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平成23年度9月知事定例記者会見(9月6日)の要旨

ページID:0011151 更新日:2013年1月15日 印刷ページ表示

日時 平成23年9月6日 11時35分

場所 知事会議室

 

(知事)
記者会見に先立ちまして、今回の台風第12号による被害状況を報告させていただきたいと思います。
今回の台風第12号におきましては、増水した石手川に流されてお亡くなりになった方がいらっしゃいます。そのご本人とご家族に対しまして、心からお悔やみを申し上げさせていただきたいと思います。また、道路損壊等により孤立化した集落にお住まいの方々、床上・床下浸水等で被害を受けられた方々に対しましても、お見舞いを申し上げさせていただきたいと思います。
今回の台風は非常に進行速度が遅かったために、一部地域では総雨量400ミリを超える大雨が降りまして、東予地域を中心として、護岸等の崩壊や土砂崩れなどの大きな被害が発生しています。
昨日18時の時点での被害状況でございますけれども、その概要につきまして説明をさせていただきます。
人的被害は死者1名、集落の孤立は西条市及び東温市の5地区、避難指示は四国中央市の200世帯、避難勧告は新居浜市ほか4市で982世帯が対象となったほかに、85世帯129名が自主避難をされています。また、土砂崩れ5箇所、河川の護岸崩壊など10箇所、海岸の護岸被害2箇所、道路通行止め83箇所、そのほかJRの運休や停電約1万4千戸など多大な被害が生じています。
このうち、孤立化した集落につきましては、いずれの集落も全員の安否確認が取れておりまして、必要に応じて各市において食料等の物資搬入を行っているところであります。崩壊箇所に対し懸命な復旧工事を行っておりまして、現在は、いずれの地区も徒歩による行き来ができる状況にあることから、完全な孤立状態という状況は解消されております。また、ライフラインについては、すべて復旧済みとの報告を受けており、一応は安堵しているところであります。
なお、昨日の夕方になって、東温市滑川(なめかわ)地区郷(ごう)集落で地すべりの兆候が見られましたことから、3世帯8名の方々を対象に新たに避難勧告が出されたとの報告を受けています。
県道の復旧見通しにつきましては、西条市大保木(おおふき)地区内の主要地方道西条久万線が一番時間がかかりそうでございます。完全復旧には数カ月を要する見込みですけれども、ただこれは、3週間程度で車両の通行ができる仮桟道を設置する応急対策を講じることとしております。
また、県内農産物の被害状況については、現在、詳細を調査中ですが、一部に水稲の倒伏や、梨、栗の落果などが見受けられると聞いているものの、現時点においては、大きな被害には至らないのではないかと思っております。

 

(愛媛新聞)
台風の被害額は、まだ、ざっとしか出ていないのか。

 

(知事)
まだ出ていないですね。

 

(愛媛新聞)
追加の補正予算は必要ないということか。

 

(知事)
ご案内のとおり、当初予算で災害復旧費約38億円を計上しています。その中には、昨年からのものに充てる予算と今年度に発生するかもしれないということを想定した予算、両方含まれているんですけれども、その範囲の中で、今の段階では収められるかなと思っておりますが、もちろん、被害状況の拡大によっては対応が必要になると思っております。

 

(愛媛新聞)
今年度に使えるのはいくらぐらいか。

 

(知事)
38億円のうち、28億円です。

 

(愛媛新聞)
定期検査に入った伊方発電所1号機は30年を超える長期運転になるが、高経年化についてどう考えるか

 

(知事)
物は、当然、長く使えば傷んでくるというのは避けがたき運命だと思います。これはやはり、国策として推進してきた国によって、今回の事故も踏まえて、これまでとは違った知見が出るかもしれない。ですから、そこは当然、今回の首相の方針にも明確に示されていますから、その結論を待ちたいというふうに思っています。ただ、うちでできることは、先般、試験片の前倒しとか、やれることを事業者に要求していくというふうなことは徹底していきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)
ストレステストが9月中に動き出したということで、スケジュールが見えてきたのかもしれないが、伊方発電所3号機について、スケジュールなど現段階で何かあれば。

 

(知事)
ストレステストが今月中にでも終了して、国にその結果が報告をなされるようなことを報道等で知るわけですけれども、具体的にいつ終わるかというのは、僕自身まだ分かっていません。その結果を国が受けて、どういう判断するかというのも見えていません。その結果、問題がある場合はさらにということになると思いますし、良しとした場合に、国がどういうアクションを起こしてくるのかも見えていません。ただ当然、繰り返しになりますけれども、国策としての原子力政策がある以上は、前回と同じように、口頭ないしは書面で、国によって、これこれ、こうこう、こういうことを行った結果、どうであるから、例えば再稼動を要請するとか、前回はその文書が来たわけですよね。そういうアクションが起こってくる可能性はあると思います。それを受けて本県がどうするかという問題だと思っています。

