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令和元年度7月知事定例記者会見(令和元年7月17日)の要旨について

ページID:0011074 更新日:2019年7月18日 印刷ページ表示

日時:令和元年7月17日(水曜日)

 11時09分~11時42分

場所:知事会議室

 

 

(NHK)

 長年、交流に取り組んだ台湾との定期航空路線が、いよいよ明日就航するが、路線就航に当たっての所感と台湾路線の振興に向けた取り組みについて聞きたい。また、国への重要要望等にも盛り込まれているように、松山空港には様々な課題があるが、今後、国際線の発展に向けてどのように取り組んでいくのか、併せて聞きたい。

 

(知事)

 本当にこれは当初の働き掛けから含めますと、20年という月日の中で取り組んできた課題になるのかなと、あらためてその経緯のさまざまなシーンがよみがえってまいります。元々松山市長に就任する前にプライベートで台湾を訪問した時に、(台湾にある)松山(しょうざん)空港という名前の空港を見たのが最初のきっかけでありました。

 同じ空港名なんだなということを記憶に刻みつつ、その後平成11年に松山市長に就任をさせていただきました。就任後に、同じ空港であるならば、世界に例の無い松山空港発松山空港行きという路線開設、飛ばすことができたら非常にユニークな試みで、一気に知名度が上げられるなということを考えて働き掛けを始めましたけれども、当初この台湾の松山空港は、当時は国内線専用の空港でありましたので、伺ったんですけれども全く話にはならないという状況でありました。

 しかし、それでも何とかならないのかということで、毎年アプローチを繰り返しておりましたけれども、途中段階で台湾に新幹線が開通し、台湾の松山空港も国内線だけではやれないだろうということで、国際線に門戸を開くという決断をいたしました。チャンス到来ということでアプローチをしたのですが、小さい空港ですから、一国につき一空港のみ就航、しかも主要な都市のみという制約がかかっています。今もそういう制約がかかっています。日本では羽田空港のみということでありましたが、チャーターでもいいから何とかならないのかということで働き掛けをしたところ、その間に出会った台湾側の方々も協力してくれまして、李鴻鈞(リ・コウキン)という国会議員の協力も得て、チャーター便ならばということで門戸が開きました。途中いろいろあって、桃園(空港)で先にやるのも手かなと思ったのですけど、「急がば回れ」で、松山-松山で飛ばすことによって知名度を上げた方が息の長い路線につながるのではないかということで、こちらにこだわってまいりました。5年前に松山空港発松山空港行きの最初のチャーター便が飛びまして、以来特別枠としてこの路線は毎年認められているところでございます。ただそうはいっても、定期便となるとこの空港ではキャパの問題で難しいということで、定期便については桃園(空港)で、集客アピールのために、時折松山-松山が飛ぶというかたちで行くのがベストだろうということで、定期便の可能性を模索してまいりましたけれども、なかなか航空会社も踏ん切りがつかなかった状況が続いていました。

 そんな時に日台観光サミットの開催というものが一つの契機になるのではないかということで、この日台観光サミットの誘致に全力を尽くしましたけれども、ご案内のとおり2年前、日台観光サミットが香川と愛媛で開かれることになりました。この時にそれまであまり縁のなかったエバー航空の副社長さんがメンバーに入っておられまして、初めて来県をされました。前年の開催地である宜蘭(ぎらん)市でも名刺交換をして、なんとか考えてほしいというアプローチはしていたのですけれども、実際に副社長が来られて愛媛の地を踏み、つぶさにいろんな所に足を運ばれた結果、大変な可能性を感じ取ってくれたようです。帰国後すぐに本社の方にチャーター便の運航を指示されまして、一気に動きが始まりましたのが2年前であります。このチャーター便につきましては大変好調で、ほとんど満席の状態で実績を積み重ねて参りました。その実績を持って、これまでの自転車交流等も生きてきたと思いますけども、一気に定期便の話が浮上しまして、今回の決定につながったところであります。こうした経緯がございましたので、明日、エバー航空の社長、それからキーマンであった李副社長も来られますし、また今の日本の国土交通大臣、かつての運輸省のような交通部というのがありますけれども、このトップの林さんという方は、ジャイアント社の本社のある台中市の前の市長さんでありまして、ジャイアント社の創業者から紹介を受けて、交流したらどうかということを受けて、台中市の林市長時代に愛媛県と交流協定を結んだといういきさつがございます。その後、今、交通部門のトップになられていますので、本当に最高の人脈が生きる時に、この就航ができたことを大変うれしく思っております。

