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令和2年度12月知事定例記者会見(令和2年12月24日)の要旨について

ページID:0011070 更新日:2020年12月25日 印刷ページ表示

日時:令和2年12月24日(木曜日)

 11時29分~11時58分

場所:知事会議室

 

 

(南海放送(幹事社))

 今年は新型コロナウイルスの感染症の対応や対策などに振り回されたと思うが、この1年の県政を振り返ってみていかがか。また、任期の折り返しとなっているが、来年は主にどのようなことに取り組んでいきたいか。

 

(知事)

 2020年ももうすぐ終わろうとしていますけれども、振り返ってみると新型コロナの影響が社会や経済に極めて大きな影響を与え続けた年、これに尽きるんではないかと思います。今年1月の年頭のあいさつをちょっと振り返ってみると、本当に希望というかですかね、今年度はオリンピック・パラリンピックが開催されます。そして、愛媛でもそれにちなんだ聖火リレーや関連イベントが行われます。また、大規模なスポーツイベント等もあります。そんなことをあいさつの中で申し上げた記憶があります。にぎやかな年になるというのが年初の予測ではありました。

 しかし、現実はコロナに追われて、例えば「サイクリングしまなみ2020」、それから本当に大きな全国イベントであった「日本スポーツマスターズ愛媛大会」、こうしたさまざまなスポーツイベントや大会、文化イベントが中止また延期となりました。大変残念なことではございます。中でも日ごろの練習の成果をですね、発揮する各種の競技大会、あるいは発表の場が中止になったことは関係者の心情を思うと大変心が痛い思いです。そんな中でですね、関係者が力を合わせて代替とする大会がいくつか開催されたこともございました。特にインターハイであるとか、甲子園であるとか、いろんな大会が中止となる中で、そういう代替大会で子どもたちがはつらつとしたプレーを見せてくれたこと、この難しい状況でも頑張っている姿が多くの方々に届いたことは大変うれしく感じました。

 3月2日に初めて陽性者が確認されて以来、県民の命、そして生活を守るため緊張の続く日々が続いています。当初から県と市町の指揮系統の一本化、それから情報管理の一元化、関係機関との連携体制の確立、これを一つの基本に置きながらですね、私も考えてみると140回ぐらい記者会見させていただきましたけども、記者の皆さんにもそうした場にお付き合いをいただき、できるだけ正しく細かい情報を県民の皆さんに伝える役割を果たしていただいたこともあらためてお礼を申し上げたいと思います。ある意味では知事就任以来掲げてきた県・市町との連携、関係機関との連携の成果が、コロナ対策でも大きく機能したんではないかなというふうなことは実感をしています。県や松山市保健所、県の衛生環境研究所、各医療機関との連携による早期の感染状況の把握と感染の連鎖を断ち切るための調査・検査は言うまでもなく、経済面でも市町と連携した事業者支援、あるいは地元金融機関と一体となった取り組みを早期に開始し、事業者の事業継続や雇用維持にも極めて有効に働いたんではないかと思います。逆境だからこそチーム力、チーム愛媛の強い力が感じられたんではなかろうかなというふうに思います。

 コロナへの対処で実感したもう一点は、これも就任以来進めてまいりましたメニュー選択型行政ではもうだめなんだ、政策立案型行政体への脱皮が必要だというふうなことを投げ掛けてきましたけれども、学校の休業への対処から始まり、県独自の戦略や将来に向かって効果が生じる「えひめ版協力金」、県政全般へのデジタル技術の活用など、国の方針や他県の取り組みをそのままなぞるんではなくて、先手先手で考え、愛媛にとって今何が有効なのか知恵の限りを尽くして独自の立案、事業展開、対応につながったんではなかろうかと思います。

 また、社会経済情勢が大きく変化する中でも、県政の最優先課題に掲げます西日本豪雨災害からの創造的な復興、道半ばでありますが着実に進んでいます。これまでグループ補助金等を活用し地域産業の再建にめどをつけるとともに、公共土木施設の復旧工事も大半が今年度中に完成見込みであるということ、そういう意味ではこの基盤というものは整ってきているのかなというふうに思っています。さらに「柑橘王国愛媛」の復活に向けた被災園地の再編復旧についても、予定していた4地区で全て合意が整って、着手されることになりました。そういう中で、来年開催する「えひめ南予きずな博」では力強く復興に歩んでいく姿を全国に情報を発信するなど、復興の過程で生まれた県内外の方々との絆を下に、南予への新たな人の流れが創出できるように、万全を尽くしていきたいと思います。

