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令和3年度11月知事定例記者会見(令和3年11月19日)の要旨について

ページID:0011109 更新日:2021年11月24日 印刷ページ表示

日時:令和3年11月19日(金曜日)

 11時36分~11時51分

場所:知事会議室

 

 

 

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは会見の方に移ります。まず、幹事社から代表質問させていただきます。今月4日の東京大田市場での初競りで、早生温州みかんの初値が過去最高に並んだほか、「日の丸みかん」が過去最高の150万円の高値で落札されるなど、幸先のいいスタートとなりました。今年の初競りの受け止めと、かんきつ王国の地位を盤石なものとするため、県として今後どのように取り組むのかお聞きします。知事お願いします。

 

(知事)

 11月4日に東京大田市場で今年度の早生温州の初競りが行われまして、今お話があったように、「日の丸みかん」の桐箱、昨年は100万円で、それで大歓声が上がったように思いますが、それをさらに上回る150万円という高値で落札をされました。また、初日のJA西宇和産の早生温州みかんの単価は、過去最高値であった前年と同じ、1キロ当たり335円となりました。本当に多数の関係者が参加する中で、市場は大いに活気づいて、良いムードでのスタートを切れたなと思っています。これから出荷の最盛期を迎える年末に向けて、大いに、さらに盛り上がっていくことを期待しています。

 「柑橘王国」の維持・発展に向けての取り組みについては、本県が「柑橘王国」と言われたゆえんは、もちろん生産量もあるんですけども、それだけでなくて、高品質で、さらに年間を通じて多種多彩な品種を供給できる、全国でもまれな県であるということ、こういう体制が消費者から高く評価されて、収益力でも他産地を凌駕するなど、総合力で抜きん出ていることにあると考えています。生産量は残念ながら、平成30年7月の西日本豪雨災害の影響がありました。平成30年産では和歌山県に次いで第2位になったものの、本県の強みを生かして、将来にわたって「柑橘王国」の地位を維持していくためには、生産性が高く、災害にも強い産地づくりを進めていく必要があると認識しています。

 そこで、本年3月に策定した「果樹農業振興計画」では、三つの対策を柱に取り組むことといたしております。まず第一点目ですが、「被災園地の復旧・復興」でございます。これまで地域と一体となって早期の営農再開に向けて取り組んできた結果、抜本的な対策が必要な崩落した園地を除いては、ほぼ被災前の状態を取り戻すに至っております。また、崩落した園地についても、原形復旧、改良復旧、これを行った園地では、順次、植栽が開始されておりまして、もう一点の根本的にやり直す再編復旧は4地区ありますが、玉津地区では7月から工事が着手されるなど、着実に復旧が進んでおりまして、一日も早い復旧・復興に向けて、関係機関とともに総力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思います。特に再編復旧まで含めますと数年がかりということになりますが、しっかりとその基盤を強くしていきたいというふうに思います。

 二つ目は「産地全体の生産基盤強化」でございます。再編復旧で活用した手法、これをいろんな良い面がありますので、その他の場所でも活用できるというところもありますから、その手法を取り入れた大規模な園地の再編に取り組むほか、既存の園地でも、園内道やモノレールの整備、園地の緩傾斜化、緩やかにするということですね、それから担い手への園地集積、規模の拡大、こういったものを進めることによりまして、産地全体の生産性を高めるとともに、本県収穫量の約7割を占める温州みかんおよび伊予柑についても、園地の若返りや土づくりによる生産力アップなどに取り組んでいるところでございます。

 三つ目は「魅力ある柑橘農業の実践」でございます。若い担い手がかんきつ農業を収入面でも魅力的なものと捉えて、産地を支えていけるように、紅まどんなや甘平、さらには、4年後には市場にデビューする見込みの期待の新品種「紅プリンセス」、こうした高収益品目の拡大、そしてまたスマート農業など先端技術の導入も推進しながら、儲かるかんきつ農家のモデルを1戸でも多く育成して、農家の子弟はもとより県外からの移住者など、農業を志す若者が、魅力を感じる産地づくりを関係機関と一体となって進めてまいりたいと思います。本当確か10年くらい前は、紅まどんなの年間生産量は800トンぐらいだったと思います。今現在、高収益でありますけれども、(昨年は)4,200トン、今年は4,500トンくらいに増えていますので、本当に収益の上がる品種を作られる方が増えているということもありますので、こういった未来が楽しみな高収益の実績を上げられるようバックアップしていきたいと思っています。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは、ただ今の答弁に関して、質問のある社はお願いします。