 今、台湾は本県の外国人延宿泊者数の約3割を占める市場です。直行便の就航によりまして、さらなる観光客の増加が期待されるところですが、就航に先立ちまして民間調査会社のいよぎん地域経済研究センターが行った試算では、就航によって愛媛県内にもたらす経済効果は年間で約5億7,400万円と推計されまして、地域経済活性化に大きく寄与するのではなかろうかと期待をしています。

 県としては、その効果を県下全域に波及するため、インバウンド対策ではデジタルマーケティングを活用した観光情報の発信等に既に取り組んでいます。また、玄関口となる松山空港でも、今月から新たなサービスであるモバイルWi-Fiルーターのレンタルを開始したところでありまして、また、明日からインバウンド対応タクシーの乗り場を設置するなど、受け入れ環境の整備に努めているところでいます。

 また、アウトバウンドの対策としては、若年層対象の「初めての海外旅行応援キャンペーン」パスポートの所有率が若者は低いということで、サポートをしてきたところですが、これに加えまして、明日から台湾線の就航記念ということで、台湾線限定になります「パスポート取得応援キャンペーン」これは年齢制限なしになります。これを実施することと、空港駐車場割引の拡充、特に県外の対策を打つ必要があるということで、県外とそれから愛媛県内で他の空港との競争になる四国中央市だけを対象にしまして、割引の拡充を行うことといたします。

 また、観光やビジネス面での活用がより一層進むよう、チラシ作成や新聞折り込み広告等により、県内外の個人利用者や企業団体等に対するPRを強化していくこととしており、インバウンド・アウトバウンド両面から利用促進に取り組んでいるところでございます。

 明日の就航は、これまでの台湾との間で積み重ねてきた交流の集大成でありまして、令和元年から始まる愛媛と台湾の新時代の幕開けでもございます。まずは週2便から開始されますけれども、安定軌道に是が非でも乗せて、エバー航空に対しまして早期の増便、そしてまた、より利便性の高いダイヤでの運航を働き掛けて、路線のさらなる発展を図ってまいりたいと思います。

 また、松山空港はご案内のとおり、中四国最大の利用者数を誇る空港でありながら駐機スポットが少ないという弱点を抱えております。旅客ターミナルビルも狭隘化するなどの課題がございますので、先月3日に上京した折に、石井国土交通大臣に対しまして、今後の新規就航や増便に対応するため、駐機スポットの増設を働き掛け、大臣からは検討を進める旨の前向きな発言をいただきました。さらに6月30日には菅官房長官に対しましても、特にこの点を県からお願いしたいということで、国際線スポットの早期増設を要望し、長官からは「しっかりと受け止めます」という言葉をいただいたところであります。

 また、旅客ターミナルビルにつきましても、これはまだ決まっていませんけれど、国際線ビルを複数便の同時対応が可能な施設に拡張または建て替えることで、隣接する国内線ビルの混雑解消を図るなど、空港全体の利便性を高めるため、現在、整備内容を検討しているところでございます。早期の具体化を目指し、日程的には、秋頃には将来の需要予測をもとに複数の配置計画案を作成して、速やかに国や関係機関との協議に入りたいと思います。

 松山空港国際線の発展につきましては、まず、3路線の安定運航に全力で取り組みまして、早期のデイリー化の方針が示されているソウル線など、既存路線の増便に最優先で取り組んでいきたいと思います。また、今後、スポット増設や国際線ビルの拡張計画などハード面の早期整備に取り組むとともに、経済成長著しいアジア諸国などへの定期便化に向けたチャーター便の運航を目指すなど、新規路線就航の可能性も並行して探っていき、松山空港の国際線ネットワークの拡充を今後とも図っていきたいと思います。

 以上です。

 

(NHK)

 今後アジアの方に目を向けていきたいという発言があったが、具体的にはどの地域を目指していきたいというものはあるか。

 

(知事)

