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令和3年度8月知事定例記者会見(令和3年8月3日)の要旨について

ページID:0011106 更新日:2021年8月4日 印刷ページ表示

日時:令和3年8月3日(火曜日)

 11時04分~11時30分

場所:知事会議室

 

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは会見の方に移ります。まず幹事社から代表質問をさせていただきます。アコヤガイ稚貝の異常死が3年連続で発生しました。この時期のへい死が昨年を上回る状況とのことですが、被害拡大を防ぐための県の対策をお伺いします。また原因究明の進展状況も併せてお聞きします。それでは知事よろしくお願いします。

 

(知事)

 6月上旬に本年の春の生産稚貝の一部に初めてへい死が確認されました。そして6月中には母貝生産のほとんどを行っている下灘、愛南地区のほぼ全域に広がっているという状況になりました。現時点のへい死率は同一地区内でも大きなばらつきはございます。ただ一部のロットでは5割以上がへい死しているところも見られます。昨年同時期を上回る地区もある上、そして、今年は去年と比べて水温が高い状況でございます。その影響を受けてさらに拡大する懸念もありまして、生産者の経営はもちろん、地域経済に大きな影響を及ぼす事態と重く受け止めているところでございます。

 へい死の原因につきましては3月の検討会でウイルスによる感染症の可能性が高いのではないかという報告がされたわけでありますが、残念ながら病原体の特定には至っておりません。専門家、国、県、大学等と連携しながら進めていますが、それでもまだ解明ができないと。専門家の力をもってしても、まだ特定には至っていないという状況でございます。その上に先ほど申し上げた夏季の高水温、そして餌不足、低酸素などの環境要因が複合的に影響しているのはないかという指摘もありまして、県では今後国などと一層緊密に連携を取って、病原体検出手法の確立を目指すこととしています。

 こうした中で県としては関係団体や市町等と連携して、状況に応じた適時的確な対策を講じていくことが重要であると思います。7月6日に生産者団体、研究機関、行政機関で構成する「アコヤガイへい死対策協議会」を開催しまして、稚貝不足に関する生産者の不安を少しでも緩和するために、県漁協下灘支所、愛南町、県水産研究センターで稚貝の緊急生産を行うことといたしました。また、へい死に影響する環境要因の変化を把握し、被害軽減や原因究明に役立てるため、漁場環境のモニタリング体制を強化する海洋環境観測システムを7月14日に新たに宇和海3海域に導入をしたところでございます。この他、これまでに母貝を養殖したことのない漁場で試験的に飼育を行っておりまして、4月から試験的に行っているのが4カ所ございまして、このいずれにおいても、現在まで大量へい死は確認されていないことから、先般の協議会での他地区での追加実施、これも生産者からやってほしいという要望がございますので、これを受けて緊急生産した稚貝を用いて追加実施する方向で検討しています。

 このように関係者と連携して現時点で取りうる各種の対策を講じているところでございます。真珠産業は本県にとって重要な産業の一つであり、一日も早くさらなる抜本的な解決策を見出せるように協議会で情報の共有を行いながら、原因究明、へい死率の低減方法の検討を進めるとともに、県が開発し来年から業者に配布される予定の高水温と低餌料、餌の少ない低餌料ですね、低餌料に強いアコヤガイや、今回の大量へい死で生き残った貝をベースに感染症にも強い貝づくりにも取り組んでまいりたいと思います。以上です。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 ただ今の答弁に関して質問のある社はお願いします。

 

(テレビ愛媛)

 すみません、テレビ愛媛ですが、母貝について新たな場所で試験的に生産をされているということですけど、それだけでなかなかこういう状況は乗り切るってことはできるんでしょうか。

 

(知事)

 そうですね、これ自然が相手のことなので非常に難しい対応だと思っています。かつ、国と県と大学等の専門家が集まって分析をしているにもかかわらず、その専門家の手法をもってしてもなかなか原因が特定できないという、非常に今回難しい対応を迫られている中で、もうやれることはともかくやっていくということに尽きるんだろうと思います。もう相手が自然であるということでありますから、結果は正直言って確約できるものは一つもございません。ただ、やれることはいろいろ想定できますから、それに全部手を付けていくということで全力を尽くしたいと思っています。

 

(テレビ愛媛)

 何かこう、漁場を変えるだとか、そういったことも考えられるんでしょうか。

 

(知事)

