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令和元年度12月補正予算案等に関する記者発表の要旨について

ページID:0008684 更新日:2019年11月19日 印刷ページ表示

 

日時:元年11月18日(月曜日)11時00分から11時18分

場所:記者室

令和元年度12月補正予算案等記者発表

 

(神野副知事)

 本日、本来なら知事が発表しておりますけれども、知事がカナダの方で本県産の農林水産物等のトップセールス等で海外出張中でありますので、私の方から12月補正予算案等について発表させていただきます。

 今回の補正予算は、当面措置を必要とする経費のほか、給与改定経費について計上させていただくことといたしました。

 まず、当面措置を必要とするものでありますけれども、本年7月から8月にかけまして宇和海で発生したアコヤガイの大量へい死を受けて、産学官連携によるさらなる原因究明と、優良母貝の選抜、これに取り組むとともに、被害漁業者の皆さんの経営継続を支援するために、過去に融資を受けた制度資金の償還条件の緩和や、漁具や種苗購入等のための制度資金でございますが、これの追加融資枠5億円を確保した上で、それぞれ必要な利子補給を行うことといたしました。

 それから、豚コレラ対策でありますが、先々週、養豚関係団体から知事に対しまして要望もお受けしましたが、その要望内容を受けまして、野生イノシシ等を介して他県で感染が拡大している豚コレラ(CSF)でございますが、このCSFウイルス等の県内への侵入を防ぐために、防護柵の設置等を支援するとともに、水際対策として松山空港や松山港、宇和島港に消毒マットを設置するなど、防疫対策を強化いたします。

 それとあと一つ、東京オリンピックに向けまして、松山市と共同して、新たに台湾代表の女子サッカーチームの事前合宿が決まりましたので、その事前合宿を受け入れることにいたしました。

 次に、給与改定経費といたしまして、先般の人事委員会勧告に基づく所要の経費を計上させていただくことにいたしました。

 この結果、12月補正予算額は、一般会計で6億8,534万円、企業会計で9,032万円、合計で7億7,566万円となっております。

 このほか、12月議会に向けましては条例等の議案について、森林環境税の適用期限の5年間延長や、自転車利用者の損害保険への加入義務化に係る条例改正などの議案を提案する予定としております。

 それから本日は、令和2年度の当初予算についても、少しご説明させていただきます。現在、庁内で編成作業中の令和2年度の当初予算の編成の考え方につきましては、現下の情勢が、米中貿易摩擦等に起因する世界経済の動向、消費税率の引き上げに伴う個人消費への影響、あるいは相次ぐ豪雨災害の発生などや、状況次第では景気の下振れも懸念される中、現時点で本県財政の明確な見通しを立てるということは非常に困難な状況にあります。しかしながら、最重要課題で取り組んでおります西日本豪雨災害からの復興など、本県を取り巻く諸課題に適切に対応していく必要がありますので、当面、ゼロシーリングで編成作業を進めているところでございます。

 また、現在、国において検討されておりますが、国の補正予算につきましては、内容の把握に努めまして、今後、適切に対応していきたいというふうに考えております。

 私からは、以上でございます。

 

(南海放送)

 アコヤガイのへい死を受けての対策というのは、非常に大事なことだと思うが、補正予算でどういったところがカバーされていくのか。例えば、原因究明とか、生産者への支援とか。

 

(神野副知事)

 ご要望をいろいろと受けておりますし、他県の状況などを見てやはり考えられるのは、原因究明をまずは早くしてほしいということだと思います。これは今も(アコヤガイ)へい死対策協議会に専門家の先生方に入っていただいて、今、鋭意進めていただいておりますけれども、正直申しまして、前回の平成8年ごろでも、原因究明というのはかなり時間がかかりました。拙速にですね、ぱっと原因究明でこれだとやるのが正しい訳ではないので、これはしっかりやらないといけないと思っております。悠長に考えるのではなく、なるべく早くと。ですからへい死原因の究明も並行して、国などの関係機関と連携してやるための調査事業であります。今もやっていることではあるんですけれど、原因としてはいろいろ考えられますから、前回のような赤変病ではないということは確認しておりますけれども、環境であったり、感染症や遺伝的なものなのか、多角的に調査を実施していくということが一つですね。

 並行して、強い貝づくりということが必要でございますので、それについても開発に努めると。優良母貝の選抜ということが手法になっております。これまでの経験上、強い貝づくりというのはそういうことになると思いますが、前回のへい死から今もずっと、これは水産研究センターで取り組んできておりますけれども、また今回、新たな突然死が起こりましたので、それも踏まえながら強い貝づくりに取り組んでいくということであります。今回も生き残っている貝もありますから、それを踏まえてしっかりと取り組みます。