 まだそこまでは分かりませんけども、ここは息の長い就航というものを心掛ける必要がありますので、例えば、日本旅行への関心度の高さの調査であるとか、それからある程度の経済力が海外旅行には必要になってまいりますので、その国の経済動向の調査であるとか、それからまた、その中での比較的所得水準の高い層の分析であるとか、こういったことをしっかりした上で臨んでいく必要があると思いますので、やみくもにやればいいという訳ではないと思いますから、その辺りの分析をしっかり行ってターゲットを絞っていきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 いつごろまでにターゲットを絞ってやっていきたいという、時期的なものは。

 

(知事)

 実際にはもう複数、関心あるというようなところも、チャーター便ですけどね、ちらほらいただいているので、何も真っさらの状態じゃないですから。いつ頃までとは言えないですけども、突如、じゃあ一本飛ばしてみようか、なんてことが出てくるかもしれません。

 

(愛媛新聞)

 関心があるというのは、相手の国から関心があるということか。

 

(知事)

 相手の航空会社とかですね。前にも申し上げたように、こうした航空路線というのはお金さえ出せば開設は可能です。無理をすれば。そりゃそうですよね、補助金いっぱい出して赤字は全部日本の税金で補填されるような状況だったら、いくらでも来ますから。そういう無茶な路線開設は、愛媛県としてはやるつもりはありません。

 

(愛媛新聞)

 エバー航空、今は終了しているが、ストライキをやっていましたが、その影響はそんなにないということで構わないか。

 

(知事)

 実はこのストライキを心配していたのですけども、この期間も、松山便は新しい路線なので何よりも最優先だという扱いだったのかもしれませんが、特に影響があるというような情報はあちらから何も来ていなかったので、その点は心配しておりません。

 

(NHK)

 国際線のビルの話だが、時期としていつ頃の完成を目指しているのか。

 

(知事)

 できるだけ早くですね。さきほど言ったように複数案が出てくるのが秋だとすると、そこから協議が始まって、決まって2、3年というところかなという気がしますけどね。

 何よりもまず、スポットの増設を早く軌道に乗せたいと思っています。結局、今の6個のスポットでやりくりはしますけれども、増便や新規就航を視野に入れた場合は、とてもじゃないけれども、この6個では足りないということは明白ですので、早く目途を付けたいと思っています。

 

(南海放送)

 明日いよいよ台湾便が就航するが、増便を目指して安定運航しようとしているが、当面の搭乗率の目標を定めているか。

 

(知事)

 おそらく当初は、インバウンド7割、アウトバウンド3割ぐらいなのかなと思いますけれども、やっぱり息の長い取り組みを進めていくためには、最低でも6対4ぐらいが理想かなと思っていますので、アウトバウンドもしっかりと呼び掛けをしていきたいと思っています。特にこれまで、台北市、台中市、台南市、嘉義(かぎ)市もそうですね、いろいろな交流を積み重ねてきています。民間の方でも温泉同士の交流であるとか、鉄道会社の交流であるとか、学校同士の交流であるとか、いろんなチャンネルができています。そこになんといっても自転車の交流がかぶさってきますし、去年も台湾一周と四国一周をリンクさせるという試みも始まりましたので、こういったものをフルに生かしていきたいなと思っています。

 一方で、ビジネス利用というのも重要で、もちろんこれはビジネスの場合はですね、デイリーとかになると一気に利便性が増しますから、働き掛けやすいですけども、ここはぜひ増やすために企業の皆様も積極的に利用していただきたいという働き掛けをしっかりと行っていきたいと思っています。特にエバーの親会社は、台湾ナンバーワンの貨物関係の会社で、所有する船は愛媛県で造られているということもありますので、そういった業界にも積極的に働き掛けを行っていきたいと思います。先ほど(申し上げた駐車場割引の拡充で)、県外(在住者)の利用の他に、四国中央市(在住者)も対象にあえて入れたのは、地理的に選んでいただけるかどうかギリギリのポジションなので、ここを組み込んで3,000円のサービスを5,000円に拡充すると、そうすると大体7泊8日で行っても、駐車場はなんとかなるというかたちになりますので、サービス、旅行商品と抱き合わせていけば、響いていく可能性はあるんじゃないかなと思っています。

 

(愛媛新聞)

 搭乗率に関してはどうか。

 

(知事)

