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令和3年度7月知事定例記者会見(令和3年7月15日)の要旨について
日時:令和3年7月15日(木曜日)
11時48分~12時02分
場所:知事会議室
(テレビ愛媛(幹事社))
それでは、会見の方に移ります。まず、幹事社から代表質問させていただきます。東京オリンピック開会まで1週間が迫る中、3人の愛媛県関係選手の出場が決まり、その活躍に期待がかかります。一方、新型コロナ禍での異例の開催となり、感染者数などの動向も懸念されるところですが、オリンピックが開催されるに当たって、知事の所感をお聞かせください。
(知事)
本当に何よりもオリンピック・パラリンピック両大会に本県ゆかりの選手が、両大会に出場することになったことは本当にうれしく思っています。愛媛県関係者ゆかりの選手が出ることによって、大会と県民の皆さん、僕も含めてですね、距離感が全く異なると思うんですね。身近な大会として応援の思い入れが強くなるんじゃないかというふうなことが現実化するんではないかと思います。そのためにも可能な限り出場が決まった選手のお知らせをしてきたつもりなんですが、今回、東京オリンピックには3名、パラリンピックには4名、合わせて7名の方が出場されます。
このうちオリンピックに関しては先に大会が開かれますので、ゴルフの日本代表に選出された松山英樹選手、今年は四大メジャー・マスターズでタイトル獲得という大偉業を成し遂げた後でのオリンピック出場なんですけど、ちょっと心配なのがコロナの感染、自宅で療養されていると聞いておりますので、徐々に練習は再開されるという情報はお聞きしましたけども、できれば万全な体勢で参加、臨んでいただきたいと。そして活躍していただくことを強く願っています。
また、先日、県庁にもお越しいただきましたが、陸上の3000メートル障害には山中柚乃選手が出場します。若いアスリートで、実際のところは先日お聞きすると、次のパリオリンピックを目指していたんだけども、急速に力をつけて一気に東京オリンピック代表に内定したという選手です。高校時代まではそんなに全国クラスの成績を持っていたということではなかったそうなんですが、これだけ短期間に記録が更新されるということは、そもそもの素材のポテンシャルの高さもあるとは思いますけども、本当に言葉では表すことのできない厳しい練習を乗り越えてきたからの結果だと思いますので、大いに羽ばたいてほしいなというふうに思います。
また、バスケットボール女子の宮崎早織選手は、国内リーグでは本当に活躍をされておりますし、世代別の日本代表として世界でも戦ってきた経験を持った選手なんで、そういう意味では大舞台で一番力を発揮しうる選手ではないかと密かに期待をしておりますので、活躍してほしいなというふうに思います。
今、東京では緊急事態宣言、そして大半の競技会場は無観客となる決定がなされております。かつてない状況下での五輪開催となりますけども、もう感染対策を万全にしていただきながらも、主役はアスリートたちですから、思う存分パフォーマンスが発揮できるような環境で、そして営業もそうですけども、オンラインやインターネット、こういったものをフル活用にして、愛媛にいながらそういった選手の活躍が届けられるような体制を国としてしっかり、組織委員会になるんですかね、しっかりと構築して、オリンピックの実施に結び付けていただきたいと思っています。以上です。
(テレビ愛媛(幹事社))
ただ今の答弁に関して、質問のある社はお願いします。
(テレビ愛媛)
無観客ということで、県民に対してはどのようなかたちで、このオリンピックというものを楽しんでほしいというふうな。
(知事)
そうですね、この1年半のコロナ禍で、ステイホームの生活というのも長く経験された方も多いと思いますし、そういった中で、インターネットなんかを活用した生活というのにも、1年半前と比較すると比べようもないぐらい進化してるのかなという感じもします。ですから、どれだけのことを組織委員会がやるのか分かりませんけれども、きっとそういう、無観客にしたということは、そういうところで工夫をするということは必ずやるんだろうと思いますので、この1年半の慣れと、そしてまた関係者のその工夫が結び付けば、うまくいけば身近に楽しめる大会に持っていけるんではないかなと、そんなところでは期待したいと思っています。
(テレビ愛媛(幹事社))
その他、よろしいでしょうか。それでは、代表質問以外で質問のある社はお願いします。
(テレビ愛媛)
すいません、テレビ愛媛ですが、熱海の土石流の災害を受けてですね、県の方でもそういう土石流の箇所の検査といいますか、緊急の点検などを行われておりますが、それを受けて知事の所感をお願いします。
