとともに、高速道路のミッシングリンク早期解消に向けても、引き続き尽力していきたいと思います。
また、現在建設中の県立中央病院の新本院、診療棟が今年5月に完成し、運営を開始するなど、医師確保を含めた医療提供体制の充実を図るとともに、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりや、高齢者がいきいきと暮らせる体制の整備など、少子高齢化社会に対応するための施策にも積極的に取り組んでいきたいと思います。
併せて、教育の分野では、教育委員会と連携し、学力、道徳、体力のバランスが取れた国際社会に通用する次世代の育成にも意を用いていきたいと思います。
県政運営の面では、就任以降、組織の見直しや職員の意識改革、二重行政の解消などに取り組み、これまでに確かな手応えも感じているところでありますが、「行革に終わりなし」との認識の下、政策立案型行政への転換、地方分権時代に対応した足腰の強い組織づくりや人材育成など、さらなる改革の推進に努めるとともに、県と全市町の「チーム愛媛」で、基礎自治体重視の行政運営に取り組んでまいる所存でございます。
同時に、国に対して、最重要課題の一つである地方分権の推進や社会保障制度改革等について、この夏、本県で開催することとなっています全国知事会議等を通じまして、地方の立場から、強く提言していきたいと考えています。
今、世の中や県政を取り巻く現状は大変厳しいものがあり、乗り越えるべき課題も山積しています。しかし、いかに困難な時代であろうとも、多くの県民の間に未来志向で前向きな「愛顔」を広げていくため、引き続き、公約の実現にこだわりつつ、「上昇」からさらなる「飛躍」へつなげていけるよう、率先垂範で、「坂の上の雲」を目指して力強く歩み続けていきたいと思います。以上です。
(愛媛新聞)
「えひめ国体」について、仕事始め式で、競技力向上の組織を考えたいと発言していたが、それは県庁組織か、対外的なものか、どういうイメージなのか教えてほしい。
(知事)
いよいよ5年を切るという状況を迎えまして、残念ながら、一昨年は非常にいい成績だったんですけども、昨年はご案内のとおり、若干低下をしました。やはり、組織力向上、1位を目指すからにはですね、しっかりと対応していく必要がありますので、それを県体協や各競技団体とも連携できるように、県庁内の組織の中に、競技力向上を集中的に扱う部署というものをつくっていきたいと考えております。具体的には、今作業中なので、正式にはチーム名も決まっていないですけれども、是が非でも、国体準備局の中に室くらいの位置付けのある、競技力向上に集中できるような部署を編成していくことができないかなと考えています。
(愛媛新聞)
競技力向上について、これまで、室のレベルでつくったことはないと思うがどうか。
(知事)
ないです。
(愛媛新聞)
どれくらいの規模でどのようなことをしていくのか、イメージがあれば教えてほしい。
(知事)
規模というのは、まさに今、配置の関係で、今の段階でこれぐらいだというのは言えないんですけれども、やはり指導者、それからまた、集中ですね。例えば、「えひめ国体」まで4年、5年となると、少年の部では小学校の高学年・中学生、それから高校生が成年の部の中心的な世代になってくると思いますので、その辺り、種目ごとに高校などもですね、この学校ではこれをちょっとやってみようというのがあれば、ライフル射撃とかですね、馬術とかですね、出てきていますから、そういったところを集中的にバックアップできるような体制、特に指導者が少年の部などは非常に大きな鍵を握っていると思いますので、その辺りに力を入れていきたいなと思っています。
(愛媛新聞)
今年の4月の組織改正に合わせるということか。
(知事)
そうです。はい。
(愛媛新聞)
東アジアの営業戦略について、年頭のあいさつで、インドネシアへの経済進出を考えていると発言した。県商工会議所連合会でも、ミッションを出そうという動きがあるが、関連性はあるか。
(知事)
昨年、一昨年くらいからですね、経済界の方々とはよくこんな話をしていたんですけども、諸外国では、知事や市長が外国を訪問するときに、経済ミッション団も同行してですね、徹底的に経済交流の拡大に向けての機会にもつなげているのが見られると思うんですけれども、日本ではそういった姿はあまりなかったんですね。ですから、昨年からそういうことどうだろうかということで、昨年は、経済同友会さんの方が、台南市でのミッションを組んでいただきましたので、それには県が一緒になってやると。一緒になってやることによって相手の対応も全然変わってきますので、その拡大された対応をうまく生かしていくという形で一つの実例ができたと思っています。