 どうですかね。航空会社によって違うんですよね。一般論でいうと、LCCの場合はやっぱり単価が低いですから80%くらいの搭乗率というのは非常に重要視されてるように聞きます。今回、エバー航空はフルサービスの会社ですから、最低でも60%というところかなと思いますね。まあ70%くらいを目標にということになるんじゃないかなと思いますけど。

 

(南海放送)

 一方で、日韓関係で経済面でちょっと問題が生じており、他県では民間の交流にも影響が出ているところもあるが、愛媛県の場合はどうか。

 

(知事)

 チェジュ航空の場合ですね、個人客が中心の航空会社、しかもどちらかというと年齢層が低い、若者が多いという特色があるんですね。ですから他と比べるとキャンセルも、若干ありますけど、今のところですね、そう大きな影響が出ているという報告は聞いてません。ただ、今後、ますますエスカレートしていった場合は、ちょっと影響が出てくる可能性は十分あると思います。

 

(南海放送)

 そのあたりをちょっと心配していると。

 

(知事)

 そうですね。ですから、余計によく申し上げますように、外交というものは国同士がメンツをかけて、国益をかけてぶつかり合いますから、時折こうしたことが起こるのは避けられないと思います。そういう時に大事なのが、民間交流であるとか、あるいは地方交流であるとか、スポーツや芸術、文化の交流であるとか、こういったところが、それとはまた別次元で重層的に行われることによって、外交でドロドロの泥仕合になったとしても、それがある意味ではブレーキ役となって、抜き差しならないところまではいかないという力になるという可能性もあると思うんですね。ですから、むしろこういう時だからこそ、地域交流であるとか、こういったことを大事にしていきたいなと個人的には考えております。その一環として、今回の日中韓の地方政府交流会議も誘致したという経緯もありますので。いろんな意見があると思いますけども、同じだと思うんですよね、韓国でも、今、いろんな日本との問題が起こってエスカレートする人もいれば、冷静に見ている人たちもたくさんいるわけですよね。そこのチャンネルをちゃんと作っておくということは大事なことではないかなと思います。

 

(NHK)

 今の韓国の話に関連するが、今回の貿易の措置の見直しに関して、愛媛県内の企業にも影響とかは出ているという状況はあるのか。

 

(知事)

 これは経済労働部から。

 

(経済労働部長)

 今、企業に確認を取っているところでございます。まだ現段階では、県全体を把握できておりません。

 

(知事)

 こういう時に気を付けなきゃいけないのは、僕も昔、例えばの話ですよ、商社にいたときに、ちょうど当時はイラン・イラク戦争が行われていた時期だったんですね。日本は四方を海に囲まれてますから、こう現場のリアルな実態というのは、なかなか情報として入ってこないんですけど、商社にいた時というのは、非常に冷静な現地駐在員からの情報が入っていたんですが、イラン・イラク戦争の時でも平時は、全く普通どおりだったんですね。確かに時折、爆破があったりっていうことはあったんですけど、平時において、戦争中だったにもかかわらず、そんなに普通平穏な状況なんだっていうことに、当時驚きを禁じ得なかった記憶が残っているんですが、例えばさっきの韓国でも、今、日本製品の不買運動とか報道はされますけれども、本当にそれが全体的な空気になっているのかどうかというのは、また別問題だと思いますから、その辺りは、しっかりと情報分析した上で対応する必要があるんじゃないかなと思っています。

 

(愛媛新聞)

 先日、ハンセン病元患者家族の差別被害を認めて、国に損害賠償を命じた熊本地裁判決が成立したとの記事が出た。県としても、ハンセン病療養所の方の県出身者の里帰り事業などに取り組んでこられたと思うが、今回の判決をどのように受け止められているか。

 

(知事)

 そうですね、あの本当に人権の問題に関わることが長年にわたって関係者を苦しめてきたという経緯もあるんで、われわれは地方として関係者の皆さんの里帰り事業を行いつつ、私も向こうにお伺いしたり、帰って来られた時は時間がある場合はお会いしていろんな話を聞く機会もあったんですけども、そういった現実を見た場合に、やっぱり何とかしてあげたいというのは人間の思いでありますので、そういう意味では、今回は非常に賢明な判断だと思っています。

