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平成26年度5月知事定例記者会見の要旨について

ページID:0011195 更新日:2014年5月12日 印刷ページ表示

日時:平成26年5月9日(金曜日)

 (報告)11時00分~11時02分

 (定例記者会見)11時10分~11時32分

場所:知事会議室

 

 

(知事)

 まず、報告なんですけど、「サイクリングしまなみ」の募集開始についてでございます。10月26日の日曜日に開催する瀬戸内しまなみ海道・国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ」のポスターが出来上がりましたので、バックパネルの一部に組み込んでいることと併せまして、本日から「サイクリングしまなみ」のエントリーを開始させていただきますので、あらためて報告をいたします。

 参加者の募集については、まず、宿泊とエントリー(出走権)が一体となった受付を先行して行います。本日5月9日金曜日、午後8時から開始し、出走権のみの一般エントリーは5月23日金曜日午後8時から開始するものとしています。

 エントリー方法は、いずれもインターネット、スマートフォンや携帯も可能です。これによりまして、先着順に受け付けることとしておりますが、国際大会であることを踏まえまして、大会ホームページを日本語、英語、中国語、韓国語といった多言語対応とするほか、専用の「エントリーセンター」を開設しまして、外国人からの照会や問い合わせにも円滑に対応したいと考えております。

 今回募集するサイクリングコースは、本格的なサイクリストから初心者や家族連れまで幅広く参加しやすい設定としておりまして、スピードを競うわけではありませんので、ぜひとも多くの方々に参加していただき、しまなみ海道の魅力を十分に感じ取っていただきたいと思います。以上です。

 

(あいテレビ(幹事社))

 スイスでのトップセールスの成果及び今後の展望について聞かせてほしい。

 

(知事)

 まず、今回の訪欧の経緯でありますけれども、日本とスイスが国交樹立150周年を迎えまして、その記念イベントとして、4月30日から5月4日までジュネーブで開催された「国際ブックフェア」に、在ジュネーブの日本政府代表部から参加要請を受けたことが一つのきっかけでありました。それから、先日来県されましたドイツのフライブルク市のサロモン市長からも、スイスまで来るんだったら、ぜひ寄ってほしいという招待を受けましたことから、スイス・ドイツの両国を訪問したところでございます。ちなみに、スイスとフライブルク市は非常に近いので、電車で2時間半くらいの距離、南の方ですから。そういう近い距離ということもあって、そこまで来るんだったら、ぜひ寄ってほしい、そういう招待を受けたところでございます。

 まず最初にフライブルク市の方にまいりましたが、市長時代に5回くらいフライブルクにお伺いしておりますので、勝手知ったるところではありましたが、ここは環境首都として、ヨーロッパでも有名なところでありますけれども、さらにパリからのフライブルク行きを結ぶ新幹線が最近開通したところでありまして、そんな関係があって非常に観光客でにぎわいがありました。それまでは、どちらかというと、環境政策の視察でフライブルクというのは多くの方々が訪れる場所だったんですけども、当時は日本からも年間150団体くらい環境行政視察が毎年来るような状況でしたけれども、今回は新幹線の開通もあって、本当の意味での観光客が随分と増えたなという印象でございました。

 それで、フライブルク市役所を訪問しまして、国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ」のPRを行わせていただきまして、また、夜、現地の日本食レストランで、地酒と加工食品の試食を通じたPRを実施してまいりました。

 また、スイスの方では、電車で移動しまして、国際ブックフェアの特設ステージで、私自身が愛媛のPRを行うプレゼンテーションの機会をいただきましたことから、多くの来場者の前で、愛媛の食や観光資源等を紹介し、中でも、しまなみ海道のサイクリングの魅力を中心にPRさせていただきました。

 物販につきましては、日本酒、酒造メーカー3社と一緒に現地の日本食レストランや日本食品専門の卸・小売販売店にトップセールスを実施したほか、営業本部でも、富裕層や上流階級を顧客に持つ高級リカーショップ、高級食品店等でも日本酒や加工食品等のセールスを展開したところでございます。

