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令和5年度4月知事定例記者会見(令和5年4月13日)の要旨について

ページID:0011122 更新日:2023年4月17日 印刷ページ表示

日時:令和5年4月13日(木曜日)

11時28分~11時48分

場所:知事会議室

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは会見の方に移ります。記者クラブからの代表質問は1問です。かんきつ収穫量について、令和2年産は愛媛県は全国2位となりましたが、その受け止めと、今後産地や生産者と連携した取り組みをどのように進めていかれますでしょうか。お願いします。

 

(知事)

 一喜一憂することは全然ないのですが、30年西日本豪雨災害の影響で、園地の多くが被害を受けて生産量が減少しました。その結果として、全国かんきつ生産量2位ということになったのですが、その後、順調に回復をしていまして、園地については三つの段階で後押しをしてきたところでございます。

 それは原形復旧、改良復旧、再編復旧。被害状況に応じてどれを選択するかというのは、当事者の皆さんと話し合いをしながら後押ししてきたのですが、原形復旧と改良復旧については、もう9割以上事業が完了しておりまして、今年度中には全部完了する見込みが立っています。再編復旧につきましては、全ての四つの地区で、もう動き始めていますけれども、大がかりな復旧になりますので、まだ数年、全部が完了するには時間が必要となる状況でございます。

 そういったマイナス要因をまだまだ引きずる中ですから、厳しい面はあるんですけれども、令和元年産は、いったん2位になった生産量が回復して1位に返り咲きました。これは一つ特殊要因があって、本県の場合は、温州みかんのシェアが全体の6割ぐらい。で、競い合ってるもう一つの県は8割ぐらいという中身の違いがあります。かつ、温州みかんの表年と裏年が、この二つの県で逆転現象になっていますから、令和2年産は愛媛県にとっては裏年で、かんきつの中での温州みかんのシェアが6割で、あちらさんの方は表年。しかもかんきつの生産量の(温州みかんの)シェアが全体の8割を占めていると。どうしてもこのようになると、条件的には厳しいと思います。だからこれからも、こうしたことは続いていくと思いますので。ただ、中身が違うというところが一番大きなポイントで、愛媛県の強さってのはもう皆さんもご案内の通り、中晩柑類に圧倒的な強さを持っているということで、しかも、その供給体制ができているので、周年でしかも多品種のものが供給できる体制が愛媛県でありますから、単に全体の収穫量だけでどうだというふうな分析ではなくて、こうした愛媛県の特異性、特色というものを磨き込むことの方が、生産者の収益の向上につながっていくと思いますので、むしろ量よりも中身をしっかり見つめて対応するってことが大事だと思ってます。

 それと先ほど申し上げました西日本豪雨災害からの復旧は順調に進んでいるとはいえ、まだ100%ではありませんから、その体制強化をしっかり行うということ、これを大事にしていきたいと思います。と同時に長い目で見て、せっかくこの中晩柑類を含めた収益体制のしっかりした基盤があることをアピールして、人材の確保というものについて、より一層力を入れていく必要があるんではなかろうかというふうに思ってます。

 

(テレビ愛媛)

 量だけではなくて質だとか、生産額ということですね。

 

(知事)

 そうですね。はい。

 

(テレビ愛媛)

 高品質なものの開発、試験販売なんかも始まっている紅プリンセスとかありますが、今後そのようなところに力入れていかれるお考えでしょうか。

 

(知事)

 この前、実は紅プリンセス、まだ量は少ないんですけれども、試験的に市場でテスト販売いたしましたが、非常に高評価、高価格でして、皆さん楽しみにしていると。というのは、やっぱり何よりもこれもマーケティング効果と技術陣の努力のたまものだと思うのですが、時期をずらして取れるっていうところがポイントで、12月に紅まどんなが出てくる。で、年明けに伊予柑等が出てきて、で、高品質である甘平が2月ぐらいに出てきますよね。で、その子どもである紅プリンセスは3月から4月に出てくると。だからかなり長い期間、愛媛でしか作っていない高級中晩柑類が提供できるということになりますので、非常にかんきつ農家にとっても安定した収入に直結する新品種の登場ではないかなと期待をしてます。

 西日本豪雨災害があったときに、地元の方々と議論したときに、再編・復旧する場合、かなり長い期間かかりますから、ともかく皆さん、何年か経った後に再編できたときには、前より良くなったというふうなことを目指しましょうという呼び掛けをさせていただきました。その鍵を握っているのが紅プリンセスだと思ってますので、特に南予地域等々、非常に恵まれた気候関係もありますので、本当に紅プリンセスの聖地みたいなですね、生産地に生まれ変わっていけばいいなと思っております。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは時間も過ぎてはいるんですが。

 

(読売新聞)

 すいません、農業の方で一点だけお伺いします。他県と比較しても、かんきつの種類であるとかも豊富で、県内のそのかんきつの力入ってると思うんですが、一方で人口減に歯止めがかからずですね、後継者不足は農家が抱える共通の課題だと思うんですけども。2011年からの10年間で約6,000戸減って今現在、温州みかんとか極早生のみかんを栽培される農家さんが約9,700ほどになったと。農業従事者も約半数は70歳以上が占めているという現状だと思うんですけども、中村知事として今後農業の生産者の後継者不足も含めて県の全体を盛り上げていくこととしては何かお考えがありますでしょうか。