 

(テレビ愛媛)

 テレビ愛媛ですが、先ほども高収益化ということで、紅まどんな、着実に実績を上げているということですが、紅プリンセスに関しては、新たな高級ブランド品種として期待されます。今の開発の状況というのはどのような状況になっていますでしょうか。

 

(知事)

 市場に出荷できるのは、おそらく令和7年ぐらいになろうかと思いますが、もう苗木の配布も始まっていますので、それは本当にしっかりとした生産を経験されている農家が行っていきますので、その予定どおりに市場に出荷できるんではないかというふうに確信をしています。もう一点は、試験場の技術陣の頑張りによって、収穫時期をしっかり考えた開発をしていますので、甘平の後に出荷されていくのが紅プリンセスでありますから、農家にとっても非常に長きにわたって収益を安定させることのできる期待の品種になっていくんではないかというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛)

 令和元年産に関しての生産量1位、この回復の見通しといいますか、見込みというのはどのようにお考えですか。

 

(知事)

 そうですね、和歌山県は温州みかんが中心なんですけども、これも裏表がありますし、裏作、表作がありますから、一概には言えないとは思うんですが、構造が違うと思うんですね。やっぱり温州が圧倒的に中心になっている和歌山と、それから高収益な中晩柑が非常に多彩で得意な愛媛県。一概に比較はできないと思うんですが、温州も愛媛県好調ですので、特に今年は生産量も価格も好調ですから、全体的な、かんきつ全体で言うと1位になる可能性は十分あると思っています。ただ、今後ともそういった表作裏作とかいろんな要因もありますので、1位になったり2位になったりという状況になるかなというふうに思います。ただ「柑橘王国」というのは、やっぱりさっき申し上げたとおり、生産量もさることながら、高品質で、かつ多彩な品種の通年供給、こういったことも含めての王国というふうに受け止めています。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 各社さん、その他いかがでしょうか。それでは代表質問以外で質問がある社はお願いします。

 

(あいテレビ)

 あいテレビです。予算の話にちょっと戻りたいんですけども、今回、公共交通機関に対する補助というのが、鉄道とか乗合バスとかというのがありますけども、この背景というのはどういったものが。

 

(知事)

 これは、事業者、業界からも陳情というか、非常に厳しい状況であるというような声も直接いただいております。今までもですね、例えばバスや電車の中でのパーテーションの設置であるとか、旅行商品への組み込みの補助であるとか、いろんなバックアップは行ってきておりますが、1年半人流抑制が続いて、いちばん顕著に影響が出るのが公共交通機関で、これは多くの県民にとっての生活を守る足でもありますから、何とか維持していただきたいという思いもございます。そういう中で、輸送収入が減少した県内の公共交通事業者を対象とした補助制度を立ち上げたいと思います。バス1台あるいは軌道車1両当たり、あるいは船だったら1隻当たりにいくらというようなバックアップの補助制度を立ち上げるということといたします。軌道事業者については1両当たり90万円、乗合バス事業者については1台当たり60万円、それから航路の事業者については、これは規模が全く異なりますので、1隻当たり小さいところで60万円から、大きなものは910万円といったメニューでバックアップをしたいというふうに思っています。

 

(あいテレビ)

 これまでも初めてということで。

 

(知事)

 初めてです、はい。本当にコロナの特別対応と思っていただけたらいいのではないかと思っています。

 

(八矢副知事)

 これまでも支援自体は、例えば旅行に行く時にバスを通常よりもう1台増やすための補助だとか、知事から申し上げました感染対策をするための補助ということは行っておりましたが、年末になって減収の期間が長くってどうなったかということが分かってきましたので、この段階でこういったこれまでにないかたちでの補助を、支援を行うということにしました。

 

(テレビ愛媛)