今回は、昨年はですね、第一ターゲットゾーンとして、香港、シンガポール、上海、台北ということを考えていましたけれども、今年は、できれば第二ターゲットゾーンのインドネシアや、あるいはベトナム、この辺りも視野に入れることができないかなというふうな雑談の中での話が拡大する中で、今度は、県の商工会議所連合会の方からですね、インドネシアはどうだろうかという話がきていましたので、それは今までの話と非常にマッチしていますから、これはもうぜひ、前回と同じように、共同で機会の拡大につなげていきたいなと思っています。
(愛媛新聞)
4月に予定していると聞いたが。
(知事)
そうですね。だいたい4月くらいになると思います。
(愛媛新聞)
知事も同行する予定か。
(知事)
もちろん。はい。
(愛媛新聞)
今回、インドネシアを訪問する場合、どのような業種を想定しているか。
(知事)
そうですね、やはり今のインドネシアの状況からですと、ものづくりの方が中心になってくると思っています。
(日本経済新聞)
先日、「瀬戸内しま博(仮称)」における国際的なサイクリング大会のプレ大会の発表があった。3,000人規模の結構大きな大会のようだが、愛媛県だけでの規模か。
(知事)
そうですね。実は、サイクリング大会を想定した場合、スタート地点というのは、広島側と愛媛側で、両方からということが想定されるんですけれども、規模的に言うと広島側が小さいんですよ、スタート地点は。例えば、尾道からまず船に乗らないといけないんですね。船に乗って渡って、あの一番小さな橋からスタートしますから、サイクリングのスタートということだけを考えると、愛媛側の方が多くなるんですね。ですから、今回はそういうことも踏まえて、向こうのキャパの問題があるので、広島はもう今回は協力という形で、愛媛側で実証実験してみようと。実証実験という言葉が適切がどうかは分かりませんけれども、そこでいろいろなテーマ・課題が見えてくるんじゃないかなということで、とりあえず愛媛側でやるということになりました。
(日本経済新聞)
どれくらいの規模を想定しているか。また、海外からはどうか。
(知事)
それも今回やってみて、避難訓練でもそうなんですけれども、とりあえずやってみて、そこからシミュレーションをして一体どこまでいけるか。マラソン大会なんかでもそうなんですけれども。その参考データが取れるんじゃないかなと思っています。
(日本経済新聞)
海外からも多く招くということか。
(知事)
そうですね。海外については、このために布石を打っていたのがジャイアント社との提携であって、われわれがやみくもに呼び掛けても、海外のサイクリストにタイムリーに的確に情報発信はできないので、そのときに世界的な規模のメーカーの力が生かされると思っています。その辺りをくみ取っていただいて、先般、ジャイアントでは、世界支店長会議を愛媛県で開催していただいて、ヨーロッパ、アメリカなど各地の責任者の皆さんが、実際にしまなみ海道を走っていただくことによって、来年、それぞれの地域でそのネットワークを活用していこうということになったということでございます。
(愛媛新聞)
プレ大会には、ジャイアント社の関係者が参加することも想定しているか。
(知事)
当然、関わっていると思うんですが、ただ、別にジャイアントだけでなくてですね、日本のメーカーさんも、それからサイクリング協会も含めての話になってきますので。ジャイアント社さんも、先般来られたときも、あまり社名は言わなかったと思うんですね。「自行車新文化基金会」という形で。ですから、要は考え方として、自転車新文化が広がれば、分母が広がればそこにマーケットができて、ジャイアントの自転車も自動的にチャンスが生まれる。他のメーカーの自転車もチャンスが生まれる。非常に大きく考えていらっしゃいますから、その辺りがスムーズにいくんじゃないかなと思っています。
(愛媛新聞)
政権が自民党に代わり、広域連合の法案を見送るような動きや、道州制の担当大臣が復活するなど、広域連合より道州制に進む雰囲気がある。四国4県で広域連合に合意して、今年の秋までに立ち上げる予定だが、国の動向も踏まえて、この扱いをどうしていくのか。
(知事)