 ただ今回の場合は水温が高いという特殊要因、これはもう気候の問題ですから、人工的に対応できる範疇(はんちゅう)を超えていますので、それに対応する貝づくりというのがさっき申し上げましたけども、そういったところで対応していくのが、こうした高温という自然の現象等の中でやっていく対策の柱になるんじゃないかなと。例えば、海水の温度を下げるとかは現実的にはできませんので、できる手法を模索していくということになろうかと思います。

 

(愛媛新聞)

 愛媛新聞です。先ほど感染症に強い貝づくりを進めていかれるという話がありましたけど、例えば別の地域から、貝にもいろいろ種類があると思うんですけれども、別の地域からこれまで宇和海などで育っていない、別の種類の貝を導入するとか、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

 

(知事)

 そうですね、これもなかなか、私も素人ですから、その海域にあった貝のこともあるでしょうし、簡単にはできる話ではないような気がします。やはりこれは本当に専門分野の方の知恵を結集していただいて、では強い貝を作るにはどうしたらいいのか、それは今のおっしゃられていた手法も一つでしょうし、それから生き残った貝というのを母体にして、また掛け合わせていくというのも一つでしょうし、いろんなことを今現実に模索していただいていると思います。その中で強い貝づくりがある程度見込みは見えてきているところもあるので、これも本当にそこから稚貝が生まれて、やってみないと分からない部分もあるんですけども、これはもう模索していくしかないんじゃないかなというふうに思います。

 

(テレビ愛媛)

 強い貝づくりについてはいつまでにとか、そういうスケジュール感というのは何か出せるものはあるんでしょうか。

 

(知事)

 (高水温・低餌料に強い貝については)来春に配布できるように今準備をしているということです。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 その他、よろしいでしょうか。それでは代表質問以外で質問がある社はお願いします。

 

(テレビ愛媛)

 すみません、テレビ愛媛ですが、松山市の製薬会社の松田薬品工業の方で、法令違反といいますか自主回収が相次いでいる問題があると思いますが、これに関して知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

 

(知事)

 これは7月に県が実施しました立入調査、これによって判明をいたしました。その中で判明したのは承認を受けていない製造方法での製造、それから使用期限の切れた原料の使用等といった不正行為でございます。これはもう本当に会社だけでなく業界の信頼を失墜させることにつながりますので、極めて遺憾な出来事だと思います。これらの製品が市場に出回っていることは国民県民の健康、不安、安全にも直結しますので、同社に対しては積極的な回収を県の方から指示しております。そして、同様のことがもう二度と絶対に起こらないように徹底した改善を強く求めています。まずは調査を進めて、違反の全容、まだこの段階で全容がつかめているわけではありませんから、それを明らかにすることが今の段階の先決事項というふうに考えています。

 

(テレビ愛媛)

 すみません。調査の進捗にもよるとは思いますが、今後の行政処分については今の段階でどのようにお考えでしょうか。

 

(知事)

 これはもう法律に基づいてしっかりと対応していく必要がありますので、違反の全容をまず明らかにするという先ほど申し上げたことが第一歩。それが見えた段階で医薬品医療機器等法をはじめいろんな省令等々がありますから、それに照らし合わせて厳正に対処するということが次の段階だと思います。このため、今、同社から自主調査結果が提出されておりますので、今、内容を精査しているところでございます。またそれに応じて、県の追加の立入調査を実施する予定でございますので、全容をそれを通じて明らかにしていきたいというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛)

 すみません。今日の感染状況も31人という中でですね、県内の宿泊割引について、今後どのように対処されるのかというお考えはありますでしょうか。

 

(知事)

 そうですね。今「みきゃん割」と「こみきゃん割」を、県内の非常に厳しい経済情勢の下で、県内は(コロナの感染が)落ち着いている状況でしたから、県内の経済を回すというハンドリングの中で、両方の販売に踏み切っています。ただし、対象はあくまでも県民および県内旅行ということで限定をしている制度になっています。「みきゃん割」の方はほぼ完売しています。「こみきゃん割」も6割以上が売れている状況で、まだどんどんオーダーが入っていますので、「みきゃん割」の追加はこの状況ですから、今は設ける予定はありません。「こみきゃん割」は非常に小さいところですから、大人数での団体とかいうことでもないですので、それは残っている分についてはそのまま今、販売を続けています。追加の予定は同じようにありません。問題は今、新規を記者会見でも報告してきたとおりですね、ほとんど半分は、確認されているのが県外感染拡大地域への渡航、往来、そしてまた、そういったところからの関係者の皆さんとの会食とか、そういうのが大半でございます。いわばそれがその周辺で広がって、つかまえられるかつかまえられないかということを今、現場の保健所や検査機関が懸命に追い掛けているさなかでございますので、県内そのものの旅行について今どうだというふうな、実際に(感染が)確認されているわけではありませんから、それを今変更する予定はございません。