 でも大事なのはここから先で、ちゃんと決めたからには責任を持ってフォローしていただくということが国の責任だと思っています。

 

(愛媛新聞)

 責任をもってフォローというのは、政府の方が家族への補償だとか、法整備が検討されているとか、そのあたりのことか。

 

(知事)

 はい、そうです。

 

(あいテレビ)

 参院選も終盤に差し掛かっている。県としても啓発に取り組んでおられると思うのだが、若干、期日前投票は伸びているようだが、知事自身、選挙ムードをどのように考えているか。

 

(知事)

 まあ、そんなに盛り上がっているという感じではないですね。それぞれの皆さんがお考えになることなんで、原因は分かりません。政策論争がかみ合っていないということもあるし。どっちにも問題があると思うんですけども、片や争点ずらしをしているのかなという印象を持つときもありますし、片方は個々に野党の場合はバラバラですから、そこの統一感が感じられないという点もあるし、どちらにも原因があるんじゃないかなと思います。それがトータルで低調ムードにつながるということなのかなという感じがしますね。

 もう1点挙げるとするならば、国政選挙とはいえ、参議院の場合は政権選択の選挙ではないということになりますので、その点もあるかもしれません。でも、逆に言えば、参議院というのは、(衆議院の)カーボンコピーではないということを示すチャンスでもあるので、そういう意味で候補者の皆さんには、有権者に参議院ならではの訴えをぜひしていただきたいなと思いますね。

 

(南海放送)

 関連して、あらためて知事のスタンスを伺いたいが、先月30日には菅官房長官が見えられた際に、要望の流れで自民党さん主催の講演会のようなものにも参加されていたが、参院選に対し、どういうスタンスでいるか。

 

(知事)

 県民党の立場でニュートラルですね。ただ、お世話になった事実というのはしっかりとお伝えするっていうのも自分の役割だと思いますから、それはそのまま伝えさせていただきました。

 

(南海放送)

 出席したのは、菅さんの講演会ということで出たということか。

 

(知事)

 そうです。

 

(愛媛新聞)

 ひとつ前の質問の方で、政策論争がかみ合ってないんじゃないかという話があったが、具体的にどのあたりが噛み合ってないなと考えているか。

 

(知事)

 例えばですね、年金の問題なんかは、自分が衆議院議員でいた頃からもう大問題になっていた訳ですよ。もう20年前から指摘されていたことで、だからこそ抜本改革が必要だということで議論してて、あれから20数年が経っても、結局、実態としては改善されていないということが今回あらためて明らかになった訳ですから、そういう意味でしっかりとデータをオープンにして、それに対して、我が党はこう変える、我が党はこう変える、という議論がなされるべきだと思うんですけども、データが正式なものではないということでよく分かんなくなった。一方の野党も主張がバラバラで、一体何を変えるのか、変えようとしているのかが見えない。そういう中で、全く論争がかみ合ってないという感じがしますね。

 もっと現実を明らかにして、その上でこういう問題があるんで、ここをこうしますということをお互いが言えばかみ合うのかなと、選択肢にもなり得るのかなと気はしますけどね。

 

(愛媛新聞)

 データがあやふやになってしまったのは、政府の方が金融庁の報告書を受け取らなかったということで。

 

(知事)

 そうですね。受け取って、それでオープンにして、さあどうしようっていうことでいいんじゃないかなと個人的には思いますけどね。

人間の不安というのは、例えば、透明度の低い池で深さも分からないところに放り込まれたとしますよね。その時点で、人間というのは底に足がつかないんで、不安を感じると思うんですよ。でも、実際に潜って、少し行ったところで底に足がついたら、怖さはなくなると思うんですね。物事とはそういうもんじゃないかなと。底が見えないということが続く限り、不安感というのは払拭(ふっしょく)は決してされないと。だから、事実を明らかにして、底を見せた方が、対策も練れるし、人間の不安感というのは払拭されていくんじゃないかなと思うので、ありのままのデータをさらけ出すというのは、とても大事なことではないかなと思いますけどね。

 

(愛媛新聞)

 政府も積極的にもっと年金に関してデータを示した方がよいと。

 

(知事)

 僕はその方がいいと思います。野党は本当に政策をもっと具体的にやるべきじゃないと、批判だけでは人は振り向いてくれないんじゃないかなと思いますね。


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