結局、広域連合というのは、法案が通らないと、実際やっても意味がないですから、その辺りを新政権がどういう形の地方分権論議をされていくのかというのを見極めないと何とも言いようがないと思います。ただ、現場の声ということを受け止めていただかないと、この分権論議というのは誤った方向に行く可能性もあると思うので、これは、百点満点の案というのはないんですね。ある人は、「道州制が一気にいけばいい」と言うし、ある人は、「広域連合で十分だ」と言うし。ただ私は、基礎自治体を経験する中で、基礎自治体を重視した形の中から広域の問題を考えていくのが、現場に見合った姿なのではないかなというのをずっと主張してきましたので、それは今後とも変わりなく主張していきたいと思っています。
(愛媛新聞)
知事は政府の委員(地域主権戦略会議)になっていたと思うが、今はどうなっているのか。
(知事)
政権交代でリセットじゃないですかね。
(愛媛新聞)
一括交付金を廃止するとの報道があり、いわゆるひも付きといわれる縦割りの補助金制度に戻るという雰囲気だが、どう受け止めているか。
(知事)
ただ、この一括交付金というのは、実は、これは地方から求めた形ではなかったんですね。地方はあくまでも自主財源の充実というものを強く訴えてきたのが、例えば、地方消費税の充実ということが、主張の主たるものであったんですね。その折衷案として、当時の民主党政権側から、この一括交付金というアイデアが出てきたんですけれども、実際やってみると、今お話しがあったように、既存の事業について貼り付けて、何となくまとめていたというものだったので、使い勝手が非常に悪かったのは事実です。ですから、こうしたようなことを踏まえて、要は、地方分権というのをどの程度重要性を持たれているのかということに尽きると思うんですけれども、その中から、新たなスタイルを模索されているんじゃないかなというのが、今の段階かなと思っていますので、一括交付金というのは、そういう意味で、使い勝手が悪かったと思いますが、ともかく、地方の裁量権を拡大するという方向で物事を組み立てていかないと、おそらくこの国の将来というのは行き詰まるのではないかなと、現場から見ると実感しています。
(テレビ愛媛)
県内の原発が全て停止し1年が経過しようとしているが、あらためて、原発についてどう思うか。
(知事)
あらためてというか、もう全く変わってないんですけれども、日本の国のエネルギーの諸事情、自国で資源が賄えない、四方が海に囲まれているというエネルギー面でのマイナス要素、こうしたことを鑑みて、もう一つは資源の偏りからくるリスクというものも含めて、多様性を持ったエネルギー戦略が必要だというのは、今後とも変わらないと思います。その中で、原発の扱いをどうするのかということなんですけれども、個人的には、長い目で見て脱原発、減原発を目指していくということに目標を置いて、ただし、それには条件がある。発電量や安定供給やコストという条件を備えた代替エネルギーが本当に見つけられるのかどうかということ、それから、廃炉技術の確立、それから最終処分の問題、これらが満たされて初めて、減原発の一歩が踏み出せていくことができると思うんですが、今この段階では見えていないわけですから、こうしたようなことが見えない段階では、先ほどの日本の弱点がありますので、安全というものに徹底的にこだわった中での原発との付き合いというのは必要なことではないかと思っています。
(愛媛新聞)
再稼働の見通しが立っていない中で、新年度の当初予算には、核燃料税の計上を引き続き見送るということでよいか。
(知事)
今のところそういう形です。
(テレビ愛媛)
総務部長の専任復活という一部報道があったがどうか。
(知事)
まだ決めていないですけれども、もちろん、これは行革との絡みもありますので、復活する場合は、コストが上がらない仕組みができるかどうかが前提になります。ですから、その辺りの振り分け、新設、それから、それに伴ってやめるものとか、いろいろなバランスを取りながら全体の中で最後決めていきたいと思っています。
(南海放送)
参院選が半年後に迫り、自民党では、井原市長が他薦されたとの報道があるが、そういう候補者の実名が出た場合、知事は個人を応援することはあるか。
(知事)
可能性はあると思いますね。だから、私はあくまでも「政治は人なり」だと思っていますから、本当に地方のことをしっかり踏まえた上でやられる方が多く出るというのは非常にいいことだと思います。
(南海放送)
井原市長個人への応援はどうか。
(知事)
本人がまだ決めていないですから、今この段階では何とも言えないです。
(南海放送)