 それから、へい死対策事業の中では、試験研究や調査ということになりますが、あとご要望もいただいているのは、被害漁業者の皆さんの経営の安定化をということでしたので、それに対しまして、一つは、漁業者緊急支援資金利子補給金というのがございます。これは、平成21年度、22年度とリーマンショック等があったときに、漁業経営が大変厳しい時期がございまして、その時にこの融資の支援制度を作り、利子補給を行いました。この既に貸し付けております漁業者緊急支援資金について、最長5年間の償還期限を延長して、その中には2年間の中間据置期間も設けて、ご支援しようということで、その期間の利子補給を行うもので、実際には今年度の支援額は出てきませんので、債務負担行為額を計上させていただいています。

 そしてもう一つは、新たな今後の漁具であったり、種苗の購入などにかかる費用についてご支援するということで、漁業近代化資金というのがございますけれども、これは当初予算にも83億円組んでおりますけれども、5億円の追加融資枠の設定をいたしまして、ご支援すると。これも利子補給で、今年度については、21万3千円ほどですけれども、利子補給期間は元年度から22年度と書いておりますけれども、その期間中の最大の見込額として、6,800万円ぐらいの規模になっています。原因究明、それから強い貝づくり、そして漁業者の経営安定のための金融支援と、そのような内容です。

 

(日本農業新聞)

 豚コレラ対策事業について、陳情を踏まえてということだったが、この内容である程度、陳情の内容というのは、カバーできたというふうに考えているか。それからもう1点、この豚コレラ対策は、県ぐるみでの問題ということで、その点については今回の措置でカバーできたのか、その点についての考えを。

 

(神野副知事)

 要望いただきました内容には、基本的には、全体的に対応させていただいたというふうに考えております。まだいろいろと課題が出てくる可能性はありますけれども、現時点で取り組める対応は全部ご支援しようという考えで取り組みました。

 それと、県ぐるみでの対応ということで、これは事項ごとの資料に書いていますけれども、これも対策としては、防御柵であったり、防鳥ネットであったり、野生動物の農場への侵入防止という、これに対するご支援が一つあります。これは国が2分の1で補助を出しておりますけれども、その残りの部分について、市町と一緒にご支援しようということです。もう一つは水際対策ですよね、これは県全体の侵入防止につながると思いますが、空港であったり港での消毒マットを、今までも、その都度鳥インフルエンザが発生した時にもやっておりましたけれども、やはり常設して対応しようということを考えております。

 さらに、防疫対策強化緊急指導事業とありますけれども、これは、資機材など十分でない部分を整備しまして、防疫体制を強化したいということで、水際対策とか、指導とか、県の調査、これらで県全域をカバーした防疫対策を当面できることをやっていきたいということでございます。それから要望時にワクチンの話も出ましたが、これについては県がというよりも、国の推奨地域に指定されてからという仕組みになっているので、それは国の対応とあわせてということになろうかと思います。

 

(NHK)

 今回の補正予算案で、重点的に取り組まれたいことを簡潔にあらためて聞きたい。

 

(神野副知事)

 それはもうアコヤガイのへい死対策への対応と、それから豚コレラの防疫対策、これだと思います。人事委員会勧告に伴う給与改定につきましては、勧告が出ましたらだいたい12月補正予算で対応させていただいておりましたので、現下の情勢に対しての対応ということではないので。東京オリンピックの事前合宿ももちろんあるんですけれども、これ自体は当初予算でも出ているし、6月補正予算でもその時点で新たなモザンビークとか、事案が出てきたときに補正させていただいておりますので、それと同じように今回、台湾女子サッカーチームの来県が決まりましたので、計上したということでございます。

 やはり、畜産業者や水産業者の皆さんの不安に対して少しでもご支援して、一緒に取り組んでいきたいという予算だと思っています。

 

(テレビ愛媛)

 アコヤガイのことで、真珠の取引額への影響は、当面は10億円くらいは出るんじゃないかと言われているが、今回はあくまでも応急措置的な対応であって、また、来年度予算等でもまた別途支援を考えているか。

 

(神野副知事)

 応急的というよりも、今できることはしっかり取り組むと、当面というふうな考えではないんですけれども、今、皆さんから聞かれて答えたことがやはり柱になってくるので、これに沿った形での今後の当初予算も含めての対応というのは当然出てくると思いますし、原因究明の状況によって、対策が見えてくれば、当然それに対して予算措置が必要になってくると思いますので、状況に応じて今後やるべきことはやっていかなければと思っております。

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