 国内では感染拡大の第3波が収束の兆しを見せておりません。本県でも先ほどの会見のとおり、当面コロナとの厳しい戦いが続くことが予想される訳でございます。今後とも県民の安全・安心の確保を最優先に、警戒感と緊張感を決して緩めることなく、感染拡大防止に取り組んでまいりますとともに、深刻な影響が出ている県内経済の立て直しにもサポートで全力を挙げていきたいと思います。また、コロナで重要性が一気に高まったデジタル変革を強力に進めていきたいというふうにも思います。人々の価値観やライフスタイルの変化をチャンスと捉えて、移住促進、アウトドア観光コンテンツの充実、さらにはサテライトオフィスやワーケーションの誘致、こういった新しいスタイルに対応した誘客促進も課題になってまいります。具体的な政策の展開を鋭意取り組んでいきたいと思います。

 そして、県民の皆さんにあらためてのお願いになりますけども、年末年始の感染回避行動の徹底、そして陽性が確認された方を、また退院された方を温かく見守ってほしいという呼び掛け、また医療従事者等々をはじめとする最前線で奮闘いただいている関係者の皆さんへのエールを送っていただくこと、ぜひお願い申し上げたいと思います。「敵はコロナであり人ではない」、誹謗(ひぼう)中傷や差別などウイルスによって人のつながりが絶たれてはならないこと、何度も会見で申し上げてまいりました。そういった中でですね、まるで犯人探しのように人や勤務先などを特定しようとする動き、あるいは根拠もなくいたずらに不安をあおるような情報の拡散、こういったことは残念ながらその声は届いていません。ついえていません。こうしたような状況ではですね、賢明な県民の皆さんへの呼び掛けを中心とさせていただきます。そういった情報に触れた場合は決して惑わされないように、影響を受けないようにしてください。優しさといたわりの心を持っていただきたいと思います。コロナが人を分断させることがあってはなりません。困難な状況だからこそ、絆の力で乗り越えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。以上です。

 

(愛媛新聞)

 ちょっと話は変わるかも知れないが、任期を折り返したという中で、4期目という部分でいくと今の考えはどうか。

 

(知事)

 まだ何も考えていないです。

 

(愛媛新聞)

 あと、4期目を目指されるかは別にして、一般的に多選に関してはどのように考えているか。

 

(知事)

 そうですね、僕はあまり意識したことないんですよ。しっかりと1期、1期に全力投球していくという、しかもそのたびに公約を示して、そこにこだわり続けるという政治の道を歩んできたので、「期」というのはあまり考えたことがないですね。

 

(愛媛新聞)

 知事自身というよりも、一般的に多選に対しては、批判もあったりしますが、今の話でいくと、1期、1期全力で投球していたら、それの評価に対してということになる。

 

(知事)

 自分だけで決めることでもないですし、もう結果とか関係ないと、そういうふうにした方がいいんだったら、そうなるだろうし分かりません。ただ政治って、すべからくそうだと思うんですけども、例えば、首長、知事や市長や町長の多選というのはよく言われるんですが、なぜ国会議員の多選は言われないのか。やっぱりそこは同じだと思います。申し訳ないですけど、トップを務めて、(その後に)一兵卒になって議員を続けるというのは、日本ぐらいなんじゃないかなと。やっぱりそういったところからも議論があった方がいいのかなというふうに思いますね。だから多選というのは首長だけでなく、議員も含めて考えていく課題なのかもしれません。

 

(テレビ愛媛)

 今年1年振り返って、一番印象に残ったような出来事というか、一番コロナ対応等で困難になった状況は何があったか。

 

(知事)

 コロナでもいいんですか。

 

(テレビ愛媛)

 はい、コロナでも。

 

(知事)

 正直言って、一番指揮を執りながら苦しかったのは、やっぱり想定外のほぼ同時六つのクラスター発生の時期でした。先が見えない中、どこまで広がるか不透明な中で、みんなでともかく頑張ろうという中で、県民の皆さんの力、関係者の皆さんの力も借りながら、ヤマを、医療現場は別ですよ、クラスターの発生というものについては抑え込めたというのが、やっぱり一番エネルギーを使った時期かなと思いますね。

 

(愛媛新聞)