 

(共同通信)
海江田さんは民主党の代表選の討論会の中で、9月中のストレステスト終了後、2、3カ月保安院のチェックを受け、年内にいくつかの原発は再稼動できるのではないかという見通しを示していたんが、県には具体的には入っていないか。

 

(知事)
何にも入っていないです。だから、2、3カ月というのがどういう意図で言われたのか分かりませんけれども、あの時点では経産大臣だったですよね、だからその立場で、前も申し上げたんですが、国はかろうじてそこは考えているだろうと思っているのが、原発の問題、再稼動の問題と全国のエネルギー供給の問題、その両にらみをしながら物事を組み立てているというのは、かろうじて信じているところなので、そこら辺りを踏まえての発言ではないかなというふうな感じはしますね。

 

(愛媛新聞)
鉢呂経済産業大臣が、原発が停止した今年の冬の電力供給は大丈夫との見方を示していることについてどう思うか。

 

(知事)
どういう根拠に基づいて、うちは四国のことしか分からないので、全国の例えば関西がどうだとか、東北がどうだというのは全く資料も読み込んでいないですから分からないですけれども、そういう判断をされたのは何かの根拠があるのかなというふうには思っていますね。

 

(毎日新聞)
鉢呂経済産業大臣から、ストレステストの結果について、さらにIAEAのお墨付きも得た上でというような話も出てきたことについてどうか。

 

(知事)
これは国が決めることですから分かりません。そもそも、ともかくあっちにふらふら、こっちにふらふらしないでくれということは申し上げたいですね。というのは、要請というものがあった直後にですね、ストレステストを実施という言葉が天から降ってきたといういきさつがありますから、それによって、一体どうなっているんだという不信感が拡大したわけですよね。ですから、もう明確な方針を示して、それに基づいてしっかりやっていただくというふうなことを強く求めたいと思います。

 

(日本経済新聞)
原発の関連で、長期的な観点から原発の依存度を下げて原発をゼロにはしないということが適切と考えるか、あるいは原発の依存度を徐々に下げてゼロにするということが適切と考えるか。また、伊方発電所3号機については、知事の希望として、年内の稼動を目指したいと考えるか。

 

(知事)
まず、長期的に見て理想論で言えば、それは今の事故を見た場合、ゼロが理想です。ただ、その理想に到達できるかどうかは、代替エネルギーや蓄電技術の状況によって、それが可能になるのかならないのかというのが決まってくると思います。今この時点でわれわれが持っている人類の技術力では、取って代わるものには成り得ていないという状況にありますから、その道筋が見えない場合は共存をしていくというふうな選択になると思います。あくまでも、それを目指していくというふうなことだろうと思いますので、ゼロを目指しながら現実を見ていくということが現実的な道のりじゃないかなと思いますけどね。
それから、3号機はこれはもう分かりません。国の方針が明確でそれがクリアされた場合は再稼動ということになりますし、それがあやふやであるならば、ちょっと難しいという意見を言わざるを得ないし、これは年末ですかね、今月、ストレステストが終わった後の動向を見極めないと、どうにも判断ができないですね。

 

(NHK)
四国では今、原発が2基止まっている状況になっているが、現在の電力需給についての認識はどうか。

 

(知事)
これは四国電力の情報ですけれども、二つ止まっても何とか乗り切れる状況にあると。ただし分析をしていきますと、民間の余剰電力の買い取り、それから他の電力会社への融通の中止、それから火力発電所の定検延長、それから休止していた火力発電所の再開等々と、全部複合して到達している数字ですから、余裕がほとんどなくなってきているなという実感を持っています。

 

(NHK)
そのことが、原発の運転再開という知事の判断に与える影響はあるか。

 

(知事)
それは国が決めることですからないです。うちはあくまでも、安全というものを確認して合意するかしないかという判断ですから、全国の電力をコントロールしているのは国ですから、融通も含めて、ですから、そこはきっと考えながらやっているに違いないというふうな前提で見つめています。

 

(愛媛新聞)
野田内閣の内閣支持率について、共同通信では62パーセントと高い数字が出ているが、何か感想があれば。

 

(知事)
国民は、多分これまで目の前で繰り広げられてきた党内における無益な抗争に辟易(へきえき)していると思うんですね。それよりももっと大事な仕事をしてほしいというふうな思いが国民の中にものすごく強くあったと思います。一応、スタートの人事において、そういったものを解消するような人事を行ったということを受けて、仕事をしてくれるんじゃなかろうかという期待感がその数字に表れているんじゃないかなというふうに思っています。