 成果としましては、まず、ドイツ関係では、サロモン・フライブルク市長から、フライブルク市のホームページ上で、国際サイクリング大会のPRをリンクして行っていただけることになりました。また、日本食レストランでは、今後、地酒を取り扱ってみたいという申し出がありましたと同時に、10月に同レストラン関係者10名程度の方が愛媛県に現場視察を兼ねて来県いただけるとの確約をいただいたところでございます。

 それから、スイスの方では、国際ブックフェアの愛媛県ブース、これはどういうのが出ているのかというとですね、まずJNTO(日本政府観光局)のブース、それからJETROのブース、それからジャパンツアーズのブース、それから全日空(ANA)のブース、この4つの国の関係機関や大手旅行関係企業としてブースを出されておりましたが、自治体のブースとしては愛媛県のみでございます。逆にスイスの大使の方からは、日本の自治体がスイスにセールスに来たことがないので、ぜひというふうなことでお声掛けをいただいたんですが、愛媛県単独で出展をいたしました。オールジャパンの観光誘致策の中で、1日だいたい1万5千人くらいの来場者があるビックイベントだったんですけども、5日間県内観光地やしまなみ海道のサイクリングのPRを来場者に実施させていただいたところでございます。

 特に感じたのは、愛媛県ブースに立ち寄った多くの来場者からは、サイクリングへの関心が非常に高くてですね、どうやったら行けるのかという問い合わせが殺到したということでございます。また、道後温泉と遍路道などの観光資源にも、サイクリングに次いで関心を示していました。中には、「もう行くことを決めた」とか「近々日本に旅行に行くので組み込みたい」という声もいただいたところでございます。

 また、表敬訪問した在スイス日本大使からは、今回の呼び掛けに応じた愛媛県の姿勢を高く評価いただきまして、そのお土産として、大使館の敷地内にある「広報文化センター」の一つの部屋まるごとを愛媛県専用の広報スペースとして自由に使ってもいいという許可をいただきました。ここは、来客が頻繁に出入りするところでありますから、今回の訪問をきっかけに、このPRルームをどうコーディネートするか愛媛県が自由にやってもいいということだったので、物品を並べたり、ポスター、パンフレットを常設させていただいたり、その一室を愛媛県ルームとして、今後活用させていただきたいというふうに思っております。特に大使館の方では、自転車の紹介をいろいろな人にしようという協力も約束いただいたところでございます。

 一方、日本酒等につきましては、高級リカーショップで、早速、今回の訪問時に地酒7銘柄、約60本の成約、輸入しようということで成約いただきました。今後、愛媛の地酒を取り扱うコーナーを特別に設けていくということも確約いただきました。また、高級食品店では、今年のクリスマス商戦で、本県産の日本酒や加工食品が採用されるということが確定いたしました。クリスマス商戦というのは、僕も知らなかったんですけども、籠に入れていろいろなものを詰め込んで売っていく形を取るらしいんですね。ですから、そのパッケージの中に愛媛産の日本酒や加工食品を入れ込むというようなことになりました。

 また、現地の日本食レストランにおいても、シェフや顧客の評価が高く、今後、地酒の使用について交渉していくこととなっています。日本食品専門の卸・小売販売店からは、実はここ昨年10月に愛媛フェアを実施していただいたんですけども大変好評だったので、今年度ももう一回引き続き実施したいという言葉もいただきましたので、また、その中でさらに本県産品の取扱量を増やしていきたいというふうなことも口頭でお約束いただきましたので、対応していきたいと思っています。

 それで、今回のスイスは中継地としては行ったことはあったんですけど、回ったのは初めてだったんですが、どういうところに驚いたかというと、実は、今、一人当たりのGDPがスイスは3番手か4番手にいるはずなんですね。日本は24番手か25番手だと思います。かつては、日本は一人当たりのGDPは毎年上位をキープしていたんです。ところが、その後失われた10年、20年でその地位はどんどん下がって、昨年は11ランク一気に下がったはずです。下落率は世界ナンバー1というような状況だったんですね。