 山鳥坂ダムについて聞きたい。先日の政府予算の発表で測量設計に関する予算が付いた。ただ本体工事の着工時期は未定であって、2026年度の完成に向けては、まだ本格的に工事が進んでいるとは言えない現状なのだが、中村知事は就任当初からダム建設の凍結であったりとか、または生活再建といったことを就任当初から言われていたと拝見した。そのあたりの山鳥坂ダムの現状の受け止めはどうか。

 

(知事)

 この山鳥坂ダムというのは当初の段階からすると相当な年月が経っています。当時は分水の問題も絡んでいましたのでさらに複雑だったんですが、その問題が切り離されて、治水というふうな観点でのダムということになっていきました。そういう中で、一時「コンクリートから人へ」という国の方針で、事業の凍結という段階もありました。しかしその段階では、もう既に水没地域の方々の移転であるとか、いろんなことがもう動き始めていましたので、しかもどうなるか分からないということもあって、その地域の道路整備であるとか社会基盤の整備は、これまた付随したように凍結されるような状況で、現地からは行くたびに悲鳴が上がっていました。そういう中でですね、治水を目的としたダム建設には、一部反対の声もあるんですけども、おおむね、特にそれぞれの市町の議会等々の思いは集約されてきていますので、前に向いて進んでいくということになりました。もちろん山鳥坂ダムだけで、これは専門的な方々の検証ですけども、治水が100パーセント達成する訳ではありません。しかし非常に難しい川なんで、堤防の整備も必要、河床掘削も必要、そしてダムの建設も必要。もう本当に難しい川であるが故に、いろんな対策を複合化させながらコントロールしていくことが最終的な治水対策につながるということでの位置付けになっています。そういう中で、来年度予算というのは今年度予算の7割の配分となっておりますが、新型コロナ関係の予算が非常に膨れ上がっていますので、厳しい状況の中で、また全国でも多くのダム事業が最盛期を迎えるところも多くなっているので、お金が必要だと。そういう中で計画どおりに事業ができるよう、最低限の必要額は確保されたというふうに思っていますのでこの点は評価をしています。現在、国の方では3次補正の作業が進んでいますので、その中でもですね、この山鳥坂ダムの事業推進が一層加速されるように、多くのさらなる予算配分が振り分けられるように期待したいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 言われた反対の声があるという点に関して、河川環境への悪影響という声も根強くある訳だが、それに関してはどのように対応されるのか。

 

(知事)

 そうですね、これは事業を展開される国が丁寧に説明をされると思いますけども、どんな事業でも賛成、反対は必ず存在すると思います。10人いて10人が全員賛成なんていうのはまれなケースであって、そういったところで、例えば、これはもう持論なんですけども、ダムだけではないですね、一般論としての経験から感じるのは、街にとって地域にとって良かれと練りに練って新しい案を打ち出した場合ですね、大体6割賛成、4割反対がスタート時点、そんな経験則があります。ところがこの4割の反対の中には情報が不足していて賛同できない、あるいは誤解、ちょっとした修正さえあれば、この点だけは修正してほしいなということがあるので賛成できない、という方々もたくさんいらっしゃいますので、丁寧に積み重ねてやっていくと、6対4が7対3になり、時と場合によっては8対2ぐらいになることもあります。ただ、いろんな政治的なスタンスの立場の方もいらっしゃるので、反対というものを言い続けられる方もいらっしゃいます。そこはもう、これだけやってやっぱり賛同いただけなかったら、誰かがゴーサインをしなかったら物事というのは動かないと思いますので、それを決断するのが、どこのステージ、市であれ、町であれ、県であれ、国であれ、政治の役割なのではないかなというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛)

 鳥インフルエンザの防疫体制について、四国でも(発生していないのが)もう愛媛県のみということだが、この冬場、年末年始にかけての県の防疫体制についてあらためてどのような考えか。

 

(知事)

 県の防疫体制を担う組織、県庁職員はこれまで実績をしっかり上げてきてくれていまして、過去の県内での発生は食い止めてきた経緯があります。今回もいち早く手を打って、今は警戒の呼び掛け、それから石灰の配布、それから各養鶏農家への指導をきめ細かく連日行っています。指定された高知県で発生したエリアの一部に愛媛県もかかっていますので、ここは、野鳥の死骸の採取、そしてPCR検査のチェック、こういった細かい点まで行っています。愛媛県側では14羽の野鳥の死骸が発見されましたが、全部陰性が確認されています。これを繰り返していくしかないと。相手が野鳥ですから、ともかくやれることをやっていくしかないと思いますが、今日は3回目の石灰の配布をする予定になっていますが、今後とも、周りが周りの状況ですので、より一層緊張感を持ってこちらはこちらでは当たっていきたいと思っています。