 

(毎日新聞)
まもなく震災から半年になり、県はいろいろな形で被災地支援をしているが、これから1年、2年の長期にわたる県としての被災地支援の方法は、どのようなことを考えているか。

 

(知事)
まず基本的には、人的支援というのは長期にわたると思っています。特にこれからは、技師による社会資本整備、復旧工事が大変大きなテーマになってくると思いますので、こうなってくると一人の滞在日数が長期にわたる可能性もでてきますから、県内の市町とよく連携しながら派遣職員に無理が生じないように、あるいは派遣したそれぞれの地方公共団体にマイナスが生じないように力を合わせて、この人的派遣には長期的に取り組んでいく必要があると、これがまず1点です。二つ目は、今回、愛顔(えがお)の助け合い基金という愛媛独自の支援策を立ち上げましたけども、これが多くの皆さんのご賛同をいただいて基金が集まりましたが、場合によっては、こうした愛媛ならではの支援策を、もしご評価がいただけたならば呼びかけを続けて、もう1年ぐらいは継続してできないかなと、できるかどうか分かりません、それを一応、今の段階では考えています。後は、これはトータルコーディネートをする国からどういう要請が来るかは分かりませんけれども、例えば絶対に安全を確認した上でという前提がつきますが、がれきの処理の協力であるとか、いろんな問題、絶対に安全が確認されなければ、これは難しいです。でもそういったことについては、各地方自治体に協力の呼びかけが出てくるのではなかろうかと予想しています。

 

(毎日新聞)
支援の協力というのは、愛媛で引き受けるということか、それとも被災地に行ってそこでと。

 

(知事)
一地域で処理できる絶対量をはるかに超えていますので、これはおそらく全国に協力の呼びかけが来るというふうに思います。

 

(愛媛新聞)
県政野党系会派からの補正予算に向けた要望の中に、汚染がれきを持ち込むなという項目があったことについてどう思うか。

 

(知事)
先ほども申し上げたように、絶対安全という前提です。でも何か一歩間違えるとその言い方は、ともかく何も受け入れるなというふうな、すごい冷たい考え方にも近いなというのが率直な印象です。ですから要望というのは、全部が応えられるわけではなくて、考え方の違う方もいらっしゃいますし、それは今の1点については、公式な文書ですから、被災地の方々の心情というのをもう少し考えていただきたいなと、人間として思います。

 

(愛媛新聞)
県内5箇所で実施された自民党県連主催の意見交換会に出席した感想を聞きたい。

 

(知事)
組織がそれぞれの地域にあるわけで、そういうふうな中で、どなたであれ、ああいう対話の機会を設けていただいたことは感謝したいと思います。いろんな意見が出ますので。中には市長さんや町長さんも全部いらっしゃいましたので、直接お話をする機会もいただいたと思っています。それをもちろん同じようにですね、できることとできないことがありますから、要望というものをベースにしながら、いい提案、できることについては応えていきたいなというふうには思っています。ただそれが全てではないです。

 

(毎日新聞)
先ほど、がれきの受け入れについては絶対安全が前提という話だったが、それは国の何らかの機関が方針を示すようなことをイメージしているのか。

 

(知事)
そうです、当然です。

 

(毎日新聞)
がれきでも放射性物質に汚染されたものとそれ以外のものもあるが、両方ということか。

 

(知事)
そうですね。

 

(毎日新聞)
それを受け入れる際に、県で独自に検査をするようなことをイメージしているのか。

 

(知事)
いや、結局ですね、そこで国がどこまでちゃんとやるかどうかというのが、何にもまだ方針が出てないですから、その方針を見極めた上でということになります。

 

(毎日新聞)
がれきの受け入れについては、県内で四つぐらいの自治体が手を挙げていたが、他の自治体にも手を挙げるようにと言うようなことは。

 

(知事)
それは余力があるかどうかという中での申請ですから、全部の自治体がそういった場所を持っているわけではないので、それはあくまでも同じ日本人としての思いがベースにあって、これぐらいだったらできるかなというのが上がってくるという中で判断していくべきものではないかなというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛)
実際そういった打診など話はあるか。

 

(知事)
前の記者会見のときにお話ししたことがあったと思うんですけど、国から一応どれぐらいキャパがあるのか数字を出してくれというふうに打診が一回は来たんですけど。

 

(テレビ愛媛)
それ以降は。

 

(知事)
以降、何にもないです。

 

(愛媛新聞)
愚陀仏庵の倒壊から1年以上経っており、県と市の話し合いが進んでいると思うが、現段階でどうなっているか。また、どのようにした方がいいというのがあれば教えてほしい。

 