 

(知事)

 そうですね。今申し上げたように重複するかもしれませんけれども、やっぱり愛媛県のかんきつ農家、しっかり利益が出るという産業として、一層育てていく必要があると思いますし、またそういった成功例というものをどんどん外に出して、業として成り立つんだというふうな認知度を上げていく。実際できてるわけですから。ただなかなかその情報っていうのは表に出てこなかったので、農業は儲からないんじゃないか、大変そうだ、きついというイメージしかなかったので、そういうところにはなかなか人来てくれないですよね。そうじゃないんだと。とても可能性があって、しっかりやれば収益もきちっと上げられますよっていうふうな情報をどんどん出す必要が今まで以上にあると思っています。

 そのためにえひめ愛顔の農林水産人とかいろいろやってきたつもりなんですけれども。かつ、そうなってくると若い人たちが入ってくると思いますので、例えば、園地を貸与していただくとか、あるいは大規模園地へと集約していくとか、こういったことも必要となってくると思います。いわば個人経営から少し大きめの経営母体というふうな感覚も、その中に生まれてくる必要性が出てくると思いますし、また、それを促進するためにIT技術をどう活用していくかというのも大きな課題になってくると思います。これについては、デジタルプロジェクトの方で実装実験も始まっています。一方で大事なことは既存の人材の高度化というものも必要だと考えましたので、農業大学校に新たなカリキュラムを設けて、こうした新しい経営というものを考えた生産体制の基盤作りに向けて、技術的な面と人材育成の面と、いろんな面からサポートするというふうなことを今も始めていますので、これをしっかり結果に結び付けていきたいというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それでは代表質問以外で質問のある社はお願いします。

 

(毎日新聞)

 毎日新聞です。すいません。他県のことで申し訳ないんですけど、9日に投開票のあった徳島県知事選挙についてなんですけれども、まず、後藤田さんが初当選されたということでこの結果の受け止めとですね、大学、商社の後輩である後藤田さん、また知事選で中村知事ご自身も激励のメッセージも送られていたかと思いますが、後藤田県政に、徳島県政に期待されることをまずお聞かせください。

 

(知事)

 他県のことでございますので、結果は徳島県民の皆さんが決めたことなので、それについてコメントは特にありません。ただご本人自体が、お話のように大学、そして商社の後輩でしたので、そういった先輩後輩の人のつながりの面から、先輩という立場でエールを送ったということでございます。

 徳島と愛媛では事情も違うと思いますから、どういうふうなことをやるのか分かりませんけれども、いろんな民間発想で物事を進めていく可能性はあるのかなと期待をしています。個人的にですよ。ただ、その中で政治というものが、その感覚を軌道に乗せるためになかなかご理解をいただくのに時間がかかったり、ご理解いただけなかったりする場面も出てくると思いますので、そこはご本人がどう組み立てていくかっていう、いろんな試練が待っていると思います。実情が本当分からないので、愛媛県とは多分状況も違うと思いますので、何とも言えませんけれども、経験を大いに生かして頑張ってほしいなと思っています。

 

(毎日新聞)

 あと2点なんですけど、後藤田さんも含めてですね、四国4県知事でですね、例えば連携して四国全体を盛り上げたりですね、四国の共通の課題に取り組んだりする、そういう展望などございますか。

 

(知事)

 既にですね、大きな展開としては、お遍路さんの世界遺産への登録に向けた活動についてはもう4県で協力してやっているということ。それからもう一つは四国新幹線の問題ですね。これも4県共通の課題として未来を展望したときに実現を図るべきだということで一緒になって力を合わせています。それに加えまして四国知事会議で、10年ぐらい前に提案したサイクリング振興、これについても四国一周サイクリングロードというですね、こうした取り組みにも結び付いていますので、共通して取り組める課題はどんどんやっていきたいなというふうに思ってます。

 

(毎日新聞)

 ありがとうございます。最後の1点なんですけれども、今回6選を目指された飯泉さんの敗因の一つにですね、多選による弊害が挙げられるかと思うんですけれども、そこを念頭に後藤田さんも公約として3期12年を掲げられてます。中村知事、4期目スタートされたばかりですが、あらためて多選に対する考えをお聞かせください。

 

(知事)