 すみません、テレビ愛媛ですが、県独自の新たな経済支援策で、読書券と文化鑑賞券、好調でわずか2日でどちらも受け付け終了するような状況だと思いますが、このあたりの手応えと、今後追加で何か考えられていることはございますか。

 

(知事)

 そうですね、おそらく文化事業のこういった支援とか、読書推奨の支援というのは、たぶんオリジナルで、他はやっていないと思うんですけれども、正直言ってここまで2日で全てが終了するとは思っていませんでした。皆さん、やっぱりコロナでいろいろと我慢を強いられている状況がこういったとこにも表れているんだなというふうに思っています。それは好評だったという証しだと思うので、ぜひ活用して、そしてまた行かれることによって文化事業の関係者の皆さんも元気になっていきますので、ぜひ活用していただいたらというふうに思っています。追加については、実は今日、かなり大掛かりな予算を組んでいますので、財源の問題もありますから、今すぐにということはまだ考えていませんけれども、国の方が追加の経済対策を打つ、その中身も見てみないといけないし、それからその中で、もう本当にきめ細かな対応は(地方に)委ねるということで、交付金等々が出てくる可能性もありますので、そういったことはまだ情報として入ってきておりませんから、国の補正予算の中身を含めて、今後検討していきたいというふうに思っています。

 

(NHK)

 先ほどの話に戻ってしまうんですが、岸田総理が来県されるということで、なぜ愛媛に来られるのかという、その辺のところは何か聞いていたりするんでしょうか。

 

(知事)

 いや、分かんないです。広島県がご出身ですから、近いし、また、しまなみ海道でつながっているということもあるのかなという感じもしますけど分かりません。

 

(愛媛新聞)

 すみません、新型コロナのワクチンについてお願いします。これまで自治体主導の医療機関では、接種はファイザー製が使われてきたかと思いますけれども、政府は先日、3回目についてはファイザーもモデルナも複数種類のワクチンが取り扱えるようにすると発表しました。こういった対応をどのように受け止めているかと、あと3回目に向けて、政府に求めたいこと等があればお願いします。

 

(知事)

 3回目、これは海外での状況を見ると、専門家が判断した措置であろうかと思いますし、そのためにはできるだけ希望者に接種を速やかにということは、特に市町は大変だと思いますけども、行っていくべき政策だとは思っています。ただ、実はびっくりしているのがですね、(来年の)3月末までに、例えば愛媛県の場合ですね、45万人分のワクチン供給量、これは高齢者接種用です、高齢者接種用として3月末までに約45万人分のワクチン供給量が示されました。ただ、これ全く予告もありませんでしたけども、そのうちの46%に当たる21万人分がモデルナのワクチンとなっていたので、これ正直言って驚いています。専門家が交差接種も大丈夫だということなんで、ちゃんとそこはしっかりと、もっと説明していただかないとやっぱり不安を抱く方が多いと思います。ですから、これは国の決定した専門家による安全性のメッセージというのはしっかりと行っていただきたいというふうに思います。ではこれ、何でこんなことになったのかと言うと、考えられるのはやはり厚労省、在庫管理がどうだったのかということではないかなというふうに思わざるを得ません。

 

(愛媛新聞)

 追加ですみません。そうした場合なんですけども、2回目までファイザー製を接種した人全てが3回目もファイザー製を打てるかというとそうでもないと。

 

(知事)

 そうでもないです。だからこそ、さっき言った専門家によるしっかりとした説明を行っていただかないと、不安というものを抱えた中での接種になってしまうんです。そこはしっかり行っていただきたいというふうに思います。もう1点大変なのは現場なんですよ。ここが厚労省の方々、どこまで現場がこのことによって大変なのかというのが、まだ実感がないのかもしれませんけども、なぜならば、ファイザーとモデルナでは保管の温度管理も異なります。それから、ファイザーの場合は希釈が必要なんだけども、モデルナの場合は、そのまま注射器に入れて打つタイプになっているので、扱いが異なるんですよ。これが混在し始めたときに、現場がどうなるかというのに思いがなかなかはせられてないんじゃないかなと。ということは、これやれと言われたらやらざるを得ないですけども、医師会の先生方のご協力が鍵を握っていて、本当にご苦労を掛けることとなります。だから市町、県からもバックアップしますけども、十分に各市の医師会、それから郡市医師会と連携を取ってですね、今の段階から着実に準備を進めていただきたいというふうに思います。早いところでは、医療関係者は12月ぐらいから、宇和島市あたりが始まりそうなことも聞いていますので、そのあたり、各医師会との連携が重要に、鍵を握ってくるんじゃないかなというふうに思います。