 

(朝日新聞)

 先日、総務省から発表された地方公務員の男性の育休取得率が愛媛は1.5パーセントで全国最下位ということになったが、この状況についてどのように考えているのか。

 

(知事)

 そうですね。(職員へ育児休業取得の)呼び掛けはしているんですけども、(育児休業も)取りながらということが前提なんですが、確かに昨年は特に西日本豪雨災害からの復興が最大のテーマであったということ。それから(今年は)このコロナ対策で独自の政策をともかく打ち出していくんだということで、他(の自治体など)がやっていることをそのまま持ってきたら楽なんですけれども、それがいいのかどうかというケースなんで、まさに政策立案型行政の段階を今経験しているさなかであるので、(職員の)負担がちょっと多くなっているのかなという気はいたします。その分、使命感も強いんだろうというふうに思いますけれども、この数字というのはやはり受け止めて、さらなる呼び掛け、働き方改革に結び付けていきたいと思います。

 

(朝日新聞)

 具体的には呼び掛けというよりも、何か対策として今後実施されていくようなことって考えられているのか。

 

(知事)

 これから考えていきます。まだ(数字が)出たばかりですから。

 

(あいテレビ)

 コロナの話に戻るが、年末年始の「Go Toトラベル」全国一斉停止というのが急きょ発表されたこともあって、県内の道後を中心に影響も出ているかと思うが、道後も含め県内全体への影響というのは今のところどのように。

 

(知事)

 ちょっと数字を拾ってきましたので。まずですね、宿泊事業者に確認をしたところですね、これ12月21日現在です。全国一斉停止が発表されて以降、県外からの観光客を中心にキャンセルは県内25,000泊以上が12月21日現在です。宿泊事業者の他ですね、周辺の飲食業、土産物店、そしておととい申し上げましたけど、宿泊がなくなった場合はそこに納入される八百屋さん、肉屋さん、魚屋さん、それからリネンを背負うクリーニング業界、こういったところにも大きな影響が出てますので、打撃は大きいと思っています。愛媛県独自の県内宿泊旅行割引についてもですね、これ「Go To」と併用して使われている方も多かったので、その分はキャンセルが当然出ています。ただ一方で、全国一斉停止期間も発表させていただいたとおり、県民の皆さん向けには県内割引は継続するということを発表させていただきました。その関係で新規も(予約が)入り始めたという報告は受けています。12月21日時点でまだ枠としては約4,500人泊分ありますので、県民の皆さんには、今申し上げたような状況ですので、県内旅行業界、観光業界を支えるということも含めてご活用いただけたらというふうに思います。ちなみにさっき(キャンセルが)25,000人(泊)以上と申し上げましたが、道後の旅館組合関係だけでだいたい17,500(人泊)ぐらい。残りがその他のホテルとかそういったところになります。

 

(愛媛新聞)

 ちょっと話変わるが、桜を見る会を巡る安倍前首相の夕食会費問題について聞きたいが、首相退任後、発覚してからいろいろな動きがあったが、知事自身としてこの一連の問題をどのように見ているのか。

 

(知事)

 いや、細かいことは分からないですからね。正直に言えばいい。もし何か間違いがあったならば謝ればいい。それはその基本が大事だということに尽きるんじゃないかなと思います。

 

(愛媛新聞)

 衆議院の調査局の調べだと、事実と異なる安倍首相(当時)の答弁が少なくとも118回に上っていたようだが、国会での答弁がこういう状態だったことに対してはどうか。

 

(知事)

 結果的に見ると、非常に大きな問題を残したと思います。ただそれがどういう経緯でそういう答弁になったかっていうはまた別の話で、そうすると、知っていて虚偽答弁をした場合と、それから誤った情報を提供してうそをつかせたことによっての虚偽答弁なのか。これによって誰が悪いかというのは明らかになりますから、そこをはっきりさせればいいんじゃないかと思います。

 

(愛媛新聞)

 あともう一点。明日25日に国会招致も検討されているようだが、どのような答えとか、説明を期待したいと思うか。

 

(知事)

 これはもう国会の話なんで、私からとやかくコメントする話ではないと思っています。


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