(知事)
はい。今ですね、国の方でも点検場所の抽出をどういう基準で行っているのか分かりませんけれども、国の持ち得るデータ・情報に従って抽出作業を行っているということは聞いております。その他は示されている段階ではありません。ただ、非常に大きな問題なんで、県の独自の指標を先行させて、既に県の場合、大規模な盛土の箇所等を抽出しまして、大規模盛土造成地70カ所、それから特定事業場60カ所、林地開発79カ所。これは重複するところもありますのでこれを除きまして、合計で177カ所。これはもう既にどんどんどんどん調査を開始しております。明日、7月16日で点検調査は終了する予定でございます。ともかく早くやるということで、明日の緊急点検を全部まとめたら速やかに状況を公表したいと思っております。その後におそらく国から、今さっき冒頭に申し上げた国のレベルでの抽出作業がこれ以外の所で出てくる可能性がありますので、それが示された段階で、また速やかに作業を行いたいというふうに思っています。
(テレビ愛媛)
現状、何か不適切な施工が行われているような箇所というのは認識されているんでしょうか。
(知事)
はい。明日が全ての最終取りまとめなので、どこまで把握できているかは別で、この段階で問題ありというふうな報告は入っていません。最終的にどうなるかは別としてですね。
(愛媛新聞)
愛媛新聞なんですけども、先日、四国電力の伊方原発の方で不適合事案が発生したと思うんですけれども、その件について知事の所感をお聞かせいただければと思うんですが。
(知事)
作業員がいなかった件。
(愛媛新聞)
無断外出していた。
(知事)
無断外出したということですかね。まずですね、四国電力に対しましては、昨年の年明けにいろいろな問題が発生しました。これについては、(原子力)規制庁もしっかりとした対応をするようにということで、いろいろな要請をしていましたし、それから愛媛県としても要請項目を渡して、社長に対して対処を速やかに行うように要請をしたところでございます。そういう特別な環境にあるということを考えておかなければなりません。その中で今回の問題が新たに発覚しましたが、まず二つの見方があるのは、少なくともこれまでの「えひめ方式」。何かがあった場合は隠さない、速やかに公表する。こういう体制はできているというふうなことは感じます。これがもし隠されたら事態はもっと深刻だったと思いますけれども、速やかに公表したということは、ここは良しとしたいというふうに思っています。ただ、こうした中で公表された問題を見ますと、無断でいなくなって、退席と言うか外に出たということですから、あってはならない行為であるということは指摘せざるを得ないと思います。大事なことは、四国電力は原子力発電所というとてつもない事業を担っている会社であるということを、いろんな火力の担当者とかいろいろあると思いますけれども、どの立場であれ、そのことについては全社員が責任とそれから使命感、しっかりとした安全対策を行うという使命感、こういったものを共有する社風を一層作り上げなければいけないじゃないのかと。そして、社員の方々だけではなくて、協力会社も含めて徹底する努力をし続けなければいけないのではないかということを今回の事例を見てつくづく感じました。その点はしっかりと社長に伝えたいと思っております。
(愛媛新聞)
秋には原発の運転再開というのを控える中でこういう事案が発生したということは、ちょっと安全意識の欠如というところも感じられるかなと思うんですけれども。
(知事)
そうですね。再稼働については私どもはまだ全く聞いていません。聞いていないし、法的にどうのということはないんだけれども、今はそれが無条件で許される状況ではない。そこは四国電力の姿勢を量るところでもあろうかと思います。ルールとして、法的にこうだからこれでいいんだというようなことではない。先ほどから申し上げているように、昨年初めのいろいろな事象がございましたので、そういう特別な状況にある中で、いろんな物事を組み立てていく必要があると。特に安全面に関しての徹底というのは繰り返し申し述べてきましたので、今、何の話もありませんから、われわれがとやかく言うことではないですけれども、少なくとも規制庁の判断、それから県の安全(管理)委員会の判断、そして要請事項に対する進捗度、こういったものを抜きに勝手にするということはあってはならないし、それをするとした場合は、先ほど申し上げた責任感と使命感というものがどうなのかという疑問符が付くということになるんじゃないかと思います。
(テレビ愛媛(幹事社))
予定の時間を過ぎておりますので、最後の質問でお願いします。よろしいでしょうか。ではこれで終わります。
(知事)
はい、どうもありがとうございました。