 

(NHK)

 NHKです。先ほどコロナへの対応について今後体制の強化なども考えられているとおっしゃっていましたが、他県では例えば保健所の職員の方の業務負担などが報道されていたりもして、今後そういった負担がさらに増えていくと県内でも予想されていますが、コロナやワクチンの対応に当たる職員の方の労働や勤務について、知事は今どのように受け止めていらっしゃるか教えてください。

 

(知事)

 都道府県によってやり方が違いますので、一概に負荷の状況というのを比較するのは難しいと思います。例えば、一番典型的な例が東京都をはじめとするところではですね、保健所が入院調整まで行っているんですね。ですから保健所は調査もダメになりますけども、それプラス入院調整、「どこどこの病院に誰が行く」、ここまでやっているんですね。愛媛県の場合は、入院調整は専門医の先生に全てお願いしてですね、コロナ班の方でやっています。ですからこの事務は愛媛県の場合、各保健所に発生していないんですよ。そうなるとそれだけでも全く業務量というのは違いますので、そこをまず工夫して行っていることが大きいポイントになるんではなかろうかというふうに思います。それともう一つは、非常に県の方で全て指揮を統一していますので、保健所間の連携プレーがしやすい環境を整えています。例えば「どこどこの保健所が手薄になった」、「負担が高くなった」といったら、すぐさま県の方で調整して人の派遣であるとか、あるいは市町から保健師さんを県に派遣してもらってそれをまた派遣するとか、こういう今までやってきた県と市町連携の仕組み、それから県の指揮系統の一元化、これをうまく生かした効率のいい体制づくりをしてきたつもりなんで、その中でやりくりができているというのが今の現状だと思っています。ただ、これからデルタ株の状況で一気にさらに拡大ということになってくると、より一層その関係をうまく使ったですね、差配をきめ細かくやっていく必要はあるというふうな準備はしているつもりでございます。

 

(テレビ愛媛)

 すいません、オリンピックに関してなんですが、県関係の選手も活躍が見られたかと思いますけど、どのように受け止めていらっしゃいますか。

 

(知事)

 そうですね、本当にやっぱり身近な県人選手が活躍するとオリンピックそのものが非常に近いものに感じ取れるということを実感します。例えば、先日松山選手が本当にあと一歩でしたけども、もうメダルを取りたいという気持ちを前面に出してですね、最後の最後まで奮闘していた姿は多くの人たちに伝わったと思いますし、それから本当にメダルには届かなかったけども、またジュニアの世代には刺激になったんじゃないかなというふうにも思います。

 それから陸上の3000m障害に出場した山中選手、決勝には進めなかったですけど若いですから、本当にギリギリでのタイミングで出場が決まったということもあったんですが、いい意味で伸び伸びと走ったんじゃないかなと。しかもその中でかなりの好記録は出ていますので、年齢とそして今回の経験と、そしてその快活な性格を考えると、これはもう今後日本記録は十分に期待できるなと。そういうオリンピックのレースそのものの結果以上に今後の展開を楽しみに、ワクワクするようなね、そこの期待感を持たしてくれるような活躍ではなかったかなというふうに思っています。3年後が楽しみです。

 それからバスケットボールの宮崎選手、これはですね、大活躍してくれて、明日がですね、大事な準々決勝になりますので、非常に格上の選手との試合でもどんどん出てきて、見事なアシストを決めてくれていますので、きっとこの今度のベルギーとの戦い、厳しい戦いではありますけども、またうれしい勝利をもたらしてくれる原動力になってくれるんじゃないかなと期待しています。

 そしてもう一つは、これ本県出身ではないんですけども、マレーシアのバドミントンチーム、男子ダブルスが銅メダル獲得といううれしいニュース、成績も残してくれましたので、これもある意味では本県ゆかりと言ってもいいんではないかなというふうに思っています。以上です。

 

(南海放送)