(知事)
三つの選択肢があったわけなんですが、正直言って、それぞれ思いを持たれている方がいらっしゃいますので、全員の満足を満たすことはできません。ですから、3分の2の方は「なんだ」というふうなことは、当然のことながら、どこを選んでも同じような結果になると。ですから、手続きをしっかり踏んで、多くの方々に、なぜここにしたのかということが説明できるようなことをやっていく必要があるというふうに思っていました。そこでまず出てきたのが3箇所のうち、元の場所でありますけれども、これは土地の購入というのが前提になりますから、これは非常にコスト的、これを言うと、コストで判断すべきものではないという議論も当然出てきますが、それは思いのある人がそういう価値基準を持っていますけれども、県民全体はどうなのかということで、やはり捉えておく必要があると思います。今これだけの非常に厳しい状況の中で、国の重要文化財に指定を受けているわけではない。あくまでも愛媛県にとって、松山市民にとって、非常に心のよりどころであって、重要な場所だという中での復元ですから、そういう観点からすると、なかなかコスト的には厳しいのではないかということになりました。
もう一つは、道後についてはですね、これは松山市の判断、道後という地域、観光の拠点ですから、愚陀仏庵をあそこにという話がありましたので、これは土地を無償貸与みたいな形になっているんですけれども、それを松山市がやるのか、やらないのかということが第2段階だと思っています。それがちょっと厳しいという方向で結論が出てくるというふうなことも聞いておりますので、そういったものを受けて、最終的に決まっていくというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)
大体、方向性としては3番目か。

 

(知事)
そうですね、3番目の可能性は高いと思いますね、いろんな状況を考えますと。そうすると、元あった場所に復元されるということになります。ただ、このときに、これは申し上げていたんですが、これから話をしていかなければいけないんですが、仮に道後でやる場合にはですね、市が当然主体となって県がバックアップすると。そのバックアップの比重は別ですよ、全然、議論してないですから。元あった場所ということになると、これは松山市が観光で使いますので、県が主体となって松山市がバックアップするというような形で、やはり一緒になって復元に取り組むというのが大事なのではないかなというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)
知事の中でスケジュールはどのように描いているか。

 

(知事)
ある程度早い時期に結論は出すべきじゃないかなとそろそろ思っています。

 

(愛媛新聞)
9月入っているので、年内ぐらいには。

 

(知事)
そうですね、年内には。

 

(愛媛新聞)
もし、三つ目の所であれば、来年度の当初予算に経費を計上しなければならないと。

 

(知事)
ここら辺り、道後になるんだったら松山主体、こちらになるんだったら県が主体ということになりますので、そこをまた松山市と話し合わなければいけないなというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)
トップ同士で話していることはあるか。

 

(知事)
いや、細かいことはまだやっていないです。ただ基本的な考えは、当初の段階で、これは県のものだけれども、実は市長時代に活用していたのは市なんですよ。観光の目玉としてコースにも入れていましたから。加戸知事のときからその話をしていたんです。県が主体である場合は市がバックアップしましょうと、市がやる場合は県がバックアップしましょうと、で、一緒になって考えましょうと。それは去年の段階からの話だったので、継続案件として話し合いに応じていただけるのではなかろうかと思っています。

 

(日本経済新聞)
萬翠荘の所に新たに復元すると。

 

(知事)
いや、まだ決まってないです。

 

(日本経済新聞)
今後、障害となるような、議論すべき内容は何か。

 

(知事)
もうそれは、そんなには残ってないと思いますね。これだけ時間をかけて専門家の意見も聞いてやってきましたので。だから、3分の2の方は絶対どこを選んでも反対するというのが最大のハードルです。

 

(南海放送)
松山市が道後に関しては難しいというような話を。

 

(知事)
まだ正式には聞いてないんですよ。

 

(南海放送)
ニュアンス的にそういったような。

 

(知事)
なんとなく、そんな空気があるのかなというぐらいですね。

 

(南海放送)
要因としては、どういったことが考えられると思うか。

 

(知事)
やはりやるとなると、地域の皆さんとの連携、多分、管理運営とかを含めたですね、そういうところもあるのかなという感じもしますし、もう一つ言えば、上人坂の所の計画をどう考えているのか、今の松山市の状況、僕は分かりませんから、当時まだそこまでいってなかったですから、そこら辺りを踏まえての結論になるというふうに思いますけど。

 

(愛媛新聞)
仮に第3の所になったとしたら、1年前に崩れたところなので、斜面の防災対策としてどういったことしないといけないか。

 

(知事)
これはご案内のとおり、国費も含めて防災がけ崩れ対策、土砂崩れ対策を実施に移していますので、これはそこを踏まえた上での話になると思います。


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