 今、どういうふうになっているかというと、日本がドルベースで一人当たりのGDPは、3万8千ドル位だと思います。で、シンガポールが前に4万8千ドルと言いましたけど、さらに上昇しまして、今、5万3千か4千ドルになっていると思います。スイスは、現在、8万2千ドルですから、日本の一人当たりのGDPで比べますと、2.3倍から2.4倍の所得水準です。ですから、今、どういうことが行われているかというと、明確な、厳格な制度はないですが、だいたい最低賃金クラスで月収は40万円です。今、国民投票で、たぶん否決はされるだろうとは言っておりましたけども、最低賃金制度を正式に設けて、日本円にすると48万円くらいの法律を作るべきだという国民投票が行われるような状況にあるんです。本当に、普通の大使館でハウスキーパーを雇うときも、年収1千万円です。それぐらいのレベルにきています。ただし、一人当たりの所得は高いんだけども、それに従って物価もめちゃくちゃ高いです。例えば、ランチでスパゲティを食べると、日本円で3千円くらいします。一番いい例がマクドナルドのセットメニューで、今、日本だと400円から500円ですかね、最低価格を調べたら1,200円でしたんで、そういう物価のレベルが全然違うんですね。タクシーは、ちょっと乗っただけで6千円、7千円すぐ飛んでいきますから、日本人が行くと瞬く間にお金が失われていくと。でも、逆に言えば、スイスでの生活は物価が高いから苦しいですけども、ほぼ全員が気軽に海外旅行に行ける所得を持っているというふうなことだと思います。そういうふうな目でスイスを見たことがなかったんですが、精密機械、特に時計などの精密機械と医薬関係と、有名な銀行、金融関係、それから山岳を中心とする観光、この4つの産業が柱となっていて、非常に勢いのある成長著しい国というのがスイスであるというふうに思っていただいたらと思います。すなわち、ある程度値段が高いものでも、良いものであれば受け止められるマーケットがそこにあるというふうな目でスイスを見たらいいんじゃないかなと思います。ということで、海外旅行が誰しもできるだけの所得水準を持っているので、自転車が非常に盛んですから、そういったところからのインバウンドの対策をこれから練っていきたいなというふうに思っています。

 また、今回、残念ながら取引まで至らなかったんですが、今治タオルや砥部焼、タオルもブースで「どうぞ自由に触っていってください」と言ったらびっくりされてました。ただ、向こうはですね、デザインが、例えば白いタオルとかあんまり関心がないんですね。非常に装飾系にこだわった好みがあって、どちらかといえばケバケバしいデザインが好まれる傾向があって、今治タオルの質の高さとデザインがマッチした場合に販売の可能性が生まれるんじゃないかなというふうなことを感じます。

 それで、今回の渡航で、日本の伝統工芸品や雑貨等を取り扱うスイス最大の輸入商社の社長さんが、6月に来日する際、本県への訪問を確約していただきましたので、この時に、そういった商談に持ち込む機会の到来ということで対応をしっかりしていきたいと思います。

 

(あいテレビ)

 先月公表された「四国における鉄道の抜本的高速化に関する基礎調査」の概要で、新幹線の整備路線によっては、採算も見込めるとの結果も示されたところだが、今後の課題等について伺いたい。

 

(知事)

 愛媛県では、これまでフル規格の新幹線に比べまして早期実現の可能性が高いフリーゲージトレインの導入促進に市町と協働で取り組んでまいりました。

 このような中、平成23年7月に出された「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会」の「鉄道の抜本的高速化を進めること」などの提言を踏まえまして、昨年6月よりJR四国や四国4県等関係者で、新幹線の導入など抜本的高速化について調査を実施しまして、去る4月18日に結果概要が公表されたところでございます。

 今回調査では、現在の基本計画の路線を踏まえまして、より効果的な整備方法やその効果などを示しており、社会的観点から費用対効果を評価するB/Cが「1」以上あるなど地域・経済活性化の効果が見込まれること、また、災害に強い鉄道網が形成できることなど、四国におけるフル規格新幹線整備の妥当性が今回の調査の中で示されたと考えています。