 

(テレビ愛媛)

 すいません、テレビ愛媛ですが、縮小期に入ってから明日で1カ月を迎えます。ちょっとこれまでの質問とかぶるところがあるかもしれませんが、県内の社会経済活動の回復状況についてはどのように見ていらっしゃいますか。

 

(知事)

 そうですね、ご案内のとおり、徐々にではありますけれども人出も見え始めていますし、ただ一方で、ではコロナ前に完全に戻っているのか、戻っていくのかということについては、まだそういう段階までは至っていない。かつ、戻るというふうなことも非常に難しい状況なのかもしれません。そういう意味ではもう少し時間がかかるし、そのあたりに至るまでのバックアップが必要だということ。それともう一つは、新しいビジネスモデルを構築していく経営者の努力も求められてきていると思いますので、それをバックアップするということも忘れずにやっていきたいなというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

 全国的に軽石の問題が東京都の方でも対策を打ち始めていますけれども、愛媛県内の現状の被害等が確認されているかどうかと、対策等、何かしら考えられているかどうかお願いします。

 

(知事)

 今のところ愛媛県は確認されておりません。ただ、緊張感を持って情報収集等に努めておりまして、いざ来た時に速やかな対応ができるように準備だけはしております。

 

(テレビ愛媛)

 すいません、松田薬品工業に関してなんですが、不適切な製造方法で業務停止命令を先日行ったばかりですが、一方で不服申し立てを考えているようなそういう節も見られますが、このことについてどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

(知事)

 今回の松田薬品工業に対して行った命令は使用期限切れの原料を使用した製造、それから承認を受けていない方法での製造を、当時の、当時のですね、経営陣が指示をしていたと、これが大きな問題だと思います。極めて遺憾な行為ではなかったかなと思います。この経営者の指示ということを踏まえて厳しい措置を、当然のことながら出す時はルールに基づいて国の指針等とも考えながら行っていますけれども、ぜひこれを受け止めていただいて、もう起こってしまったことは反省をしていただいて、二度と繰り返されないように、この時期に社内体制の改革に努めていただきたいと、もうそれを切に願っているところです。それのみでございます。

 これ実は違反行為についてはですね、違反行為を特定するのは調査・検査でできます。その上で厚生労働省の定める処分基準というものがあります。それに従って処分内容が決定されております。処分の主な内容ですけども、実際に健康被害は発生していないけれどもその可能性があったということ、可能性ですね。それから二つ目は、今先ほど申し上げました違反行為に対する当時の、当時の経営陣の指示があったということ、これが大きな問題です。これらから処分内容が、先ほど申し上げた処分基準に従って内容を決定したと、私どもからはそれしか言いようがないですね。

 

(愛媛新聞)

 すいません、関連して、会社の方は今回の処分理由の方に、過去の検査では違反の指摘がなかった項目などが含まれているっていうのも言っているようですけども、過去の検査っていうのは適切に行われたと考えられていますでしょうか。

 

(知事)

 それは、ちょっと原(担当)課、誰か。

 

(保健福祉部長)

 過去の検査は適切に行っていますが、今回の処分は過去の検査ではなく、今回新たに確認されたものに対する処分を行っているということです。

 

(愛媛新聞)

 過去の検査で確認できなかったっていう部分もやっぱりあるんですかね。その検査手法に。

 

(保健福祉部長)

 過去の検査においては、適切に行った上で指導等はありますけども、処分までには至らなくて、今回あらためて検査したものについて処分すべき内容が確認されたので処分を行ったというものです。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 その他いかがですか。よろしいですか。ではこれで会見を終了します。

 

(知事)

 はい、どうもありがとうございました。


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