知事が来賓として出席した松山市の年賀交歓会において、自民党の3人の国会議員が欠席した。衆院選でのしこりが原因ということが顕在化してきたが、その状況を目の当たりにしてどのような感想を持ったか。
(知事)
目の当たりと言っても、それは個人個人の自由ですから、出席するもしないも。私が市長になったときなどは、もっと誰もいなかったですからね。それこそ、自分が最初市長になったときは、全政党が相手候補の支援でしたから、それこそ誰も出席はいなかったと思いますので。
(南海放送)
今後の県政運営で、自民党との折衝や交渉などで影響は出てこないか。
(知事)
それは分からないですよ。ただ大事なことは、何のために出ているかということであって、私自身は愛媛県を良くするために出ているわけですから、その仕事を粛々と、そしてまた粘り強くですね、公約にこだわりながら進めていくと。それに対して愛媛県の発展というものに、与党も野党も関係なく力を貸していだけるかどうかというのは、それぞれの議員さんが決められることですから、それは皆さんが見つめていけばいいんじゃないですか。
(あいテレビ)
総務部長人事について、これまでは総務省からのポストだったと思うが、内部からの登用になるのか、それとも総務省から新たな人を招くのか。
(知事)
まだ全然決めていないです。
(愛媛新聞)
国家公務員の人件費について、2年間、7.8パーセント削減するということで、地方向けの交付税をその分減額するというようなことが民主党政権のときにあったが、政権が代わり、副総理も発言している。このことについて、これまでずっと地方公務員の人件費は削減してきたがどうか。
(知事)
そうですね。この件に関しては早速、昨日、全国知事会の副会長の上田埼玉県知事が、この問題について特化して取り上げていましたけれども、知事会として何らかのアクションが必要だと思っています。やはり、民主党のときもそうでしたけれども、現場の実態というのがほとんど届いていないわけですよね。ここでの記者会見でも説明させていただきましたが、過去数年間の地方の先行的な取り組みというものがあるという事実、それから、ラスパイレス指数というのが、地域手当が含まれていないということによって、それをもって進めようとしているというゆがみ、あるいは、そのラスパイレスの中に上級の官僚の皆さんの給与が入っていませんし、それから、学卒の比率も全く反映されていないので、非常に現状とのかけ離れた数字になってしまっていますね。ですから、そのラスパイレスで物事を判断するというのが、非常にさらなるゆがみを拡大していく可能性がありますから、その辺りも説明して、やっと最後に「なるほど」という状況になったので、また同じことを繰り返すということになるんじゃないかなと思っています。私自身も国会議員のとき、じゃあ分かってたのかと言ったら、その問題は分かってなかったですね。
(愛媛新聞)
知事給与の25パーセントのカットを続けているが、新年度も戻す状況にはないか。
(知事)
ないですね。はい。
(毎日新聞)
四国電力の電気料金の値上げを申請する方針について、どのように受け止めているか。
(知事)
もちろん、この電気料金の認可は国の範疇(はんちゅう)に入ってくるので、それについては、とやかくは言えませんけれども、もし上げる場合というのは、徹底した無駄の削減とかですね、自助努力というものが前提になると思います。ただ、今、原発が止まっていますから、火力発電の比率が高くなってきている。必然的にそれはコストが上がってくるのが自明の理でありまして、やがては、この電気料金に転嫁されていくというのは最初から懸念されていたことであります。ですから、これがどの程度の影響が出てくるのか、市民生活、県民生活、国民生活だけの問題ではなくて、これは産業活動に、特にものづくり産業にすさまじい影響が出てきますから、この辺りも含めて、エネルギー戦略やそうした値上げの認可の問題というのは、取り上げられていただく必要があるのではないかなと思っています。
(愛媛新聞)
国の補正予算が1月で、本予算は2月からということらしいが、県の予算編成に影響はあるか。
(知事)
それはもう当然影響は受けますね。ただ、できるだけ早くやっていただきたいと思いますね。
(愛媛新聞)
県の予算が骨格予算になることはあるか。
(長谷川副知事)
今、補正予算が、多分今週ですか、来週ぐらいですから、まだ、何とも言えないです。ただ、今の政権も要は景気対策最優先していますから、予算が遅れればそれだけ影響があるということは政権の方も十分ご認識だと思いますので、しっかりした予算が地方で組めるような形でやっていただくことを期待します。