 多選イコールっていうわけではないと思うんですよね。飯泉さんの敗因を多選一つに集約することが正しい分析かどうかってのはちょっと僕は疑問を感じています。それも一因としてあるかもしれませんが、果たしてそれだけだったのかどうか。これはもう少し分析する必要があるんじゃないかなというふうに思います。大事なことはですね、僕にとっては1期というのは4年として考えています。そのときにいただいた議席についてはその期間しか考えていません。この前の知事選挙のときにも申し上げましたように、もし4期目やるっていうときには、自分において重きを置くのは、自分自身に長くやることによって、何て言うんですかね、おごりが出たり、人の意見を聞かなくなったり、そういったところがあるのであればもう辞めるべきだと思いますし、もっと大事なことは、次の4年間に何をするのか。本当に選挙というのは公約を後追いチェックする機能がこの国にはないので、選挙のときに耳障りのいいことを言った方が得だっていうような風潮がどっかにあるんですよね。だから、何となく、首長の公約を聞いても、豊かな福祉社会を作りますとか、未来を担う子どもたちの教育に力を注ぎますとか、地域経済を元気にしますとか、一体それでそのために何をやるのかっていうのがほとんど見えないまま、公約というのが作られるケースっていうのが多いような感じがしていました。だから、僕はマニフェストまではいかないんだけども、抽象的でなく具体的なビジョン、しかも借り物ではなくて自らが絞り出すビジョン、これが掲げられないようだったら出るべきではないというふうなことだろうと思うんですね。その二つの要素が自分の中でかみ砕いて、皆さんからももっと働けっていう声もいただいたので、前回出馬させていただきました。後はもう決めるのは県民の皆さんですから、何を基軸に選ぶのかっていうふうなことによって決まっていくのかなというふうに思いますね。

 

(愛媛新聞)

 すいません。愛媛新聞です。一点だけなんですけれども、デジタル人材の育成に関してで、先般、大学でですね、新しい学部の設置であるだとかが、公表というのが明らかになりましたが、それについてなんですけれども、まずその取り組みの受け止めと具体的なですね、今後の支援であるだとか、学生募集とか設備投資だとか、いろんなところが必要になるかと思うんですけども、それについてのお考えを伺いたいんですけど。

 

(知事)

 まずですね、背景から言うと、5年前に東京のIT関係を回って、5Gという技術が世に出た頃だったと思いますけれども、色々レクチャーを聞いて、もうこれはいち早く取り組まなければ、周回遅れになるという危機感を持ちました。その結果、5年前に県庁に、とりあえずはプロモーション戦略室を設けて、口火を切ったつもりでございます。それから若手職員の知恵を借りて、いろんな研究会での提言をもらうようにしました。少しずつ予算化も事業化も始めまして、予算を提案し、だんだんだんだん総合的な姿が見えてきたので、デジタル戦略を計画的にやっていく指針として打ち立てることといたしました。

 そのときに一番悩んだのはですね、やっぱり人材の確保だったんですけれども、実は当初、議論をしてるときに、これは手っ取り早いのは、県立大学を開校して、そこで一気にやろうかっていうところから、そもそもスタートしました。しかし、それをやるとですね、例えば費用の問題、それから既存の大学との生徒の取り合いの問題とか、マイナスもかなり出てくるので、さあどうしようかというときに、愛媛県には幸いなことに大学が複数ありますので、打診をしてみようと。うちもバックアップするから本格的にやりませんかっていうふうな打診を各大学にしたところ、中身を聞いて、四つの大学が一緒にやろうという声を上げてくれたところでございます。

 そういったことを感触として持ったので、前回の知事選に臨むに当たっての公約にもしっかりと書かせていただきました。当選後、速やかに四つの大学と基本的な連携協定(覚書)を結んだのはそういった背景がございます。ここから先は、大学それぞれが、答えがないですから、どういうふうなことをやっていくかっていうのを議論して、中身も違うし、立ち上がる時期も異なってきますので、基本的なことで方向性が四つの大学と共有できた。次のステップっていうのは各大学が具体的に何をするか決める段階。その中で、いち早く東雲大学が来年設置を目指してですね、自分たちは持ち味を生かしてこういうことをやるということを明確にしていただいたんで、個別の協定になったのが先般でございます。今、他の大学も同じように準備が進んでいますので、多分立ち上がる時期は異なると思いますけれども、その準備が整ったところから順次、個別の協定を結んでいくということになろうかと思います。

 また決して、この四つの大学に限ったことではなくて、それ以外のところもですね、水面下ではいろんな話があります。具体化するかどうかは別として、検討したいとかですね、そういう話も寄せられていますので、丁寧にやり取りをしていきたいと思います。個別の支援策については、まだ議論、協議の最中でありますけれども、当然新しい学部を作ることによってですね、いろんな設備投資も必要になってくる。こういったことについては、当然、助成も考えています。

 それからもう一点は、社会で即戦力になる人材の育成が、この分野ってのは大きな鍵を握ってますので、民間企業とのマッチング。大学時代からITとかですね、そういった県内にとどまることなく、先駆的な企業とタイアップしていくっていうことが非常に重要だと思います。デジタルとひとくくりで人材を語れないのは、データ分析とかですね、いろんなジャンルがありますから、プログラミングとか、そのどこを目指すのかによって、パートナーとなる民間企業も変わってきますので、その辺りの橋渡しを県の方でもやっていく必要があろうかというふうに思っています。

 最終的には、それを場所を選ばない職種も多い分野ですから、県内でのオフィス展開等々に結び付けることができれば、一番いい結果になるんではないかということも想定しながら進めていきたいなというふうに思っています。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 それではこれで会見を終了いたします。ありがとうございました。

 

※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。


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