 すみません、南海放送です。オリンピックの開催に起因して、愛媛県警からも警備に、警察官が行かれていますけれども、そのうち1人が新型コロナに感染したと昨日警視庁が発表しました。このオリンピックの開催と新型コロナの感染状況については、知事どのように見られておられますか。

 

(知事)

 そうですね。オリンピック関係の方々についての対策と、それから全体への問題というのはちょっと次元が違うのかなというふうには思いますけども、本当にこれ原点なんですけども、コロナにかかることが全然悪いことではなくてですね、交通事故のようなものです。ですから、今の感染力を考えると誰でもどこでもかかる可能性はあるわけで、特にそれだけ気を付けている立場であっても、感染する確率が非常に高いフィールドに東京はなっているというふうなことが今回の報告から見て取れるのではなかろうかと思います。であるが故に、それを生かして、例えば今年の帰省であるとか、感染拡大地域への往来はこういったことも含めて十分注意していただきたいと、それほどの状況になっているんだということを前提に、むしろそれを対策にもっていくようなですね、発想が重要ではないかなというふうに思っています。オリンピックの内部の感染状況、これはもうゼロにするわけにはいかないですけども、感染拡大、その空間の中での感染拡大ということには至っていないというふうなことが現実ではないかなと思います。ただ、やっぱり東京を中心に見ていると、試合会場は無観客で入れないけども会場周辺に人が大勢集まったりですね、それからやっぱりどうしても、いくら呼び掛けてもこれはもう高揚感がありますから、緩みというのも多少はあると。それが緩みイコール感染ですから、感染につながるということもあるので、そこに影響がないとは言い切れないというふうには思います。

 

(あいテレビ)

 あいテレビです。新型コロナの感染者について今日速報値で31人ということで、あらためて知事の受け止めについて教えていただけますでしょうか。

 

(知事)

 もうずっと言い続けてきたんですが、第4波を皆さんの本当にご努力によって乗り越えた時に、デルタ株の関連を考えると必ず第5波は来るということを申し上げてきました。その中で、せっかく1週間(陽性確認)ゼロが続いていましたから、今後気を付けるべきは(ウイルスの)持ち帰り・持ち込みにあると。ただこれはもう人流というのは強制的に止める制度はこの国にはありませんし、不要不急(の往来)ばかりではありませんから、それは散発的な陽性確認はやがて出るだろうと。感染力を考えると第5波というのは避けられないかもしれないと。そのために備えはしてきたつもりなんですけれども、それは医療体制の問題であるとか検査体制の問題であるとか、いろんな工夫はしています、限られた財源の中で。ただそれで、こうしたような中で31名という感染が確認されましたので、いよいよ第5波が始まる可能性があるということを申し上げておきたいというふうに思います。であるが故に、これをどう食い止めるかということに全力を注ぐことになりますと、やはりお盆、夏休みの帰省等々が心配でございます。旅行関係も合わせてそうなんですけども、これは強制的に止める権限はありませんから、その中で依頼するしかないというのがこの国の現実なんで、できることを皆さんにやっていただくということでございます。今行政ができることというのは何度も繰り返し言ってきたけれども、コロナ病床の確保であるとか、宿泊療養施設の拡大であるとか、それから自宅療養、恐らく(感染が)爆発的になったら、昨日もう、重症者、重症リスクの高い方以外は、基本は自宅療養という方針が正式に首相から出されました。今まだ愛媛県、そこまでの状態ではありませんけれども、このデルタ株の感染力を考えるとそうならざるを得ないことが来ないという自信はありません。そうならないためには、やはり一人一人の注意深い行動に頼るということが第一で、われわれとしてはもしもの時に備えた、さっき申し上げたコロナ病床、宿泊療養施設、そして、もし自宅療養が増えた場合は一番懸念されるのは外来診療、コロナ外来だと思うんですね、自宅で療養されている時にちょっと具合が悪くなった時にすぐに外来に行けるかどうか、診察していただける場所があるかどうか。今ここの拡充の最後の詰めをやっていますので、少なくとも各六つの医療圏域ごとに複数のコロナ外来が構えられるように、今民間の病院も含めて協力を依頼しております。できる限りの体制、命を救うというふうな観点での体制づくりに没頭していきたいというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 予定時間も迫っております。その他質問よろしいでしょうか。では会見終了いたします。

 

(知事)

 はい、どうもありがとうございました。では3時から、すいませんがよろしくお願いします。


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