 今後の課題といたしましては、高速道路や航空機等、他に移動手段がある中でも、四国への新幹線導入の意義や必要性に対する県民の認識が高まるよう、意識啓発が必要であるということ。また、今回調査は、鉄道の抜本的高速化のための基礎的な事項をまとめたものでありますことから、今後とも、路線や運行形態、整備効果等についてさらに深く検討していく必要があるということ。さらには、新幹線の導入には莫大な経費と時間を要することから、四国4県が足並みをそろえて取り組むことが必要で、このためには、四国全体での機運の盛り上がりが不可欠であり、高速化される路線から外れる地域にもその効果を波及させる工夫を示すなど、四国の鉄道の将来像を示していく必要があると考えております。

 このため、今後は、四国4県が一丸となって、住民の機運を盛り上げて、国へ働きかけていくことが重要であり、本県としては、県内全市町長で構成する「愛媛県鉄道高速化促進期成同盟会」を中心として、今回の結果の県民への周知に努めていくとともに、JR四国や四国4県等関係者と連携して、国に対して息長く新幹線の必要性を訴えていきたいと考えておりまして、まずは、現在、国土交通省で検討されている新たな「国土のグランドデザイン」での位置付けを求めてまいりたいと思います。以上です。

 

(愛媛新聞)

 本日、衆議院の方で国民投票法の改正案が可決する見通しとなったが、今回、問題となってる投票年齢の引下げや国民投票に関する問題であるとか、憲法改正についての考えがあれば伺いたい。

 

(知事)

 この年齢の問題については国会で十分議論されていると思いますので、私がとやかく言う話ではないと思います。憲法の改正については、ともかく、なぜというところのそもそも論をしっかりと積み上げていただきたいということと、それからやっぱり、何といっても、戦後の日本をつくってきた、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義という三つの理念というものをしっかりと堅持した上で、言葉の問題であるとか、曖昧な解釈というものを明確にするというふうな中で展開されるべきではないかなというふうに思ってます。

 根幹を揺るがすような改正というのは絶対すべきではないというふうに思います。

 ただ、単に制定の過程に瑕疵があるというような単純な論調から憲法改正論議はするべきではないと思いますので、今言ったような基本というものをしっかり押さえた上で、文言の問題であるとか解釈、曖昧な解釈の問題であるのというのを整理するという観点での改正論議は意味のあることではないかなと思います。

 

(南海放送)

 西田司さんの訃報が飛び込んできたが、所感を聞かせてほしい。

 

(知事)

 西田先生は非常に個人的にもお世話になった方でございます。本当に、何というんですか、いぶし銀のような、言葉が適切かどうか分からないですけど、そんなタイプの政治家だったと思いますね。本当に味のある、派手さはないんだけども味のある、そういう方でした。相当な貢献をされているんですけども、自らがあれをやったこれをやったというのを決して言わない方だったんです。ですから、知っている方にとってはものすごく頼りになる方ではなかったかなと思います。

 個人的には一番思い出に残っているのが、松山市長に就任した直後に二つの問題で相談に乗っていただきました。一つは国立四国がんセンターの移転問題、当時松山市長の立場でしたから、がんセンターを松山市から別の場所へというような話が進んでいたんですが、就任直後だったので、これはもうぜひ松山市内に残したいというふうなことで、先生の力をお借りしまして、ともかくもう一度勝負させていただく土俵をつくっていただきたいということでお願いに行ったんですね。それで、二人で当時の宮下創平さんという厚生大臣のところへ行って、ともかく松山市内でいい場所を準備したいと新市長が言っているので、そのチャンスを与えてあげてくれというような話を西田先生から当時宮下大臣に言っていただいて、そこからがんセンターの今の移転の問題が始まったと。それで、最終的には松山市内にとどまったというようなことがありましたんで、あのときの二人での陳情がなかったら、がんセンターは今の場所には多分来てなかったと思います。

 そんな所が一つと、それから、スタートした直後の市長でしたので、右も左も分からない中でですね、西田先生、自治大臣をやられてましたので、ぜひ優秀な人材を自分のパートナーにつけたいということで、その人選等でいろいろなアドバイスをいただいたというのが印象に残ってます。ですから本当に自分にとって、市長時代、大きな恩義をいただいた方でございました。


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